4人家族で快適に暮らせる住まい探しを考えるとき、一戸建て住宅やマンションを購入するのも1つの選択肢です。ただ、事前にしっかりと予算や計画を立てていなければ、後から返済負担の重さに苦労をしてしまうこともあるでしょう。

無理をせずに、自分たちの暮らしに合った住まいを得るには、住宅ローンの平均的な借入額や返済額などを把握しておくことが重要です。この記事では、世帯年収別の返済シミュレーションなども含めて詳しく解説します。

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4人家族の暮らしで必要な広さは、国土交通省が公表している「住生活基本計画」によれば、次のとおりとなっています。

 

必要な面積(m2)

1人世帯

2人世帯

3人世帯

4人世帯

最低居住面積水準

25

30(30)

40(35)

50(45)

誘導居住面積水準(都市型)

40

55(55)

75(65)

95(85)

誘導居住面積水準(一般型)

55

75(75)

100(87.5)

125(112.5)

※( )は3~5歳児が1名いる場合

  • 最低居住面積水準:健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な広さ
  • 誘導居住面積水準:多様なライフスタイルを想定したゆとりのある広さ(都市型:都市部の集合住宅/一般型:郊外の一戸建て住宅)

より快適に暮らせる広さの目安である誘導居住面積水準では、85平米~125平米となっています。また、住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2023年度)」によると、平均住宅面積は、注文住宅で119.5平米、中古戸建てで114.6平米、土地付き注文住宅で111.2平米、建売住宅で101.6平米、新築マンションで66.2平米、中古マンションで68.1平米となっています。

 

次に、融資区分別の住宅ローンの平均的な借入額は、以下のとおりです。

住宅ローンの平均的な借入額

  • 注文住宅:3,040万円

  • 中古一戸建て:2,182万円

  • 土地付き注文住宅:4,171万円

  • 建売住宅:3,092万円

  • 新築マンション:3,889万円

  • 中古マンション:2,393万円

住宅面積や家を建てるエリアによっても住宅価格は異なってきますが、家族構成や世帯年収と照らし合わせて、無理のない予算設定や返済計画を立てることが大切です。また、土地から購入しなければならない場合は、都市部において地価が高くなる傾向にあるので、都市部以外のエリアも含めて候補地を検討してみると、予算を抑えやすくなるでしょう。

 

(出典:国土交通省『住生活基本計画における「水準」について』)

 

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毎月の住宅ローンの返済額は、借入額や金利、借入期間などによって違ってきます。

 

世帯年収に対する住宅ローンの借入額は、一般的に年収の6倍~7倍とされている点を押さえておきましょう。つまり、世帯年収が700万円である場合は、4,200万~4,900万円程度が無理のない借入額だといえるでしょう。

 

また、世帯年収に対するローンの年間返済額の割合を示す返済負担率は、25%程度が目安となります。世帯年収が700万円のケースでは、年間返済額が175万円、毎月に換算すると14.5万円程度が無理のない範囲だといえます。

 

ただ、自動車ローンや教育ローンなど、住宅ローン以外に別の借入がある場合には、それらも含めて返済プランを立てる必要があるので注意が必要です。

どの程度の借入ができるか、無理のない返済額がどれくらいかは世帯年収によって異なります。ここでは、LIFULL HOME’Sの「住宅ローンシミュレーター」を使って、世帯年収別の試算結果を見ていきましょう。

 

世帯年収

借入限度額

毎月の返済額

500万円

3,397万円

10万4,000円

600万円

4,083万円

12万5,000円

700万円

4,736万円

14万5,000円

800万円

5,422万円

16万6,000円

900万円

6,107万円

18万7,000円

※住宅ローンの借入開始年齢30歳、頭金なし、返済期間35年、返済負担率25%、返済金利1.5%(固定金利)で試算。

 

上記のように、世帯年収ごとに借入限度額や毎月の返済額は違ってきます。ただ、あくまで目安であるため、家庭ごとの経済状況やライフスタイル、子どもの年齢などに応じて柔軟に捉えていく必要があるでしょう。

 

毎月の返済額そのものに無理はなくても、家庭によって毎月の生活費は異なるため、バランスを考えていくことが大切です。また、返済負担が少ないほど、暮らしにゆとりを持つことができるため、いくら融資が受けられるとしても住宅ローンの借り過ぎには注意しましょう。

 

フルローンで借りてしまうと、生活状況が少し変化しただけでも、たちまち家計を維持するのが困難になる可能性があります。LIFULL HOME’Sの「住宅ローンシミュレーター」はWeb上で手軽に利用できるので、返済プランを考えるうえでの参考にしてみましょう。

 

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家づくりを考えるときには、住宅購入時の状況だけで判断をするのではなく、将来の生活状況も考慮したうえで無理のない返済プランを立てることが大切です。そのためには、返済負担率をできるだけ下げる取り組みが重要になってきます。

 

具体的な方法として、次のようなものが挙げられます。

返済負担率を下げる方法

  • まとまった頭金を用意する

  • 自分に合った金利タイプを選ぶ

  • 家族構成を基に住まいの広さを考える

  • 適切な返済期間を設定する

住宅の購入時にまとまった頭金を用意すれば、その分だけ住宅ローンの借入額を減らせるので、毎月の返済負担を軽減できるでしょう。また、金利や返済期間をいくつかシミュレーションしたうえで決めることも大事です。

 

そして、家族構成を基にして住まいの広さや部屋数を考えることで、適切な広さの住宅を選ぶことができ、必要以上に住宅ローンを組まずに済むはずです。LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」なら、家づくりの初期段階から相談できるので、まずは気軽にわからないことを尋ねてみましょう。

 

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最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:住宅ローンの平均借入額は?

A:住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2023年度)」によれば、注文住宅3,040万円、中古一戸建て2,182万円、土地付き注文住宅4,171万円、建売住宅3,092万円、新築マンション2,393万円、中古マンション2,393万円となっています。購入する物件の種類によって、必要となる資金も違ってくるので無理のない予算設定を行いましょう。

Q:無理のない住宅ローン返済額の目安は?

A:一般的に、世帯年収に対する住宅ローンの借入額は、一般的に6~7倍とされています。また、返済負担率は世帯年収の25%程度がよいとされているので、1つの目安にしてみましょう。

 

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