LDKは、家族が集まり、暮らしの中心となるメインスペースです。広さをどのくらいに設定するかによって、ライフスタイルや家族間のコミュニケーションに大きな影響を与えるため、じっくりと検討することが大切です。

今回は、注文住宅で理想のLDKを実現するための適切な広さの目安や、間取りタイプを選ぶ際のポイントについてご紹介します。

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LDKとは、「リビング(L)・ダイニング(D)・キッチン(K)」の3つを一つにしたスペースのことです。家族が集う場所となるため、家族構成やライフスタイルに合わせて広さを決めることが大切です。

 

一般的に、4人家族を想定した場合のLDKの広さの目安は「16~20畳程度」です。将来、家族の人数が増える可能性がある、頻繁に来客があるといった場合は、より広いLDKが必要になりますが、一方で無駄なスペースをなくし、コンパクトにすっきりまとめる場合もあります。

 

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LDKの広さを検討する際は、家全体の部屋数とのバランスを考慮し、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りを検討することが重要です。

 

一戸建ての間取りは、2LDK~4LDKが一般的です。部屋数が多いと用途の幅が広がりますが、同じ延べ床面積の場合、各部屋のスペースが狭くなる可能性があります。

また、部屋数が多いほど掃除や管理の負担が増えるので、必要な部屋数をしっかり見極めましょう。

2人~3人家族に適した2LDK

2LDKは、LDKのほかに2つ個室がある間取りです。夫婦2人や、夫婦と子ども1人の3人世帯に適しています。子どもが1人いる世帯の場合、夫婦の寝室と子ども部屋を設けることができます。夫婦2人で暮らす場合は、寝室ともう一部屋を書斎や趣味の部屋にするなど、ライフスタイルに応じた柔軟な使い方ができます。

4人家族まで対応できる3LDK

3LDKは、LDKのほかに3つ個室がある間取りです。夫婦と子ども2人の4人家族まで対応できます。子どもが2人いる場合は、夫婦の寝室をひとつにすれば、それぞれの子どもに個室を用意できます。子どもが1人の場合は、夫婦で別々の寝室を設けたり、1部屋を趣味や仕事部屋にしたり、柔軟に対応できます。

5人家族まで対応できる4LDK

4LDKは、LDKのほかに4つ個室がある間取りです。夫婦と子ども3人の5人家族まで対応できます。3〜4人家族の場合は、家族全員が個室を持つことができます。また、家族の人数によっては二世帯住宅として使ったり、1部屋を趣味や仕事の部屋として使ったりと、多用途に対応できるでしょう。

LDKのタイプには、縦長・横長・正方形・L字型などがあり、タイプによって住み心地や使い勝手が異なります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

■縦長タイプ

対面キッチン・ダイニング・リビングが一直線に並ぶ間取りです。キッチンからダイニング・リビングを見渡すことができるため、家族とコミュニケーションをとりやすいのが魅力です。また、料理をしながら子どもの様子を見守れる安心感があるため、子育て世帯に人気があります。

 

■横長タイプ

キッチンと横並びにダイニング・リビングを並べる間取りです。縦長タイプと比べると、キッチンからダイニングへの動線が近く、配膳や片付けをしやすいのがメリットです。

 

■正方形タイプ

正方形タイプは、どこにいても家族との距離が近く感じられますが、家具の配置に工夫が必要なため、採用されるケースが少ない間取りです。奥行きと幅が同じであるため、レイアウトによっては使いにくいと感じます。たとえば、一方の壁にテレビ、もう一方の壁にソファを配置すると、距離が遠くなり視聴しにくい場合があります。逆にソファをテレビに近づけると、ソファの背後にスペースが余ってしまいます。

 

■L字型タイプ

リビング・ダイニング・キッチンをL字型に配置する間取りです。それぞれの距離が近くなるため効率的に移動でき、生活しやすいのがメリットです。また、キッチンを中心に配置することで、食事をする場とくつろぎの場を自然に分けることができます。さらに、中庭やテラスをL字で囲うように設けると、2面に窓を配置できるため、光や風を取り込みやすく、開放的で心地よい住まいをつくれます。

注文住宅の間取りを考える際は、実際に完成した事例を参考にすると、理想に近いプランをつくりやすくなります。ここでは、LIFULL HOME’Sに掲載されている物件の中から、2LDK~4LDKの間取りの実例をピックアップしました。それぞれの特徴を見ていきましょう。

子どもの成長に柔軟に対応できる2LDKの平屋の実例です。

 

約17畳のLDKに隣接して、10畳の子ども部屋を配置。子どもが小さいうちは扉を開け放ち、LDKと一続きの広々とした空間として使用。子どもが成長したら、個室として使えます。また、LDKの上部には収納スペースとして活用できるロフトを設置しているため、子どもの成長に伴い荷物が増えても安心です。さらに、子ども部屋へ行く際は必ずLDKを通る間取りとなっているため、家族間でのコミュニケーションがとりやすいのも魅力です。

暮らしやすさを重視して、効率的な間取りを実現した3LDKの2階建て住宅の実例です。

 

約17畳のLDKにはカウンターを設置。パソコン作業や、キッチンから目が行き届くので子どもの学習スペースとしても最適です。また、2階の個室へ行く際は、必ずリビングを通るように階段を配置しており、家族が自然と顔を合わせる機会が増えるように工夫されています。さらに、小屋裏収納として約4畳のスペースを設けているため、使用頻度が低い季節家電の収納や、趣味を楽しむ空間として活用できます。

4LDKの3階建て住宅の実例です。

 

都市部などの住宅密集地では、隣家との距離が近いので、LDKを2階に配置して日当たりを確保すると、快適な空間をつくることができます。また、対面キッチンをバルコニー側を向くように配置し、外の景色を眺めながら快適に調理や片付けができるように工夫されています。

1階と3階に個室を設けているため、どの部屋からもLDKや洗面・浴室への動線がスムーズです。

 

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LDKが充実していると、住まいの快適性が高まります。ここでは、5つの項目に分けて、LDKの間取りを考える際の大事なポイントをご紹介します。

ポイント

  • 生活動線
  • リビング・ダイニング・キッチンの配置や距離感
  • 広さ、開放感、採光
  • 採光とプライバシーのバランス
  • 家具のレイアウト

使い勝手のよいLDKを実現するには、効率的な生活動線の確保が大切です。たとえば、キッチンとパントリーの距離が近ければ、調理中に必要なものをパッと取りに行くことができます。LDKは生活の中心となるスペースだからこそ、実際に暮らすイメージを膨らませながら検討することが大切です。

LDKでは、リビング・ダイニング・キッチンの位置関係が重要です。直線型やL字型など、間取りタイプによって、使い勝手や空間の雰囲気が変わります。また、「来客からキッチンが見えないようにしたい」「ペットがキッチンに入らないようにしたい」など、細かな要望によっても配置は大きく変わります。

さまざまな配置パターンを比較し、実際の生活をイメージして検討しましょう。

LDKは一家団らんの中心となるスペースです。広さや開放感は、とくに重要な要素となります。ゆとりのある空間をつくるためにも、LDKをできるだけ広く確保したいものですが、収納スペースや他の部屋を圧迫し過ぎないように全体のバランスをとりながら検討することが大切です。

 

十分な空間を確保できない場合は、視覚的に開放感を演出しましょう。「間仕切りをできるだけ減らす」「天井を高くする」「スキップフロアや小上がりを設ける」といった方法で、実際の床面積以上に広い印象を与えることができます。

 

また、LDKは住まいのなかでも長い時間を過ごすため、日当たりを考慮して配置を決めると快適性が向上します。隣家との距離が近く、採光を十分に確保できない場合は、「2階にLDKを配置する」「吹き抜けをつくり高窓や天窓を設ける」などの工夫をしましょう。

LDKは家の中でもとくに日当たりを確保したい場所ですが、道路に面している、隣家との距離が近いといった場合、採光のために大きな窓を設けるとプライバシー性が低下する恐れがあるので注意が必要です。外からの視線が気になってカーテンを開けられない状況では、せっかくの開放感や採光性が損なわれてしまいます。外からの視線を遮るために、フェンスや植栽を設けるなど、外構で対策をしましょう。

LDKは、ソファやダイニングテーブルといった大型の家具を配置するため、あらかじめ家具のレイアウトを考えて間取りを検討することが大切です。すでに所有している家具や購入を検討しているアイテムがある場合は、図面に書き込んでシミュレーションすることで、より具体的なプランを立てることができます。

「理想的なプランがなかなか固まらない」「経験豊富な第三者の意見を聞いてみたい」という方は、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」サービスがおすすめです。住まいの窓口では、中立の立場にあるハウジングアドバイザーが無料で相談に応じ、資金計画からハウスメーカー・工務店選びまで幅広くサポートしてくれます。

 

会話や質問を通じて理想の住まいづくりができるように手助けをしてもらえるので、「まだプランが具体的に決まっていない」という方でも相談可能です。家づくりについてお悩みの方は、ぜひご利用を検討してみてください。

 

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最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:注文住宅のLDKの広さはどのくらい必要?

A:家族が集うLDKは、4人家族を想定した場合、広さの目安は「16~20畳程度」です。ただし、将来的に家族が増える可能性がある、頻繁に来客があるといった場合や、ライフスタイルなどによって最適な広さは異なります。それぞれの状況に合わせて柔軟に検討することが大切です。

Q:LDKにはどんなタイプがある?

A:キッチンからダイニング・リビングが一直線につながった「縦長タイプ」、キッチンの横にダイニング・リビングが連なった「横長タイプ」、家族の距離が近づく「正方形タイプ」、効率的な「L字型」タイプなどがあります。それぞれ特徴が異なるので、家全体の間取りや土地の形状、ライフスタイルなどに合わせて選ぶことが大切です。

 

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