家の間取りを決める前に準備することは？

 

家の間取りについて考える際は、住む人のライフスタイルに合わせて希望条件を整理することが大切です。

 

たとえば、家族の人数が多い場合は、洗面所を広くして2人同時に使用できるようにしたり、仕事などで帰宅時間が遅い家族がいる場合は、お風呂と寝室の位置が隣り合わせにならないようにしたりするなど、住む人の行動パターンを踏まえて希望条件を整理しておきましょう。

 

書斎が欲しい、ウォークインクローゼットが欲しい、キッチンに食洗器が欲しいなど、一通り家族みんなの要望を出していきます。家族構成から必要な居室の数や広さについて条件を出し、希望する条件をすべて出し切ったら、優先順位をつけていきます。

 

優先順位をつける際は、家族と意見が対立することがあるかもしれません。その際は、注文住宅の施工事例を参考にしながら実際に生活するイメージを膨らませてみるのもいいでしょう。

 

どうすればお互いの希望をかなえることができるのか、しっかりと話し合うことが大切です。

家の間取りを決める際のポイントは？

 

希望条件の整理ができたら、次は実際に間取りを決めていきます。間取りを考えるときは、以下のポイントを意識してみましょう。

生活動線と家事動線

 

注文住宅の間取りで失敗しがちなのが、生活動線と家事動線の悪さです。

 

たとえば、浴室と洗濯機が配置されている場所から干す場所が遠いと、家事を効率的に行いにくくなります。

 

また、トイレの配置は音とにおいに配慮する必要があるため、生活のメインであるリビングから少し離れた場所、かつ玄関から遠すぎない場所に配置するのがおすすめです。

 

浴室も使用する音が気になることがあるため、寝室の隣には配置しないほうがいいでしょう。水回りの位置は、生活動線と家事動線を踏まえて決めるようにしましょう。

将来を見越した間取り

 

家族構成を踏まえて居室の数や広さを決めるのはもちろんですが、子どもがいる家庭では子どもの成長後についても考える必要があります。

 

子どもが小さいうちは、リビングのそばに和室やフリースペースを設けて、キッチンから子どもの様子を見られるようにしたり、子どもが独立した後は、来客用の寝室や趣味のための部屋として使えるようにするのもおすすめです。

 

老後まで長く住むことを踏まえて、段差のないバリアフリーや車いすでも移動できる幅の広い廊下を設けるなどの配慮も、家の間取りを決める際は重要なポイントとなるでしょう。

 

引き戸や折れ戸で変化に応じて間仕切りできるようにしておくと、ライフスタイルの変化に合わせて間取りを変更しやすくなります。

家電や家具の配置とコンセントの位置

 

間取りを決める際は居室の用途やデザイン、設備などに考えがいきがちですが、忘れてはいけないのがコンセントの配置です。

 

コンセントは家電を使う場所にないと不便なため、あらかじめ冷蔵庫や洗濯機などの家電を置く場所を想定してコンセントを配置しましょう。在宅勤務が多い場合は、リモートワークを想定して必要なコンセントの位置や数を考えるのも重要なポイントです。

 

また、本棚やベッドなどの大きい家具を置く場所については、コンセントが家具の後ろに隠れてしまわないように、設置場所を想定してからコンセントの配置を決めるようにしましょう。

土地全体や家のゾーニング

 

家の間取りの決め方で悩んだら、まずは間取りのゾーニングからスタートするのがおすすめです。ゾーニングとは、用途や機能ごとに分類しながら間取りを配置していくことで、プランを作成する設計士もこの作業を行います。

 

浴室とトイレ、洗面所などの「水回りのゾーン」、リビングとダイニングなどの「家族が集まるゾーン」、寝室などの「プライベートゾーン」のように、ゾーニングを行うことで間取りの配置が決めやすくなります。

 

たとえば「家族が集まるLDKは日当たりの良い南東に配置しよう」など、使用頻度が高い部屋からゾーニングしていくことで、他のゾーンの位置が決めやすくなります。

 

また、ゾーニングと同時に、玄関と階段の位置から生まれる動線にも注目してみましょう。

 

たとえば、玄関から直接2階へ上がれる動線にするのか、それとも家族が集まるゾーンのリビングを通って2階へ上がるのかなど、住む人のライフスタイルに合わせた間取りの配置にすることが大切です。

 

家だけでなく、庭や駐車場などの土地全体のゾーニングをすると、全体のイメージを家族で共有することができます。家の間取りを決める際は、ぜひゾーニングをしてみましょう。

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家の間取りの失敗例

 

一戸建ての間取りで失敗しがちなのが、収納です。部屋を広くとったものの、収納スペースが足りなくなり、結果的にタンスや収納ボックスを置くことになったというケースも少なくありません。

 

2階建て住宅の場合は「収納スペースを2階に集約しすぎてしまい、重い荷物を2階まで運ばなければいけなくなった」といった失敗例もあります。収納はどこにつくるかはもちろんですが、使い勝手の良さや必要な容量の確保も大切なポイントです。

 

また、狭すぎる空間がある一方で、広すぎても不便さを感じることがあります。それぞれ空間の広さを決める際は、必要な物が置けるかだけでなく、そこでどのような動きをするのかもイメージしてみましょう。

 

たとえば、脱衣所は服を脱いだり体を拭いたりするスペースが十分かどうか、玄関は同時に複数の人間が使用する際に狭すぎないかなど、生活シーンをイメージしながら広さを決めるといいでしょう。

 

間取りの良しあしは、住む人間のライフスタイルや家族構成、敷地状況などによって異なります。間取りにこだわりがある場合は、土地探しの段階から専門家に相談し、希望がかなえられるのか見てもらうのもおすすめです。

家の間取りを決める際に失敗しないためのチェックポイント

 

家の間取りの決め方で失敗しないために、いくつかのチェックポイントを紹介します。間取りの最終確認をする際は、以下の点を見直してみましょう。

収納場所の数や位置、収納のために置きたい家具が置けなくなってしまうことはないかなど、実際の生活をイメージしながら収納の形や用途について確認してみましょう。

 

同様に玄関にもシューズボックスなどの収納スペースがありますが、ベビーカーや三輪車、自転車などを置く可能性がある場合は、十分な広さを確保しておくと安心です。

 

キッチンと洗面所、浴室が離れすぎていないか、寝室とトイレの距離など、生活動線については間取り上で線を記入しながら確認するといいでしょう。その際に掃除をする際に必要なコンセントの位置やスイッチの場所などもチェックしましょう。

 

そのほかにも、快適に過ごせる空間になっているかどうか、日当たりや通気性についても間取り上でチェックしましょう。

 

たとえば、どの窓から風や日が入るのか、暗くなりそうな場所にライトは設置されているか、エアコンの効きやすさはどうかなども重要なポイントです。

 

また、ライフスタイルの変化への対応や老後も快適に暮らせる間取りであるかどうかも、長期的な視点で見直すことが大切です。

迷ったときは「住まいの窓口」に相談

 

家の間取りの正解は、住む人によって異なります。家の間取りの決め方に迷ってしまったときは、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」に相談してみましょう。

 

ハウジングアドバイザーに家づくりに関する相談を何度でも無料で相談できます。

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