小学1年生と2歳の姉妹の母、とんとんです。私は神奈川県の郊外で専業主婦をしています。
この記事は、新型コロナウイルスの影響で入学式の直後から「自宅学習」を余儀なくされた、小学1年生の長女と私の2ヶ月間の奮闘の記録です。入学したばかりということもあり、自宅学習といっても勉強の質や量よりも「楽しく続けること」を目標に試行錯誤しました。
具体的な学習内容と、子どものやる気を引き出す効果があった5つの方法をご紹介します。同じく小学生のお子さまを持つ方の参考になればうれしいです。
学校に一度も通うことなく自宅学習へ
入学式の翌日から自宅学習がスタート
2020年4月に長女は公立の小学校に入学しました。しかし緊急事態宣言の最中だったため、入学式はたった5分で終了。たくさんのプリントと少しの宿題を持ち帰り、翌日から自宅学習の日々がスタートしました。
お勉強に関しては基本的に大らかなわが家ですが、先が見えない状況に不安を感じました。
子どもとケンカの日々
休校中はお友達と会えず、外にも遊びに行けず、外出しても常に気を張って過ごす日々が続いていました。さらに、次女がイヤイヤ期に突入したこともあり、これまでと大きく変わった生活にストレスがどんどん蓄積していきます。
そのような毎日を過ごす中で、ほぼ毎日些細なことで長女と言い合いになっていました。子どもたちが寝た後で1人反省会をする日や、長女と2人で泣いてしまった日もあります。
この状況で、長女に「勉強しなさい」と言えば間違いなくケンカになる。そう思った私は、勉強に関しては「モメない、怒らない」ことを心に決めました。
休校中の学習内容と現在の状況
休校中に取り組んだ学習とかかった主な費用は、以下のとおりです。
・学校の宿題(プリント、なわとび、あさがおの育成など)
・タブレット学習(3,500円×2ヶ月)
・市販のドリル(900円×1冊)
・スマホの知育アプリ(無料)
・オンライン勉強会(無料)
・オンラインの習い事(5,000円×1回)
2ヶ月でかかった費用は、約1万2,900円でした。1日の勉強時間は、30分~90分とばらばら(もちろん、0分の日もありました!)。まずは、短時間でもなるべく毎日楽しく続けることを目標にしました。
現在はこの3つを継続しています。
・学校の宿題
・タブレット学習
・習い事(水泳、書道)
タブレット学習は長女に合っていたようで、ほぼ毎朝、登校前に15分ほど取り組んでいます。休校中も、とりあえずタブレット学習をしていれば安心、という親の精神安定剤にもなりました。
ときどき「面倒くさい」「わからない!」と言って怒ったり泣いたりしながらも、半年以上続いています。
子どものやる気を引き出す! わが家の5つのアイデア
自宅学習の難しい点3つ
1.始めるまで時間がかかる
まずやる気を出して、机に向かうまでが難しい! ここが最大の難関でした。
2.飽きる
学校の宿題に飽きて、嫌がる日が増えました。
3.次女が邪魔をする
目を離すとタブレットを横取りし、宿題のプリントに落書きをしてしまう次女。長女が怒って泣いて大変でした。
学校だったら、先生と一緒にお勉強するお友達がいて、きっと楽しく過ごしていたでしょう。しかし、長女は親に反発したくなるお年頃。なんとかやる気を引き出すために試行錯誤した結果、効果があった方法を5つ紹介します。
子どものやる気を引き出すアイデア5つ
① しゅくだいがんばりシート
まず用意したのは、「しゅくだいがんばりシート」です。材料は、すべて100円ショップでそろえたので、かかった費用は1,000円以下です。
・画用紙
・ペン
・ごほうびシール
・マスキングテープ
宿題をしたらほうびシールを貼り、シールがたまったらごほうびゲットというシンプルな仕組みですが、長女は大喜びしてくれました! 「今日はシールを3枚も貼ったよ」「プリントが全部終わった!」と、達成感を味わっています。
また、煩雑な学校の宿題も「がんばりシート」で全体像を把握でき、宿題のやり忘れなどの不安も解消できます。同時に、こちらも作りました。
タブレット学習とお手伝いは、こちらのシートで管理しました。宿題とは別のシートを作ったので、別の楽しみになったようです。
② ごほうびを用意する
ごほうびは3つ用意しました。・シールがたまったらスペシャルシール&おこづかいゲット・ドリル1冊につき、好きなおもちゃを1つ買う・タブレット学習を1ヶ月分終えたら、マンガを1冊買うおこづかいは数十円ですが、小学1年生の長女には満足いく金額だったようです。こちらが、コンプリートしたがんばりシートの画像です。
長女が「こういうのがあったほうが、やる気が出るんだよ」と言うので、すぐに第2弾を作りました。
③ 声がけは「ごほうびシール貼った?」
長女の性格は、まじめで負けず嫌いの泣き虫さんなので、机に向かうときの声かけには特に気を使っています。「今日の勉強まだじゃない?」「勉強しなさい」と言いたくなるのを我慢して、言い換えるようにしています。
「今日のごほうびシール貼った?」「あとシール5枚でごほうびゲットだね」「応援メール送ったから見てね」と、このように伝えるとやる気が出るようでした。
④ オンライン勉強会をする
ある日、仲のいいママ友とオンライン会議システムを利用して会話をしていると、子どもたちが突然タブレット学習を始めました。オンライン会議システムとは、パソコンやスマホを使って簡単にWEB会議・テレビ電話ができるアプリです。
長女のお友達には、同じタブレット教材を使っている子が多かったのです。「音読アプリ使った?」「ライブラリで読める、おすすめの本は何?」と、子ども同士で情報交換をして刺激し合っていたのは、ほほえましかったです。
これをきっかけに、何度かオンライン勉強会を行い、オンラインの習いごとにも挑戦することにしました。オンライン会議システムを使ったアート教室の材料は、すべて自宅に届きます。
画面越しに先生とおしゃべりしながら、2時間以上のレッスンを楽しんでいます。ものづくりが大好きな長女のお楽しみタイムができただけでなく、私がホッと一息つける貴重な時間となりました。
⑤ タイムラプス動画でがんばりを可視化
どうしてもやる気が出ない、勉強をうながしたら不機嫌になってしまったという日ももちろんあります。そんなときは、SNSで見かけた「#タイムラプス勉強」が効果的でした。
スマートフォンを固定し、勉強する姿をタイムラプス動画(早送り動画)で撮影しておきます。勉強が終わったら、長女と撮影した動画を見て大笑いしています。
「もう1回やる!」「次はこっちの勉強でやってみる」と、やる気を引き出すスイッチになったようです。他にも「勉強をがんばるインフルエンサーごっこ」も効果がありました。
親が気をつけたこと2つ
次は、親のマインドセットについて心がけていたことをご紹介します。私は長女とのケンカを重ねた結果、2つのことに気をつけるようになりました。
1.期待しすぎない
これは、「子どもに高すぎる期待を寄せない」「自分自身に高すぎる理想を持たない」という2つの意味があります。
たとえば、休校がスタートした直後は、こんな言葉がよく目に留まっていました。
・自宅学習で周りに差をつけよう!
・家にいるときだからできる、新しいチャレンジ!
・家でも有意義な時間を!
・子どもと一緒にごはんを作ってみよう!
これらの言葉を見ていて「私もがんばろう!」と、お菓子作りやお友達とのオンライン通話など、毎日なんらかのイベントを用意しました。
しかし、長女に「今はのんびりしたい気持ちなの。自分でやりたいこともあるんだよ」と言われてハッとしました。私自身もイヤイヤ期の次女に振り回されつつ、長女の休校期間を有意義なものにしようと無理をして疲れていることに気がついたのです。
がんばりすぎると相手に反応を期待してしまうし、疲れるとイライラにつながるので早々に考えを改めることにしまた。ただでさえ、普段とは大きく異なる状況でストレスがたまりやすいので、自分自身と子どもに高い理想を掲げることはやめました。
「今日は勉強しなかったけど、本をたくさん読んだ」「公園でたくさん体を動かした」というふうに、自分の視点を変える工夫をしました。「家族が機嫌よくいること」「今日できたこと」の2つにフォーカスしていると、心の安定につながっていきます。
2.声かけはポジティブに
子どもへの声かけって難しいですよね。私はすぐにキツい言い方をしてしまい、そのたびに反省しています。 休校中に長女とのケンカに悩み、関連書籍を数冊買いました。親向けの本なのですが、長女は「読んで!」と興味津々です。
私が読みあげると「そうそう、こういう言い方がいい!」と喜び、私がキツい言い方で注意すると「ねえ、あの本読んだら?」といさめてくれる始末。長女にとって私がそのような本を読んでいる姿は、うれしかったのかもしれませんね。
さて、このような感じで過ごした2ヶ月間。家に引きこもって子どもたちと向き合いながら「長女に合う学習方法は何か」「どうやったら楽しく続けられるか」をテーマに、試行錯誤を繰り返しました。
4月~6月の2ヶ月間、家にいる時間が長かったことで私は断捨離にハマり(具体的には「1日1捨て」を実践)、住環境を見直すきっかけになりました。
自宅学習におすすめの住まい
おうちタイムが苦にならない住まい
現在は一戸建てに住んでいるのですが、以前は日当たりの悪い45平米2DKの賃貸マンションに住んでいました。おうちタイムが長くなった最近は、改めて「この家でよかった!」と感じることが増えました。
1.日当たりがいい
日当たりがいいと家の中が明るくて気持ちいいです。リビングから見える空に何度ホッとしたことかわかりません。
外出時間が減ったからこそ、日当たりがいい部屋は快適度が大幅にアップすることを実感しました。
2.リビングが広い
家族が過ごすリビングにはソファなどの大型家具は置かず、子どもたちが自由に遊べるスペースを確保しています。お勉強は、キッチンにあるダイニングテーブルが定位置です。ダイニングテーブルからすぐ手が届くリビングの一端に、長女の勉強道具一式をまとめて収納しています。
3.ベランダと屋上、小さな庭がある
半屋外のような場所は、小さい子どもがいると本当に便利です。ベランダピクニックをしたり、屋上でスイカ割りや花火をしたり、プールで水遊びをしたりと大活躍しました。
小さな庭では、同居している母が野菜とお花を育てています。子どもたちは母のお庭が大好きで、野菜を収穫したり小さい虫を見つけたりして楽しんでいます。
家にいながらリフレッシュできて、おうちタイムが長くても苦にならない住まいが、これからはますます人気になりそうですね。
畑付きの一戸建て賃貸物件
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子どものやる気を一緒に引き出す日々
以上、コロナ禍で自宅学習を余儀なくされた小学1年生の長女と私の記録でした。
大事だったのは、勉強の質や量よりも「楽しく続けること」です。振り返ってみると、いかに子どものやる気を引き出すかを探し続けた2ヶ月間でした。
結果、ありがたいことに家でも勉強をする習慣が身に着いたように感じます(今後どう変化するかわかりませんが)。子どもが楽しんでいるタブレット学習、かわいいキャラクターのドリル、オンラインの習いごとにはこれからもお世話になる予定です。
今後、子どもを取り巻く環境がどう変化するのか、不安はぬぐいきれません。先の見えない今だからこそ、まずは家族が健康で機嫌よくいられる環境を整え、子どものやる気スイッチを模索していこうと思います。