平屋の建築費用と相場
平屋の坪単価は60万~80万円が相場です。ただし、建物の構造や設備のグレードによって費用は変わるため、あくまで目安と捉えましょう。
詳しくは、「平屋の建築費用の相場」をご覧ください。
平屋と二階建ての費用比較
同じ延床面積で比べると、坪単価は平屋の方が高くなる傾向です。一方、階段などのスペースが必要な二階建ては、総工費が高くなる場合があります。
詳しくは、「二階建て住宅と比較してみよう」をご覧ください。
平屋の建築費用を抑えるコツ
平屋の建築費用を抑えるには、シンプルな構造や間取りにすることが大切です。複数の会社から見積もりを取って比較したり、設備のグレードを標準仕様にしたりすることも有効です。
詳しくは、「平屋の建築費用を抑えるコツ」をご覧ください。

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注文住宅を建てるとき、平屋にするか、二階建てにするか悩んでいる人もいるでしょう。平屋と二階建てでは構造上の特徴が大きく異なるので、適した選択肢を見極めたいところです。

 

今回は、平屋と二階建ての違いについて、「費用」の面から解説します。建築費用や維持費の違い、建築費用を抑えるためのコツについて詳しく見ていきましょう。

一般的に、平屋の坪単価の相場は60万~80万円程度とされています。

 

仮に坪単価を70万円と想定して、平均的な広さの平屋(木造・3LDK/延床面積30坪)を建てるとすると、本体工事費の目安は2,100万円です。

 

ここに塀やカーポートといった外構工事などの付帯工事費や、固定資産税や不動産取得税といった諸経費を加えて総工費となります。

 

費用の内訳を「本体価格:付帯工事費:諸費用」が「7:2:1」とすると、総工費は3,000万円程度と計算できます。

 

30坪(約99平米)の広さがあれば、子どもが1~2人いるファミリー世帯が快適に生活できると考えられます。

 

なお、延床面積が広くなったり、設備や建材のグレードが上がったりすると、その分だけコストもアップしていきます。近年では建材や人件費のコストも上がっているため、実際の費用は見積もりをとって確認してください。

 

また、2024年からは住宅ローン控除の利用条件に「省エネ基準への適合」が加えられたため、ある程度のコストをかけて省エネ性を高めることも重要です。そのため、予算はある程度のゆとりを持たせて考えることが大切です。

 

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平屋と二階建ての建築費用にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、両者の違いについて「建築費用」と「維持コスト」の面から詳しく見ていきましょう。

一般的に、同程度のグレードであれば、坪単価は平屋の方が高くなる傾向にあります。その理由は、平屋の方が延床面積は小さくなるケースが多いためです。

 

坪単価は「本体工事費÷延床面積」で計算されるのが基本であるため、延床面積が小さいと、坪単価も高くなってしまうのです。

 

また、平屋は二階建てと比べると、基礎や屋根の面積が広くなります。そのため、結果的に二階建てよりも1~2割程度、坪単価が高くなってしまう傾向にあります。

同程度のグレードであれば、総工費は二階建ての方が高くなる傾向にあります。その理由は、二階建ての方が延床面積は広くなることが多いためです。

 

前述したように、総工費とは、建築にかかるすべての費用のことであり、本体工事費と付帯工事費、諸費用のすべてを足したものを指します。なお、土地代は含みません。

 

また、「階段の設置」「水回りの設備が複数必要になるケースが多い」「配管コストがかかる」といった点も、二階建ての方がコストアップしやすい理由とされます。

 

ただし、建築費用は建物の構造や建材・設備のグレードによって大きく左右されるため、一概に平屋と二階建てのどちらが高いと言うことはできません。

 

また、同じ広さの延床面積を実現するなら、平屋の方が当然ながら広い土地を必要とします。土地代も含めて考えると、平屋の方が割高になる場合もあるので、あくまでもトータルコストで比較することが重要です。

結論から言えば、同じ延床面積の場合で比較すると、固定資産税が高くなりやすいのは平屋です。その理由は、平屋の方がより広い土地を必要とするためです。

 

固定資産税は土地と建物のそれぞれについて計算され、土地は広ければ広いほど価値が高いと評価されます。また、建物の評価基準は規模や外壁、屋根、仕上げ材の施工の程度などによって細かく決められています。

 

平屋は二階建てと比べて基礎や屋根の面積が広くなるため、建物部分の評価額も高くなりやすいという側面があるのです。

メンテナンスコストについては、どれくらいの頻度でどの程度の修繕を行うかによっても異なります。ただ、基本的には二階建てよりも平屋の方が安く収まりやすいといえます。

 

なぜなら、平屋は外壁の修理時に足場を二階建てほど高く組む必要がなく、足場代を浮かせられるためです。また、配管がシンプルになりやすい点なども、メンテナンスにおいて平屋が有利といえる理由です。

 

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ひとくちに平屋といっても、建築プランによってトータルコストには大きな差が生まれるので、予算と照らし合わせて無理のない計画を立てる必要があります。

 

ここでは、平屋の建築費用を抑えるための基本的なポイントを見ていきましょう。

建物はできるだけシンプルな構造だと施工の手間が軽減されるため、コストも抑えやすくなります。建物の外観については、凹凸のある複雑な形状よりも、正方形や長方形といったシンプルな形状の方がおすすめです。

 

平屋の場合は、キューブ型などのシンプルな形状でもオシャレな外観を演出しやすいのが特徴のひとつでもあるので、その魅力を生かす方向性で考えてみるといいでしょう。

 

また、間取りについてもあまり細かく部屋を仕切るのではなく、シンプルなつくりを心掛けるのがコツです。

 

「広めのリビングをとって、部屋数は極力抑える」「収納スペースはなるべく集約させる」といった方法で、建具の数や施工表面積を減らすことで、無理のないコストダウンを実現できます。

同じプランなら、当然ながら施工面積が狭い方がコストも安くなります。十分な広さの土地がある場合でも、目いっぱいに建てるのではなく、必要十分な広さや部屋数を検討してみるといいでしょう。

 

また、各部屋同士の距離を縮めて「廊下などの移動スペースを減らす」ことで、生活スペースを削らずに施工面積を減らすといった方法もあります。

コストダウンを行うのであれば、設備や建材は住宅メーカーの標準仕様のものを中心に選ぶのがコツです。

 

標準仕様のものは、大量生産によって価格を抑えながら充実した機能が実現されているので、コストパフォーマンスの面では優れている場合が多いです。

 

そのため、特にこだわりがない部分は標準仕様の設備を選び、こだわりたい箇所を絞り込んでグレードアップできるかどうかを検討してみるといいでしょう。

住宅メーカーはそれぞれ得意分野が異なるため、同じプランでも依頼先で費用が大きく異なる可能性があります。

 

そのため、はじめから依頼先をひとつに絞り込むのではなく、複数の会社に同一のプランで見積もりを依頼してみるのがおすすめです。

 

各住宅メーカーの費用を見比べることで、自身のプランと相性のいい依頼先を見極めることができます。

 

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平屋の注文住宅を依頼する際には、平屋の建築を得意とする住宅メーカーを見つけることが重要です。

 

平屋の人気は少しずつ高まってきていますが、新築一戸建ての9割程度は二階建て以上で、平屋はまだ一般的な選択肢とはいえない状況です。

 

そのため、平屋の豊富な施工事例を持っている住宅メーカーを探すには、少し工夫が必要となります。LIFULL HOME’Sでは、以下のページから平屋の施工を得意とする住宅メーカーを効率的にリサーチすることができます。

 

気になる住宅メーカーがあれば、そのまま問合せや資料請求が行えるので、情報収集の手段としてぜひご活用ください。

 

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Q1:平屋を建てる際の費用はどのくらいかかりますか?

A1: 一般的に、平屋の坪単価は60万~80万円程度が目安とされています。例えば、30坪の平屋(木造・3LDK)を建てる場合、本体工事費は約2,100万円、外構工事費や諸経費を含めた総工費は約3,000万円程度と試算できます。ただし、延床面積や設備・建材のグレード、さらには近年の建材費・人件費の高騰などによって費用は変動するため、具体的な費用はハウスメーカーの見積もりで確認するようにしましょう。

Q2:平屋と2階建てでは、どちらが建築費用が高くなりますか?

A2: 坪単価で比較すると、平屋の方が高くなる傾向にあります。これは、平屋は基礎や屋根の面積が広くなるためです。しかし、総工費で比較すると、2階建ての方が高くなる場合が多いです。2階建ては階段の設置や水回り設備が複数必要になることなどがコストアップの要因となります。最終的な費用は、建物の構造や建材・設備のグレード、間取りなどによって大きく異なるため、一概にどちらが高いとは言えません。土地代も含めたトータルコストで比較検討することが重要です。

Q3:平屋と2階建てで、税金やメンテナンス費用に違いはありますか?

A3:固定資産税は、同じ延床面積の場合、平屋の方がより広い土地を必要とすることや、基礎・屋根の面積が広くなることから、高くなりやすい傾向があります。一方、メンテナンスコストについては、平屋の方が安く収まりやすいと言えます。平屋は外壁修理の際に足場を高く組む必要がなく、足場代を抑えられるためです。また、配管がシンプルになる点もメンテナンス費用を抑える要因となります。

Q4:平屋の建築費用を安く抑える方法はありますか?

A4: いくつか方法があります。
・シンプルな構造・間取りにする: 建物の外観は正方形や長方形などのシンプルな形状にし、間取りも細かく仕切らず、広めのリビングにするなど部屋数を極力抑えることで施工の手間が減り、コストダウンにつながります。
・広さを抑える: 必要十分な広さや部屋数を検討し、廊下などの移動スペースを減らすことで、施工面積を縮小できます。
・標準仕様の設備や建材を利用する: ハウスメーカーの標準仕様のものはコストパフォーマンスに優れていることが多いため、こだわりたい箇所を絞り込んでグレードアップを検討し、それ以外の部分は標準仕様を選ぶと良いでしょう。
・複数のハウスメーカーで相見積もりをとる:複数の会社に同一プランで見積もりを依頼することで、費用を比較検討し、ご自身のプランに合った依頼先を見つけることができます。

更新日: / 公開日:2024.03.15