1,500~1,999万円でどんな家が建つ?家事動線と収納力を備えた機能的な住まい

外観は汚れが目立ちにくいシックな木目調の板材で統一
結婚を機に家を建てようと、アウトドアが趣味のご夫婦にぴったりの自然豊かな土地を都内郊外に見つけたHさん。多趣味ゆえに物も多い。けれども生活空間はすっきりさせたいご夫婦にとって、家づくりの最大の課題は収納力でした。「最初に確保したのは玄関土間から続く大容量のシューズインクローク。アウトドアグッズも全てしまえて便利です」とHさん。
さらに、共働きの忙しいご夫婦にとってスムーズな家事動線も大切な要素でした。1階はキッチン、リビング、玄関ホールを回遊型の機能的な間取りにして、動線上にキッチンパントリーや玄関の収納庫を配置。2階は浴室乾燥機能を備えた水まわりとウォークインクローゼットをひと続きにして、洗濯動線を一元化しました。
また、限られた予算で苦労したのが内装デザイン。住宅の内装に関わる職業柄、熟練した壁紙選びで材料費を抑えつつ、配色を工夫しすてきな住まいが完成しました。

Kitchen
1オール電化の採用で空間の快適性をアップ



グリーンや木目調の壁紙を駆使した個性あふれるキッチン。共働きのため、隣接の大型パントリーには大量の食品をストック。オール電化なのでIHクッキングヒーターを使い、ガス配管設備のコストもカット。「熱交換換気システムと床暖房で快適です」とHさん。
Entrance
2アウトドア用品を玄関まわり収納に


玄関脇には、玄関の土間から直接入り、玄関ホールへも抜けられる2Wayのシューズインクロークを配置。スノーボードなど、大小のアウトドア用品全てを収納する目的で広いスペースを確保しています。ヘルメットなどの小さい物もしまえるように棚を造作。
Toilet
3間接照明と自然光でトイレもおしゃれに


玄関ホールにある1階トイレはセンスあふれるデザイン。壁の一面のみをグレイッシュブルーの配色にして、その壁をスリット窓から差し込む自然光やニッチ壁に埋め込んだ間接照明が照らします。小物やトイレットペーパーをストックするスリムな壁面収納も便利。

H邸は1階と2階がほぼ同じ面積になっている総2階の住宅です。延床面積が同じ場合、1階より上階のほうが狭い家よりも総2階の家のほうが基礎工事や屋根材も最小限で済むので、建築費用を抑えることができます。

Master Bedroom
4天井に光が灯る温かみのある寝室


下がり壁に埋め込んだ間接照明の優しい光が灯る主寝室。綿密に練られた照明プランには、新築住宅の内装企画を手掛けるHさんの職業上の経験が生かされています。生活用品や衣類はウォークインクローゼットやカウンター収納に収まるので、生活空間がすっきり。
Bathroom
5洗濯乾燥もできる多機能なお風呂


浴室の壁にも居室と同様に木目調の柄を施し、家全体に統一感を持たせています。共働きのご夫婦にとって特に便利なのが浴室乾燥システム。「浴室には洗濯用のポールがあり、天候に左右されずに洗濯物を乾かせるので大正解」とHさん。
予算内で内装をイメージ通りに仕上げるのには苦労しました。新築の内装企画に携わる職業柄、内装にはこだわりました。特に照明にお金をかけたので、その分壁紙選びは幅広い価格帯から検討しコストを抑える工夫をしました。

Walk in closet
6洗濯動線の一元化で家事労力を省エネ


ランドリールームのように使っているウォークインクローゼット。洗面所、浴室へアプローチできる2Wayにすることで洗濯の効率化に成功。「洗面室の洗濯機で洗った衣類を乾燥機能付きの浴室で乾かし、そのままウォークインクローゼットに収納します」とHさん。
Bedroom
7アイデアが光るオリジナルの空間


客間としても利用できる約9m2の洋室。グレイッシュな色の壁紙、空間を引き締める黒や白の建具が、H邸ならではのオリジナリティあふれる雰囲気を生み出しています。木目調の外観のアクセントにと、白で統一された窓サッシが室内にも明るい印象を与えています。

浴室や洗面所、トイレといった水まわりを1カ所に集約して配置すると、排水や給水に伴う配管が短くなり、コストダウンにつながります。水回りを分散させてしまうと配管設備の工事も複雑になり、工事費も上がるんです。

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- 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
- 取材・原稿 = 小林優子
- イラスト = あきばさやか
- 間取り図 = 石川三四郎
- 編集 = LIFULL HOME'S
更新日: / 公開日:2019.09.30










