LIFULL HOME'Sに2020年に掲載された物件のうち、実際の検索・問合せ数から算出した
"実際に探されている行政区"のランキング結果です。
買って住みたい行政区は購⼊物件の順位、借りて住みたい行政区は賃貸物件の順位です。
近畿圏(大阪府 兵庫県 京都府)の
ランキング結果を発表します
買って住みたい
近畿圏版
「買って住みたい行政区」ランキング 総評
吹田市が前回3位から1位に 大阪市中心部・阪神間・北摂に満遍なく需要の期待が高まる
3回目となる近畿圏「買って住みたい行政区」ランキングは、前回の3位から順位を上げた大阪府吹田市が初の1位を獲得しました。前回1位の大阪市中央区は2位に後退、前回6位の大阪府枚方市が3位と健闘しています。上位は吹田市と同じく北摂に位置する大阪府豊中市が6位、阪神間の兵庫県西宮市と兵庫県尼崎市がそれぞれ4位と5位、2位の大阪市中央区に隣接する大阪市北区が8位と、近畿圏では変わらず大阪市中心部へのアクセスを考慮した物件選択が主流であることが示されています。
なお、兵庫県西部の姫路市と明石市が前回の11位と10位に引き続き、今年は9位と10位にランクイン。風光明媚(めいび)で観光資源も豊富な独立した経済圏としての人気を確立しつつあることも浮き彫りになっています。16位に入った加古川市も含めて、“神岡間エリア”(神戸市と岡山市の間)は現状では、従来の人気住宅地である阪神間に匹敵する人気を獲得していますが、コロナ禍で観光産業に大きな影響が出ていることもあり、今後のランキング動向が注目されます。
また、前回は大阪市内の行政区が数多く上位に名を連ねていましたが、今回は天王寺区が11位、西区18位、淀川区22位、住吉区23位と順位も行政区の数も低下・減少しており“都心集中”の傾向がやや薄らいでいます。代わって阪神間の人気エリアを多数擁する神戸市東灘区や神戸市中央区がそれぞれ12位と13位、大阪市のベッドタウンである寝屋川市が14位、高槻市が15位、茨木市が19位に入り、街(駅)単位では人気が低迷しているように見えるこれらの地域も、広く行政区単位で見ると根強い人気が保たれていることが明らかです。特に「買って住みたい街」では見られなかったコロナ禍の影響によるエリア選択の変化が行政区単位では若干ながら見られることが分かりました。
4位の西宮市は、前々回1位、前回2位で徐々に順位を下げていますが、阪神間屈指の人気住宅地である「甲子園」「昭和園」「甲風園」「甲東園」「甲陽園」「苦楽園」「香櫨園」=西宮七園を擁し、ほかにも「夙川」や「西宮北口」なども根強い人気を維持していて依然高い順位を保っています。
近畿圏ランキング上位は、吹田市、豊中市、兵庫県宝塚市など北摂エリア、西宮市、尼崎市、神戸市東灘区および中央区など阪神間エリア、大阪府の枚方市、寝屋川市、高槻市、茨木市など京都方面エリアと大阪市を起点として各方面に満遍なく居住ニーズが広がっており、いずれのエリアにおいても一定の需要が期待できる状況にあります。
京都市内の行政区では京都駅南側に位置する伏見区が前回22位から17位で最上位、次いで右京区が23位から20位とともに順位を上げていますが、中心部の中京区は36位、下京区48位、上京区49位と低迷しています。景観条例によって新築物件の供給が限られていることもあり、「買って住みたい行政区」としてはハードルが高いようです。
借りて住みたい
近畿圏版
「借りて住みたい行政区」ランキング 総評
尼崎市が初の栄冠。2年連続1位の東大阪市は2位に後退も上位の顔ぶれ変わらず
近畿圏「借りて住みたい行政区」ランキングは、2年連続で1位だった東大阪市に代わり、前回2位の尼崎市が1位を獲得しました。ベスト10の顔ぶれは順位が異なるだけで前回と同じ行政区が並んでいます。
1位の尼崎市は阪神間に位置していますが、大阪市淀川区および西淀川区などと隣接しており、最も大阪市に近い兵庫県の行政区で長らく大阪市のベッドタウンとして機能しています。また地場産業が盛んなものづくり地域としても発展し、居住ニーズの高さは近畿圏有数といえます。2000年以降はタワーマンションやショッピングセンターの開発が相次ぎ、尼崎駅北側エリアでも大規模な再開発が継続していることから事業集積性も高く、それに応じて住みたいニーズも高まっているものと考えられます。
2位は前回1位の東大阪市、3位は前回と同じく大阪市北区、以下4位西宮市(前回5位)、5位姫路市(同4位)、6位大阪市中央区(同6位)、7位大阪市淀川区(同8位)、8位大阪市東淀川区(同9位)、9位吹田市(同7位)、10位豊中市(同10位)と順位が入れ替わっただけで、顔ぶれはまったく同じでした。
東大阪市と姫路市を除けば、大阪市内および大阪市に隣接する北西エリアの行政区ばかりで、近畿圏での賃貸ユーザーの居住ニーズは、行政区単位ではこのエリアに集中していることが分かります。
大阪市内の行政区では3位の北区を筆頭に6位中央区、7位淀川区、8位東淀川区、14位西区、16位浪速区、20位生野区などベスト30に10の行政区がランクイン。賃貸ニーズが郊外化する首都圏とは対照的に、コロナ禍にあっても大阪市内での居住ニーズの高さには変化がありません。首都圏では東京都心一極から遠ざかる動きを示しているのに対して、近畿圏では大阪、神戸、京都と三極あることでコロナ禍に起因する住み替えが発生していません。つまり神戸市内で就業・就学している人が京都方面に転居することはほぼなく、逆もまたないということになります。同様に大阪市中心部を極とする賃貸ニーズも神戸や京都方面には拡散しないということです。首都圏のように一極で都心と郊外が形成されているのとは明らかに異なる地域特性によるものです。
なお、京都市の行政区では12位に伏見区(前回13位)、13位に左京区(同12位)、18位に右京区(同25位)、19位に中京区(同20位)がそれぞれランクインし、以下24位下京区(同24位)、28位上京区(同33位)、30位山科区(同41位)と京都市11区のうち7区がベスト30に登場しています。前回調査よりも順位・行政区数ともに上昇・拡大しており、行政区単位では高い人気が維持されています。
買って住みたい・借りて住みたい行政区ランキング
- 対象期間
- 2020年1月1日 ~ 2020年12月31日
- 対象者
- LIFULL HOME’S ユーザー
近畿圏は大阪府、兵庫県、京都府を対象とした
- 集計方法
- LIFULL HOME’S に掲載された賃貸物件・購入物件のうち、問合せの多かった駅が所在している行政区をそれぞれ集計
- 分析
- LIFULL HOME’S 総研
過去の住みたい街ランキング
過去に実施した住みたい街ランキングはこちらからご覧いただけます。一部調査手法が異なります。
街選びのお役立ち情報
本件に関するお問い合わせ先
株式会社LIFULL(ライフル)
メール:snsc@lifull.com
更新日: / 公開日:2021.02.09






















