手ぬぐいと聞くと、どんな使い方を思い浮かべますか?「昔の人が使っていたタオルみたいな布」「おばあちゃんが持っていた布」「剣道で頭に巻く布」などの感想を持つ人も多いのではないでしょうか。
私が子どもの頃は、祖父母が農作業のときに首に巻いたり、頭に巻いたりして使っていました。そのため、どうしてもお年寄りが使うものというイメージがあり、あまりおしゃれに感じませんでした。
しかし、大学生の頃に京都旅行で訪れた雑貨屋さんに、きれいに飾られたタペストリーの布が手ぬぐいであることを知り、手ぬぐいの概念が変わったのです。それからは旅行へでかけると、雑貨屋さんで素敵な柄の手ぬぐいがないかをつい探してしまいます。
今回は、手ぬぐいを集めて10年の私が、さまざまな飾り方・楽しみ方をご紹介します。
- まずは手ぬぐいについて知ろう
- 手ぬぐいの歴史
- 手ぬぐいの使い方
- 手ぬぐいの種類・サイズ
- 手ぬぐいの柄の意味
- 私が感じる手ぬぐいの魅力
- 手ぬぐいインテリアを楽しむ私の体験談
- 手ぬぐいを飾り始めたきっかけ
- 手ぬぐいを部屋に飾って季節を楽しむ
- 手ぬぐいでイベントを楽しむ
- 手ぬぐいの飾り方
- 飾り方(1):手ぬぐいを額装する
- 飾り方(2):手ぬぐいをタペストリーにする
- 飾り方(3):手ぬぐいを突っ張り棒で飾る
- 飾り方(4):手ぬぐいを貼り付ける
- 手ぬぐいが似合うおすすめのお部屋
- 手ぬぐいインテリアで和室をワンランクアップ
- 手ぬぐいインテリアはミニマリストにもおすすめ
- 季節を楽しめる住まい
- 手ぬぐいを「飾る」インテリアで暮らしを豊かに
まずは手ぬぐいについて知ろう
手ぬぐいの歴史
手ぬぐいの歴史は諸説ありますが、平安時代や奈良時代まで遡ります。布が貴重だった平安時代では、手ぬぐいは神様の行事で使われ、身分の高い人しか手にできませんでした。
当初は麻や絹で作られた平織りもので、庶民は麻を、高貴な人は絹を使用していました。現在の綿の手ぬぐいは江戸時代に入り、綿花の栽培が盛んになったことにより普及し始めたものです。多くは、着物を作るときに出た切れ端から手ぬぐいが作られました。
木綿で作られた手ぬぐいは丈夫で長持ちし、銭湯文化が根付いたことから一気に庶民に浸透しました。使い方はさまざまで、今でいうタオルやハンカチ、日よけにホコリ除け、ケガをした際には裂いて包帯代わりにも使われたのです。
さらに、江戸時代に発展した文化の中で、粋なおしゃれアイテムとしても愛用されるようになりました。手ぬぐいのデザインを競い合う“手ぬぐい合わせ”という品評会も開かれたほど、人々を魅了していたのです。こうして生活だけでなく、ファッションの必需品として手ぬぐいは活躍の場を広げていきました。
手ぬぐいの使い方
手ぬぐいの魅力の1つが、多種多様な使い方ができることです。一般的には、手を拭いたりするハンカチやタオルとして使われ、そのほかにも包装やカバーのように使ったり、スカーフや汗取りなど体に身に付けたりする使い方があります。
長細い布なので、長細いものを包装するのにとても便利です。例えば、冷たいペットボトルをそのままカバンに入れたときに、結露してバックの中が濡れてしまった経験はありませんか。そんなときに手ぬぐいを使えば、簡単に結露対策カバーを付けられます。
長細くて生地が薄い手ぬぐいは、カバンに入れていてもかさばらず、いざというとき役に立つ万能アイテムです。また、部屋のインテリアとして壁に飾ったり、テーブルクロスやバックの中身が見えないように目隠しとして使ったりする方法もあります。
中でも、部屋に飾るのがおすすめの使い方です。1つ飾るだけで、部屋の雰囲気が華やかに変わります。日本の四季を愛でるように、部屋の中でも季節やイベントを感じられるでしょう。さらに、壁に飾れるため場所を取りません。手ぬぐいの魅力の1つである軽さがここで役立ちます。
賃貸住宅の場合、壁に穴を開けたくないというときあるでしょう。壁紙を傷つけずに壁に貼り付けるシールタイプのフックであれば、穴を開けなくても吊り下げることが可能です。つまり、どんなところにもスペースさえあれば飾れるうえ、万が一落ちてしまったとしても布なので割れることがありません。
このように手ぬぐいは、たくさんの魅力を秘めています。
手ぬぐいの種類・サイズ
手ぬぐいの生地には、大きく分けて「文(ぶん)」「岡(おか)」の2種類があります。2つの違いは糸の太さです。文生地は糸番手「20番手」を使用し、岡生地は糸番手「30番手」を使用しています。番号が大きいほど、糸が細くなるのが特徴です。
そのため、文生地は太めの糸でざっくりと織られているため、水分を吸収しやすく乾きやすい作りになっています。一方、岡生地は細めの糸で密度が高く織られており、滑らかな手触りとデザインが滲みにくい作りです。
また、手ぬぐいのサイズは一般的に3尺(約90cm)となっています。しかし、反物の切れ端から作られた歴史から、長さがきっちりと決まっているわけではなく、決まりはありません。剣道で頭に巻く形で使用するものは100cm、日本舞踊で使う場合は110~120cmのものを使用します。
用途によって、いろいろな長さの手ぬぐいを選ぶことが可能です。
手ぬぐいの柄の意味
昔からの伝統的な和柄には、意味が込められていることが特徴です。例えば、“七宝つなぎ“と呼ばれる、同じ大きさの丸を4分の1ずつ重ねた柄をつなぎ合わせた柄があります。円(縁)が連続して連なっていることから、円満・調和・縁などの意味を含んでおり、良縁を願った縁起のよい柄です。
また“麻の葉”という正六角形を連続させた柄は、成長の早い麻の葉にあやかって、子どもの成長や魔除けの意味が込められています。意味を知ると、お守りを持っているようなありがたい気持ちがこみ上げてくるでしょう。
私が感じる手ぬぐいの魅力
手ぬぐいの1番の魅力は、多様性ではないでしょうか。拭いて良し、包んで良し、飾って良しと、1枚持っていればさまざまな場面で活用できます。
例えば、子どもが飲み物をこぼしてしまったときに、すぐにふき取って洗えます。手ぬぐいの特徴である切りっぱなしのおかげで、乾燥がとても速く衛生的です。夏は本当に短時間で乾きます。
コンビニで買ったお弁当をカバンに入れたら、上から丸見えといった場合にも、手ぬぐいで包めば安心です。上から手ぬぐいを目隠しにかぶせるだけでも違うでしょう。
デザインが豊富なのもポイントです。自分のお気に入りの柄を持ち歩くと、人生の満足度が上がります。折りたためば、タオル1枚よりもコンパクトになるので、収納の場所を取りません。
また、私は温泉巡りが大好きで、北海道から九州まで温泉を求めて旅をしていました。多いときは、1日3件温泉をハシゴしていたので、すぐに乾く手ぬぐいはとても便利でした。コンパクトに畳めるので、手荷物も少なくまとめられることが嬉しかったです。実用的なだけでなく、可愛いデザインが多いので、温泉では優越感に浸っていました。他の人のタオルと取り違えることもないので、安心です。
手ぬぐいインテリアを楽しむ私の体験談
手ぬぐいを飾り始めたきっかけ
もともと手ぬぐい自体は祖父母が使っていたので見慣れていましたが、タオルの方が拭き心地が良かったため、手ぬぐいを使ったことがありませんでした。しかし、大学時代に行った京都旅行で、初めて飾るという新しい手ぬぐいの使い方を知り、鮮やかな色彩に魅了されたのです。
京都で出会った可愛いクリスマスツリーの手ぬぐいを部屋のインテリアとして飾ったこときっかけに、私の手ぬぐいコレクションはどんどん増えていきます。
今ではお正月の飾りやひな祭り、端午の節句、夏らしいスイカのデザイン、お月見のお団子など、さまざまな絵柄の手ぬぐいを集めては飾っています。色彩がきれいで可愛らしいモチーフも多いので、見ているだけで気分が上がります。
手ぬぐいを部屋に飾って季節を楽しむ
手ぬぐいを飾ることで、部屋にいても手軽に季節を感じられます。少し何か飾りたいけど、部屋が狭くて物を増やしたくないときもあるでしょう。私も一人暮らしのときに、インテリアが悩みの種でした。
手ぬぐいタペストリーは壁に吊るすだけなので、場所も取らずに部屋の中で季節を感じられます。春は桜、梅雨はアジサイ、夏は朝顔、秋はお月見、冬は雪など、四季折々のデザインがとても豊富です。選ぶだけでもワクワクしますし、家に持ち帰って飾るととても幸せな気持ちになります。
手ぬぐいでイベントを楽しむ
日本の古き良き伝統行事が、手ぬぐいで手軽に楽しめます。例えば、3月3日のひな祭りは女の子の節句で、毎年家にひな人形を飾る家庭も多いと思います。しかし、ひな人形を飾るのは一苦労でしょう。そんなとき、ひな人形の手ぬぐいを部屋の壁に飾れば、手軽にひな祭りの雰囲気を感じられます。
私はひな祭り、ハロウィーンなど、季節のイベントごとに手ぬぐいを飾り替えて楽しんでいます。
手ぬぐいの飾り方
ここからは、手ぬぐいの飾り方を具体的に紹介します。
飾り方(1):手ぬぐいを額装する
まずは、手ぬぐいを額の中に閉じ込め、絵画のように飾る方法をご紹介します。手ぬぐい専用の額を使うと、きれいに飾ることが可能です。専用の額は表面のアクリル板、中板、閉じ板の3層構造になっています。
〈飾り方〉
(1)手ぬぐいを中板にぴったりと密着するようにかぶせ、霧吹きで全体に水をかけます。中板に張り付くように、しっかり濡らすのがポイントです。しっかり濡らすと布が板にくっついて、シワなくきれいに仕上がります。
(2)手ぬぐいのシワを伸ばしながら引っ張って、クリップで端を留めて乾かします。
(3)乾いたらクリップを外して、テープで仮止めします。
(4)手ぬぐい中板を額に入れ、仮止めテープをはがします。
(5)閉じ板を付ければ完成です。
額装をすると仕上がりもきれいで、壁掛けでも立てかけても飾れるのが嬉しいポイントです。高見えインテリアになり、部屋をワンランクアップさせてくれます。
また、手ぬぐい専用の額でなくても、市販の額に入れて飾ることも可能です。その場合は、見せたい部分だけをアクリル板にあてて、余った布は後ろへ折り込めば完成します。また違った雰囲気で、可愛くなりますよ。
飾り方(2):手ぬぐいをタペストリーにする
手軽に可愛く飾れるタペストリーを紹介します。
手ぬぐいの端を木の棒で挟み、壁に吊るす方法です。木の棒と紐、壁に取り付けるフックの3点で簡単に飾れます。手ぬぐいタペストリーキットも1000円以内で購入できるので、ぜひチェックしてみてください。
木の棒に挟むだけで飾れて簡単なので、私もこのタイプを愛用しています。和室に飾れば、掛け軸のような高級感を演出してくれるでしょう。
飾り方(3):手ぬぐいを突っ張り棒で飾る
お金をかけずに楽しみたいときには、突っ張り棒もおすすめです。なにかと便利な突っ張り棒を、すでに持っている人も多いのではないでしょうか。
棒に手ぬぐいの両端を巻き付け、布用テープで留めたり、糸で縫い付けたり、簡単にホッチキスで留めたりして飾れます。ポール用のカーテンクリップを使っても可愛いですよ。
飾り方(4):手ぬぐいを貼り付ける
ただ布用両面テープで壁に貼り付けるだけのシンプルな方法です。カラーボックスの目隠しや、食器棚のガラス部分などに貼り付けて飾る方法もあります。布用両面テープで貼り付けるだけなので、あっという間に飾れることが魅力です。
手ぬぐいが似合うおすすめのお部屋
手ぬぐいインテリアで和室をワンランクアップ
日本に古くからある手ぬぐいは、和室と相性がとてもよいです。床の間の掛け軸のように、季節ごとの手ぬぐいタペストリーを飾れば、一気に華やかなお部屋になります。シックな和室にもモダンなデザインの手ぬぐいが良く合い、一層おしゃれな空間を演出できるでしょう。
また、障子が破れてしまったときに、リメイクで手ぬぐいの生地を切って貼り付ける方法もあります。さまざまな方法で、手ぬぐいインテリアを楽しみましょう。
手ぬぐいインテリアはミニマリストにもおすすめ
省スペースで収納も場所を取らない手ぬぐいインテリアは、専有面積が20m2以下のミニマリストのお部屋にもぴったりです。汎用性の高い手ぬぐいは、最小限の荷物で生活したいという観点でもおすすめの便利アイテムといえます。飾ったり、包んだり、拭いたり好みの使い方で手ぬぐいを活用しましょう。
ミニマリスト向けの住まいを探そう
エリア別に住まいを見る
季節を楽しめる住まい
季節を感じられるお庭付きのお部屋も手ぬぐいインテリアでさらに華やかになります。
桜が見えるお部屋では、晴れたら自宅近くでお花見、雨が降ったら部屋にある桜の手ぬぐいタペストリーでお花見できます。
また、富士山が見えるお部屋にはカッコいい鷹の手ぬぐいタペストリーを飾れば、とても縁起の良い組み合わせになりますね。お正月に飾ったらよい初夢が見られそうです。
手ぬぐいを「飾る」インテリアで暮らしを豊かに
手軽に飾れる手ぬぐいインテリアの可能性に、ワクワクしてきませんか。和室に限らず洋室でも、手ぬぐいインテリアはお部屋をおしゃれにワンランクアップさせてくれます。
細長くてコンパクトなので、ちょっとしたスペースで飾れるのが魅力です。ぜひ、旅先やショッピングでお気に入りの1枚を見つけてみましょう。お部屋が華やかに、愛着のわく空間になるはずです。