「カメラが欲しいけれど、どんなカメラを買えばいいのか分からない。」
そんな悩みを抱え、カメラに興味はあるのに一歩が踏み出せない人は多いのではないでしょうか。
カメラの製品情報を見てみると聞き慣れない言葉がずらりと並んでいます。何を基準に選べばいいのか、困ってしまいますよね。
この記事では、元写真館運営スタッフの私が、極力専門用語は使わずに、カメラを選ぶポイントや写真のある暮らしの魅力を紹介します。カメラを手に取る第一歩になれば、うれしいです。
- カメラ初心者向け:撮影の楽しみ方
- カメラの撮影モードを楽しむ
- 基本の三分割構図を楽しむ
- 意図的に「ボケ」を入れて、自分なりの雰囲気を楽しむ
- 小物使いを楽しむ
- 朝の光を生かした撮影を楽しむ
- カメラ初心者向け:カメラの選び方 6つのポイント
- チェックポイント1. カメラの種類と相場の価格
- チェックポイント2. センサーサイズ
- チェックポイント3. オートフォーカス機能
- チェックポイント4. カメラの操作性
- チェックポイント5. カメラのサイズと重さ
- チェックポイント6. Bluetooth機能
- 初心者におすすめのカメラ
- 毎日がカメラ日和!初心者でもカメラを楽しみやすい暮らし
- 窓からの風景を楽しむ
- 近所の風景を楽しむ
- カメラを一生の趣味に
カメラ初心者向け:撮影の楽しみ方
カメラの面白いところは、同じ被写体を撮っても人によってまったく違う写真になること。「少しアップで撮ろうかな?カメラの設定を変えてみようかな?」と工夫を重ねることで、その人らしい写真になっていきます。
ただ、カメラを始めたばかりだと楽しみ方自体が分からないかもしれません。そこで、初心者向けのカメラの楽しみ方と撮影のコツをご紹介します。
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カメラの撮影モードを楽しむ
カメラの種類によっては、いくつも撮影モードが搭載されています。試しに同じ被写体でいろいろ撮り比べてみると、違いがよく分かって面白いですよ。
・Pモード(プログラムオート)
設定がすべて自動で決まるモードです。とりあえずシャッターを押すだけでOK。
・Sモード(シャッタースピード優先オート)
自分で決めたシャッタースピードに合わせて明るさをベストなものに調整してくれるモードです。動きがあるものを撮るときに使用します。
・Aモード(絞り優先オート)
ピントの合う範囲を調節するのに適したモードです。絞り値はF値ともいい、数値を小さくするとピントの合う範囲が狭くなります。背景がボケた写真を撮りたいときには、絞り値を小さくしましょう。
・Mモード(マニュアル露出)
シャッタースピードも絞りも自分で設定できるモードです。まずは、SモードやAモードに慣れてから挑戦すると、スムーズに使えるようになるでしょう。
基本の三分割構図を楽しむ
三分割構図は、写真を撮るなら必ず押さえておきたい基本中の基本です。構図とは、写真を撮るときの構成のこと。構図を考える=写真全体のバランスを考えること、というと分かりやすいかもしれません。
三分割構図では、ファインダー画面の縦と横に3本ずつ線を引いて9分割し、線が交わっているところに被写体が写るように撮影します。グリッド機能付きのカメラなら、ファインダーに三分割構図の線を表示できるので、構図を考えるときに便利です。
三分割構図を意識するだけで、一気に上級者のような写真を撮れます。
意図的に「ボケ」を入れて、自分なりの雰囲気を楽しむ
「ボケ」とは、ピントが合っていないぼやけた状態のことです。偶然ではなく、意図的に被写体の周りにピントを合わせないことを「ボカす」と表現します。背景がボケた写真は柔らかい印象になるので、人物写真でもよく用いられています。
しかし、私がおすすめしたいのは「前ボケ」です。前ボケは文字通り、メインの被写体の手前にボケを入れることです。
たとえば、ケーキの写真を撮るときに、手前にマグカップを置き、ピントはケーキに合わせます。このとき、マグカップがぼんやりと写真に映り込み、アクセントに。植物やカーテンなども、前ボケに入れるといい雰囲気を演出してくれますよ。
小物使いを楽しむ
おうちの中で写真を撮るときには、積極的に小物を使って遊ぶのがおすすめ。
小物は特別なものを用意する必要はありません。家に飾っておけるようなドライフラワーやキャンドル、表紙がかわいい雑誌、おしゃれなデザインの小物入れなど。普段使うものをおしゃれなデザインでそろえておけば、すべてが撮影小物になります。
テーブルクロスやブランケット、ラグマットなどのファブリック類も、室内での撮影で大活躍するアイテムです。キラキラした小さな電球が連なったイルミネーションライトも、1つあると重宝します。イルミネーションライトを前ボケや後ろボケに入れると、写真が幻想的な雰囲気になります。
朝の光を生かした撮影を楽しむ
自然光の中で撮る写真は、優しくナチュラルな印象になります。特に朝の光は白っぽく柔らかいので、写真撮影にぴったりです。カメラ初心者でも「なんだかいい雰囲気」の写真が撮れます。
しかし、同じ自然光でも夕方に近付くにつれて黄色っぽく強い光になるので、撮影技術が必要になってきます。
朝の光がきれいな時間は、9時ごろ〜12時ごろまでです。室内の場合、日当たりのいい部屋の窓際で写真を撮りましょう。直射日光は、光が強過ぎて影が濃く出てしまうため、レースのカーテンを閉めて撮影するのがおすすめです。
カメラ初心者向け:カメラの選び方 6つのポイント
カメラはできるだけ家電量販店などで購入することをおすすめします。インターネットの口コミも参考になりますが、自分に合うカメラは人それぞれです。安くない買い物なので、実際に見て、触れて、比べてから買うのがベストです。初心者の人がカメラを買うときにチェックするべきポイントは6つあります。
チェックポイント1. カメラの種類と相場の価格
カメラの主な種類は、一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、コンパクトデジタルカメラの3つです。
一眼レフカメラは、プロのカメラマンが使っているような、がっしりとした大きいカメラです。プロが使うものなので高性能かつ高額。カメラ本体とレンズが分かれていて、カメラ本体だけでも10万円〜20万円。レンズは種類によって、数万円〜数十万円するものまであります。
ミラーレスカメラは、一眼レフカメラよりもコンパクトです。レンズとセットで15万円前後となっており、近年人気が高まっています。
一眼レフカメラとミラーレスカメラの違いは、ファインダーです。一眼レフカメラは、ファインダーから実像を見て撮影します。一方、ミラーレスカメラはレンズに映った景色を液晶モニターに表示するので、どのような写真になるか確認してからシャッターを押せます。
デジタルカメラもミラーレスカメラと同じ撮影方式です。しかし、デジタルカメラはミラーレスカメラのようにレンズを交換することはできません。デジタルカメラの価格相場は、1万円前後です。
チェックポイント2. センサーサイズ
カメラを選ぶときに、センサーサイズという言葉をよく見かけます。センサーサイズとは、カメラ内にあるイメージセンサーの大きさのことです。別名撮像素子と呼ばれており、光を画像データに変えるカメラの重要な部分です。センサーサイズが大きいほど写る画角を広く・ボケを大きくでき、暗いところでもノイズが出にくいという特徴があります。
センサーサイズは、マイクロフォーサーズ
チェックポイント3. オートフォーカス機能
オートフォーカス(AF)とは、カメラが自動的にピントを合わせる機能のことです。スポーツなど動きのある被写体を撮影するときには、オートフォーカスが速いカメラが活躍します。
また、オートフォーカスでピントを合わせる範囲(フォーカスポイント)も、カメラを選ぶ際にチェックしましょう。フォーカスポイントの数が多いほどピントを合わせられる範囲が広くなります。
高性能なカメラだと、フレームの端までピントを合わせられるものも。フォーカスポイントは、AFフレーム、測距点などと呼ばれることもあります。
チェックポイント4. カメラの操作性
カメラを購入する際に確認して欲しいのが、カメラの操作性です。最近のカメラは機能が多く、ボタンやダイヤルもたくさん付いています。普段から機械の操作に慣れている人は問題なく使えるかもしれませんが、機械が苦手な人は極力シンプルなものを選んだ方がいいでしょう。
カメラは機能が多いほどいいように感じますが、操作が難しくてカメラを使わなくなってしまっては意味がありません。カメラを実際に操作してみて、抵抗なく使えそうなものを選びましょう。
チェックポイント5. カメラのサイズと重さ
カメラ選びで意外と重要なのが、カメラのサイズと重さです。一眼レフカメラは本体だけでも500g前後、レンズをつけると1kg近くの重さになります。
高性能なカメラだと本体だけで1kgを超えるものもあり、持っているだけでも一苦労。ミラーレスカメラは一眼レフカメラに比べると断然軽く、200g〜400gのものがほとんどです。片手でも難なく持つことができます。大きさもコンパクトなので、小ぶりなトートバッグにもすっぽり収まります。
しかし、サイズと重さにおいてデジタルカメラに勝るものはありません。ポケットにも入れられるし、誰でも手軽に写真を撮れることがメリットです。
チェックポイント6. Bluetooth機能
カメラにあると重宝するのがBluetooth機能です。Bluetooth機能が付いていれば、スマートフォンやパソコンに、カメラで撮った写真のデータを瞬時に送れます。わざわざメモリーカードを出し入れしたり、ケーブルでつないだりする手間がなくなるので、とても便利です。
Wi-Fi機能付きなら、より大きな写真データを送れます。スマートフォンにお気に入りの写真を入れたい人や、SNSに写真をアップしたい人にぴったりの機能といえるでしょう。
初心者におすすめのカメラ
ここまで、カメラを選ぶ際の6つのポイントを紹介しました。結論、初心者におすすめのカメラは、ミラーレスカメラです。その理由は、カメラ初心者にとって使いやすいことがなによりも重要だからです。
ミラーレスカメラはサイズ・重さ・操作性・値段のバランスがよく、カメラ初心者にぴったり。デジタルカメラよりもデザインがおしゃれなものが多く、ミラーレスカメラを持っていると「写真を撮っている感じ」を味わえるのも、嬉しいポイントといえるでしょう。
画質は一眼レフには劣るものの、趣味で楽しむ分には十分なレベルです。とりあえずミラーレスカメラを買って、本格的に写真を撮りたくなったときに、一眼レフカメラにステップアップするのがおすすめです。
毎日がカメラ日和!初心者でもカメラを楽しみやすい暮らし
イベントやお出かけで写真を撮るのもいいけれど、せっかくカメラを買ったのなら、日々の暮らしの中で楽しみたいもの。そのようなときに、窓の外に美しい風景が見えたり、近所に素敵な場所があったりすれば、毎日がカメラ日和になります。
窓からの風景を楽しむ
窓の外に自然が広がっている家は、カメラを楽しむのにぴったりです。休みの日には、ゆっくりと窓の外の風景を眺めながらカメラをパシャリ。室内で写真を撮るときにあえてカーテンを開けて、背景にボケとして取り入れるのも素敵です。
桜の木が見える家なら、四季の変化を感じながらカメラを楽しめます。桜のつぼみが満開になるまで、毎日写真を撮り続けるのもおもしろいですね。東京都の桜の名所として有名な墨田区の隅田川沿いだったら、夢のような家が見つかるかもしれませんよ。
近所の風景を楽しむ
神奈川県の逗子や横須賀エリアは、写真を撮るのにぴったりなエリアです。海と山、豊かな自然、そしてちょっぴりレトロな街並み。カメラ片手に散歩したくなるような景色が、遠出をしなくてもあちこちにあります。
湘南ほど賑やかではなく落ち着いた雰囲気で、都心まで電車で約1時間と便利な立地です。写真を撮るなら、商店街のある街もおすすめ。ノスタルジックな空気感で、気取らずカメラ散歩を楽しめるでしょう。
東京都なら、台東区の谷中銀座商店街がフォトジェニックです。カメラを持って、食べ歩きをしながら写真を撮る。なんてことのない普通の日でも、カメラがあればワクワクする楽しい時間に変わります。
カメラを一生の趣味に
カメラは引越しても、結婚しても、歳をとっても、ずっと楽しめる趣味です。写真を撮り始めると、料理を丁寧に盛りつけたり、植物に興味が湧いたり、今まで気にしなかったようなことにも興味を持つようになります。
カメラの魅力は、日々の暮らしが豊かになることだけではありません。写真は時間が経つほどに、大切な思い出としての価値が増していきます。おうち時間でもお出かけでも大活躍するカメラ。そろそろスマートフォンでの撮影は卒業して、カメラ生活を始めてみませんか?