注文住宅を建てるにあたって、実際にかかる費用を知るためには見積が必要になります。見積には、施工会社を決める目安としても重要な役割があります。今回は、見積の種類やそこに記載されている項目、確認する際の注意点について解説します。
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注文住宅を建てる際の見積には2種類ある

注文住宅を建てる際には、施工を依頼する会社から見積を出してもらうことになります。「どのくらいの費用がかかるのか」という内訳を把握し、比較検討したり、交渉の材料にしたりするためです。注文住宅を建てる際の見積には、「概算見積」と「詳細見積(本見積)」の2種類があります。それぞれの違いを見ていきましょう。
概算見積
概算見積は、施主が提示した予算や希望する間取りなどの情報を基に、依頼先会社が大まかな費用を予測し、まとめたものです。施工を依頼する会社を決める前に、候補となる複数の会社に同条件で依頼することで、比較検討するための材料になります。
詳細見積(本見積)
詳細見積(本見積)は、実際の施工を依頼する会社に出してもらう見積です。具体的な住宅のプランが決まった段階で、使用する建材や施工内容の費用などを細かくまとめます。詳細な費用の内訳が把握できると同時に、実際に契約を交わす場合は、この金額が反映されることになります。概算見積よりも内容が細かい分、作成に手間や日数がかかります。
見積に記載されている項目とは?

見積には、どのような項目が記載されているのかを紹介します。
本体工事費
建物本体の工事に必要な費用を表したものです。基礎工事をはじめ、住宅の骨組み、内外装などの費用が反映されています。一般的には、総費用の75%程度が本体工事費に当たります。
別途工事費(付帯工事費)
建物本体以外にかかる費用のことです。庭などの外構工事や、水道やガスなどの引き込み、給排水工事などの費用が含まれています。さらに、住宅を建てる土地の地盤改良や、既存の建物がある場合の解体工事費なども含まれます。
また、エアコンやカーテンの設置工事、インターネットの開通などの細かな費用のほか、見積の段階では必要性が判断できない工事や、施工会社が請け負えない工事費用なども別途工事費として計上されます。
別途工事費は、総費用の20%程度といわれています。
諸費用
施工会社に対して支払われる経費です。見積では最後の部分に記載されており、主な内容としては、交通費や人件費、ガソリン代、保険料などが含まれています。工事や契約手続きを行ううえで必要な費用であるため、諸経費が安ければいいというわけでもありません。
諸費用は総費用の5%程度が一般的です。
見積外の諸経費
住宅の建築にかかる費用のなかには、見積には含まれていない経費があります。それは、土地の購入や住宅ローン、引越しなど、施工主に直接かかるその他の費用のことです。見積外の諸経費は、家族構成やライフスタイル、地域によって、金額が変わってきます。
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見積を確認する際のポイントとは?

実際に見積が発行された際に、どのような部分に注目すべきなのでしょうか。概算見積と詳細見積で、それぞれ確認するポイントを押さえておきましょう。
概算見積を確認する際のポイント
・内容や項目で不明な点はないか
概算見積は大まかな費用ではあるものの、実際に施工を進めるにあたって反映される金額でもあるため、金額と項目をしっかりと確認することが大切です。内容や記載された項目について分からない点があれば、遠慮なく会社へ質問しましょう。
・付帯設備などで不要な費用が入っていないか
見積のなかには、こちらが希望していない設備などが追加されている場合があり、想定していた予算と異なる金額になっているケースも。別途のオプションなどがついていないか、しっかりとチェックしましょう。
詳細見積を確認する際のポイント
・概算見積からの変更点はないか
概算見積では記載されていなかった費用が追加されていないか、金額が大幅に変化していないかなどを確認しましょう。打ち合わせで決定した費用がきちんと反映されているかという点にも着目することが大切です。
・「一式」で表記されている金額に注意する
見積では、内訳を細かく表記することが難しい場合、一式表記という形で表されることもあります。施工内容によっては、短時間の工事でも人件費が発生し、一式の金額になる場合も。具体的な基準値が定められておらず、一式表記になっている項目などは、質問して確認してみましょう。
・リクエストが反映されているか
必ず入れてほしいという項目が、オプションとして記入されているかを確認しましょう。同時に、リクエストしていないものが追加されている可能性もあるので、しっかりと目を通すことが大切です。
・工法や使用する材料などの記載があるか
住宅にかかる費用は、木造や鉄筋などの材料や工法によっても大きく異なります。設備や仕様をグレードアップする場合も金額が変わってくるため、見積に工法や材料が記載されているかどうかの確認は必ず行いましょう。
記事のおさらい
概算見積と詳細見積の違いは?
概算見積は、工事にかかる費用を大まかに想定して算出したものです。詳細見積は、実際に建築で使用する建材や施工内容などの費用を具体的かつ詳細に算出したものです。「注文住宅を建てる際の見積には2種類ある」をご覧ください。
見積に記載されている項目は?
大きく分けて本体工事費、別途工事費、諸費用があります。「見積に記載されている項目とは?」をご覧ください。
それぞれの見積はどのように見ればいいの?
概算見積では、内容・項目における不明点、付帯設備などの不要な費用の有無を確認することが大切です。一方、詳細見積では概算見積からの変更点やリクエストの反映の有無などに注意して確認しましょう。「見積を確認する際のポイントとは?」をご覧ください。
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