三軒茶屋は、その昔、江戸時代に「三軒の茶屋があった」というのが街の名前の由来とされています。今でも個性的でインスタ映えするカフェが沢山点在し、お洒落なカフェ巡りをするにはぴったりの街。散歩しながら、大通りから一本曲がった住宅街にポツン、ポツンと散らばるユニークなカフェを見つけたら、嬉しくなってインスタグラムに投稿したくなること必須です。
カフェの魅力について
あわただしい毎日、知らず知らず蓄積してしまうストレス…そんな日常の時間の中で、お洒落な空間に身を置き、丁寧に淹れられた一杯のお茶を飲むことで、心がフラットに整地されるのを感じます。日々の連続する時間に、ポチっと句読点をつけることができる…それがカフェで過ごす時間の最大の魅力ではないでしょうか。
最近増えてきた街中のカフェには、豆からこだわって焙煎し本格的なコーヒーを淹れてくれるカフェ、手作りスイーツが絶品のカフェ、古い家屋をリノベーションしたお洒落な内装が必見のカフェなどが、百花繚乱。ありとあらゆるカフェが街のあちこちにどんどんできていて、訪れるのに飽きるということがありません。
また、レストランや居酒屋だと、一人で訪問するのはやはり躊躇するもの。値段が高かったり、予約が必要だったりして敷居が高いと感じることも。でもカフェならば、まず予約要らずで、金額も少額です。ふらっと気の向くまま一人でも訪問できます。お茶をじっくり飲んで味わうのもよし、読みたかった本をめくるのもよし、パソコン使用可能なカフェならば、仕事をしたりすることも可能です。
仕事でいいアイディアが出ない時や、面倒な書類を作る時にもカフェはお勧め。そうすると、新鮮な案が閃いたり、やっかいな事務処理もすいすい進んだりするから不思議。また、プライベートな事でちょっと悩み事があったり、心がこわばったり、小さな事に自分が捕らわれてしまっているなあと感じる時こそ、お気に入りのカフェを訪問します。次第に心と頭の中の塊が、ゆるゆると溶けていくのを感じます。カフェを出る頃にはすっきりとクリアな思考になっています。
また家族や友人、恋人とカフェを訪れるのも素敵な体験です。お洒落なカフェスタイルのインテリアを見ながら、香り豊かなコーヒーやおいしいスイーツを一緒に味わえば、その関係をもっと良いものに発展させることが可能。
「大切な人と一緒に、素敵な空間で心地よい時間を共有することが気軽にできる。」それもカフェの魅力の一つです。
私がカフェ巡りを始めたきっかけと、カフェ巡りをすることで変わった暮らし方とは?
子どもたちがまだ小さかった頃、仕事と
家事と育児であまりに多忙な毎日に、心が擦り切れてしまっていた時がありました。
「30分でもいいから、ホッとできる自分一人のための時間が欲しい。」
そう思って早起きしたり、夕方に時間を捻出してカフェに立ち寄るようになりました。カフェにはとてもいい空気が流れています。私のために入れられた1杯のコーヒー。心地よい音楽と整えられたインテリア。それらが余裕のなかった私の心に潤いをもたらしてくれました。コーヒーを飲み終わるころには驚くほど元気が出て、笑顔でカフェを出ることができました。もやもやした思考も整理されました。
そうして仕事場や自宅近く、買い物先のカフェで休憩するのを楽しんでいるうちに、いろいろなカフェに興味を持ち、都内のお洒落なカフェを巡るようになりました。今度はどのカフェに行ってみようか、モーニングを食べてみようか。ワクワクが加速しました。カフェは気軽に一人でも訪問でき、忙しい毎日の中でとてもいい気分転換になりました。
そして、お洒落なカフェの家具や照明、出されるセンスのいい食器類を見ているうちに、
「家のインテリアもこんな風に整えてみよう」「こんな食器を買って家でも丁寧にコーヒーを淹れてみよう」「このパウンドケーキ、自分でも作れそう!」など、気持ちがどんどん前向きに。特に何もない日常の暮らし、普通の日こそが一番愛おしく、丁寧に暮らすべき時間なのだと気づかせてくれたのがカフェでした。
穴場カフェの見つけ方
「お洒落なカフェ巡りをしてみたい!」と思っても、普段通りの通勤路をただ歩いているだけではなかなか見つけられないもの。私がその街の穴場カフェを見つけるために 行っている方法をお伝えします。
① インスタグラムでカフェを見つける方法
「#街の名前 カフェ」(例:#三軒茶屋カフェ)と入力して検索します。
大きな街であれば何百件以上もの投稿があることも珍しくありません。そのインスタグラムに投稿された画像から、明らかに同じカフェかな?と思われる複数の画像が見つかります。沢山の人が投稿しているのは、やはりお勧めの人気のカフェと言えます。
その投稿には大抵、位置情報、お店の情報も記載されているので、そのお店の公式インスタグラムやホームページを閲覧して、さらに詳しく調べます。こうして自分好みの行きたくなるカフェが見つかります。
② 自転車で気の向くままに街をうろうろしてみる
住人ならではの穴場カフェの見つけ方です。徒歩では、なかなか長距離を移動するのが大変ですが、晴れた日に自転車で、普段は通らないような細い道をわざと通ってみます。狭い路地裏の意外な場所にカフェを見つけることができます。
③ その街に前から住んでいる友人・知り合いがいたら聞いてみる
やはり、その街に古くから長く住んでいる人からの情報が一番有益で確実です。その人がカフェ好きな人であれば、お勧めのカフェ情報を沢山持ってるはずです。実際に行ってどうだったか、お勧めのメニューは何か、混んでいない時間帯まで。詳しく聞き取ってしまいます。
三軒茶屋がカフェ好きにおすすめな理由
三軒茶屋は、大きなファッションビルやデパートがほとんどなく、小さな入り組んだ道が住宅街にあちこち伸びている街です。
でもそこがかえって魅力につながっています。昔ながらの庶民的な感じのする商店街の通りから、1本道をそれただけで、ポツンと佇む個性的なカフェを見つけることができます。大手チェーン店にはない、オーナーがこだわって作りこんでいるカフェは、他では体験できない内装やメニューがわくわくするものばかり。「手作り感のある、オンリーワンのカフェ」といったお店が多いのが特徴です。休日に、気の向くままに街を徘徊し、偶然お洒落なカフェを見つけた時の喜びはひとしお。また、オシャレな人が多いのも三軒茶屋の特徴。カフェに来ている人のファッションをチェックするのも楽しいですね。
三軒茶屋で人気の穴場カフェ4選
三軒茶屋で見つけた私のお勧めの穴場カフェを4つ、ご紹介します。
■カフェ ザサンリブズヒア(Cafe the sun lives here)■
インスタ映えするカフェとしても有名な、チーズケーキ専門店のカフェです。
北海道十勝産の新鮮なクリームチーズを使った手作りのチーズケーキはどれも可愛くて美味。また、こじんまりとした店内にはお洒落な飾り棚もあり、どこを写真に撮ってもフォトジェニック。開店前から行列ができる人気店です。お勧めはブルーベリーの生クリームチーズケーキ。甘さがしつこくなく、ブルーベリーのフレッシュさとチーズの濃厚さがコーヒーと合います。ケーキはテイクアウトも可能なので、おうちカフェを楽しむこともできるでしょう。
・カフェ ザサンリブズヒア (Cafe the sun lives here)の情報・
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-27-33
営業時間:10:00~20:00 木曜定休
※2018年12時点の情報となりますので、詳細は店舗にご確認ください
■カフェ オブスキュラ(CAFE OBSCURA)■
商店街の通りを1本曲がったところにあるカフェ。ビシッと整えられた空間に、コーヒーのいい香りが漂っています。コーヒー豆を生産者から直接買い付け、焙煎にもこだわっている会社が直営しているカフェだけあって、コーヒーは深く香り高い味わい。注文してからお店の方がサイフォン式で1杯1杯、丁寧に淹れてくださいます。その様子を見ているだけでも心が徐々に落ち着いてきます。光がさんさんと入る大きなガラスの窓際の席に座りながら、コーヒーをゆっくりいただくのは格別な時間。団体客や、小さな子連れのお客様の入店を断っているカフェなので、いつも静寂な空気が流れています。一人、読みたい文庫本を片手に、休日の午後を静かに過ごすのにぴったりのカフェです。
・カフェ オブスキュラ(CAFE OBSCURA)の情報・
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-9-16
営業時間:11:00~21:00 水曜定休
※2018年12時点の情報となりますので、詳細は店舗にご確認ください
■東京茶寮■
何か新しいことを体験してみたい!と思っている方にお勧めなのがこちらの煎茶専門店。日本茶を目の前で淹れてくれる新しいスタイルのカフェです。コの字型の木のハイカウンター席のみのこのカフェは、寛ぐというよりやや緊張します。お茶の銘柄や産地を選ぶと、お店の方が真剣な面持ちでハンドドリップで淹れてくださいます。1煎目と2煎目で違う温度で抽出された、全く違う味わいの煎茶を頂くと、その奥深さに感動してしまいます。また「煎茶のテリーヌ」など一緒に注文できる和のスイーツも美味しく、お土産として買って帰ることも可能です。
・東京茶寮の情報・
住所:東京都世田谷区上馬1-34-15
営業時間:平日 13:00~20:00 土日祝 11:00~20:00
月曜定休日(祝日の場合は翌日休み)
※2018年12時点の情報となりますので、詳細は店舗にご確認ください
■ブルーボトルコーヒー三軒茶屋店■
何店舗もあるブルーボトルコーヒーですが、都内の全店舗を訪問してみて、その中で、こちらの三軒茶屋店が私の一番お気に入りの店舗です。商店街の通りから少し奥まったところに位置し、うっかり通り過ぎてしまいそうになるような隠れ家的なたたずまいです。古い診療所をリノベーションした内装がお洒落で、客席の奥にはお庭もあり、店内もやや広め。都内のブルーボトルコーヒーは、どこもビジネスマンや訪日観光客の方で大混雑していますが、こちらは比較的のんびりした空気が漂い、ゆっくり寛ぐことができます。
・ブルーボトルコーヒー 三軒茶屋店の情報・
住所:〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-33-18
営業時間:8:00~19:00 無休
※2018年12時点の情報となりますので、詳細は店舗にご確認ください
私が実際訪問したことのある、三軒茶屋の4件のカフェをご紹介させて頂きました。どれもそれぞれ全く異なるコンセプト・雰囲気のカフェです。毎回訪れる度に、わくわくしたり、疲れが取れて癒されたりします。何もない平凡な日でも、ちょっと嫌なことがあった日でも、新しく発見した隠れ家っぽいカフェで美味しいコーヒーを飲む。そうするとその日はいい一日だったなあと思えるから不思議。おしゃれなカフェ巡りって、そんなハッピーな効果があると思います。まだまだ三軒茶屋には、小さな個性的なカフェが入り組んだ道にひっそりとあります。三軒茶屋はカフェ好きな方にはたまらない魅力的な街といえるでしょう