この動画と記事では、理想の注文住宅を建てられる土地と、建てられない土地の見分け方を解説しています。
見分け方の中でも特に基礎的なものとして、用途地域や地目、そして条件付き宅地についてまとめていますので、これから土地探しを始める人は必見です。
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こんにちは。LIFULL HOME’S 住まいの学校、講師の高瀬です。

今回は、「初めての注文住宅」そもそも建てられる土地と建てられない土地とは?というテーマです。現在土地は持っていないけれど、いつか土地も買って注文住宅を建てたいという人に向けた内容となります。
さすがに、買ったあとに、その土地では一切住宅を建てられなかったと知らされるケースはめったにないと思います。
ただ、ネットなどで検索していて、良いと思っていた土地は家を建てられない土地だった、もしくは建てるのに苦労する土地だったということはまれにあります。
物件を探す前にまずは、土地の基礎知識を身に付けておきましょう。動画で学びたい人は動画で、記事で学びたい人は記事でご覧ください。
建てられる土地建てられない土地4つのチェックポイント
それでは、建てられる土地、建てられない土地の基礎知識4つのチェックポイントです。
ポイント
- 用途地域をチェックしよう
- 地目をチェックしよう
- 条件付きか条件なしかチェックしよう
- 土地を契約する前に建築会社にチェックしてもらおう
それぞれ解説していきます。
1. 用途地域をチェックしよう

用途地域
まずは、“用途地域”についてです。用途地域というのは、建築できる建物の種類や用途の制限を定めたルールのことです。
たとえば、このルールがないと、せっかく閑静な住宅街に家を建てたのに、向かいに大型アミューズメント施設ができて夜中ずっと明るかったり、隣に工場施設ができて年中音に悩まされたりなど、静かに暮らしたい人たちにとっては住みにくい街になってしまうわけです。
住みやすい街づくりを目的としたルールですが、知らないと、そのようなことにもなりかねません。用途地域について簡単でいいので押さえておきましょう。
用途地域はぜんぶで13種類あります。
| 区分 | 用途地域 | 住居 |
|---|---|---|
| 住居系 | 第1種低層住居専用地域 | ○ |
| 第2種低層住居専用地域 | ○ | |
| 第1種中高層住居専用地域 | ○ | |
| 第2種中高層住居専用地域 | ○ | |
| 第1種住居地域 | ○ | |
| 第2種住居地域 | ○ | |
| 準住居地域 | ○ | |
| 田園住居地域 | ○ | |
| 商業系 | 近隣商業地域 | ○ |
| 商業地域 | ○ | |
| 工業系 | 準工業地域 | ○ |
| 工業地域 | ○ | |
| 工業専用地域 | × |
それぞれに細かい規制があるのですが、ぜんぶ覚えるのは大変なので、まずはざっくりで十分です。閑静な住宅街を望むのであれば、住居系の中でも表の上側を選びましょう。
下にいくにつれて、だんだん大きな建物が建てられる地域となります。しかし、大きな建物の中にはスーパーや病院なども含みますので、周辺環境の利便性を重視される人は住居系の真ん中あたり、第1種中高層住居専用地域や第2種中高層住居専用地域を狙ってみてもいいかもしれません。
あとは今回のテーマに沿っていうと、住宅を建てられないのは表の一番下、工業専用地域だけです。
同じ工業系の地域でも、準工業地域と工業地域であれば住宅を建てられる地域となります。ただし、用途地域の規制で、工業地域には学校や病院を建てられませんので、周辺にそれらを求める方は注意しましょう。
また、準工業地域は学校や病院や商業施設、中小の工場などが混在してくるため、立地によっては騒音が気になるかもしれません。
ただし、これらの理由もあり、工業系地域は住居系地域に比べて比較的安価な土地が多いので、コストを抑えたい場合はチェックしてみてください。
そして、用途地域では建てられる地域だったとしても、まだ安心はできません。
2. 地目をチェックしよう

地目
次は“地目”について解説していきます。
地目は、その土地の用途のことです。全部で23種類あるのですが、たとえば建物を建てられる宅地、木を育てる山林、穀物などを育てる田、野菜などを育てる畑などがあります。
まず、「この土地良いな!」と思ったら地目も確認しましょう。宅地であれば何も問題はありませんが、実は宅地以外の山林や原野、農地、雑種地でも家を建てることは可能です。
ただし、地目変更の手続きの必要性や、家の土台として成立させるための地盤改良工事の費用が高くつく場合があるので注意しましょう。
3. 条件付きか条件なしかチェックしよう

条件付きの土地
続いては、“条件付きの土地”についてです。一般的に条件付きの土地というのは、指定された建築会社としか契約できないという条件が付いている土地のことをいいます。
今回のテーマである建てられるか建てられないかでいうと、条件付き土地そのものは建てられる土地ですが、自分が好きな建築会社では「建てられない」という土地になります。
建築会社にはそれぞれ得意なことと、そうではないことがありますので、中にはかなわない要望も出てきてしまうかもしれません。自分が良いなと思った土地が条件付きかどうか、見落としに要注意です。
さて、これまでにお伝えしましたこちらの3点については、すべてLIFULL HOME’Sで確認することができます。それぞれ物件の詳細が書かれているページに記載がありますので、物件探しの際は忘れずにチェックしておきましょう。
4. 土地を契約する前に建築会社にチェックしてもらおう

土地を契約する前に建築会社にチェックしてもらおう
それでは最後4つ目のポイント、“土地を契約する前に建築会社にチェックしてもらおう”についてです。
これはもう言葉のとおりですね。用途地域や地目などは、あくまでも法律的なものでしかありません。理想の住まいを建てるのにふさわしい場所かどうかは、やはりプロに聞くのが一番です。
このとき、不動産会社の人に聞くだけでは足りません。中には建築に詳しい人もいるかもしれませんが、不動産会社はあくまでも土地を紹介するプロであり、土地を売りたい立場でもあります。
その土地の上に実際に家を建てて、その後も皆さんと⾧くお付き合いするのは建築会社の人です。
たとえば、外の光を十分に取り込める家にしたいという要望があったとします。その要望をかなえるには、確かに建物の設計も大事ですが、ほとんど場所で決まるといっても過言ではありません。
極端な例、四方を高い建物に囲まれてしまっては絶望的です。そのほか、建物のサイズや風通しのよさなど、想定外のことがなるべく起こらないようにするためにも、土地を契約する前に建築会社にチェックしてもらうようにしましょう。
この動画の中で説明しきれなかった内容は関連記事からご覧ください。
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更新日: / 公開日:2022.09.16










