LIFULL HOME'Sに2021年に掲載された物件のうち、実際の検索・問合せ数から算出した
"実際に探されている街・駅"のランキング結果です。
買って住みたい街は購⼊物件の順位、借りて住みたい街は賃貸物件の順位です。
首都圏(東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県)の
ランキング結果を発表します
買って住みたい
首都圏版
「買って住みたい街」ランキング 総評
1位は3年連続して「勝どき」 東京五輪後も物件特性で注目度No.1
首都圏「買って住みたい街」ランキングは、「勝どき」が2020年および2021年に続いて3年連続の1位となりました。2019年の16位からジャンプアップし、以降も圧倒的な注目を集め続けています。東京五輪終了後も、そのレガシーを含めて、販売される物件のグレードや価格、広さ、販売動向などが引き続き購入希望者にとって高い関心事となっていることが分かります。また、前回に引き続き「白金高輪」が2位となりました。こちらも1,200戸超の大規模分譲マンションの販売が継続しており、1位および2位は「物件」に関心が集まっていることで結果的に街のランキングを維持したと言えるでしょう。
他にも2020年の210位から前回19位に躍進した「牛込柳町」はさらにランクを上げて11位、人気が復活して3位に入った「横浜」(前回23位)および4位の「浅草」(同21位)、9位となってついにベスト10入りした「東中野」(同67位)など、上位には都心周辺エリアおよび人気エリアが登場しました。 コロナ禍で郊外化する傾向が顕著だった前回のランキングから若干変わって、“都心回帰”の傾向もうかがえます。withコロナの生活環境も2年が経過し、コロナ感染に対する不安や脅威といったものが日常と共存するようになって、都心・近郊の人気住宅地がランキング上位に再び顔を見せています。コロナ後を想定すれば、利便性と資産性の高い都心周辺エリアに買っておきたいという要望や、コロナ禍だからこそ比較的移動が少なくて済む“職住近接”を実現したいニーズも健在であると言えます。
ただ、前回3位からやや下げた「本厚木」と前回14位の「平塚」が同率5位となり、前回17位の「八街」が7位、同じく前回13位の「千葉」が8位にランキングを上げるなど、依然として首都圏の“郊外人気”は続いています。ベスト30のうち都心・近郊の街は「勝どき」「白金高輪」のほか「入谷」「目黒」「東京」「渋谷」など、わずか10駅にとどまっていますから、2022年も首都圏では準近郊・郊外の街の人気は高く保たれていると言えるでしょう。これはコロナ禍であることだけでなく、新築および中古住宅の価格が高騰していることが一因として挙げられます。サプライチェーンの脆弱性や物件供給・流通量がコロナ前と比較して明らかに減少していることから需給バランスは依然逼迫し、分譲・流通価格は上昇しています。そのため、少しでも買いやすいエリアで物件を探すという現実的な選択を前提とすると、購入希望者が注目するエリアが郊外化するのはある意味当然のことと言えます。
首都圏の「買って住みたい街」ランキングは、新型コロナの影響が継続したことで、前回2021年の傾向である“意向の郊外化”を基本的に踏襲しています。その一方で利便性や資産性に勝る“実力派”である都心近郊の駅が、巻き返しにかかった感があります。ランキング上位の結果および傾向を見ると、都心周辺と郊外方面のベッドタウンがニーズを分けあうという“二極化”の傾向が今回も鮮明になっています。
借りて住みたい
首都圏版
「借りて住みたい街」ランキング 総評
1位は2年連続「本厚木」 2位以降も郊外の駅が並び一層郊外化傾向が明確に
首都圏「借りて住みたい街」ランキングは、前回の衝撃的な“郊外化傾向”が今回も継続し、さらに鮮明な結果となりました。
前回初めて1位を獲得した神奈川県央部に位置する「本厚木」が今回も連続して1位となり、コロナ禍での人気と注目度の高さが一過性のものではなかったことを示しています。「本厚木」は2020年9月に公表したコロナ禍での緊急調査で1位となって以降トップを維持していますから、コロナ禍において根強い支持があるものと考えられます。反対に、2020年まで4年連続1位だった「池袋」は前回の5位からさらに順位を下げて12位となりました。郊外の駅が上位に躍進し、これまで交通と生活の利便性で圧倒的優位だった都心・近郊の駅が今回も順位を下げる結果となりました。
以下、2位「大宮」(前回2位)、3位「柏」(同9位)、4位「八王子」(同4位)、5位「西川口」(同12位)とベスト10はほぼ準近郊・郊外の駅で占められており、前回よりも“意向の郊外化”が鮮明になったと見ることができます。上位にランクされている郊外の街は、都心方面にほぼ鉄道の乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能なところばかりで、通勤・通学の便を考慮した現実的な選択がなされているようです。また、落ち着いた居住環境や、駅勢圏(駅周辺の繁華性が維持されているエリア)が比較的広く、都心・近郊の街と大きく変わらない生活利便性、そして郊外ならではの手頃な家賃相場も上位に進出している要因と捉えられます。
一方、都心・近郊の駅では6位に「葛西」(前回3位)、12位に「池袋」(同5位)、18位に「高円寺」(同11位)、21位に「三軒茶屋」(同16位)がランクインしていますが、いずれも前回からややランクを下げています。やはりこの点でも賃貸ユーザーの意識の多くが郊外方面に向かっていると言わざるを得ません。ベスト30にはほかに15位の「北千住」、29位の「亀有」などがランクインしているだけで都心・近郊が7駅にとどまっているのも、コロナ禍での象徴的な状況を示しています。
賃貸需要は従来、都心・近郊でどこに移動するにも便利であること、生活利便施設がそろっていて買い物や飲食などに困らないこと、通勤・通学だけでなく余暇を過ごす際にも便利であることなどが人気の条件として挙げられますが、今回もコロナ禍が継続していることで前回の賃貸住宅に対する居住ニーズの変化を踏襲する結果となりました。首都圏においてテレワークやオンライン授業が定着したことで、賃料相場が比較的安価で部屋も広く、のびのび暮らせる郊外エリアでの生活を現実的にイメージするユーザーが増えているものと考えられます。
ただし、今回10位の「川崎」(前回10位)、14位の「荻窪」(同15位)、15位の「北千住」(同23位)、16位の「吉祥寺」(同18位)など、前回ランクを下げた近郊および準近郊の駅は、今回の順位がほぼ前回同様に踏みとどまって いることから、“郊外化”の意向・意識はあるものの、あまり遠くには行きたくないという“中間層”的なニーズがあることも浮き彫りになりました。
買って住みたい・借りて住みたい街ランキング
- 対象期間
- 2021年1月1日 ~ 2021年12月31日
- 対象者
- LIFULL HOME’S ユーザー
首都圏は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県を対象とした
- 集計方法
- LIFULL HOME’S に掲載された賃貸物件・購入物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計
- 分析
- LIFULL HOME’S 総研
過去の住みたい街ランキング
過去に実施した住みたい街ランキングはこちらからご覧いただけます。一部調査手法が異なります。
街選びのお役立ち情報
本件に関するお問い合わせ先
株式会社LIFULL(ライフル)
メール:sumai-homes@lifull.com
更新日: / 公開日:2022.02.03





















