注文住宅を建てるときには、間取りや設備だけでなく、外壁や屋根などの外装にも意識を向けてみることが大切です。住宅用の建材にはさまざまな種類があるので、まずはそれぞれの特徴や強みを理解することが納得のいく家づくりの第一歩となります。
今回は外壁用建材のひとつである「ガルバリウム鋼板」について、メリット・デメリットの両面から詳しく見ていきましょう。
ガルバリウムとは?

「ガルバリウム」とは、アルミニウムと亜鉛を主原料にシリコンを合わせた合金のことです。住宅建材でガルバリウムと呼ばれるものは、正確に言うと「ガルバリウム鋼板」のことで、ガルバリウムでメッキ加工をした鉄を指しています。
つまり、ガルバリウム鋼板は「鉄」を主原料にしたメッキ鋼板のひとつということです。メッキ鋼板には以下のような種類があり、メッキ加工を行う材質によって、用途や鉄の寿命は大きく変わります。
メッキの素材 | 製品の名前 | 主な用途 |
|---|---|---|
アルミニウム+亜鉛+シリコン | ガルバリウム | 外壁・屋根 |
亜鉛 | トタン | ダクト |
スズ | ブリキ | 缶 |
クロム | クロム | 蛇口 |
ここからは、ガルバリウム鋼板の基本的な性質について、メリットとデメリットの両面から詳しく解説します。
注文住宅カタログを探す耐久性はどう? ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウム鋼板は外壁や屋根の建材としてどのような性質を持っているのでしょうか。4つのメリットについて解説します。
サビに強い
ガルバリウム鋼板はサビに強く、メンテナンスがしやすいという性質があります。メッキ素材はアルミニウムが主原料となっているため、他の金属外壁材と比べてサビにくく、水で流したりモップで軽くこすったりするだけで汚れが落ちるのが特徴です。
ただし、他の金属に触れるとサビやすい性質も持っています。
耐久性に優れる
ガルバリウムに使用される亜鉛メッキは、強い犠牲防食機能を備えています。犠牲防食とは、腐食から鉄を守るために、代わりに亜鉛が犠牲となって溶け出す機能のことであり、鉄本体を長期間にわたって使用できるのが特徴です。
また、同じくガルバリウムに使用されるアルミニウムには、高い長期耐久性があります。これらの素材を組み合わせたガルバリウム鋼板は、特に酸性雨に対して強い効果を発揮し、長い耐久期間を備えるのです。
軽いため耐震性に優れる
ガルバリウム鋼板の大きな特徴は、金属材のなかでも特に「軽い」という点にあります。一般的に外壁材は軽いほうが耐震性に優れているため、重量がない割に丈夫な素材であるガルバリウム鋼板は、高い耐震性が期待できます。
防水性・耐熱性が高い
ガルバリウム鋼板はその他の素材と比べても隙間が少なく、雨漏りなどが発生しにくい素材です。また、耐熱性にも優れるため日射熱などでも劣化がしにくく、日光を集めやすいブラック系の濃いカラーも使用できるのがメリットとされています。
外観デザイン住宅の住宅カタログを探すガルバリウム鋼板のデメリット

さまざまなメリットを持つガルバリウム鋼板ですが、いくつか把握しておかなければならないデメリットもあります。ここでは、3つのデメリットについて詳しく解説します。
断熱性が低い
ガルバリウム鋼板は熱伝導率が高く、やや断熱性が低いという性質があります。ガルバリウム鋼板は住宅用建材として30年近く使用されており、特に導入されて間もない頃の素材は薄く、断熱性と遮音性が低下してしまうという問題がありました。
しかし、現在では技術の進歩によって断熱材一体型の製品も生まれており、断熱性はもちろん遮音性も大幅に改善されています。これにより、断熱性・遮音性については通常の外壁材と同程度、あるいはさらに高い性能を持つようにもなっています。
キズに弱く取扱いが難しい
加工された表面のメッキ層は薄いため、キズがつくとサビの原因になってしまいます。また、前述のように他の金属に触れるとサビが発生してしまうので、運搬や施工時には細心の注意が必要です。
デザインのバリエーションがやや少ない
ガルバリウム鋼板は金属の質感がそのまま表に出るため、デザインの幅はどうしても狭まってしまう傾向があります。シンプルモダンな落ち着いた外観には最適な一方、特徴的な模様などをあしらうことはできません。
ガルバリウム鋼板のほかにどんな種類がある? 外壁材の特徴と選び方

住宅用の外壁素材にはガルバリウム鋼板以外にもさまざまなものがあります。その他の外壁材の特徴についても詳しく見ていきましょう。
外壁素材を比較するポイント
外壁素材を比べるときに重視したいのは、「デザイン性」「機能性」「コスト」の3点です。外壁は住宅の見た目を決める重要なポイントとなるので、やはりデザイン性は優先してこだわりたい部分だといえるでしょう。
素材によって実現できる色合いや質感には違いがあるので、それぞれの見た目の特徴をきちんと押さえておくことが大切です。また、機能性については、断熱性や遮音性などとともに、メンテナンスのしやすさも重要な観点となります。
これらの特徴を踏まえたうえで、建材ごとの価格の違いを比較し、適切なものを選ぶことが大切です。
■サイディング
サイディングは板を外壁に張る工法のことです。素材は金属系や木質系、窯業系などのさまざまなパターンから選べます。金属系サイディングは断熱性・防音性に優れているのが特徴で、軽量のため建物や地盤への負担が少ないのもメリットです。
木質系サイディングは木材に塗装をしてつくる素材で、デザイン性や断熱性に優れています。一方、防水性を高めるためには加工が必要で、メンテナンスの負担が大きくなってしまうのが難点です。
窯業系サイディングは繊維質原料とセメント質を主原料にした素材であり、メンテナンスがしやすく、耐火性や耐震性にも優れるので、現在主流となっている外壁素材です。また、さまざまなデザインや加工が可能で、ひび割れや色あせに強いモデル、セルフクリーニング機能が搭載されたモデルなど、バリエーションも豊富です。
■モルタル
セメントと砂、水を混ぜてつくる素材で、耐火性や耐久性に優れているのが特徴です。古くから使用されている建材でもあり、加工技術の進化も進んでいるため、好みのデザインを実現できるのも大きなメリットといえます。
一方、ひび割れが起こりやすく、定期的なメンテナンスが必要となります。
■ALC
「軽量気泡コンクリート」とも呼ばれ、防火性・断熱性・耐久性に優れた素材です。50~60年にわたって張り替えが必要ないとされる長期耐久性があり、さらに夏は涼しく冬は暖かい性能を備えているなど、高機能な外壁素材として注目を集めています。
ただし、吸水性が高い性質を持っているため、他の素材と同じように定期的なメンテナンスは必要となります。
■タイル
独特のデザイン性と圧倒的な耐久性が長所の素材です。土や石などの原料を高温で焼き上げてつくるため、硬くて傷つきにくく、劣化の原因となる吸湿が起こりにくいことも特徴とされています。
デメリットとしては、外壁材としてはコストが高いことです。外壁はその他の部位と比べても、特に広い面積にわたって施工が必要となるため、建築費を圧迫してしまう原因となるケースもあります。
■羽目板
木の板を並べて張り合わせる工法で、古くから日本で用いられてきた建築技術でもあります。木材のぬくもりや独特な味わいを実現でき、経年によって変化する風合いに魅力があります。
耐久性にも優れていますが、風雨による影響を受けやすい面もあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
■塗り壁
外壁の下地に土を厚く塗る工法であり、土だけでなくガラスや石などのさまざまな素材を混ぜて、多様なデザインや質感を実現できるのが特徴です。一方、変色やひび割れなどが起こりやすい性質を持っているため、メンテナンスの頻度が高まる点と、建材そのもののコストが高くなりやすい点はデメリットです。
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注文住宅の事例を探す 外観デザイン住宅の住宅カタログを探すまとめ
- ガルバリウムとは、アルミニウムと亜鉛を主原料にシリコンを合わせた合金のこと
- ガルバリウムでメッキ加工した鉄材を「ガルバリウム鋼板」と呼ぶ
- ガルバリウム鋼板にはサビに強い・軽い・メンテナンスがしやすいといったさまざまなメリットがある
- 外壁素材にはさまざまな種類があるので、デザイン性や機能性、コストの面から比較してみるのも大切
- 理想の家づくりには、LIFULL HOME’S住宅カタログで実例を見てみるのが近道
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