私は3年前に結婚し、転勤族となりました。夫の仕事は、全国各地への転勤が伴います。
愛知県名古屋市のにぎやかな都心エリアで暮らしていましたが、転勤に伴い岡山県岡山市へ引越しました。
名古屋といえば、東京、大阪と並ぶ日本三大都市の一つ。岡山への引越しを周囲に話すと、「都心から地方への引越しって大変じゃない?」と心配されることが多かったのを覚えています。しかし、大都市暮らしと地方都市暮らし、私たち家族はどちらも気に入っています。
そこで今回は、大都市と地方都市、それぞれの暮らしの魅力を紹介します。将来、移住などを考えている方にとって何か参考になるとうれしいなと思います。
大都市から地方都市へ引越して感じた暮らしの変化
知らない土地に住めることは転勤族の醍醐味
転勤族の醍醐味は、何といっても知らない土地に住めることだと思います。結婚後は名古屋市で2年暮らし、現在は岡山市に1年ほど住んでいます。
私は岐阜県出身。田舎町に住んでいた私からすると、都心の名古屋市で暮らすことは小さなころからの憧れでした。
しかし憧れの都心で暮らすといっても、引越し先の名古屋市は一度も行ったことのない場所。土地勘がなく、最初は戸惑いましたが、実際に住んでみると何をするにも便利で感激! 近所には有名なパン屋や喫茶店があり、地域のことを知れば知るほど好きになりました。
また、名古屋市から岡山市への引越しが決まったときも、私は楽しみで仕方がありませんでした。地方の名物を食べることが好きな私は、岡山市に転勤が決まったと告げられ「岡山市の名物料理ってなに?」と真っ先に聞いたほどです。
大都市と地方都市の住み心地
それでは私の実体験をもとに、大都市と地方都市の住み心地を、「街のにぎやかさ、食文化、子育て事情、レジャー事情」、それぞれの観点で紹介します。
初めての子育てを経験した名古屋市、家族で多くの時間を過ごしている岡山市は、どちらも私にとって思い入れのある街です。
大都市と地方都市の違い:にぎやかな名古屋市とのどかな岡山市
大都市と地方都市では、やはり街の雰囲気に違いがあります。
名古屋市に住んでいたころは近隣に百貨店が多く、ほとんどのブランド店がそろっているので衣料品や靴、カバンなどを買うときは困りませんでした。また、百貨店の地下には美味しいデパ地下食材やスイーツが豊富で、外食しなくても美味しいものを自宅で食べることができます。
また、名古屋市ではスーパーや飲食店、ドラッグストアなどのお店が深夜遅い時間まで営業していることも多かったです。繁華街は夜中でも人が多くにぎやかな雰囲気でした。
現在暮らしている岡山市にある百貨店は、2店舗ほどです。都心の店舗にはあったアパレルブランドがなかったり、デパ地下で売っている食材の種類が少なかったりと、違いはあるなと感じています。
しかしながら、現在はネットショッピングや宅配料理が充実していますよね。自宅にいながら欲しいものを手に入れることができるので、そこまで困ることはないと思っています。
岡山市では夜中まで営業している店舗は少なく、一部の地域以外はのんびりと落ち着いた雰囲気です。
わが家の周辺は遅くても23時には閉店する店舗ばかりなので、夜中は静かに過ごすことができています。
以前は仕事帰りに飲んでくることが多かった夫ですが、名古屋市と比較すると飲む場所が少ないからなのか、まっすぐ帰宅するようになりました。コロナ禍の影響がなかったとしても、会社の従業員数も取引先も少ないので、名古屋時代に比べると飲み会が少ないそうです。
大都市と地方都市の違い:食文化
大都市と地方都市それぞれで暮らしてみて、食文化にも違いがあると感じました。例えば名古屋市には「味噌カツ」や「台湾ラーメン」、大阪市には「お好み焼き」や「たこ焼き」などの名物があります。
また、大都市は流行の食べ物をすぐに体験することができました。SNSでよく見かけるタピオカやフルーツサンドなどのお店が続々とオープンし、店前を通るだけでも楽しかったのを覚えています。
一方、地方都市である岡山市の名物は、「えびめし」や「デミカツ丼」など。大阪や名古屋などの大都市と比較して感じることは、その地域で捕れる魚やフルーツ、農産物などを楽しみやすいことです。岡山市は瀬戸内海が近く、「サワラ」や「牡蠣」などの海産物が有名。新鮮な魚が手ごろな価格でスーパーで手に入り、回転寿司でも美味しい魚を食べることができます。スーパーで殻付きの牡蠣が売っているのも、名古屋市では見たことがない光景でした。
岡山市は「シャインマスカット」や「桃」も有名で、都心で購入するよりもお値打ち価格で手に入ります。また、夫の会社関係の方から「多く採れたから」といって、フルーツをいただけることもあります。都心ではこういった経験はなかったため、地方ならではの人のつながりなのかなと感じています。
また、私が暮らす岡山市には、古くから街にある飲食店が多く立ち並んでいます。店員さんとの距離が近く、すぐに顔なじみになれることが魅力です。
大都市と地方都市の違い:子育て事情
子育てについては、大都市も地方都市もどちらも子育てしやすい環境にあると感じています。名古屋市にも岡山市にも徒歩圏内に児童館か支援センターがあります。
現在暮らしている岡山の自宅近くには小児科が何件かあり、子育て中の予防接種や急病にも困りません。また、習い事教室の種類が豊富で、子どもが興味のあるものから選ばせてあげることができました。
保育園事情
保育園については、名古屋市も岡山市も激戦区といわれる地域です。わが家の場合は子どもを保育園に入れたい時期と引越しが重なり、私が専業主婦だったこともあって保活はしませんでした。ただ、保育園事情について念のため知っておきたかったので、名古屋と岡山でそれぞれの役所に話を聞きに行きました。
名古屋市では第5希望まで希望を提出でき、ほぼ入園可能なそうですが希望園に入ることは難しいそうです。岡山市では第3希望まで希望を提出できますが、待機児童が多いとのことでした。
私が暮らしたエリアの場合ではありますが、待機児童数の多さはどちらもそれほど変わらないなと感じました。
公園事情
子どもを公園で遊ばせるようになり、名古屋市と岡山市で大きな違いを感じたのが「ブランコ」でした。名古屋市では、どんな小さな公園でも補助付きブランコがあり、小さな子どもも安心してブランコに乗せることができました。一方、岡山市では補助付きのブランコがある公園を見かけたことはありません。
近くに住んでいるママたちや、支援センターの職員さんに聞いても岡山市で補助付きのブランコは大きな公園でしか見たことがないとのことでした。(もしかしたら地域によって差はあるかもしれませんが)
岡山市では、娘と同じ2歳くらいの小さな子どもでも補助なしのブランコを漕いでいるのを見て驚きました。補助付きの遊具は安全性を考えるとうれしいですが、補助なしの遊具も子どもの行動を制限せずに、のびのびと遊べることにつながると感じました。
近所付き合い
私が第一子を出産したのは、名古屋市でした。結婚後に引越したため当初は近くに友達がおらず、夫の帰りも遅かったので育児はほぼ一人で行っていました。
孤独な毎日を過ごしていましたが、あるとき勇気をだして地域で開催されているママ会に参加してみました。
参加者の方たちと話してみると、転勤で名古屋に引越してきたという家庭も多く、似た悩みを持つママたちとすぐに意気投合! それからは毎日のようにママ友達とランチやカフェを楽しみました。都心で子ども連れでも気軽に行ける場所が多かったからこそ、ママ友との交流が盛んで、子育てを楽しめたのだろうと思います。
岡山市でわが家が暮らしているエリアは、昔からその地域に住んでいる人が多く、ご近所さん同士のつながりが深いなと感じています。地域の人とも気軽に挨拶や立ち話ができる環境です。子どもが好きな方も多い印象で、一緒に連れて歩いていると毎日声をかけてもらえます。
また、近所の公園には名古屋市と比べ子どもが多く、小学生くらいの子どもたちが小さな子どもの面倒を見ながら遊んでくれています。子どもを連れてふらっと公園へ遊びに行くと気軽に話しかけてくれる方が多く、名古屋市に住んでいたころに比べ友人は少ないものの、孤独を感じることはありません。
大都市と地方都市の違い:レジャー事情
名古屋市では水族館、動物園、遊園地など、子どもと遊ぶ場所はほとんど電車で行くことができました。車を持っていないママ友が多かったのですが、みんなで電車を使って平日でも気軽にレジャースポットに出かけていました。
岡山市では、水族館、動物園、遊園地などのレジャースポットへのアクセスは電車では難しい場所がほとんどです。気軽に電車でレジャースポットに出かけられるのは、電車の路線や本数が多い都心部で暮らす特権なのかなと感じています。
ただ、美観地区で有名な倉敷市には岡山市から電車で15分くらいで行くことができ、倉敷駅前には広域なアウトレットモールやショッピングセンターもあるので一日中遊ぶことができます。
また、直島や小豆島など、自然溢れる島々にもフェリーで訪れることができます。自宅から近い場所に大自然を感じられるスポットがあることは地方ならではないかなと思います。わが家は昨年、小豆島へ旅行に行きました。海や山でしかできないような体験に、子どもたちも大喜び! 岡山市に住んでいるうちにさまざまな島巡りを楽しみたいです。
岡山市の住まいの特徴
大都市と比較した岡山市の住まい事情
岡山市は、大都市と比べると家賃相場が安いです。広い家に手頃な価格で住むことができます。名古屋市では名古屋駅から4駅ほどの場所に住んでいたのですが、そのときの家賃と岡山駅付近の今の住まいの家賃はほとんど変わりません。
岡山市で住んでいる賃貸物件は、名古屋市に住んでいた頃よりも広く新築ですが、新幹線が通っている岡山駅から徒歩圏内です。
引越しの際に見学した賃貸物件は、どの部屋も広くて岡山駅から近いのに価格は名古屋駅からの電車で十数分の物件とほとんど変わりませんでした。
もし、名古屋駅近くの今と変わらない条件の賃貸で暮らそうと思うと、おそらく倍以上の家賃になると思います。
岡山市の賃貸物件への引越しなら「岡山駅」周辺がおすすめ
岡山市に住むのであれば、岡山駅周辺がおすすめです。ターミナル駅である岡山駅に住めば通勤しやすいですし、新幹線も通っているのでお出かけや帰省の際も便利です。
さらに2021年夏には大型の商業施設もできる予定があるようで、街やマンションの開発もどんどん進んでいくでしょう。駅から近い場所でも、公園や子どもを遊ばせる施設も充実しており、子育てもしやすいです。大都市での便利な暮らしに慣れていた人でも、岡山駅周辺の物件であれば困ることなく住むことができると思います。
岡山駅徒歩15分以内の賃貸物件
岡山市の分譲住宅への引越しなら「庭瀬」がおすすめ
岡山駅まで電車で2駅なので、会社への通勤が非常に便利です。また、美観地区やアウトレットモールのある倉敷駅にも2駅で行けるので、週末のお出かけも楽しむことができます。
駅から少し離れた場所に住んだとしても、庭瀬駅周辺には駐車場があるので駅までの車移動も困らないでしょう。また、駅周辺にはスーパーや飲食店も充実しています。住宅街としても開発が進んでいるので、非常に暮らしやすい環境です。
大都市と地方都市、それぞれの良さを知ろう
大都市と地方都市、どちらの暮らしもそれぞれの良さがあり、気に入っています。
コロナ禍の影響もありますが、週末にはレンタカーで大きな公園に行ったり遊園地に行ったりと、岡山市に引越してからは名古屋に住んでいた頃では考えられないほど、家族で一緒に過ごす時間が増えました。岡山市で家族と過ごす毎日は、一生忘れられない時間になりそうです。
大都市での暮らしは便利ですが、満員電車や人混みが気になることもありました。地方都市であれば、人混みが少なくゆったりとした暮らしを楽しむことができています。
大都市と地方都市、どちらかで引越し先を迷われている方は、それぞれのメリットデメリットを見分けて検討してみてくださいね。