理想的な住まいを手に入れたいと思っても、こだわりをどんどん盛り込もうとすれば、結果的に予算オーバーとなってしまうことがあります。無理なく家づくりを進めるためには、事前に予算の上限額を決めておくのが大切です。
また、節約できる部分は節約をして、建築後の住宅ローンの返済を少しでも軽くしてみましょう。今回は15個の節約ポイントや注意点について解説します。
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間取りに関する5つの節約ポイント

間取りについては生活動線を考えたうえで、快適なつくりにすることが大切です。どのような点で節約できるのかを紹介します。
ポイント1.延床面積を減らす
住宅の建築コストを下げるなら、広い家よりも狭い家のほうがいいと言えます。広々とした空間が快適と思ってしまいがちですが、家族の人数によって必要な広さは違ってくるものです。家族が窮屈さを感じないスペースを確保したうえで、広さを調節してみましょう。
ポイント2.間仕切りを減らす
部屋同士をどうしても独立させないといけない場合は別ですが、壁などで仕切ってしまわないほうが、同じ床面積であっても広々と使えます。たとえば、子ども部屋を2つつくろうとするならば、壁で仕切ってしまわずに家具などの配置で調整してみましょう。
ポイント3.水回りの配置を集約させる
トイレやキッチン、浴室といった水回りの設備は生活を送るうえで欠かせないものです。ただ、それぞれの設備が距離的に離れていると、給排水管を延ばす必要があるのでコストがかさんでしまいます。また、さらに言えばワンフロアに水回りを集約させるようにすれば、さらに不要なコストを抑えることができるでしょう。
ポイント4.部屋数を少なくする
部屋の数が多ければ、それだけ壁や扉といったものを設置しなければならないのでコストがかかります。家族の人数に合わせて部屋数を最小限にして、無駄な部屋をつくらないようにするのも節約ポイントです。
ポイント5.バルコニーの数を最小限に抑える
バルコニーは物を置いたり、ガーデニングを楽しんだりとさまざまな用途で使えます。ただ、バルコニーを広くとれば材料費がかさんでしまうので注意が必要です。必要以上のバルコニーをつくることを避け、多くても2ヶ所程度に留めておきましょう。
設備・内装に関する5つの節約ポイント

住宅の住み心地は設備や内装も大きく影響しますが、あまりこだわり過ぎてしまえばコストがかさんでしまいます。どのような点に気をつけるべきかを解説します。
ポイント6.窓の配置を工夫して数を減らす
窓のサイズが大きければ、ガラス代やサッシ代がその分かかります。窓のサイズを小さくしたり、窓そのものの数を減らしたりすることも検討してみましょう。ただ、採光に問題があると住み心地が悪くなってしまうので、施工会社とよく打ち合わせをしておきましょう。
ポイント7.設備のグレードを上げ過ぎない
キッチンや浴槽などの設備についてこだわりを持ち過ぎてしまうと、コストが高くなる原因となります。よくあるケースとしては、設備のメーカーを指定してしまうことです。
施工会社は独自のルートでメーカーと提携しており、価格を抑えています。そのため、施主がメーカーを指定すると別立てで設備を仕入れる必要があり、コストがかさんでしまうのです。予算を抑えるためには、設備に関して施工会社に任せるようにしましょう。
ポイント8.こだわりがなければトイレを1つにする
トイレの数は多ければ便利ですが、大家族でなければトイレを1つにするほうが無難です。トイレの設置費用だけでも30万円程度はかかりますし、その後も水道代や掃除の手間がかかります。特別な理由がないかぎり、トイレの設置は1ヶ所に留めておきましょう。
ポイント9.エアコンや照明は自分で用意する
エアコンや照明については、施工会社に依頼をしないほうが安く済む場合があります。施工会社に任せたほうが手間はいらないものの、その分だけ割高になってしまうので注意しましょう。
エアコンや照明は家電量販店でも購入できるものなので、住宅が完成してから別途購入をしても問題ありません。1台あたりの差額はそれほどではなくても、数台設置する場合はコスト面での影響も考えておきましょう。
ポイント10.水回りや壁の仕上げ材を統一する
住宅建材はできるだけ同じものを使ったほうが、コストは抑えられます。仕上げ材を統一したものにすれば、まとめて仕入れることができるのでコストを抑えられるはずです。さらに建物全体の統一感を持たせられるので、既製品や量産品を使うほうがいいです。
無料で住まいの窓口に相談する 注文住宅を探す 施工会社を探す収納・床面積に関する2つのポイント

収納スペースや階段などは一見して節約しようがないと思いがちですが、工夫次第でコストを抑えることが可能です。どのようなポイントに注目すべきかを紹介します。
ポイント11.収納スペースはできるだけまとめる
寝室や子ども部屋などにそれぞれ収納があると便利ですが、収納スペースの数が増えるほどコストは高くなります。そのため、広めのウィークインクローゼットを1ヶ所設けるなどして、費用の節約を図ってみましょう。
ポイント12.床面積を圧迫しない工夫を凝らす
各部屋につながる廊下や階段などのスペースを個別に設けると、壁や施工費用がかさみ、結果的にコストが高くなってしまいます。たとえば、リビングに階段を設けることで壁や廊下を減らすことができます。
単にスペースを無駄にしないだけでなく、子どもが2階に上がるときにリビングで顔を合わせるようになるので、家族同士の交流も自然と生まれてきます。
家の形状に関する2つのポイント

個性的な家にしようとして、形状にこだわり過ぎてしまうと予算が膨らんでしまう原因となります。予算を抑えるならばシンプルな形状が適しているので、ポイントを紹介します。
ポイント13.建物の形状をシンプルにする
家の形は複雑になるほど工事の手間が増えてしまうので、建築コストも高くなります。そのため、建物のつくりをシンプルなものにして工事を減らし、コストを削減することが可能です。
建物の形状をシンプルなものにすることで構造が安定して、災害にも強い住宅をつくれます。また、工期も短くすることができるので、入居時期が決まっている方にはおすすめです。
ポイント14.屋根を単純な形状にする
屋根の形は切り妻や入母屋など、さまざまな形状があります。デザイン面でシンプルなものを選んだほうが、コストが抑えられる点をチェックしておきましょう。
また、屋根の傾斜が急だとその分工事が難しくなってしまうので注意が必要です。屋根の傾斜を緩やかなものにして、建築コストを抑える工夫をしてみてください。
無料で住まいの窓口に相談する 注文住宅を探す 施工会社を探すコストダウンのし過ぎには注意。費用を節約しないほうがいいポイント

家の建築費用をできるだけ抑えたいとは考えても、本来削ってはいけない部分まで削減してしまってはいけません。コストダウンを考えるうえで、注意すべきポイントを紹介します。
ポイント15.安全性に関わる部分などは削減してはいけない
水回りの設備・外構・外壁・耐震工事・断熱材・防犯面に関わる部分などについては、むやみにコストを下げようとしてはいけません。住み心地が悪くなってしまうだけでなく、長く住み続けるには不安を感じてしまう建物となってしまいます。専門家の意見も交えながら、削減しても問題ない部分の節約を考えてみましょう。
まとめ

- 間取りにおいて節約をするには、延床面積を減らしたり水回りを集約させたりすることが大事
- 設備や内装に関するポイントとしては、窓の配置や設備のグレードを考えよう
- 収納についてはできるだけまとめるようにして、壁面や階段下など床面積を圧迫しない工夫をしよう
- 建物や屋根の形状をシンプルなものにすることも大切
- コストダウンはバランスを考えて取り組むようにしよう
更新日: / 公開日:2021.04.28










