「おしゃれな見た目で性能が良いといわれるガルバリウムを、ローコスト住宅に利用することはできないの?」という疑問を持っている人はいませんか? 近年注目を集めているガルバリウムはローコスト住宅にも採用できます。

この記事では、ガルバリウムの魅力や選ぶときの注意点、ローコスト住宅で採用する方法について解説します。

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ガルバリウムは、金属製の建材のため、シンプルでスタイリッシュな見た目が印象的で、さまざまな色や素材と組み合わせれば、個性的な外観に仕上げることも可能です。

 

ここではガルバリウムとは何か、そしてガルバリウムの特徴について解説します。

 

ガルバリウムとは、ガルバリウム鋼板という金属でできた建築資材を指します。具体的には、金属鋼板をアルミニウムと亜鉛、シリコンでメッキしたものです。

 

アルミニウムは耐熱性や加工性、耐食性が高い素材です。また、亜鉛には金属を腐食させない作用があり、アルミニウムと組み合わせると自己修復作用を発揮します。これらの作用によって、ガルバリウムは優れた耐久性を持ち、用途も多岐にわたります。

 

また、金属というと重たい印象がありますが、ガルバリウム鋼板は非常に薄く、外壁材としてよく用いられるほかの金属と比べて軽量な点も大きな特徴です。

 

ガルバリウムが建築資材として登場した当初は、黒や白などのカラーしか選べませんでしたが、近年ではメーカーごとに多様な色のガルバリウムが展開されています。たとえば、グリーンやブルー、シルバーやベージュ、ワインレッドなどです。

 

また、メーカーによっては、ツヤありとツヤ消しの選択肢があります。ツヤの有無で色の見え方が変わるため、住まいの印象も変わってくるでしょう。

 

外壁にガルバリウムを施工する方法には、縦張り工法と横張り工法の2種類があります。取り付け方によって印象や性能が変わるため、違いを理解しておきましょう。

 

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ガルバリウム

 

性能の高さに注目が集まるガルバリウム鋼板ですが、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。それぞれを具体的に紹介していきます。

 

ガルバリウムは、耐熱性や耐食性を持ち合わせた建材です。そのため、ほかの建材よりさびにくく、長持ちするという特徴があります。

 

一般的な外壁は10年ごとのメンテナンスが基本ですが、ガルバリウムの場合は20~30年ほど補修が不要なケースもあるのです。

 

また、ガルバリウムは非常に軽量な建材です。外壁や屋根が重いと、地震が起きた際に大きく揺れてしまいますが、軽い建材であれば、家の躯体(くたい:骨組みなどの構造のこと)に負荷がかかりにくく、高い耐震性が期待できます。

 

さらに、ガルバリウムはほかの建材と比べて隙間なく取り付けられるため、雨漏りが発生しにくい点もメリットです。より防水性を上げたい場合は、縦張り工法を選ぶといいでしょう。

 

ガルバリウムは耐久性の高い建材ですが、キズが付きやすいという特徴があります。キズを付けないよう慎重に運搬・施工する必要があるため、ほかの建材よりも施工コストが高めに設定されている点がデメリットです。

 

また、基本的にはさびにくいものの、キズが付いたりほかの素材と接触したりすると、そこからさびが広がってしまうことも。損傷を受けた場合は、メンテナンス費用が高くついてしまうことがあるかもしれません。

 

さらに、ガルバリウムは外壁材としては熱伝導率が高いため、ほかの建材に比べると断熱性に欠ける点もデメリットです。スタイリッシュな外観を演出するためや、雨や紫外線から住宅を守るために開発された建材のため、単独では十分な断熱性は持ち合わせていません。

 

よって、ガルバリウムを採用した家で断熱性を重視する場合は、断熱材を工夫するなど内部構造にこだわるようにしましょう。

 

ガルバリウムを外壁や屋根に使用する場合、ほかの建材に比べると割高になってしまいます。ただ、施工会社の選び方や使用する範囲を意識することで、ローコスト住宅であってもガルバリウムを採用することは可能です。

 

たとえば、外観全体にガルバリウムを採用すると予算オーバーしてしまう場合、外壁の一部にガルバリウムを採用するのがおすすめです。

 

価格が安定しているサイディングと組み合わせれば、コストを抑えつつスタイリッシュで個性的な外観を演出できます。あるいは、ガルバリウムの防水性や軽さに魅力を感じているのであれば、屋根にのみガルバリウムを使用するのも有効です。

 

ガルバリウムはメンテナンスの周期が長く、高い耐久性が期待できる建材です。新築時の費用が高めであっても、長持ちする点を踏まえれば、結果として費用を抑えることにつながります。

 

ただし、ガルバリウムは今後、価格が上昇する可能性があります。国土交通省は2025年4月以降の住宅すべてに「省エネ基準」への適合を義務付けることを発表しているため、基準に適合させるためにガルバリウムのコストが上がることが予想されます。

 

この点も押さえ、家づくりの計画を進めていくといいでしょう。

 

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ここでは、ガルバリウムを住宅に採用する際に注意するポイントを紹介します。施工会社を選ぶ前に、注意点を理解しておきましょう。

 

ガルバリウムを利用して住宅を建てる際は、どの施工会社に依頼するかが重要です。ガルバリウムはデリケートな材質のため取扱いが難しく、実績が少ない会社が施工すると品質が落ちてしまう可能性も。

 

施工実績が豊富な施工会社であれば、安心して施工を任せられます。また、実際に建てた例を基にした提案を受けられるため、自分たちの理想に合ったデザインを選びやすいでしょう。

 

ガルバリウムはさびに強い建材ですが、潮風や酸性雨の影響を受けると劣化が速まります。そのため、沿岸部や工業地帯に建てる場合はあまりおすすめできません。

 

また、ガルバリウムの屋根に木の葉が落ちてたまると、ガルバリウムの腐食や劣化を招いてしまいます。山や林の近くなど木が多いエリアも避けた方がよいでしょう。

 

ガルバリウムはほかの素材と比べて、スタイリッシュで都会的なデザインでありながら、耐久性に優れ長持ちする建材です。また、防水性にもたけており、雨漏りがしにくいという特徴もあります。

 

ローコスト住宅に採用する際は、どの部分にガルバリウムを採用するかをしっかり検討し、コストとのバランスを見て検討することが大事です。施工会社選びにも注意しながら、理想の外観に仕上げていきましょう。

 

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