家づくりを考えたときに、平屋を検討する場合もあるでしょう。平屋はワンフロアで暮らしが完結するので、生活動線が短くてコンパクトに生活できるのが魅力です。

平屋を建てようと考えるなら、ハウスメーカー（住宅メーカー）に依頼したときの平均的な価格を押さえておく必要があります。この記事では、事例を交えて平屋の平均価格を解説します。

平屋の価格は？ ハウスメーカーごとの事例を紹介

平屋の購入価格を把握するには、平屋の建築を請け負っているハウスメーカーの事例を複数比較すれば、相場をつかむことができます。

ここでは、LIFULL HOME’Sの「注文住宅」に掲載されている情報をもとに、ハウスメーカーごとの平屋の平均的な価格帯と広さ（2024年11月現在）をご紹介します。

一条工務店

一条工務店で平屋を建てる場合、参考となる本体価格は1,750万円（土地購入費用は別）～となっています。延床面積35坪（約117平米）の場合の価格であり、坪単価にすると50.0万～60.0万円となります。

全国対応を行っており、豊富な施工事例があるので安心です。平屋だけの事例でまとめた住宅カタログも請求できるので、家づくりを進めるうえでの参考になるでしょう。

アイ工務店

アイ工務店で平屋を建てる場合、参考となる本体価格は1,700万～2,300万円（土地購入費用は別）となっています。延床面積35坪（約117平米）の場合の価格であり、坪単価に換算すると48.6万～80.0万円です。

アイ工務店は地域密着型の工務店であるため、世代を超えて長く付き合いができるのが特徴だといえます。住宅の建築に関わる手続きや各種申請、土地探しなどもサポートしてもらえます。

三井ホーム

三井ホームで平屋を建てる場合、参考となる本体価格は2,625万円（土地購入費用は別）となっています。延床面積35坪（約117平米）の場合の価格なので、坪単価にすると75.0万～130.0万円です。

おしゃれなデザインの平屋の建築が可能であり、若い世代や子育て世代にもおすすめの住宅を多数そろえています。

平屋の価格に影響を与える要素

平屋の平均的な価格相場を把握したところで、どのような要素が価格に影響を与えているのかも理解しておきましょう。それぞれの要素について解説します。

土地の広さ

平屋を建てる場合、同じだけの床面積を確保しようとすると、総二階建てよりも多くの敷地を必要とします。

たとえば、延床面積100平米（約33坪）の家を建てようとした場合、建ぺい率を50％とすると、総二階建ての住宅であれば100平米の広さの土地で建てられます。

しかし、平屋の場合は倍の200平米の土地が必要になるため、家を建てる地域によっては土地の購入費用がかさんでしまうこともあるでしょう。

間取りや家の形状

平屋に限らず、間取りや家の形状が複雑になると、建築費用が高くなる傾向があります。

平屋の場合はシンプルな間取りとなることが多いので間取り作成に関わる費用の削減にはつながりますが、屋根の面積が増えることによって費用が高くなるケースもあるので注意が必要です。

また、住宅設備のグレードを高めてしまうと費用がかさんでしまうため、家づくりにおいてどの部分にこだわるかは十分に検討しておくことが大切です。

日当たり・風通し

土地の向きや隣家の状況によっては、日当たりや風通しがよくない土地に平屋を建てる場合もあるでしょう。

日当たりや風通しをよくするためには、窓を広くしたり、複数箇所に設けたりする必要があるため、その分だけ費用が高くなってしまいます。

部屋数が多いと窓も多く設置する必要があるため、間取りやセキュリティ面を含めて設計をよく考えることが重要です。

平屋の建築費用を抑えるための3つのコツ

平屋の建築費用をできるだけ抑えるには、以下のポイントに留意しておくとよいでしょう。それぞれのコツについて解説します。

建物や屋根の形状をシンプルにする

平屋を建てる際、建物や屋根の形状をできるだけシンプルなデザインにすれば、建築費用を抑えることが可能です。

複雑なデザインにしてしまうと、それだけ建築に時間や手間がかかり、結果として費用がかさむといえます。

また、建物や屋根の形状がシンプルな方が、耐震性が高く、地震や台風などの災害に強い家づくりができるのでメリットは大きいといえるでしょう。

不要な壁の仕切りをなくし、間取りをシンプルなものにする

平屋は生活動線の短さが特徴の1つであるため、間取りをシンプルなものにして部屋数を減らし、不要な壁の仕切りを減らすと建築費用の削減につながるでしょう。

壁が多ければその分だけ費用がかさみ、空間に圧迫感も生まれてしまいます。

実際に暮らしたときのイメージを持ちながら、伸び伸びとした雰囲気で暮らせる住まいを目指してみましょう。

住宅設備や仕上げ材についても見直す

住宅設備や仕上げ材にこだわりを持ち過ぎると、建築費用が高くなる原因となります。予算内で家づくりを進めるためには、後から変更が可能な住宅設備のグレードを下げてみることも検討しましょう。

また、仕上げ材については住宅全体で使用すると費用が膨らんでしまう場合は、リビングや寝室といった特定の箇所だけにこだわるようにすれば、費用を抑えられるはずです。

ハウスメーカーを選ぶときのポイント

平屋での家づくりを成功させるには、ハウスメーカー選びが重要になってきます。

初めから1社に絞り込んでしまうのではなく、施工事例やWeb上で発信されている情報などを参考にして、複数の会社を比較してみましょう。

特に、平屋の建築で実績が豊富で長期保証制度やアフターサービスが充実しているかなどの視点も取り入れてハウスメーカーを選べば、平屋ならではの課題などにも適切なアドバイスをもらえるはずです。

平屋の場合は日当たりや風通し、防犯対策、水害への備えなどさまざまな点を考慮しながら、家づくりを進めていく必要があります。

希望する条件や価格が見合った会社を選び、担当者と緊密にコミュニケーションを取りながら、家づくりを進めてみましょう。しかし、初めての家づくりでは、信頼できるハウスメーカーを見つけるのに苦労する場合もあります。

LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」なら、平屋の建築で実績のあるハウスメーカーを紹介してもらえます。

専任のハウジングアドバイザーが無料で相談に対応してくれるので、家づくりで気になることがあったときは気軽に利用してみましょう。

LIFULL HOME'S住まいの窓口の口コミや評判はどうなの？ どんなときに役立つ？

「LIFULL HOME’Sの住まいの窓口って評判はどうなの？」「無料で相談できるって本当？」「どん…記事を読む

よくある質問

Q.1：ハウスメーカーで平屋を建てると、費用はどのくらいかかりますか？

A.1：価格は広さやハウスメーカーによってさまざまですが、記事の例では延床面積35坪（約117平米）の場合、建物の本体価格は1,700万円台からとなっています。これはあくまで目安で、選ぶハウスメーカーや設備のグレードによって価格は変わります。

Q.2：ハウスメーカーが提示する価格に、土地代は含まれていますか？

A.2：いいえ、含まれていません。記事で紹介されている本体価格は建物の費用のみで、土地代は別途必要です。土地を持っていない場合は、建物と土地の両方の費用を考えておく必要があります。

Q.3：平屋は2階建てより広い土地が必要なのはなぜですか？

A.3：同じ延床面積の家でも、平屋は1階にすべての部屋を配置するため、2階建てよりも建物を建てる面積が広くなるからです。そのため、土地の購入費用が高くなることがあります。

Q.4：平屋の建築費用は、どんな場合に高くなりますか？

A.4：主に3つのケースがあります。1つ目は、家の形を複雑にすること。2つ目は、日当たりや風通しを良くするために窓の数を増やすこと。3つ目は、キッチンや浴室など住宅設備のグレードを上げることです。

Q.5：デザインにこだわりつつ、費用を抑える方法はありますか？

A.5：建物全体の形はシンプルにしてコストを抑え、リビングの壁紙だけはこだわりのものを使うなど、費用をかける部分とかけない部分でメリハリをつけることで、デザイン性とコストのバランスをとれます。

Q.6：平屋を建てるとき、価格以外に注意すべきことは何ですか？

A.6：平屋は1階建てのため、日当たりや風通しの確保、防犯対策、土地によっては水害対策なども重要です。経験豊富なハウスメーカーから、これらの点についてアドバイスをもらうとよいでしょう。

Q.7：ハウスメーカー選びのポイントを教えてください。

A.7：最初から1社に絞らず、複数の会社を比較することが大切です。平屋の建築実績が豊富か、長期保証やアフターサービスは充実しているか、といった視点で選びましょう。担当者と直接話して、信頼できるかを見極めることも重要です。

Q.8：「坪単価」って何ですか？なぜ会社によって違うのですか？

A.8：坪単価とは、建物の本体価格を延床面積（坪）で割った、1坪あたりの建築費のことです。ハウスメーカーごとに標準で使う建材や設備、建て方が違うため、坪単価も変わります。記事の例では、同じ35坪の平屋でも坪単価50.0万〜130.0万円と幅があります。

Q.9：家づくりは初めてです。何から始め、どこに相談すればいいですか？

A.9：LIFULL HOME’S「住まいの窓口」などの無料相談窓口を利用することがおすすめです。専門のアドバイザーが、平屋建築の実績が豊富なハウスメーカーを紹介してくれたり、家づくりに関するさまざまな疑問に無料で答えてくれたりします。