新しく家を建てるときは、予算を考慮してローコスト住宅を検討するケースもあることでしょう。ローコスト住宅といってもハウスメーカーによって特徴が異なるため、比較検討することが家づくりのポイントになります。

今回は、60坪の土地にローコスト住宅を建てるケースを想定し、価格相場や間取り例について紹介します。
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60坪の土地といっても、どのくらいの広さなのか、イメージが湧かないかもしれません。60坪は畳に換算すると約122畳分の広さとなります。

 

住宅金融支援機構の「2022年度フラット35利用者調査」によると、首都圏の土地付き注文住宅の敷地面積の平均は149.9平米(約45坪)なので、60坪というと、平均よりも広い土地ということになります。

60坪の土地があれば、一般的な注文住宅よりも広さに余裕のある家づくりが可能です。土地に建てられる家の広さは、敷地面積に対する建築面積の割合(建ぺい率)と、敷地面積に対する延床面積(各階の面積を足した面積)の割合(容積率)によって変わってきます。

 

エリアにもよりますが、建ぺい率は30%から80%の間に定められていることが大半です。仮に、60坪の土地で建ぺい率が80%の場合は、最大で198平米×0.8=158.4平米(約48坪)の建築面積の建物が建てられます。また、60坪の土地で容積率が100%の場合は、延床面積が60坪(約198平米)までの家を建てることができます。

国土交通省の「住生活基本計画」では、これくらいの広さがあれば豊かな住生活を実現できるという住宅面積の目安(誘導居住面積水準)を発表しています。都市郊外および都市以外の地域では、「25平米×世帯人数+25平米」、都市部では「20平米×世帯人数+15平米」で面積の目安を算出します。

 

仮に、住宅面積を60坪(約198平米)とした場合、都市以外の地域では最大で6~7人、都市部では最大9人が快適に過ごせる広さということになるため、ファミリーでも余裕をもって暮らせるでしょう。

 

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それでは次に、60坪の土地にローコスト住宅を建てる場合の費用目安について見ていきましょう。

ローコスト住宅が安いといわれる理由の一つが、坪単価です。ローコスト住宅の坪単価の目安は30万~50万円で、一般住宅の坪単価目安が60万円以上ということをふまえると、安価であることが分かります。

 

ローコスト住宅は各ハウスメーカーの努力によって価格を安く抑えており、売れ筋の仕様を標準仕様としてパッケージ化するのはもちろん、デザインや間取りの選択肢を絞るなど、家づくりのさまざまな工程でコストダウンを図っています。

仮に、60坪の土地で坪単価が50万円、延床面積が60坪の家を建てるとすると、建物本体の工事費目安は3,000万円、オプション費用や付帯工事費、諸費用を総額の3割程度と想定すると、総額は4,200万円程度と予想できます。

 

ただし、上記の他に60坪の土地代がかかり、60坪という広い土地であれば、エリアによっては建物総額と同じくらいの値段でもおかしくありません。地域の価格相場については事前にチェックするようにしましょう。

 

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ローコスト住宅の価格は、ハウスメーカーのプラン内容によって異なります。そのため、複数のハウスメーカーを比較し、標準グレードに含まれる内容や保証内容、見積もりの費用などを検討しましょう。

 

ローコスト住宅で注意したいのが、設備や仕上げ材などの選択肢が少ない分、オプション費用が高くなる点です。こだわりたい部分が標準仕様に含まれているハウスメーカーを選ぶと、費用も節約できます。

 

また、ハウスメーカー選びの際にはローコスト住宅の実績が多いメーカーを選ぶのもポイントです。ローコスト住宅の実績があまり多くないと、費用が高くなってしまう可能性があります。

すでに60坪の土地を持っている場合は土地代はかかりませんが、土地を新たに購入する際は、土地の価格や建ぺい率・容積率についてもチェックすることが大切です。

 

特に建ぺい率や容積率は、設定されている数値によっては希望する家が建てられない可能性があり、せっかく高い土地代を支払っても後悔することになってしまいます。また、土地の形状や性質によっては、追加工事などのコストがかかる可能性もあります。土地選びは、施工会社にも相談しながら慎重に行いましょう。

 

60坪の土地にローコスト住宅を建てる場合は、土地代よりも建物代の方がコストを抑えやすいです。どうしても土地代を抑えたい場合は、エリアを郊外などの比較的値段が安い場所にする必要があります。

 

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それでは最後に、LIFULL HOME’Sの掲載物件の中から敷地面積60坪×2,500万円以下の物件の間取り例を紹介します。

 

エリア:千葉県東金市

販売価格:2,280万円

間取り:3LDK

 

1階部分は広めのLDKと水回りのみで、2階にウォークインクローゼット付きの居室3部屋を配置した間取りです。広さを生かし、水回りを含めたすべての場所にゆとりを持たせています。場所は関東郊外に位置しており、住宅の価格も比較的安めとなっています。

 

エリア:千葉県千葉市

販売価格:2,390万円

間取り:4SLDK

 

こちらは1階に和室付きのLDKと水回り、2階に居室3部屋と納戸を配置した間取りです。主寝室のみウォークインクローゼットがついており、他の部屋には最低限必要な収納スペースを配置しています。

 

ローコスト住宅は間取りの選択肢が限られることがほとんどなので、住まいに求める優先順位を整理し、いかにライフスタイルに合った間取り選びをするかがポイントになります。

60坪はどれくらいの広さがあるの?

60坪の土地は、一般的な注文住宅の敷地面積と比較すると、平均よりも広い土地です。詳しくは、「60坪の土地の広さはどれくらい?」をご覧ください。

60坪の土地にローコスト住宅を建てるといくらになる? 

住宅購入費はエリアやハウスメーカーなどによって異なりますが、60坪の土地にローコスト住宅を建てる場合、建物代は安く抑えられる可能性があるものの、土地代は高くなります。詳しくは、「60坪の土地にローコスト住宅を建てる場合の価格相場は?」をご覧ください。

60坪の土地にローコスト住宅を建てるときの費用のポイント

少しでも費用を抑えるためには、複数のハウスメーカーを比較することが大切です。詳しくは、「60坪の土地にローコスト住宅を建てる際に費用を抑えるコツ」をご覧ください。

60坪の土地にローコスト住宅を建てた場合の間取り例

60坪の土地にローコスト住宅を建てる場合、敷地面積や値段を考慮すると、間取りは最大で4LDK程度です。詳しくは、「60坪の土地に建てたローコスト住宅の間取り例を紹介」をご覧ください。

 

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更新日: / 公開日:2024.01.31