岡山県第2の都市で、中核市である倉敷市。歴史的な街並みが残る倉敷美観地区が有名で、観光都市として知られています。その倉敷市の中心部にあるターミナル駅が、倉敷駅です。
そんな倉敷駅の周辺には美観地区のほかにも、商店街や商業施設など魅力的なスポットがたくさんあります。そこで岡山県出身のライターが、倉敷駅の周辺のおすすめ散歩スポットを紹介します。倉敷に立ち寄った際、ぜひ参考にして散歩をしてみてください。
倉敷駅の基本情報
JR倉敷駅は倉敷市の中心部、阿知一丁目にあるJR西日本の駅です。JR山陽本線が通るほか、JR伯備線が乗り入れています。また西側には、水島臨海鉄道の駅である倉敷市駅が隣接しています。
駅の南側と北側にはロータリーがあり、それぞれ路線バスや高速バスが発着。また南側には倉敷・天満屋 倉敷店や倉敷駅西ビル、北側には三井アウトレットパーク倉敷やアリオ倉敷といった大型商業施設が立地しており、周辺は商業集積地になっています。
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倉敷駅周辺のおすすめ散歩スポット
倉敷駅の周辺には、散歩におすすめのスポットがたくさんあります。その中からとくにおすすめのものをピックアップし、紹介します。商業施設から飲食店、文化施設、観光スポットまで幅広いジャンルのスポットを楽しめるのが魅力です。
倉敷みらい公園・三井アウトレットパーク倉敷・アリオ倉敷
倉敷駅のすぐ北側には、2009年まで「チボリ公園」というテーマパークがありました。チボリ公園が閉鎖して跡地に建設されたのが、都市公園の「倉敷みらい公園」と商業施設の「三井アウトレットパーク倉敷」「アリオ倉敷」です。
倉敷みらい公園は、総面積およそ2.1haの公園。広大な芝生広場を中心に、ツリーハウスや複合遊具も設置されています。
三井アウトレットパーク倉敷は中四国地方初の大型アウトレット施設で、2011年の開業当時は最大規模のアウトレット施設でした。広い館内に、ファッションをはじめさまざまな店が並んでおり、ゆったりとショッピングを楽しめます。
アリオ倉敷は、天満屋ストアを核テナントとしたショッピングモールです。ファッションや生活雑貨、飲食店など100店舗以上の店があります。
名称:倉敷みらい公園
住所:倉敷市寿町12-1
利用可能時間:終日
休園日:なし
名称:三井アウトレットパーク倉敷
住所:岡山県倉敷市寿町12-3
営業時間:10:00~20:00
定休日:不定
名称:アリオ倉敷
住所:岡山県倉敷市寿町12-2
営業時間:10:00~21:00(店舗により変動あり)
定休日:なし(一部店舗を除く)
商店街
倉敷駅の南東から南方向には、商店街が延びており、倉敷美観地区へと続いています。古蔵の歴史ある商店街で、老舗はもちろん、新しいおしゃれな店も。小売店から飲食店までさまざまな店があります。
倉敷センター街や倉敷えびす通商店街など、連続した複数の商店街で構成されています。散策しながら、気になったお店で買い物したり飲食したりするのもおすすめです。
倉敷デパート・旭商店街
倉敷デパートは、倉敷駅の南東にある昔ながらの商業施設です。デパートといっても百貨店ではなく、昔の市場のような施設で、昔懐かしい昭和のノスタルジックな雰囲気があります。旭商店街は、倉敷デパートに隣接しており、倉敷デパートと同じような雰囲気の施設です。
現在の倉敷デパートや旭商店街には、飲み屋などの飲食店が多く入居しています。なかには知る人ぞ知る人気店も。ここでしか楽しめないディープな雰囲気を味わってみてください。
倉敷一番街
倉敷駅の南西、倉敷中央通りの西側のエリアには「倉敷一番街」という通りが南に向けて延びています。小さな通りですが、昔ながらの雰囲気が残る通りで通り沿いにはいろいろな店があります。
一番街の北口あたりにある「KAG(カグ)」という店は、ハンバーガーが人気の店。さまざまなイベントも開催されている注目スポットです。その隣には、気軽に飲み食いできる「立ち呑みura(ウラ)」もあります。
大橋家住宅
大橋家住宅は、国の重要文化財に指定されている町家です。大橋家は、江戸時代に新田の開発などで財を成しました。その大橋家の住宅として江戸時代中期の1796年に建てられたもので、倉敷を代表する町家建築の一つです。
長屋門や倉敷窓・倉敷格子など、倉敷の町家に多く見られる特徴を備えています。当時の豪商ぶりを思い起こさせる、重厚な造りは必見です。
名称:大橋家住宅
住所:岡山県倉敷市阿知3丁目21-31
開館時間:9:00〜17:00
休館日:12月~2月の金曜日、12月28日~1月3日
入館料:一般 550円、65歳以上 350円、小・中学生 350円、団体(30名以上)450円
倉敷美観地区
倉敷美観地区は、岡山県を代表する観光地です。倉敷川畔を中心に約21haの範囲に、古い建物が多く立ち並んでいます。そのうち約15haは、国指定の重要伝統的建造物群保存地区です。
もともと倉敷中心部は、江戸時代に幕府直轄地(天領)となり、代官所が置かれました。倉敷川沿いは物資の集散地となり、川沿いに蔵が立ち並び、栄えたのです。これが現在の倉敷川畔の町並みの起源です。
倉敷川畔以外にも、その北側の本町通りや東町通りはかつての街道筋。昔は倉敷の繁華街として栄え、現在も歴史を感じさせる町家が多く立ち並んでいます。
大原美術館
大原美術館は倉敷川畔に建つ洋風の巨大な建造物で、倉敷美観地区を代表する施設です。大原孫三郎により、1930年に日本初の私立西洋美術館として建造されました。エル・グレコ『受胎告知』、クロード・モネ『睡蓮』をはじめ、ルノワールやゴーギャンといった著名な名画がたくさん展示されています。
名称:大原美術館
住所:岡山県倉敷市中央1丁目1-15
開館時間:【12月~2月】9:00~15:00(最終入館14:30)、【3月~11月】9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜日
入館料:【一般】2,000円、【小・中・高校生(18歳未満)】500円、【小学生未満】無料
新渓園
新渓園(しんけいえん)は、大原美術館の南側にある日本庭園です。1893年に倉敷紡績の初代社長・大原孝四郎の別荘として建設されました。
庭園のほかに和風建築の「敬倹堂(けいけんどう)」や本格的な茶室を備える「游心亭(ゆうしんてい)」もあり、見どころが多いです。
名称:新渓園
住所:岡山県倉敷市中央1丁目1-20
開園時間:9:00~17:00
休園日:12月29日~1月3日
入園料:無料(貸館は有料)
倉敷アイビースクエア
倉敷アイビースクエアは、かつての倉敷紡績の工場を改装してできた複合施設です。ホテルのほか、陶芸を体験できる工房や倉紡記念館などがあります。ツタ(アイビー)がからまる赤いレンガの壁や塀が印象的です。
アイビースクエアがある場所は、もともと江戸時代には倉敷代官所がありました。明治時代になり、代官所跡地に倉敷紡績の工場が建設されています。
名称:倉敷アイビースクエア
住所:岡山県倉敷市本町7-2
営業時間:施設により異なる
定休日:施設により異なる
料金:施設により異なる
阿智神社
阿智神社は倉敷駅の南東、美観地区の北にそびえる「鶴形山」という小高い山の上に鎮座する倉敷の総鎮守です。この場所はかなり古くから信仰の地だったと思われ、境内や周辺には磐座(いわくら)が多数あります。
境内は小高い場所にあるので見晴らしがよく、倉敷の街並みが一望できるスポットです。推定樹齢300~500年の県指定天然記念物「阿知の藤」も見どころで、4月下旬から5月初頭まで「藤見の会」が催されます。
名称:阿智神社
住所:岡山県倉敷市本町12-1
参拝時間:終日
授与受付時間:9:00〜17:00
休み:なし
魅力的なスポットがたくさんある倉敷駅周辺を散歩してみよう
倉敷市は美観地区が有名ですが、今回紹介したように駅周辺にも飲食店や小売店など魅力的なスポットがたくさんあります。庶民的な商店街や、大勢の人でにぎわう商業施設などでの散策もおすすめです。気になる店を見つけて、食べたり買い物したりして楽しんでみませんか。