サーファーズハウスとは、「サーファーの家」という名称どおり、マリンスポーツに適したつくりや設備を特徴とする住宅のことです。カジュアルでゆったりとした空間づくりが特徴のサーファーズハウスは、マリンスポーツをしない人でも快適に感じられるさまざまな魅力を持っています。

今回は、サーファーズハウスの基本的な特徴や建てる際の注意点について見ていきましょう。
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部屋

 

サーファーズハウスとは、アメリカ西海岸のカリフォルニアテイストの住宅で、カリフォルニアスタイルやビーチスタイルとも呼ばれます。明確な定義はないものの、「サーフボードやウエットスーツをインテリアとして収納できる」「ウッドデッキから気軽に海へ出られる」など、サーフィンを日常的に行うことを想定したつくりになっています。

 

ただ、必ずしもサーフィンだけに特化しているというわけではなく、住宅のつくりやデザイン自体に特徴的なポイントがあるので、サーフィンをしない人にも支持されている住宅です。

 

たとえば、開放感のある間取りが特徴のため、家族や友人などと一緒にゆったりと過ごしたい人や、釣りなどのマリンスポーツやロードバイクなどの趣味を楽しみたい人にも好まれる傾向があります。

 

ここからは、サーファーズハウスの具体的な特徴について掘り下げていきましょう。

勾配天井

 

サーファーズハウスには以下のような特徴があります。

構造上の特徴

  • カバードポーチ
  • 東西に長く、南側に入り口とリビングを設ける間取り
  • ウッドデッキとリビングが一続きになったつくり
  • 勾配天井で、重心が低くどっしりとしたたたずまい
  • 仕切りを減らした大空間や吹き抜けのある開放的な構造
  • マリンスポーツに適した設備

色合い・デザインの特徴

  • 白やライトブルーを基調とした爽やかな色合い
  • ヴィンテージ感のあるアイテムや建材の導入
  • 濃い色合いの無垢材をはじめとする自然素材の使用

サーファーズハウスの外観上における最大の特徴は、「カバードポーチ」にあります。カバードポーチとは、屋根に覆われた玄関ポーチやデッキのこと。居住空間だけでなく、ウッドデッキと玄関ポーチまですっぽりと屋根に覆われているのがサーファーズハウスの特徴です。

サーファーズハウスの間取りは東西に長く設計され、日当たりの良い南側にリビングが設けられます。そして、リビングからウッドデッキへ直接続いており、その横に玄関ポーチを設けるのが一般的です。

 

家の出入り口が南側に集約されることで、室内への日当たりが良くなるのが大きな特徴です。

サーファーズハウス発祥のカリフォルニアでは、強い日差しを避けるために、家全体の重心を低くする傾向があります。2階建てプランであっても、左右の両端は1階部分とそれほど変わらない程度にまで高さを抑えるため、重心が低くどっしりとしたたたずまいになるのが特徴です。

 

その結果、屋根には独特の勾配が生まれ、この傾きがサーファーズハウスの外観を決める大きな要素となります。

サーファーズハウスでは、前述のように2階建てでも両端の高さを下げることから、2階部分の床面積は1階よりも狭くなるのが一般的です。その分、一部を吹き抜けにして1階部分に天井高を生み出し、開放感を持たせるのが大きな特徴といえます。

 

また、間取りに関してもあまり細かく間仕切りを置かずに、広々とした大空間を確保することが多いです。

サーファーズハウスには、マリンスポーツを思う存分に楽しめるような工夫が欠かせません。サーフボードをインテリアのように設置できる収納を設けたり、庭に簡易的なシャワーを設置したりするなど、日常的にサーフィンを楽しめるようなアイデアが取り入れられます。

 

また、アウトドアの趣味を楽しむために、室内の一部に土間をつくるプランも人気です。

色合いについては、空や海を連想させる白やライトブルーを基調とした爽やかなカラーリングが好まれます。それほど強い主張のないカラーなので、内装だけでなく、外壁や屋根にも用いられることもあります。

 

また、内装についてはヴィンテージ感のあるアイテムや建材、濃い色合いの無垢材、デニム素材などを使用するのも特徴的な一面です。

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サーファーズハウスのメリット・デメリット

 

続いて、サーファーズハウスのメリット・デメリットも確認していきましょう。

サーファーズハウスのメリット

  • サーフィンを思う存分に楽しめる
  • 海外のリゾートのような住空間を味わえる
  • サイクリングやバーベキュー、大型のペット飼育など、多様なライフスタイルに適応できる
  • 家族同士のコミュニケーションを図りやすい

サーファーズハウスは、日本においては独特のデザインと非日常的な外観をしており、海外のリゾートのような雰囲気を楽しめるのが魅力です。さらに、マリンスポーツ以外にもさまざまな趣味に適したつくりになっているので、多様なライフスタイルに適応できるのもメリットです。

サーファーズハウスのデメリット

  • 外からリビングが見えてしまう
  • 冬は寒く夏は暑くなりやすい
  • 適した土地を見つけるのが難しい

ウッドデッキから直接リビングがつながっているため、外からリビングが見えてしまうのがデメリット。また、開放感のある間取りと大きな窓によって、室外の気温の影響を受けやすく、夏は暑くて冬は寒くなりやすいのもデメリットのひとつです。

 

なお、典型的なサーファーズハウスを建てるためには、東西にある程度の長さが必要となり、南側にウッドデッキや庭をつくれるだけの広さを確保する必要があります。そのため、適した土地を見つけるのが難しいのも課題です。

サーファーズハウスを建てるうえで意識したいポイント

 

冒頭でも解説したように、サーファーズハウスには明確な定義がないため、基本的には「趣味を楽しめるつくり」「好みのデザイン」を自由に追求するのがプランのポイントとなります。そのうえで、ここでは具体的に押さえておくと便利なコツを見ていきましょう。

サーファーズハウスの見た目を実現したいときには、優先度の高い設備から考えていくことが大切です。そのうえで、特に意識しておきたいのは勾配のある「切妻屋根」と「カバードポーチ」、「窓モール」の3点です。

 

窓モールとはガラス窓の周囲に設けられる木製の装飾のことであり、この3つを組み合わせるだけでも、外観は十分にサーファーズハウスになります。

サーファーズハウスの外壁では、幅の細い板を1枚ずつていねいに重ね張りしていく「ラップサイディング」と呼ばれる工法が採用されることが多いです。木材を1枚ずつ張っていくことで、独特の陰影が生まれるのが大きな特徴であり、カラーやデザインの選択肢が多いのも魅力といえます。

 

一方、施工に時間がかかり、コストも通常の外壁よりかかってしまうのが難点です。ただし、ラップサイディングのような見た目をした通常のサイディングも開発されているため、全体的な予算と相談しながら検討してみるといいでしょう。

開放的なつくりが特徴のサーファーズハウスは、冬場の寒さ対策が肝心です。壁や床などへの断熱材の導入、遮熱コートされた窓や断熱性の高いガラスの導入など、断熱性・気密性を意識した家づくりがポイントです。

 

また、屋根を低く設ける構造上、雨音が気になってしまうことも。天井の遮音性や吸音性についても設計士などの専門家に相談しておくといいでしょう。

納得のいくサーファーズハウスを建てるうえでは、具体的な方法や注意点について専門家にアドバイスをもらってみるのも有効です。LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、理想の家づくりについて、ハウジングアドバイザーが何度でも無料でサポートを行ってくれます。

 

家づくりの要望や条件整理を手伝ってもらえたり、家づくりの進め方を教えてもらえたりするほか、プランに合った施工会社を紹介してもらうことも可能です。特に、サーファーズハウスを実現するには土地選びが重要なポイントとなるので、土地の選定からサポートしてもらえる施工会社を見つけることが成功の近道となります。

 

住まいの窓口では、こうした要望を踏まえた会社の提案も行ってくれるので、活用してみてはいかがでしょうか。

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サーファーズハウス

 

  • サーファーズハウスとはマリンスポーツを楽しむのに適した住宅のこと
  • 開放感のある間取りやカバードポーチ、勾配天井を取り入れた独特の外観が特徴
  • アウトドアやロードバイクなどのさまざまな趣味・ライフスタイルにも対応できる
  • 外気の影響を受けて冬は寒く感じられやすいので、断熱性には十分な配慮が必要
  • 適した土地を見つけるのが難しいため、選定段階から施工会社にサポートしてもらおう
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