デスクワークをしているみなさんの中には、「仕事がはかどらない」「腰痛でデスクワークが辛い」というお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
私もウェブライターという職業柄、1日中パソコンで作業することが多く、仕事が終わるころには肩こりや腰痛でヘトヘトに。「仕事にも集中できないし、なんとかしなくては!」と思い、スタンディングデスクを導入したところ、期待以上の効果を得られました。
そこでこの記事では、スタンディングデスクのメリットやデメリット、種類などを詳しく紹介します。デスクワークのお悩みを改善したいという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スタンディングデスクの基礎知識
そもそもスタンディングデスクについてご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、まずはスタンディングデスクの基本情報、メリットとデメリット、種類についてご紹介します。
スタンディングデスクとは
スタンディングデスクとは、その名のとおり立ったまま使用するタイプの机です。
オフィスや家では、イスに座って仕事をすることが多いでしょう。しかし近年では、欧米を中心にスタンディングデスクを取り入れる企業が増加しており、コーヒーショップチェーンなどにも導入され始めています。
1日中デスクで仕事をする場合、立ちっぱなしだと足に負担がかかってしまうため、スタンディングデスク用の浅く腰掛けられるタイプのイスを使ったり、座って使用するタイプの机と併用したりするのがおすすめです。
スタンディングデスクのメリット
スタンディングデスクには、以下の3つのメリットがあります。
・肩や腰への負担を軽減できる
・リフレッシュ効果がある
・運動不足を解消できる
長時間同じ姿勢でデスクワークを続けていると、体の血流が悪くなりやすいです。血流が悪くなると筋肉が固まり、肩こりや腰痛を引き起こしかねません。
スタンディングデスクを使用していると、意識をしなくても立ったり座ったりと、体を動かす機会が増えます。適度に体を動かしていると、血流の悪化を防ぎ、肩や腰への負担を軽減することが可能です。
人間の集中力が持続する時間は、45分〜50分程といわれています。適度に体勢を変えていると、同じ体勢で作業を続けているときよりも、気分をリフレッシュして集中力を高めることが可能です。キャスター付きのスタンディングデスクなら、部屋の中で自由に場所を変えられるので、よりリフレッシュできるでしょう。
また、立ち仕事はデスクワークに比べて消費カロリーが多いので、運動不足の解消につながります。
このように、スタンディングデスクを導入することで自然に体を動かす機会が増えるので、体にいい影響を得られます。
スタンディングデスクのデメリット
メリットの多いスタンディングデスクですが、デメリットもあります。主なデメリットは、以下の2つです。
・場所をとる
・電源コードの配線が面倒
わが家では、座って使用する机とスタンディングデスクを併用しています。そのため、部屋が少し窮屈になってしまったことがデメリットです。
部屋が6畳以上ならあまり気にならないかもしれませんが、5畳くらいの部屋に机を2台置くと部屋の大半が埋まってしまいます。私は、スタンディングデスク購入後に卓上タイプの存在を知り、「こっちにすればよかった」と少し後悔しました。
部屋のスペースが限られている人や、部屋を広々と使いたい人は、卓上タイプのスタンディングデスクがおすすめです。
また、スタンディングデスクにパソコンやスタンドライトなどを設置する場合は、電源コードがコンセントに届かないことがあるので注意しなくてはいけません。
延長コードを用意したり配線したりと、スタンディングデスクを導入するときに少し手間がかかるところが、デメリットに感じました。しかし、机上にコードを通すための穴が空いているスタンディングデスクを購入すれば、スッキリきれいにまとめられるので気にならいでしょう。
スタンディングデスクの種類
ひとくちにスタンディングデスクといっても、実際にはさまざまな種類があります。
• 卓上タイプ
• 高さ固定タイプ
• 昇降タイプ
• キャスター付き
ここからは、4種類のスタンディングデスクの特徴を順番に紹介していきます。
(1)昇降タイプ
机の高さを自分で調整できるのが、昇降タイプのスタンディングデスクの特徴です。さまざまな人がスタンディングデスクを使うようなオフィスに適しています。
昇降タイプの中にも、手動で高さを調整するものと、電動で調整するタイプがあります。手動タイプは机の下に取り付けられたピンの位置を変える方法と、回転レバーを手で回す方法の2種類です。
レバーを押して高さを調節するガス圧式のスタンディングデスクは、ピンや回転レバーよりも少ない力で動かせます。電動のスタンディングデスクは、ボタンを押すだけで自動的に昇降します 。値段が高めですが、パソコンなどを机に置いたまま高さ調節ができるので、便利です。
手動のスタンディングデスクは、重いものを下ろしてから高さ調節しなくてはいけません。頻繁に高さを調整する可能性があれば、電動を購入した方が便利でしょう。
(2)高さ固定タイプ
スタンディングデスクの中には、高さが固定されたタイプもあります。高さ固定タイプは、昇降タイプのスタンディングデスクに比べて安価で、安定感があるのがメリットです。
スタンディングデスクの脚部分にアジャスターが付いていて、多少であれば高さ調整できるものもあります。しかし、高さが合っていないものを買ってしまうと、肩こりや腰痛を軽減するどころか悪化させてしまう可能性がありますので、注意してください。
高さ固定タイプのスタンディングデスクを購入するときは、しっかりと自分に合った高さであることを確認したうえで購入しましょう。
(3)卓上タイプ
スタンディングデスクには、机の上に置いて使う卓上タイプもあります。卓上タイプのスタンディングデスクは設置が簡単なので、立って仕事したいときにだけ机の上に出せるところがメリットです。
卓上タイプのスタンディングデスクには、高さが調整できるものと調整できないもの、キーボードを置く台が付いたものの3種類があります。どれもコンパクトサイズなので、収納場所にも困りません。すでにある机を活用できるため、スタンディングデスクの中でも気軽に導入できます。
(4)キャスター付き
キャスター付きのスタンディングデスクなら、机の移動が簡単です。オフィスや部屋の中でスタンディングデスクを移動させるときにも、荷物を載せたまま押すだけ。仕事する場所を気軽に変えられるので、気分転換をしやすいです。
スタンディングデスクを実際に使った感想
ここからは、わが家のスタンディングデスクや、私がスタンディングデスクを実際に使った感想を紹介します。よかった点だけではなく、注意したいことやスタンディングデスクの適切な高さについても説明するので、参考にしてみてください。
わが家のスタンディングデスク
わが家にはスタンディングデスクが2つあります。高さ固定タイプと、DIYで作ったオリジナルのスタンディングデスクです。
夫婦ともに自宅で仕事することが多く、私が高さ固定タイプを、背の高い夫はDIYで作ったスタンディングデスクを使用しています。
高さ固定タイプのスタンディングデスクは、軽くて簡単に場所を移動できるので便利です。気分転換にリビングへ持って行ったり、西陽が眩しい時間帯は窓際から離れてみたり。気分や天候によって、スタンディングデスクを置く場所を変えて楽しんでいます。
DIYで作った夫用のスタンディングデスクは、高さがちょうどいいので腕への負担が少なく快適だそうです。夫は腰痛持ちなので、わりと頻繁に立ったり座ったりして姿勢を変えています。
作り方は、壁にジャッキを使って柱を立てて有孔ボードを貼り付け、そこに天板と棚受け金具を取り付けるだけ。壁に穴を空けないので、賃貸でも安心して作れます。
肩こりや腰痛を軽減できる
私はスタンディングデスクを使うようになって、以前よりも肩こりや腰痛が軽くなったように感じています。座ってパソコンを操作していると、どうしても猫背になってしまうのですが、立って作業すると姿勢をまっすぐ維持できるようです。座ったり立ったりするときに、ついでに体を伸ばす習慣もつきました。
腰痛や肩こりが劇的に改善されたわけではありませんが、座りっぱなしで作業するよりも確実に体が喜んでいるような実感があります。
足の痛みやむくみに注意が必要なことも
一方で、足の痛みやむくみには注意が必要です。私はもともと足がむくみやすい体質なので、長い時間立って作業していると足が痛くなってきます。
むくみやすい体質ではない人も、同じ姿勢で長時間立っていると足の血流が悪くなるので気を付けましょう。スタンディングデスクを使い終わったら、足首を回して軽くストレッチしてからイスに座るのがおすすめです。
スタンディスクの適切な高さを選ぶ
スタンディングデスクは適切な高さを選ぶことが重要です。スタンディングデスクの適切な高さは、身長によって異なります。
腕を曲げて机の上に置いたときに、肘の角度が90度になっていればぴったりです。机の位置が低くて肘の角度が90度よりも大きくなってしまうと、腰や肩に負担がかかります。
昇降タイプのスタンディングデスクなら調整できますが、高さ固定式の人はできれば実店舗で使い心地を試してください。
スタンディングデスクを取り入れた部屋作り
健康にいいだけではなく、仕事への集中力を高められるスタンディングデスク。自宅で仕事をする人が、スタンディングデスクを使ってより仕事の効率アップさせるためのポイントを紹介します。快適に在宅ワークできる家の特徴もまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
仕事効率を上げるスタンディングデスクの配置
スタンディングデスクと座って使う机を併用する方は、同じ部屋で違う壁に向かって設置するのがおすすめです。1日に何度もパソコンを置き換えて使うので、机はなるべく近くにあった方が使いやすいです。
ただし、机とスタンディングデスクを横に並べただけでは、あまり気分転換になりません。同じ室内でも、机を設置する方向を変えるだけで眺めが変わって、リフレッシュできます。
スタンディングデスクだけを使用する人は、デスクを移動できるスペースや、スタンディングデスク用のイスを置けるスペースを同じ部屋の中に作っておくと、気軽に気分転換ができますよ。
快適に在宅ワークできる住まいの条件
快適に在宅ワークをするためには、机の配置だけではなく以下の点も重要です。
快適に在宅ワークできるすまいの条件(1)インターネット環境が整っている
在宅ワークでは、インターネットが不可欠です。無線Wi-Fiが利用できる家なら、スタンディングデスクで室内を移動する場合も、快適に仕事を続けられるでしょう。
インターネット環境が整っている住まいを探してみよう
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快適に在宅ワークできるすまいの条件(2)日当たり
意外と重要なのが日当たりのよさです。人間は、日に当たることで体内リズムが整います。
太陽光はセロトニンの分泌を促進する効果があります。セロトニンは、精神を安定させたり脳を活発に働かせたりする脳内物質なので、心身ともに健康であるためには、太陽光が不可欠です。
在宅ワーカーは外に出ず室内で仕事をする時間が長いので、心身の健康のために、日当たりがいい部屋を選ぶとよいでしょう。
日当たりがいい住まいを探してみよう
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快適に在宅ワークできるすまいの条件(3)仕事に集中できる個室
同居家族がいる場合は、仕事に集中できる完全な個室があるとよいでしょう。リビングなどの共同スペースで仕事するよりも、格段にはかどります。
フローリングならデスクの移動も簡単
キャスター付きのスタンディングデスクで部屋を移動しながら仕事したい人は、床の材質も選びましょう。床が畳の部屋だと、スタンディングデスクを移動させるときにキャスターが引っかかってしまいます。
在宅ワークは、仕事に集中するためにも、小さな無駄やストレスをなくすことが大切です。凹凸の少ない床なら簡単にスタンディングデスクを移動できるので、オールフローリングの家がおすすめ。単身者なら、間仕切りのない広めのワンルームもおすすめです。
在宅ワーカーにはスタンディングデスクがおすすめ
スタンディングデスクには、高さが固定されたタイプと昇降タイプ、卓上タイプ、キャスター付きとさまざまな種類があります。
スタンディングデスクを使用することで、肩や腰への負担が軽減し、運動不足の解消にもつながるところがメリットです。場所や姿勢を変えることによって気分が切り替えられ、仕事の効率がアップする効果もあります。
ただし、長時間立ったままで作業していると足がむくんだり痛くなったりするので注意しましょう。使用時間を決めて、座って使うタイプの机とスタンディングデスクを併用したり、スタンディングデスク用のイスを使ったりしながら、姿勢を変える工夫が大切です。
この記事を参考に、自分の家や使い方に合ったスタンディングデスクを選んで、快適な仕事環境を整えてくださいね。