ハウスメーカーの標準仕様とはどんなもの？

 

ハウスメーカーの標準仕様とは、ハウスメーカーが用意している基本的な材料や設備・デザインのプランのことです。そのため、すべての選択肢で標準仕様を選ぶと、ハウスメーカーが提示する標準価格で家を建てることができます。

 

標準仕様とはいっても、カラーや形状などについては、いくつかバリエーションが用意されていることが多いです。標準仕様の範囲であれば、どれを選んでも追加料金はかからないため、予算を抑えながらプランにある程度の柔軟性を持たせられるのが魅力です。

 

ただし、必ずしも「標準仕様＝安い」というわけではありません。あくまでもそのハウスメーカーでの標準なので、場合によっては他社のオプション仕様より高くなるケースもあります。

 

たとえば、耐震性に関して最高等級である耐震等級3を標準仕様としていたり、自然素材に力を入れている会社であれば、標準仕様でも無垢材などの高級な木材を使用したりするケースがあります。

 

ハウスメーカーごとに標準仕様で採用されている条件は異なるので、自分の希望に合う会社を選ぶことが大切です。

標準仕様とオプション仕様…選択肢の項目例

 

注文住宅には数多くの選択肢があるため、標準仕様とオプション仕様とで、それぞれどう違うのかをチェックしていくことが大切です。

 

ここでは、標準仕様とオプション仕様のどちらかを選べることが多い項目の例を紹介します。

項目	主な内容
構造	構造、工法
性能	断熱素材の追加、耐震性能の向上、換気性能の向上など
間取り	天井高の変更、吹き抜けの設置、和室の設置など
外観デザイン	外壁材、塗料、屋根材、屋根の形状など
内装デザイン	壁紙の変更、床材のグレード、インテリアコーディネートの有無
設備	水回り設備のグレード、床暖房、浴室乾燥機など
外構	外構の建材、門柱の有無

構造

 

構造については、そのハウスメーカーが得意としている構造や工法が標準仕様とされます。

 

オプションで変更できるケースもありますが、希望する工法がある場合には、はじめから標準で対応しているハウスメーカーを選ぶのもひとつの方法です。

性能

 

断熱性能については、たとえば標準仕様とオプション仕様で素材や工法が異なる場合があります。

 

ただし、断熱性は住まいの快適さを大きく左右する部分でもあるため、標準仕様でも高い品質を実現できるメーカーも増えています。

 

また、耐震性能や換気性能については、等級や性能を向上させるのにオプション仕様の選択が必要となる場合があります。

間取り

 

間取りはオプション仕様にすることで、吹き抜けやスキップフロア、屋上、ビルトインガレージといった要素を追加できる場合があります。

 

ただし、間取りは一部の変更が全体に影響を与えるため、選択肢が限られてしまうケースも多いです。

外観デザイン・内装デザイン

 

デザインについては、標準仕様とオプション仕様とで使える素材が変化することがあります。たとえば、オプション仕様にすることでタイル材を用いたり、長持ちする塗料を用いたりできるようになります。

 

ただし、外壁や屋根は面積が広いため、オプション仕様にすることで費用が高くなりやすい点には注意が必要です。

 

内装については、標準仕様でも比較的選択肢を広げやすいのが特徴です。特に、インテリアコーディネートにも対応しているハウスメーカーであれば、理想に近い仕上がりも実現しやすくなります。

設備

 

設備については、オプション仕様にすることで水回りのグレードを上げたり、新たな機能を追加したりできるようになる場合が多いです。

 

たとえば、浴室乾燥機や床暖房、ディスポーザー、食器洗い乾燥機、タンクレストイレなどは、オプションで選択可能になるケースがあります。

 

また、バリアフリー対応やグレードの高い防犯設備なども、オプション仕様とされていることがあります。

外構

 

外構は、駐車スペースの拡張やブロックフェンスの設置などがオプション仕様とされることが多いです。

 

また、土地と道路との間に高低差がある場合、地盤工事に追加で費用がかかることがあるので事前に確認しておきましょう。

 

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オプション仕様に変更するときの注意点

 

続いて、オプション仕様に変更する際の注意点をいくつか見ていきましょう。

標準仕様で見積もりを依頼する

 

最初の見積もり依頼時には、確実に盛り込みたいという部分を除き、基本的には標準仕様で出してもらうのがおすすめです。

 

そのうえで、予算に対してどのくらいのゆとりがあるのかを確認してから、細かなオプションの選択に移るといいでしょう。

標準仕様を外せるかチェックする

 

標準仕様となっているものでも、交渉次第では外せる場合もあります。

 

たとえば、外構を別の会社に依頼したい場合や、収納場所を削りたい場合などは、あらかじめ仕様から外せるかどうかを確認しておきましょう。

グレードダウンすべきでない点も押さえておく

 

家づくりの仕様を考える際には、グレードダウンすべきではない部分についても理解しておくことが大切です。

 

たとえば、次のように快適性や安全性に関するポイントはコストダウンを避けた方がいいといえます。

各ハウスメーカーの標準仕様を調べるには？

 

ハウスメーカーごとの標準仕様を確認するには、大きく分けて以下の3つの方法があります。

目当てのハウスメーカーが決まっている場合は、店舗に直接足を運び、担当者の案内を受ける方法が近道です。

 

しかし、まだ依頼先をハッキリと絞り込めていない方は、まとめて複数の会社の情報に触れられるサービスやツールを利用するのがおすすめです。

 

住宅展示場では、ハウスメーカーが建てたさまざまなモデルハウスが設置されているため、実際にサイズ感やつくりを体感することができます。また、担当者が常駐しているので、その場で専門的な相談をすることも可能です。

 

ただし、1日ですべてを見て回ろうとするのは時間の面で難しいため、あらかじめ気になるハウスメーカーを数社に絞り込んでおく必要があります。そこで役に立つのが、ハウスメーカーの住宅カタログです。

 

住宅カタログには標準仕様やオプション仕様についても細かく記載されているので、事前におおまかな情報を入手できます。それを基に住宅展示場を見学すれば、効率よく情報収集できるでしょう。

 

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家づくりで後悔しないために

 

家づくりの理想を形にするためにも、標準仕様は細部まで確認することが大切です。

 

メーカーによって標準仕様の内容や範囲は異なるため、カタログや住宅展示場などで詳細をチェックするといいでしょう。

 

また、標準仕様をベースにしながらも、一部をオプション仕様にしてグレードアップすることは可能です。

 

予算とこだわりたいポイントの優先順位を決め、標準仕様とオプション仕様のどちらを選ぶのかを判断できるように準備しましょう。

記事のおさらい

標準仕様とは？

 

標準仕様とは、各ハウスメーカーが用意している基本的なプランのことです。設備や性能、デザインなどがそのメーカーの標準的なグレードのものとなっており、カラーや細かな仕様などはバリエーションが設けられていることもあります。

標準仕様はメーカーによって違う？

 

標準仕様はメーカーごとに異なります。特に、そのメーカーが力を入れている部分は、「標準」といっても比較的ハイグレードな仕様になることが多いです。そのため、自分がこだわりたいポイントとメーカーの強みが一致しているかどうかも、重要なチェックポイントとなります。

 

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