一口に家づくりといっても、住宅のニーズは常に変化しており、それに合わせてプランやサービスも多様な発展を続けてきました。

ローコスト住宅は「予算を抑えて家づくりをしたい」という人にとって、ぴったりな特性を持つ選択肢といえます。

今回はローコスト住宅の特徴や人気を集める理由、納得のいく家づくりを行うために押さえておきたいポイントを紹介します。

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ローコスト住宅とは、その名のとおり低コストで建てられる住宅のことです。ここではまず、ローコスト住宅に関する基本的な知識と近年の傾向について見ていきましょう。

 

ローコスト住宅とは、一般的な注文住宅よりも比較的安い価格で建てられる家のことです。主に大手ハウスメーカーや低コストでの施工を得意とする工務店が扱っています。

 

建築費を抑えるために、さまざまな工夫が凝らされており、安く家を建てたいという人にとっては有力な選択肢となり得ます。

 

ローコスト住宅が低コストを実現できるのは、「大量一括購入による仕入れコストの削減」「効率化・合理化されたプランによる人件費の削減」「広告宣伝費の削減」などによってコストカットが行われているためです。

 

たとえば、大手ハウスメーカーなどでは、独自の仕入れルートを用いて設備や建材を大量に購入することで、材料費を抑える仕組みを採用しているところが多いです。

 

また、住宅のプランをできるだけ規格化することで、打ち合わせや施工の効率化を図り、人件費が膨らまないようにしているケースもあります。

 

これらの企業努力により、住宅性能などは維持したままコストを下げることができるため、「安く家を建てたい」という層から人気を集めているのです。

 

低価格で一定の品質を保ってきたローコスト住宅ですが、近年では建築資材の価格高騰から、以前のように低コストでの提供が難しくなっている面もあります。

 

2024年からは建築業界における「働き方改革」によって、人件費がさらに高くなると想定されているため、今後はローコストという概念が変化していくことも十分に考えられるでしょう。

 

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ローコスト住宅の特徴について、ここではメリットとデメリットの両面からさらに詳しく見ていきましょう。

メリット

デメリット

・住宅ローンの負担を軽減できる

・工期が短い

・リフォームや建て替えを検討しやすい

・間取りやデザインの自由度が低い

・高性能な設計や設備の導入は難しい

・省エネ性能が低い場合は2024年以降、住宅ローン控除が利用できない

 

もっとも大きなメリットは、やはり建築費用を抑えられる点にあります。住宅ローンの負担を軽減できるため、比較的に若い年齢でも家を建てられたり、返済期間を短縮できたりするのは大きな利点です。

 

また、効率化されたプランによって工期が短くなるため、スケジュールを組みやすいのも特徴です。さらに、取得時の支出が減ることで、将来的なリフォームや建て替えといった検討もしやすくなるのも魅力といえます。

 

ローコスト住宅では、プランをある程度規格化することで低コスト化を実現しているため、間取りやデザインの自由度は高くありません。そのため、家づくりに強いこだわりを持っている人には、あまり適していない選択肢といえます。

 

また、高性能な設計や設備の導入は難しいため、住宅性能に不満を感じてしまうケースもあります。特に、断熱性や気密性といった省エネ性能については、住み心地や住宅寿命を左右する重要なポイントなので、優先的にコストを割く必要があります。

 

さらに、2024年以降に新築住宅を建てて住宅ローン控除を利用する場合、一定以上の省エネ性能をクリアしなければならないという税制の変更点にも注意が必要です。

 

ローコスト住宅を建てる場合は、依頼先は基本的にハウスメーカーと工務店のどちらかから選ぶことになります。ここでは、両者の基本的な違いについて解説します。

 

前提として、工務店とハウスメーカーの間には、明確な区別があるわけではありません。たとえば、工務店という名称がついていても、実質的にはハウスメーカーとして扱われているところもあります。

 

そのうえで、ハウスメーカーはどちらかといえば全国に支社のある大規模な企業が多いのが特徴です。

 

企業の規模を生かして、独自の仕入れルートや豊富な施工実績、効率化されたノウハウなどにより、品質を保ったままコストダウンを実現できるのが強みです。

 

一方、工務店は地域密着型で中小規模の会社が多く、建てる地域に合わせたこまやかな対応を強みとしています。ハウスメーカーと比べると、プランの自由度が高いところが多い一方、品質は会社ごとにバラつきが生まれるのも特徴です。

 

両者のメリット・デメリットをまとめると、次のようになります。

 

メリット

デメリット

ハウスメーカー

・知名度が高く、安心感がある

・規格化されたプランなら工務店よりも安くなる場合がある

・最新の技術や性能が期待できる

・工期が短い

・長期保証などのアフターフォローが可能

・自由度は低い

・規格化されたプラン以外ならコストが高くなる可能性がある

・個別の事情への対応には柔軟性を欠くケースもある

工務店

・間取りや設計の自由度が高い

・地域の特性に合わせた施工が可能

・地域密着型のアフターフォローを期待できる

・会社選びがうまくいけば、低コストで満足度の高い家づくりが行える

・技術やデザイン力は会社ごとにバラつきがある

・工期はやや長い

・会社が倒産するリスクがある

・会社選びが難しい

どちらにも異なる強みがあるので、希望の条件に合わせて適した方を選ぶことが大切です。

 

両者を比較したい場合は、同じプランでハウスメーカーと工務店の両方に見積もりを依頼し、その内容を見比べてみるのもいいでしょう。

 

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ローコストでの家づくりを成功させるためには、コストダウンにつながるポイントを把握しておきましょう。

 

ローコスト住宅では、正方形や長方形で凹凸のないシンプルな外観によって、施工コストを下げるのが基本です。間取りも仕切りや建具の数を減らすために、部屋数を少なく、シンプルな設計を目指す必要があります。

 

バス、トイレ、キッチンといった水回りの配置は、なるべく1ヶ所に集約させて配管にかかる費用を節約するのがポイントです。

 

これらの設備は、基本的に近づけておく方が家事動線の効率もアップするため、コストダウンを効率的に実現できる有効な方法といえます。

 

ローコストで満足のいく家づくりを行うには、こだわりたい部分とそうでない部分を明確に決めておくことが大切です。

 

コストを考えると、特にこだわりがない部分は、メーカーの標準仕様・設備を選択する方がいいでしょう。

 

その分、上手に費用を配分すれば「キッチンまわりの設備だけはグレードアップさせたい」「外構やエクステリアには力を入れたい」など、予算内でこだわりを実現させることも可能です。

 

一口にローコスト住宅といっても、予算内で実現できるプランは施工会社によってバラバラです。そのため、初めから依頼先を一社に決めるのではなく、複数の会社から見積もりや実例集を取り寄せて比較検討しましょう。

 

LIFULL HOME’Sでは、効率的な情報収集に役立つ以下のサービスをご活用いただけます。

 

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ローコスト住宅が人気の理由は?

 

ローコスト住宅は、住宅会社の努力によって、低コストかつ一定の品質を持った家づくりを実現できるという仕組みです。そのため、予算を抑えて注文住宅を建てたい層から人気を集めています。

ローコスト住宅のデメリットは?

 

規格化や合理化によってコストダウンが実現されるため、デザインや間取りの自由度は低いといえます。また、2024年以降の制度では、省エネ性能が不十分な場合に住宅ローン控除の要件から外れてしまう可能性があるので、予算配分には細心の注意が必要です。

 

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