「休日だし、ゆっくりとお酒を飲みたいな。」という気分の日には、「おうち居酒屋」を開きませんか?
テーマは、「いつもよりちょっとだけ贅沢に」。新型コロナウィルス感染症の影響で「Stay Home」が叫ばれ、なかなか外食に行きにくい状況ですが、こんなときだからこそ「おうち居酒屋」を楽しみましょう。
近くのスーパーでいつもより少し良い食材を買って、グラスやお皿を準備し、素敵な音楽をかけてダイニングテーブルを囲みます。1人でもいいですし、もちろん大切な人とでもいいです。
楽しみ方は人それぞれです。いつもは直飲みの缶ビールも、今日はグラスに注ぎましょう。
数年前まで、私は1人暮らしで外食ばかりの生活を送っていました。飲み会が好きで、休日には必ずといっていいほど居酒屋に繰り出すのが習慣になっていたのです。
それはそれで楽しかったのですが、結婚して家族ができるとまた別の楽しみができました。それが「おうち居酒屋」です。
気がねなく、時間を気にすることなく、食べたいもの・飲みたいものをゆっくりと楽しむ時間は最高です。
買い出しから楽しい「おうち居酒屋」
「おうち居酒屋」の楽しみは、買い物をするところからはじまります。私たち夫婦は共働きのため、買い物は休日に一緒に行くことが多いのですが、「おうち居酒屋をするぞ」という日は、いつもより少しだけウキウキした気持ちで出かけています。
事前にメニューをある程度決めてから買い物に出かけますが、いい食材・面白い食材があったときは、その場で買い物かごにインします。「シェフ、今日のメニューは何にしますか?」なんて夫婦で他愛のない会話をしながら、買い物をするのも楽しいです。
近所の鮮魚店にはいつも旬の魚が並んでいるので、新鮮で美味しそうな魚があれば急遽「本日のメニュー」に追加されることもあります。
お店の人に聞けばおすすめの食べ方を教えてくれますし、それに合わせてさばいて下処理までしてくれるので非常に助かっています。
先日、脂ののったアジを勧められてアジフライにしたときも本当に美味しかったです。
2人で楽しむ調理タイム
食材を買ってきたら調理に入るわけですが、もちろん私も参加します。すべておまかせの「おもてなしパターン」のときもありますが、私は2人で調理するほうが楽しくて好きなのです。
2人とも特別に料理が得意というわけではないので、レシピをスマホで見ながら2人で挑戦していく過程を楽しんでいます。もちろん失敗することもありますが、それはそれでいい想い出となります。
おしゃれな食器や音楽でおうち居酒屋を演出
料理が完成したらメインイベントの実食です。ただ、その前に少しだけ準備をしましょう。
引き出物で貰ったものの今までクローゼットに眠っていた少しおしゃれな食器類はありませんか?
この機会に引っ張り出して食材を盛り付ければ、いつもとは少し違った素敵な雰囲気を味わえます。私はこのあたりの感度が低いのですが、妻性は食器で食事の満足度が大きく変わることもあるのだそうです。
いつもはお酒を飲まない妻もこの日はグラスにお酒を注ぎ、付き合ってくれます。「乾杯!」といつもの掛け声でグラスを鳴らしたら「おうち居酒屋」のスタートです。
好きな音楽を流して食事を楽しみましょう。自分たちで作った料理はどんな品でも格別の美味しさで自然と笑みがこぼれます。
いまや私たちにとって「おうち居酒屋」は大切なコミュニケーションの時間の1つになっています。
「おうち居酒屋」プラスアルファの楽しみ方
買い出しから調理、そして乾杯をして食べるところまですべてが楽しめる「おうち居酒屋」ですが、工夫次第でさらに楽しみ方が広がります。
圧倒的なコスパのよさを楽しむ
まず、「おうち居酒屋」はコストパフォーマンスが抜群です。
居酒屋やレストランで食事をするときは、1人4,000~5,000円程度かかりますが、「おうち居酒屋」であればその半分程度に抑えられます。逆に同じくらいの予算をかければ豪華な食材を使った食事をすることもできます。
お酒もお店で飲むよりも質のいいものを安く飲むことができます。うちには炭酸水メーカーがあるので、ハイボールやレモンサワー、オリジナルサワーなど割材を用意して様々な味を楽しんでいます。
テイクアウトや出前も活用
おつまみのバリエーションを増やしたいときには、テイクアウトや出前を利用するのがおすすめです。「おうち居酒屋」といってもすべて自分たちで用意する必要はありません。
スーパーの惣菜でもいいですが、私の家の近くにはテイクアウトができるお店がたくさんあるので、気分に合わせてテイクアウトして品数を追加しています。肉汁がジュワッとした餃子なんて最高ですよ。
プロのシェフを自宅にお招きも
また、最近では出張シェフサービスというものもあります。金額面では外食をするのと同じくらいになりますが、プロの料理人が自慢のコース料理を自宅で作ってくれます。
「おうち居酒屋」に慣れてきたら、出張シェフサービスを利用してワンランク上の「おうちレストラン」も楽しいです。特に、小さな子どもがいてなかなか外食に行けない人におすすめの楽しみ方ですよ。
オンライン飲み会を楽しむ
自宅ならではの楽しみ方として、最近はオンライン飲み会も盛んですね。物理的な距離の制限がないため、遠方の友人とも気軽に開催することができます。
私も先日、全国5箇所の友人たちと久しぶりにオンライン飲み会をしました。時間の制限がないのでついつい遅くまで飲んでしまいましたが、非常に楽しい時間でした。
「おうち居酒屋」にピッタリの簡単レシピ
そんな「おうち居酒屋」にピッタリな、簡単で美味しい、おしゃれなレシピを3つ紹介します。料理初心者の私たちでもできるメニューですのでぜひお試しください。
七変化まぐろアボカド
【材料】
・まぐろ
・アボカド
・たれ[醤油(大さじ2)・酒(大さじ1)・みりん(大さじ1)]
・トッピング(白ゴマ・ゴマ油・柚子胡椒・わさび等お好みで)
【作り方】
まず、まぐろを適当なサイズに切ります。たれの材料を混ぜ合わせたら、切ったまぐろをたれに漬けて冷蔵庫で30分程度冷やします。
その後、漬けたまぐろと適当なサイズにカットしたアボカドを混ぜ合わせます。
要は材料を混ぜるだけです。これなら誰でも失敗せずにおいしくできますよね。
白ゴマを散らしてゴマ油を少したらすと風味がましておいしいです。刺激が欲しい場合はわさびや柚子胡椒をつけてもおいしくいただけます。
白ごはんにのせて丼ぶりにして、最後はお茶をかけてお茶漬けにするというものおすすめです。
ハムと香草のゼリー寄せ(ジャンボン・ペルシエ風)
【材料】
・たれ[オリーブオイル(大さじ2)・マスタード(大さじ1)・塩・胡椒]
・ハム(10枚くらい)
・香草(しそ・みょうが)好きなだけ
・お湯300ml
・コンソメキューブ1個
・ゼラチン
【作り方】
最初に、香草(しそ・みょうが)をみじん切りにし、たれの材料を混ぜ合わせます。たれにハムと香草を入れてよく和えましょう。
器にハムを敷き詰めたら、沸かしたお湯にコンソメとゼラチンを溶かして器に流し込みます。材料の入った器を冷蔵庫で冷やして、完成です。
少し手がかかっているように見えますが、これもほぼ混ぜるだけなので簡単です。最後に器から出すときは、器をお湯に少しつけてゼラチンを溶かしながらヘラを使うときれいにとれます。
本来、ジャンボン・ペルシエという料理はパセリを大量に使うのですが、日本の家庭ではパセリはあまり利用しませんので、手に入りやすいしそとみょうがに置き換えました。ゼリー寄せはきれいなので見た目も楽しめます。フランス料理だけあって冷やした白ワインとのペアリングがおすすめです。
しっとりやわらか鶏ハム
【材料】
・鶏むね肉1枚
・塩
・野菜(にんじん・にんにくの芽)
【作り方】
まずは、鶏むね肉の皮をとり、均一な厚みになるように開きます。鶏むね肉に塩をもみ込んだら、ビニール袋に入れて一晩冷蔵庫で寝かしましょう。
鶏むね肉を、水でしっかり洗います。鍋一杯のお湯を沸かし、にんじんとニンニクの芽を棒状に切って下茹でをしましょう。
鶏むね肉の水を切ってラップの上に敷いたら、鶏むね肉の上に野菜をおいて巻きます。沸騰したお湯の火を止め、ラップに包まれた鶏むね肉を鍋に入れて、お湯が冷めるまで放置したら完成です。
今まで紹介した中では一番時間がかかりますが、味付けは塩だけなので難しくはありません。
流行りの低温調理で、しっとりやわらか食感の鶏むね肉をぜひ食べてみてください。
「映える」ハイボールを作ろう
最後に「おうち居酒屋」ならではのハイボールをご紹介します。ハイボールは蒸留酒といわれる種類のお酒を割るので、ビールや日本酒と比べて低カロリー・低糖質のため、健康志向の人に人気のお酒です。
材料はウィスキーと炭酸水だけとシンプルなので失敗はありません。分量はウィスキーと炭酸水の比は1:3がよいとされていますが、ベストな割合はその日の体調や気分によりますので、適宜自分の好みに調整してみてください。
コツ①ウィスキーは冷凍庫に入れておく
ポイント1つ目のコツは、ウィスキーを冷凍庫で冷やしておくことです。アルコール度数が高いウィスキーは0度になっても凍りませんので、安心して冷凍庫に入れてください。
ウィスキーは温度によって味と香りが変わります。氷点下になったウィスキーは、独特の香りやアルコールの刺激が弱まり、非常に飲みやすくなるので、すっきりと飲みたいハイボールに最適です。
フリージングハイボールなんていわれたりもしますね。グラスや炭酸水は冷蔵庫でしっかりと冷やしておきましょう。
コツ②氷はロックアイスを使う
家でお酒を飲むときに、冷蔵庫の製氷機で作られた氷を使っていませんか?
おうち居酒屋のときだけでもロックアイスを使いましょう。冷蔵庫で作った氷に比べて不純物が少ないため、雑味がなく溶けにくいので爽快感のあるおいしいハイボールができあがりますよ。
コツ③炭酸水⇒ウィスキーの順で注いでグラデーションを楽しむ
通常、ハイボールを作るときはウィスキーを入れてから炭酸水をグラスに注ぎます。
これは比重が軽いウィスキーを先に入れることで、炭酸水を注いだときにあまりかき混ぜなくても混ざりやすいからです。ガシガシかき回してしまっては炭酸が抜けていってしまいますから理にかなっていますね。
しかし、私が今回ご紹介する方法は通常の方法は逆で、炭酸水を入れた後にウィスキーを注ぎます。ウィスキーを注ぐときに勢いよく注いでしまうと混ざってしまうため、静かに注ぎましょう。
あえて通常とは逆の順番で注ぐのは、おうち居酒屋だからこそできる楽しみ方だからです。通常の作り方に反しますので、バーでハイボールを何も指定せずに頼んだときには、この方式で出てくることはありません。
この方法で注ぐと、まるでおしゃれなカクテルかのように炭酸水の上にウィスキーがきれいに浮かぶ姿を見ることができます。ちなみにウィスキーの水割りにはフロートといってウィスキーを後から注ぐ方法があるので、NGというわけではありません。
ぜひ、炭酸水に浮かぶウィスキーのグラデーションを楽しんでみてください。ただし、そのまま飲むとウィスキーの味が濃いので見た目を楽しんだら軽くかき混ぜてから召し上がってくださいね。
おうち居酒屋を充実させるには?
二人で料理するならコンロは3口
「おうち居酒屋」のスタイルは人それぞれですが、できればキッチン設備は充実していたほうがよいでしょう。わが家のキッチンにはIHの3つ口コンロがあります。コンロが複数あると、いくつかの料理を同時に調理できますし、二人で作業を分担したいときにも効率的です。
普段料理をするときにも、片方で炒めものをして、もう片方で汁ものを作るなどコンロが複数あると便利です。引越しを検討されている人は、ぜひキッチン設備も条件に加えて調べてみてください。
好みのアレンジでおうち居酒屋を楽しもう!
今回いくつかのレシピを紹介しましたが、おうち居酒屋の醍醐味は各人のライフスタイルにあわせて楽しめることです。
決まりごとはありませんから、和食でも洋食でも中華でも自分の食べたいものを好きなだけアレンジしてください。
飲み物もビール・ワイン・カクテルなど食事や自分の好みにあわせて用意しましょう。ちょっといい食材をお取り寄せするのもいいですね。
「今週のメニューは何にしようか」と想像をいっぱいに膨らませて、準備段階から思いっきり楽しむのがおすすめです。
さあ、今週末はおうち居酒屋を開いてみませんか?