注文住宅を建てる際には、条件に合う土地を見つける必要があり、苦労してしまうポイントともいえるでしょう。

ただ、自分で土地を探す方法だけでなく、施工を依頼するハウスメーカーに土地探しも含めて依頼するという方法もあります。

今回は、ハウスメーカーに土地探しも含めて依頼するメリットや注意点を解説します。

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ハウスメーカーに土地探しから依頼するメリット

 

LIFULL HOME’Sが2022年、注文住宅を建てた500人を対象に行ったアンケート調査の結果では、土地探しについて以下のような傾向が見られました。

アンケート結果から見られる傾向

  • 家づくりの過程で想像より難航したのは「土地探し」
  • 先にハウスメーカーを決めてから土地を購入した人の方が多い

注文住宅を建てるまでには、プラン決めやハウスメーカー選び、資金計画やローンの申し込みまでさまざまな工程があります。そのなかで、唯一半数以上が「想像より難航した」と回答したのが土地探しに関する項目でした。

 

また、ハウスメーカー選びと土地探しでは、どちらかといえばハウスメーカー選びを先に行ったと回答する人の方が多い結果となりました。

 

では、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのポイントに分けて見ていきましょう。

家を建てる際の土地選びは、多くの人にとって難しい課題です。理想の土地を見つけたとしても、法律の制限や地盤の問題など、予期せぬトラブルが発生することがあります。

しかし、ハウスメーカーに土地探しを依頼すると、専門家の視点から条件に合った土地を見つけてもらえるため、このような失敗を防ぐことができます。

家づくりの予算を考えるとき、土地の購入費、建築費、諸費用という3つの要素をバランスよく配分することが重要です。

 

土地を先に購入する場合、予想外の高額な出費によって建築費の予算が不足するリスクがありますが、ハウスメーカーに依頼するとトータルコストを考慮しながら土地探しをサポートしてもらえるため、このようなリスクを抑えることができます。

土地の購入には住宅ローンが利用されることが多いですが、居住用として利用することを証明する必要があります。住宅ローンは金利が低いため、事業用などに転用されてしまうのを防ぐために設計プランなどの資料提出が必須となっているのです。

 

先にハウスメーカーが決まっていれば、これらの書類を準備してくれるので、ローンの手続きがスムーズに進みます。

土地の仲介手数料は、最大で「購入代金×3%+6万円+消費税」分の金額がかかりますが、ハウスメーカーに土地探しから一括で依頼することで、仲介手数料が割引になる可能性があります。

 

また、ハウスメーカーが提携している不動産会社に土地を探してもらう場合、売主の意向で仲介手数料の負担を免除してもらえるケースもあります。

土地探しから依頼するときの注意点

ハウスメーカーに土地探しから依頼することにはデメリットも存在します。

 

例えば、選択肢がハウスメーカーの提携している不動産会社の土地に限られることがあり、他の土地探しの方法と比べて選択肢が狭まる可能性があります。

 

また、すべての施工会社が土地探しにも対応しているとは限らないため、情報収集の段階でチェックしておくことが大切です。仮に目当ての会社が土地探しに対応していたとしても、必ずしも得意としているとは限りません。土地の仕入れを積極的に行うかどうかは、会社の方針によっても異なるので、併せて確認しておくと安心です。

 

土地探しからハウスメーカーに依頼すると、基本的には建築に関してもその会社を利用することになるため、他の建築会社の提案を検討する機会を逃すことがあるかもしれません。自分にとって最適な選択を慎重に考えることが大切です。

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ハウスメーカー選びで押さえておきたいポイント

 

ハウスメーカーには、それぞれ得意分野や異なる特徴があるため、さまざまな判断基準から自分に合ったところを選ぶことが大切です。

 

具体的なポイントとしては、以下のような項目が挙げられます。

ポイント

  • 希望の工法を得意としているか
  • 間取りやデザインは好みとマッチしているか
  • 保証やアフターサービスは十分か
  • 信頼性や実績は十分か
  • 担当者との相性はいいか

住宅の工法には「2×4(ツーバイフォー)工法」や「在来工法」などのさまざまな種類があり、それぞれ強みや性能には違いがあります。

 

希望の工法がある場合には、依頼したいハウスメーカーが取扱っているかどうかを確認しておきましょう。

 

ハウスメーカーの注文住宅は、ある程度規格化されていることが多いため、間取りやデザインの方向性もチェックしておくと安心です。また、ハウスメーカーには保証やアフターサービスが充実している会社が多いのも特徴です。

 

保証制度は安心して長く住むために重要な仕組みなので、メーカーごとの特徴をじっくり比較しましょう。そのうえで、会社の信頼性と施工実績から、安心して依頼できるかどうかを見極めることが大切です。

 

ハウスメーカーは、はじめから一社に絞り込むのではなく、ある程度まで候補が定まったら、複数社に相見積もりをとって比較することも重要です。

 

見積時には担当者と直接やりとりをする機会もあるので「コミュニケーションをとりやすいかどうか」「質問への答えが明快か」といったポイントを踏まえて、比較検討の材料にしましょう。

土地探しでチェックしたいポイント

 

ハウスメーカーに土地探しを依頼する場合でも、最終的に購入を判断するのは自分自身です。そのため、依頼者自身も土地を見極めるためのポイントを知っておくと安心です。

プランどおりの設計を実現するためには、土地の面積はもちろん、建ぺい率や容積率も確認しておくことが大切です。

 

建ぺい率は建物の平面の広さ(もっとも広いフロアの広さ)、容積率は建物の各フロア合計の広さに関わる重要な決まりであり、土地ごとに上限の割合は異なります。

 

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土地の形状は、正方形や長方形のようにシンプルな方が使いやすく、価値も高いとされます。

 

特殊な形状をしている場合や、折れ曲がっていたり鋭角なコーナーがあったりする場合には、建物の設計にも影響が出る可能性があるので注意が必要です。

地盤に問題がある場合は、基礎工事を行う前に地盤改良を行う必要があり、追加で費用と工期が発生してしまいます。

 

特に3階建てや鉄筋コンクリート造といった重みのある建物を建てる際には、2階建て以上に地盤の強度が求められます。

 

地盤調査を依頼して、地盤の強さや埋設物の有無などを確認してもらいましょう。

建築基準法では「幅員4m以上の道路に2m以上接していない土地」には、建物を建てられないという決まりがあります。

 

これを「接道義務」といい、現状で条件を満たしていなければ、建物を建てる前に土地の一部を後退(セットバック)させて道幅を確保しなければなりません。

 

ハウスメーカーがサポートしてくれる場合には、接道義務を満たしていない土地をそのまま購入するケースは基本的にないと考えられますが、セットバックが前提となるケースがないとは言い切れないため、依頼者自身もルールを知っておきましょう。

 

また、前面道路については、交通量や駐車のしやすさなども現地で確認しておくことが大切です。

周囲よりも低い土地では、洪水による被害のリスクがないかを確認する必要があります。

 

一方、周囲よりも高い土地では、住宅を建てるために段差やスロープを設ける必要があるため、工事費が高額になるケースがあります。

 

特に擁壁がある土地では、状況に応じて修繕や補強が必要になる可能性もあるため、購入は慎重に判断しましょう。

周辺環境や交通アクセスについては、インターネットや不動産情報を通してある程度確認することもできますが、自分の目でチェックすることも大切です。

 

少し手間はかかってしまいますが、その土地に長く住むことを考えると、駅から実際に歩いてルートを確認したり、周囲の昼と夜の治安や人通りなどをチェックしたりしておきましょう。

 

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窓口で相談する

 

土地探しにも対応している会社を探すときには、LIFULL HOME’Sの「土地相談対応可のカタログ」が便利です。

 

家を建てたいエリアを指定すれば、土地探しからサポートしてもらえる施工会社を簡単に絞り込めるので、効率的に情報収集が行えます。

 

また「家づくりの基本からアドバイスを受けたい」「何を基準に選べばいいか分からない」といった場合には、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」で相談してみるのもおすすめです。

 

家づくりの進め方や予算の立て方、施工会社・ハウスメーカーの選び方などの幅広いテーマについて、中立的な立場から無料でアドバイスをもらえるので、ぜひ活用してみてください。

 

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土地探し

 

  • 注文住宅では土地探しでつまずいてしまうケースも多い
  • 土地探しからハウスメーカーに依頼すれば失敗を避けられるだけでなく、各種手続きもスムーズになる
  • すべてのハウスメーカーが土地探しに対応しているわけではない
  • ハウスメーカー選びのポイントと土地選びの注意点も押さえておこう
  • LIFULL HOME’Sの住宅カタログと「住まいの窓口」を活用して情報収集を効率的に進めよう

 

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更新日: / 公開日:2022.11.21