- 注文住宅の坪単価の目安と計算方法
- 坪単価は、1坪あたりの建築費用のことで、「本体価格」を「延床面積」で割って算出します。坪単価が高いほど施工にお金がかかるということなので、グレードを確かめられる指標の一つです。
詳しくは、「坪単価とは? 目安となる相場も紹介」をご覧ください。 - 坪単価に影響する4つの要素
- 坪単価は、建物の構造(木造・鉄骨造・RC造)、住宅設備のグレード、建物の形状(複雑なほど高くなる)、ハウスメーカーの種類によって変わります。これらの要素を考慮して検討することが重要です。
詳しくは、「注文住宅の坪単価に影響する4つの要素」をご覧ください。 - 坪単価を比較する際の注意点と相見積もりの重要性
- 坪単価はハウスメーカーによって算出基準が異なり、「延床面積」と「施工床面積」の違いや、「建物本体価格」以外の費用が含まれるかどうかに注意が必要です。正確な相場を把握するためには、複数の会社から「相見積もり」を取り、詳細な条件を確認することが大切です。
詳しくは、「坪単価を考えるときの注意点」をご覧ください。
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注文住宅の購入予算を考える際に1 つの判断材料となるのが「坪単価」です。ただし、坪単価だけでハウスメーカー(住宅メーカー)を決めるのは避けた方がよく、費用の内訳などを細かく確認しておく必要があります。
この記事では、注文住宅における坪単価の目安や相場をチェックするときのポイント、注意点などを解説します。
坪単価とは? 目安となる相場も紹介

坪単価とは、家づくりを行うときにかかる1坪(約3.3平米)当たりの建築費用のことを指します。建物の「本体価格」を延床面積で割った数値であり、2階建てや3階建ての場合はすべてのフロアの床面積を含んで計算されます。
たとえば、本体価格が2,400万円で延床面積が40坪だとすると、坪単価は60万円と計算できます。
坪単価が高いほど施工にお金がかかるということなので、グレードを確かめられる指標の一つです。
1つの目安として、住宅金融支援機構が公表している「フラット35利用者調査(2023年度)」のデータから平均値を計算することが可能です。
資料によれば、土地を所有している人の注文住宅購入費用は平均約3,863万円で、住宅面積が119.5平米(約36.1坪)であるため、平均坪単価は「約107万円」となります。ただし、建物の構造や住宅設備のグレードなどによって大きく差が出てくるため、あくまでも参考程度に見ておきましょう。
(参考:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2023年度)」)
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注文住宅の坪単価に影響する4つの要素

注文住宅の坪単価がハウスメーカーごとに異なるのは、以下の4つの要素が関係しています。各要素におけるポイントを解説します。
注文住宅の坪単価に影響を与える4つの要素
- 建物の構造
- 住宅設備のグレード
- 建物の形状
- ハウスメーカーの種類
建物の構造
一戸建て住宅の構造は大きく分けて、木造・鉄骨造・RC造の3タイプに分けられます。一般的に、木造、鉄骨造、RC造の順に坪単価は高くなる傾向が見られます。

ただし、RC造は耐久性に優れており、丈夫な家を建てるならば検討をしてみるのもよいでしょう。坪単価だけで判断するのではなく、住宅性能なども考慮しながら検討していくことが大切です。
住宅設備のグレード
坪単価は住宅設備のグレードによっても影響を受けます。グレードが高くなるほど、坪単価も高くなる傾向がある点を押さえておきましょう。
家づくりに取り組む際は、希望する条件に優先順位をつけ、住宅設備にどれくらい予算をかけるのかを検討することが大事です。
建物の形状
同じ床面積であっても、建物の形状が複雑なものになると、建築費用が高くなる傾向があります。建物の外観のデザインはできるだけ凹凸を少なくする方が、坪単価を抑えることにつながるでしょう。
複雑なデザインにすると工事に手間や時間がかかるうえ、工事費用が膨らんでしまうことで坪単価を押し上げる原因になります。
ハウスメーカーの種類
注文住宅を建てるときに、ハウスメーカーに依頼をするか、地域の工務店に依頼をするかで坪単価は変わってきます。どのような家づくりを行うかで依頼先も変わってくるため、坪単価も参考にしながら、自分に合った会社を選んでみましょう。
坪単価を考えるときの注意点

坪単価は建築費用の目安を知るという意味では、一つの判断材料となります。しかし、坪単価だけを判断材料としてしまうのには注意が必要です。
特に気をつけておきたい点について解説します。
延床面積と施工床面積の違い
延床面積とは、建築基準法施行令第2条第1項4号で規定された面積で、建物の各階の床面積を合計した面積をいいます。ただし、ベランダや玄関ポーチ、小屋裏収納、地下室などの面積は含まれていません。
一方、施工床面積にはそれらが含まれるため、施工床面積で坪単価を計算すると延床面積よりも安く見える傾向があります。どちらを基準に坪単価を計算しているかはハウスメーカーによって異なるため、注意が必要です。
建物本体価格とその他の費用との違い
坪単価は住宅設備のグレードによっても変化します。たとえば、30坪3,000万円で家を建てた場合の坪単価は100万円ですが、太陽光発電パネルを300万円かけて設置したとします。
この場合、住宅の広さは何も変わりませんが、総費用は3,300万円となるので、坪単価は110万円になるはずです。そのため、坪単価だけで比較をするのではなく、建物の建築にかかるすべての費用を含めて比較検討する必要があるでしょう。
ハウスメーカーによる坪単価の基準の違い
坪単価には一律の基準がないため、ハウスメーカーによって坪単価の捉え方が違ってきます。たとえば、ベランダの床面積や照明器具・エアコンなどの住宅設備が坪単価に含まれているかどうかは、ケースバイケースだといえるでしょう。
坪単価だけで各ハウスメーカーを比較しようとすれば、すべての要素を合わせて判断しなければならず、難しい部分があります。坪単価はあくまで一つの判断材料として捉えるようにしましょう。
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坪単価の把握には「相見積もり」が大切

前述のとおり、坪単価はハウスメーカーによって基準が異なるため、金額だけを単純比較して依頼先を決めてはいけません。複数の会社から相見積もりを取ることで、相場を正しく判断することが大切です。
見積書に記載されている金額のみを比べるのではなく、施工床面積や住宅設備などさまざまな条件もチェックしてみることで、相場の目安が分かります。また、最初の段階では概算見積もりで大まかな建築費用を把握し、工事請負契約を締結する段階では詳細見積もりによって、工事内容と金額が見合っているかを確認しましょう。
家づくりをスムーズに進めるには、予算の上限額をあらかじめ決めておく方が無難です。LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、予算に見合ったハウスメーカーを紹介してもらうことも可能です。
家づくりを考え始めたら、まずは気軽に相談をしてみましょう。
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よくある質問
Q1:注文住宅の坪単価とは何ですか?
A1: 坪単価とは、家を建てる際にかかる1坪(約3.3平米)あたりの建築費用のことです。「建物本体価格」を「延床面積」で割って算出されます。例えば、本体価格が2,400万円で延床面積が40坪の場合、坪単価は60万円となります。これは、建物のグレードを知るための目安の一つです。
Q2:注文住宅の坪単価の平均的な目安はどれくらいですか?
A2: 2023年度のデータによると、土地を所有している方の注文住宅の平均坪単価は「約107万円」です。ただし、これはあくまで全体の平均値であり、建物の構造や住宅設備のグレードなどによって大きく異なるため、参考程度に考えておきましょう。
Q3:坪単価はどのような要素で変わるのですか?
A3: 注文住宅の坪単価に影響を与える主な要素は、以下の4つです。
建物の構造: 木造、鉄骨造、RC造の順に高くなる傾向があります。
住宅設備のグレード: 設備のグレードが高くなるほど坪単価も上がります。
建物の形状: 複雑なデザインほど工事の手間や費用がかかり、坪単価が高くなります。
ハウスメーカーの種類: ハウスメーカーか地域の工務店かによっても坪単価は変わります。
Q4:坪単価を比較する際に注意すべき点はありますか?
A4:「延床面積」と「施工床面積」の違い: ハウスメーカーによって坪単価の計算に使う面積が異なる場合があります。「施工床面積」はベランダなども含むため、「延床面積」よりも安く見えることがあります。
「建物本体価格」以外の費用: 坪単価に含まれる費用がハウスメーカーごとに異なります。太陽光発電パネルなどの追加費用が含まれるかどうかで総費用が変わるため、坪単価だけで比較せず、すべての費用を確認することが重要です。
ハウスメーカーによる基準の違い: 坪単価には統一された基準がないため、ベランダの面積や照明器具、エアコンなどが坪単価に含まれるかどうかはケースバイケースです。単純な金額比較だけでなく、どこまでが費用に含まれているかを細かく確認しましょう。
Q5:正確な坪単価や費用相場を把握するためにはどうすればいいですか?
A5: 複数のハウスメーカーから「相見積もり」を取ることが非常に大切です。見積書に記載されている金額だけでなく、施工床面積や住宅設備などの条件も比較することで、より正確な相場を判断できます。最初の段階で概算見積もりを取り、工事請負契約を結ぶ前には詳細な見積もりで内容と金額が合っているかを確認しましょう。
Q6:予算を決めるタイミングはいつがいいですか?
A6: 家づくりをスムーズに進めるためには、最初の段階で予算の上限額を決めておく方が無難です。事前に予算を決めておくことで、その予算に見合ったハウスメーカーを選びやすくなります。
更新日: / 公開日:2024.12.06










