3つのフロアで構成されている3階建て住宅は、特に地価の高い都市部では需要が高いことが特徴です。

これから新築の3階建てを建てる場合、せっかくなら外観や間取りをおしゃれにしたいと考える人もいるのではないでしょうか。

今回は、森住宅コンサルタント株式会社代表取締役の森雅樹さんにお話を伺い、おしゃれな3階建て住宅を建てるポイントや注意点について解説します。
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3階建て住宅

住宅を建てる際は、住み心地のよさももちろんですが、外観や内観にもこだわりたいところです。

 

都市部に見られる3階建て住宅は、シンプルな外観が多いイメージですが、森さんによると狭小地ならではの理由があるそうです。

 

「都市部の狭小住宅は、住宅同士が隣接しているケースが多いため、接する外壁部分にはお金をかける必要はありません。しかしその分、室内のインテリアや建物前面に予算を振り分けられます」と森さん。

 

狭小地の場合は、前面しか人の目に触れないケースが多いことから、ツートンカラーで仕上げるなど、他の住宅とは違ったカラーを選択することで、おしゃれでシックな外観に見せる効果があります。

広い敷地に3階建て住宅を建てる場合は、建物全体に凹凸をつけたデザインも選択できます。

 

単調な外観にはしたくないという人は、バルコニーや玄関ホールの部分に凹凸をつけたり、窓の大きさや形、デザインなどを工夫したりすることで、よりおしゃれに見せることができます。

 

また、森さんによると、3階建て住宅の外観をおしゃれに見せるためには、色にこだわるのがポイントだそうです。

 

「敷地に余裕があると比較的大きい3階建てを建設することになりますが、大きくなった分だけ外壁の面積も広くなります。広い面積を単色で仕上げると変化の乏しい外観になりますので、複数の色を組み合わせるのがいいでしょう」と森さん。

3階建て住宅の間取りでおしゃれに見せるコツと注意点

次に、3階建て住宅の間取りや内装でおしゃれに見せるポイントを紹介します。

 

おしゃれな間取りというと、“吹き抜け“をイメージする人もいるかもしれませんが、吹き抜けはおしゃれで開放感を得られる一方、注意点もあります。

 

「吹き抜けは見た目がおしゃれなことが魅力ですが、光を採るための窓や天井からつり下げられた照明は、手に届かない場所にあることが多く、実は掃除が大変です。背の高い脚立を準備して自分で掃除をするか、プロに依頼するなどの方法が必要になります」と森さん。

 

吹き抜けのほかにも、見た目がおしゃれなスキップフロアを設ける場合は、スキップフロアの下に天井が低い部屋を設けることが多く、最初は便利だと思っていても、時間がたつにつれて、結局は使いづらいと後悔するケースもあるといいます。

 

「1 階をあえてインナーガレージだけにする思い切った間取りでおしゃれに見せるのもおすすめです。車庫に加えて、そこに停める車自体がエクステリアの一部となるため、おしゃれな車を持っている人にぴったりです」

 

おしゃれに見せるためには、窓の位置も実は重要なポイントになるといいます。

 

「間取りはもちろんですが、おしゃれに仕上げるためには窓の位置や大きさがポイントになります。あえて地面や庭が見えるように低い位置に窓を設けたり、丸型など窓の形にこだわってみたりするのもいいでしょう。室内から近隣の家が視界に入らないように窓の大きさや位置を工夫してみることを意識してみましょう」

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3階建て住宅を建てる際の注意点

3階建て住宅を建てる場合は、敷地によっては建てられる建物の高さや容積率、建ぺい率に条件があるため注意が必要です。間取りや外観にも関わる部分なので、土地選びの段階から確認するようにしましょう。

 

また、3階建てならではのデメリットが1階部分の日当たりです。特に、隣家と密接して家を建てる場合は注意が必要です。

 

「近隣への日照問題は、3階建て住宅の最大のトラブル要因です。3階建てを建てることが法的には問題なくても、隣接する住宅に住んでいる人が不安に感じることもあるでしょう。周囲も3階建てであればトラブルにはつながりにくいですが、低い建物が多い場所は注意が必要です」と森さん。

 

また、おしゃれなデザインにこだわるあまり、色の塗装で失敗してしまうケースもあるといいます。

 

「1階と2階、3階の外壁をそれぞれ別の色で塗装したときは、失敗するケースが多い印象です。2階建ての場合はツートンカラーでやりやすいのですが、3階建て住宅で複数の色を外壁に使いたい場合は、色の組み合わせについて第三者にもアドバイスをもらいながら決めるようにしましょう」

それでは最後に、おしゃれな3階建て住宅の間取り図を紹介します。

 

間取り図

 

上記は、1階と3階に居室が2部屋ずつ配置された4LDKの間取りです。2階は自然光が入りやすい吹き抜けのあるLDKで、快適に過ごすことができます。

 

2階のキッチンにある勝手口からはバルコニーに直接出ることができるので、通風の確保はもちろん、室外に物を置いても外からは見えにくいという利点があります。

 

おしゃれに見えるポイントとしては、LDKの吹き抜けと窓の数です。四方に大きさの異なる窓が複数設けられているので光が室内に入りやすく、外側からも内側からも見た目がおしゃれな印象に仕上がっています。

 

また、バルコニーが2階と屋上の両方にあるため、室内にいながら外の景色を楽しめることも魅力です。

 

LIFULL HOME’Sでは、3階建て住宅をおしゃれに見せるためのヒントがつまった施工事例やカタログを見ることができます。デザインや間取りに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

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更新日: / 公開日:2022.02.04