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京都・西陣の日常とは?「KéFU stay&lounge」横山恵さんに聞いた、街の魅力
京都・西陣の日常とは?「KéFU stay&lounge」横山恵さんに聞いた、街の魅力

京都・西陣の日常とは?「KéFU stay&lounge」横山恵さんに聞いた、街の魅力

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言わずと知れた国内屈指の観光都市、京都。観光シーズンともなればどこも人で溢れてしまうなか、職人と若きクリエイターが邂逅するエリア・西陣は生活するうえで実は穴場なのかもしれません。
そこで、伝統的な時間の積み重なりや地域住民との交流を尊重しながらも、若手クリエイターや移住者とも関係を築くゲストハウス「KéFU stay&lounge」の横山恵さんに西陣の魅力を伺いました。

ゲストハウスを起点に見える西陣の魅力―「KéFU stay&lounge」西陣

―ゲストハウスというと宿泊機能だけのものを想像しますが、KéFUさんはもっといろんな仕掛けがありますよね。改めてコンセプトを教えてください。

横山さん:「『いつもの京を、特別な今日に。』というコンセプトです。」

―どんな経緯で生まれたコンセプトなんですか?

横山さん:「ネットで調べてみてもやっぱり西陣織のことばかりヒットしてしまうので、どんな人がどんな暮らしをしている地域なのかを知りたいと思い、私は立ち上げの1年前から西陣に住んでみました。そうすると、もちろん長年活躍されている職人さんや老舗のお店さんが多い一方で、若いクリエイターや京都の外から移住してきた人たちも同じくらい多いことに気づいたんです。すごく魅力的じゃないですか。そこに流れる日常はきっと旅行者の方にとっては特別になるし、旅行者の方の特別がまた地域の日常に還元される。そんな時間が流れるといいなと思い、このコンセプトにしました」

ゲストハウスとして街に関わること

―この壁にあるマップもまさに街の紹介ですよね。

横山さん:「季節ごとにテーマを決めて、スタッフおすすめのお店などを紹介しています。なので3ヶ月に1回ガラッと情報が変わります。アーカイブも残っているのでぜひ見ていってほしいです」

―お客さんとしてはどんな方が来店されるんですか?

横山さん:「ゲストハウスは2023年の3月から外国のお客様がグッと増えました。欧米の方、なかでもオーストラリアからのお客様が多い印象です。アジア圏からは1割くらいかな。カフェのほうは宿泊のお客様のほか、地域の方々もよく利用してくださいます」

―地域のカフェとしても認識されているんですね。

横山さん:「近所のおじいちゃん、おばあちゃんが毎日のように井戸端会議の場所にしてくれたり、私が知り合った若手デザイナー、イラストレーター、建築家の方々も遊びに来てくれます」

―カフェとしてのこだわりはありますか?

横山さん:「大きい特徴は京都産、特にここ周辺の食材を扱っていることです。一軒一軒お店を回って買うと大変ですけど、ひとつのプレートに入っていたら気軽に食べられるので、それを食べておいしいと思ったらそこのお店に行ってもらえればと思っています。メニューにどこの八百屋さんから仕入れているとか、紹介させていただいているのでぜひ併せて読んでほしいです。コーヒー豆はいろいろ回って飲み比べたうえで、左京区にある『旅の音』さんにお願いしています」

―イベントもよく企画されていますよね。

横山さん:「イベントは地域交流の場になっています。夏と冬にやるイベントは特にその側面が強いです。夏は流しそうめんや縁日、冬はお餅つきを計画しました。地域のお子さんに喜んでほしいと思って企画したんですけど、実際ご近所の方々がたくさん集まってくれています。写真を撮りながら街歩きをする『フォトウォーク』には、いつもの街を写真を撮るという目線で歩くことで新しい発見があればいいなとか、共通の趣味を持った人と出会ってほしいという意図がありました。いずれにせよ街や地域にポジティブに還元できるイベントをできたらいいなと」

―特に印象的だったイベントはありますか?

横山さん:「ブックフェアは印象的でした。18の客室があるんですけど、全部貸し切ってやったんです。ひと部屋をひとりのアーティストや書店さんに使ってもらって、ディレクションから販売まですべてお任せして、そのまま宿泊してもらうというイベントです。当時コンサル的に関わってくださっていた方の企画だったんですけど、うちとしても展示ついでに館内を見てもらえる良い機会で、普段は来ないお客さんにも知ってもらえたと思います」

―たしかにカフェスペースにも本が置かれていますね。

横山さん:「オープン時に一乗寺の『恵文社』さんに選書をお願いしたんです。恵文社さんは京都を代表する名書店なので本好きのお客さんも増えました。いまは予約時にアンケートに答えてもらって、それをもとに『マヤルカ古書店』さんに本を選んでいただく選書プランも提案しています」

―『恵文社』さんって左京区ですけど、必ずしも西陣で固めているわけではないんですね。

横山さん:「そこは人間関係的なところで(笑)」

各世代の文化の混交

―そもそも西陣って実際的にはどのエリアを指しているんですか?

横山さん:「それが面白いことに人によって認識が違うんですよ。西陣学区だけだと言う人もいますし、南北は北大路通から丸太町通、東西は西大路通から烏丸通までの広い区画を西陣と言う人もいます。うちは広い意味で西陣を捉えていますね」

―そうなんですね。街の雰囲気はどんな特徴がありますか?

横山さん:「時間を問わずに静かで落ち着いています。住民やお店をされている方々が観光地の人の賑わいがしんどいと思ってこっちに来ているからなのかなと。特にお店だと表層的な部分だけキャッチするようなライト層よりも、興味関心がしっかりと乗ったうえで来てくれるお客さんに向けて営業している印象があります」

―それは若い人がやられているお店でもですか?

横山さん:「むしろ若い人ほどそうなんじゃないですかね。対外的に大きくやることよりも地域と関わることに重きを置いている気がします。なのでまず地域の人たちがそのお店のことを知って、それから外の人が来店するという流れがあると思います」

観光都市における静かな日常

―横山さん自身、いまも西陣にお住まいとのことですけど暮らしをするうえではどうですか?

横山さん:「スーパーもありますし、銭湯も多いので西陣で生活が完結しちゃいますね。飲食店もちょこちょこあるんですけど、どこも20時に閉まったり、飲み屋さんでも22時閉店とか。そんなこともあって夜も静かで過ごしやすいです。あと歩いていると『ガシャン、ガシャン』と西陣織の作業音が聞こえてきます。地域では『筬の音』として認識されていて、筬というのは縦糸と横糸を整える機織の部位のことなんですけど、西陣ならではだと思いますし風流でよいですよ。この『筬の音』にかけて地域情報を発信するメディアとして『OSANOTE』というメディアも紙とウェブで運営しています(笑)」

―3年以上ここでやられているKéFUさんから見て、街に変化はありましたか?

横山さん:去年、一昨年で銭湯が減ってしまいました。それでもKéFUの徒歩圏内には、有名な『船岡温泉』を含めて4軒くらいまだ残っています。同じように小さい個人店も閉店していった部分があるのですが新しく始めるお店も多いので量的には変わらないし、街の雰囲気もさほど変わらない。それは長年やられている職人さんたちが街の核となる雰囲気を作ってくれているからなんじゃないですかね。それは西陣に限らず、京都全体にそういう気風がありますよね」

―最後に改めて横山さんにとって西陣はどんな場所ですか?

横山さん:「安心できる場所です。最近は西陣の外に出ることも少なくなったので客観的にどうだっていうのではないんですけど、東山にあるコーヒースタンド『KéFU STAND』に行ってからこっちに帰って来たとき、流れている空気がゆっくりで、暮らしている人がいるんだっていうことを感じて安心するんです。KéFUではそんな安心感を住民の方はもちろん、旅行者の方にも届けたいと思っています」


◆今回取材したお店
「KéFU stay&lounge」
住所:京都府京都市上京区桐木町880
電話:075-748-0456
営業時間:カフェラウンジ 7:30-18:00(モーニングは10:30まで)

伝統を近くに感じる閑静なエリア、西陣

◆本記事の担当者
取材・文:石川宝 写真:和田悠馬

IN/SECTS編集部

プロフィール:大阪という物理的なローカリティと、感性や共感といった同時代性的ローカリティを軸に、ローカル・カルチャーマガジン「IN/SECTS」を発行。現在、大阪の京町堀を拠点に、「IN/SECTS」のほか、書籍の出版も行う。年に一度、イラストレーターや飲食店、作家、アーティストと、アジアの出版社を集めたイベント「KITAKAGAYA FLEA & ASIA BOOK MARKET」を、北加賀屋にて開催。LIFE LISTでは、個の視点を通して見えてくる街や人の姿を紹介する。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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