お店で食べる「味玉」って美味しいですよね。
私は昔から何か特別なことがあった日に、自分へのご褒美としてラーメン屋さんで100円の味玉を追加するのが楽しみでした。
そしていつしか味玉を家で手作りし始め、今では味玉を常備菜としてストックしています。小腹が空いたときのおやつにしたり、アレンジを加えて食事の1品に加えたりと、使い方はさまざまです。
この記事では、味玉の魅力と簡単アレンジレシピをご紹介します。味玉が好きな人は、ぜひ試してみてくださいね。
味玉好きの私が思う、味玉の3つの魅力
味玉には、以下のような3つの魅力があります。
・ゆでて漬けるだけの簡単調理
・栄養満点のスーパーフード
・ダイエットにぴったり
ゆでて漬けるだけの簡単調理
まず、味玉の魅力の一つに調理の簡単さがあります。以下の2ステップで完成するので、料理が苦手だと感じている人でも気軽に挑戦できますね。
①卵を沸騰したお湯の中に数分間くぐらせる
②ゆで卵を漬け汁に漬け、味を染み込ませる
このようにシンプルな調理で完成し、3~5日程度日持ちもするので、多めに作っておいて品数が少ないときに副菜として使いやすいです。私は、仕事や育児で忙しいときに味玉を有効活用しています。
栄養満点のスーパーフード
卵は昔から手軽に食べられる”完全栄養食”として注目されてきました。なぜなら、卵には良質なタンパク質やビタミン、ミネラル、アミノ酸などの多くの栄養素が含まれているからです。
私たちの体に必要不可欠な栄養成分がバランスよく含まれた卵は、栄養満点なスーパーフードともいわれています。
ダイエットにもぴったり
さらに、ゆで卵はダイエットにぴったりといわれています。ゆで卵1個当たりの糖質は0.2gと非常に低く、カロリーも卵1個あたり、90kcalほどです。
そして注目すべきはタンパク質が7gも含まれている点です。ダイエット中は摂取する糖質やカロリーを制限し、タンパク質を摂取して軽い運動をすると基礎代謝を高められるといわれています。
ゆで卵は簡単に摂取できるうえに腹持ちがいいので、小腹が空いたときの補助食としても便利です。しっかりと味の染み込んだ味玉は、濃い味が好きな人も満足できるでしょう。
味玉を食べるときの注意点は?
完全食品といわれる卵ですが、もちろん卵だけを食べていれば体にいいというわけではありません。卵にはビタミンCと食物繊維が不足しているため、他の食材で補う必要があります。そのため、サラダと一緒に食べるのがおすすめです。
一昔前には、コレステロールの過剰摂取による体への影響を心配し、"卵は1日1つまで"に制限している人もいました。しかし現在では健常者が卵を数個摂取するくらいであれば健康への影響は少ないといわれています。もちろん、食べ過ぎはよくありませんが、そこまで神経質になる必要はないといえます。
ただし、味玉として食べる際は味付けによっては塩分の取りすぎにもつながるため、気をつけましょう。
絶品を目指す! 好みの味玉の作り方
味玉は卵をゆでて、つけ汁に漬け込むだけで完成です。しかし、シンプルだからこその難しさもあります。
ここからは、料理が苦手な人でもできる、味玉作りのコツをご紹介します。
コツ① 新鮮な卵を使わない
新鮮な卵を使ったほうが美味しい味玉を作れると思う人も多いのではないでしょうか。
実は、味玉は購入してから数日経過した卵のほうが適しています。なぜなら、新品の卵の中にはガスが充満しており、中の膜と殻を圧着させて殻がむきにくくなるからです。
購入から数日たつと、卵の中のガスが自然に外に抜けるので、殻をむきやすいゆで卵が作れます。美味しい味玉を作るためには、ゆで卵の殻をきれいに取り除く必要があるので、購入から数日経過した卵を使ってみてください。
コツ② 卵の底に穴またはヒビを入れる
ゆで卵を作るときには、卵の底に穴やヒビを入れておくのがおすすめです。
なぜなら密閉された状態の卵をゆでると、熱で卵の中のガスが膨張し、中の薄皮と殻を圧着させ、殻がむきにくくなるからです。卵に穴を開けてガスの逃げ道をつくってあげると、卵の内圧の高まりを抑えられ、殻がむきやすくなります。
私は卵の底に穴を開けるときに、100円ショップで売っている専用の穴開け機を使うようにしています。穴開け機が手に入らない場合は、スプーンで底を叩いてヒビを入れるという方法でも同じ効果を得られますよ。
コツ③ ゆでた卵はすぐに冷やす
卵がゆで上がったら、鍋のお湯を捨て、冷水で一気に冷やしましょう。
ゆで卵の殻をきれいにむくためには、卵の内側の薄皮を殻にくっつけないことが重要です。熱々のゆで卵を急速に冷やすと卵の中身が収縮します。殻は冷やしても縮まりませんので、薄皮と殻の間に隙間を作ることができ、殻がむきやすくなります。
コツ④ 水流を利用して殻をむく
ゆで卵を冷やすときには、卵を少し荒くかき回しましょう。冷水を入れた鍋の中で卵同士がぶつかり、殻がひび割れると水が入り込み、さらにむきやすくなります。
卵の底側から薄膜を意識しながらむくと、殻が綺麗にむけます。水を直接ゆで卵に当てながら隙間に水を滑りこませるようにむいていくと、水流が手助けをしてくれるのでおすすめです。
卵は何分ゆでればいい?
味玉といえば、半熟の黄身が魅力的ですよね。何分ゆでれば理想の半熟卵ができるのか、試しに7分・9分・11分・13分の4パターンで作ってみました。
ちなみに私は、7分〜9分の半熟の状態が好みです。
気温などの調理時の環境に影響を受けないように、卵はゆでる直前に冷蔵庫から取り出し、お湯が沸騰してから卵を投入しました。以下の画像で、できあがったゆで卵の火の通り具合を比較しています。
時間の経過に合わせて黄身が固まっていく様子がわかりやすいですね。この画像を参考にぜひお好みの硬さのゆで卵を作ってみてください。
味玉の味付け方法
一番簡単な味玉の味付け方法をご紹介します。
味玉レシピ(5個分)
<材料>
・ゆで卵…5個
・濃縮めんつゆ…大さじ5杯
<手順とポイント>
1、まずはジップロックに殻をむいたゆで卵を入れ、その中に濃縮めんつゆを入れます。
めんつゆの量は卵1個あたり、大さじ1杯程度が目安です。
2、すべての材料を入れたらできるだけ空気を抜いてジップロックを閉じます。
このときジップロックを鍋にためた水に沈めながら空気を抜くとしっかり密閉できますよ。
3、冷蔵庫で30分~2時間程度寝かせて味を染み込ませて完成。
濃い味が好きな人は1晩寝かせて、しっかりと味が染み込ませてください。
味玉の日持ちはどのくらい?
味玉は加熱による滅菌作用と調味料による殺菌効果が期待できるので、常備菜に向いています。賞味期限は3~5日程度ですが、半熟の場合は3日以内、固ゆでであれば5日ほどが目安といわれています。
ただし、夏場は気温が上がるのでできるだけ早く消費するようにしましょう。
味玉が活躍する簡単アレンジ料理
そのまま食べても美味しい味玉ですが、毎日食べていると飽きてしまうものです。
ここからは、味玉が活躍するアレンジ料理を紹介します。できるだけ手のかからない簡単なメニューをチョイスしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
味玉フィリング
味玉をフォークでつぶしたものを味玉フィリングといいます。パンにのせてトーストで焼いても美味しいですし、マヨネーズと和えてサンドイッチにするのも美味しいです。
味玉おにぎり
子どもに大人気なのが味玉おにぎりです。その名のとおり味玉をごはんと海苔で包んでラップで巻くだけで完成します。
味がついているのでそのまま食べてもOKですし、少し醤油を垂らしても美味しいですよ。
包丁で半分に切ると食べやすくなり、見栄えもよくなります。
味玉のイクラのせ
お酒のアテにもう1品欲しいときにおすすめなのが、味玉のイクラのせです。つけダレに少し酢を加えて酸味を足し、半分にカットした味玉の上にイクラと小ねぎをのせれば完成です。
日本酒に合うのでお酒が好きな人はぜひ試してみてくださいね。
これ以外にも、煮込み料理などに味玉を足すだけで料理の充実度がぐっと上がります。
料理が楽しくなるキッチン
今回紹介したように、味玉のアレンジ料理に成功すると、ほかの料理にも挑戦したくなるのではないでしょうか。新たな味玉レシピの試作や、いろいろな料理に挑戦してレパートリーが増えていくと、キッチンが楽しい場所に変わっていきます。
料理が楽しくなってきたときに、あると嬉しいキッチン環境が、“2口コンロ”です。コンロ1つだけでも料理はできますが、2つあるとメインの1品を作りながら、同時にサイドメニューを作ることができます。効率よく料理を作れると、さらに料理を楽しめるようになっていくでしょう。
味玉は食卓の名脇役
味玉はいつもの食事に1品追加するだけで食事の幸福度が一気に上がるように感じています。豚の角煮の卵も、おでんの卵も、決して主役ではないですが、しっかりと存在感を放っている、なくてはならない名脇役です。
ヘルシーで美味しい味玉を使いこなせば、毎日の食卓の幸福度が上がるでしょう。ぜひ、日々の食事に味玉を取り入れてみてくださいね。