注文住宅のプランを考える際、家族がくつろぐリビングはこだわりたいポイントのひとつです。快適な空間をつくるには、広さだけでなく、ほかのスペースとのつながりや動線も意識することが大切です。
今回は「リビングの広さ」をテーマに、広さの目安や広さを決めるときの判断基準、広く見せるためのコツを紹介します。
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快適に過ごせるリビングの広さ

まず、リビングの定義や平均的な広さについて見ていきましょう。
リビングの定義と歴史
リビングは、リビングルームの略称で、一般的にソファーやテレビを置いて家族がくつろぐためのスペースを指します。一方、LDKは「リビング・ダイニング・キッチン」の3つの空間をまとめて表現した言葉です。
昔の日本の住宅では、独立したリビングという概念はなく、茶の間に置いたちゃぶ台を囲んで食事をし、寝るときは片付けて布団を敷くというスタイルでした。
戦後、食べる場所と寝る場所を分ける食寝分離という考え方が広がり、経済成長とともに日本の住宅は少しずつ変化していったのです。
近年の住宅では、より快適で効率的な住空間づくりが進み、対面キッチンが主流となったことから、LDKを採用する間取りがスタンダードとなっています。
LDKは住まいの中心となるため、間取りを考える際は、家族やライフスタイルに合ったリビングの広さや配置が重要なテーマとなります。
一般的なLDKの広さは16~20畳程度
LDKの平均的な広さは、16~20畳程度とされています。そのうちリビングは7割程度を占めることが多く、平均的な広さは12〜16畳程度です。
ただ、これから注文住宅を建てるのであれば、希望するリビングの広さを基準にしてLDK全体の広さを決めるという考え方もあります。
たとえば、18畳のリビングを希望する場合、LDK全体は25畳前後を目安にするとよいでしょう。LDKの広さは、家族の人数やライフスタイルに応じて柔軟に調整してください。
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リビングの広さを決めるときに押さえておきたいポイント

注文住宅でリビングの広さを決める際は、いくつか押さえておくべきポイントがあります。ここでは、特に意識したい4つのポイントを紹介します。
家族構成の変化を見据える
家族がくつろぐリビングは、長く快適に過ごせるように計画することが大切です。
「家族の人数が増える可能性」や「両親と同居する可能性」など、家族構成の変化を考慮しておくことで、この先長く暮らしやすい住まいになります。
家具・家電製品のサイズとレイアウトを考える
リビングの広さや形を決めるときは、配置する家具・家電のレイアウトを考えておくこともポイントです。
特にソファーやテレビ、テーブルなど大きな家具や家電製品は、事前にサイズを把握し、それぞれの距離感や動線を意識しましょう。
リビングの仕様が決まってから配置を考えると、「テレビとソファーの距離が近すぎる」「動線が悪い」といった失敗につながることがあります。
また、扉付きの収納を設ける場合は、扉の開閉スペースの確保や扉が開く方向にも注意しましょう。
キッチンのタイプを決める
キッチンのタイプや配置は、リビングの広さや使い勝手に影響を与えます。
たとえば、リビングを見渡せる対面キッチンを採用する場合、空間に一体感が生まれる半面、壁付けキッチンに比べてスペースが必要になるため、リビングの広さに制約が出る場合があります。
快適なリビングをつくるには、リビングとキッチンのバランスを意識した間取りを検討することが重要です。

隣接する部屋や庭との関係を考える
リビングの広さは、隣接する部屋や庭と併せて考えることも大切です。
たとえば、リビングに和室を隣接させる場合は、リビングと一体となって使えるように引き戸や間仕切りを工夫すると、2つの部屋を合わせた広さで考えることができます。
また、庭やウッドデッキとのつながりを重視する場合は、大きな窓を設けるなど外に向かってオープンな空間づくりを意識すると、リビングの広さを十分に取れない場合でも、開放感のある快適な空間をつくることが可能です。

リビングを広く見せるためのコツ

リビングのスペースを十分に確保できない場合でも、工夫次第で実際よりも広く見せることは可能です。
ここでは、リビングを広く見せるコツとして、家づくりの段階で取り入れたい間取りとインテリアの工夫を紹介します。
間取りの工夫
隣接する部屋とつなげて一体化する
先述したように、隣接する部屋をリビングと一続きに使える間取りにすることで、リビングをより広く見せることができます。
2つの空間の間仕切りに、開口部を広く取れる引き戸や可動式間仕切りを採用すれば、普段は仕切りを開けて開放的な空間を楽しむことができます。
一方、来客時やプライバシーが必要な場面では、戸を閉めて個室として使うことができ、生活シーンに柔軟に対応できます。
吹き抜けや勾配天井で高さを持たせる
リビングに吹き抜けや勾配天井を取り入れると、天井が高い開放的な空間をつくれます。
天井の高さを十分に確保できない場合は、天井の一部を高くする「折り上げ天井」を採用するのも人気のアイデアです。

収納スペースを充実させる
家族が集まるリビングは、リモコンやスマホの充電器、子どものおもちゃ、文房具など日常的に使う物が多く、散らかりやすいスペースともいえます。
そのため、収納スペースを設けることで、スッキリとした状態を保ちやすいリビング空間をつくれます。また、急な来客時に、リビング回りの物を一時的に隠す「一時置き場」もつくっておくと便利です。

インテリアの工夫
膨張色を取り入れる
白やアイボリー、ベージュ、パステルカラーなどの明るく淡い色は膨張色と呼ばれ、空間を広く見せる効果があります。
壁や天井に膨張色を取り入れることで、天井が高く感じられたり、空間に広がりが生まれたりします。
フローリングは、明るくナチュラルな色合いを選ぶと、リビング全体がより広々とした印象になります。
ロータイプの家具で統一する
背が高い家具は、空間に圧迫感を与えるため注意が必要です。目線より低い家具で統一し、壁が見える面積を増やすと、空間に広がりが生まれます。
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家族で話し合ってリビングの広さや間取りを決めよう

リビングの広さや間取りは、住む人の価値観やライフスタイルに合わせて考える必要があります。家族全員が快適に過ごせるリビングをつくるために、意見を出し合いながら計画しましょう。
ただし、リビングを充実させたいからと必要以上に広くすると、個室や収納スペースが十分にとれなくなる場合があります。家全体のバランスを考えながら、最適な広さを見つけましょう。
家族にぴったりの間取りを考えるのは、簡単ではありません。「理想的な間取りがなかなか決まらない」「第三者目線でアドバイスがほしい」という方は、LIFULL HOME’S「住まいの窓口」に相談してみてください。
「住まいの窓口」では、中立の立場のハウジングアドバイザーが、資金計画から家づくりのプラン決め、ハウスメーカー・工務店選びまで幅広く相談に応じてくれます。
「まだプランが具体的に決まっていない」段階でも相談できるため、家づくりでお悩みの方は、ぜひ活用してみるといいでしょう。

記事のおさらい
リビングの広さはどのくらい必要?
一般的な4人家族の場合、ダイニング・キッチンも含めて16~20畳程度が平均的とされています。そのうちリビングは7割程度を占め、12〜14畳程度が目安です。ただし、家族構成やライフスタイルに合わせて、柔軟に広さを決めることが大切です。
リビングの広さはどのように決めるべき?
将来的な家族構成の変化を見据えて計画することが大切です。さらに、置きたい家具・家電のレイアウト、キッチンのタイプ、隣接する部屋や庭との関係性を考慮し、総合的に判断しながら適した広さを見極めましょう。
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