安いけど大丈夫?「納得のローコスト住宅まるわかり講座」【第1回】費用を知ろう

「限られた予算でこだわりのマイホームを建てたい!」という人におすすめのローコスト住宅。一般的な住宅と比べて低予算で建てられるのはうれしい反面、「なぜ安いの?」「品質は安心?」など、ギモンに感じることは多いはず。


そこで今回、ローコスト住宅にくわしい不動産コンサルタントの畑中 学先生に、ローコスト住宅とは何か、費用の目安などを伺いました! 住まいの窓口で相談する

Lesson 1

そもそもローコスト住宅って?

Lesson 2

ローコスト住宅っていくらくらい?

Lesson 3

本体工事費以外の費用って?

Lesson 4

ローコスト住宅で使える
5つのコストカット術

Lesson 5

ローコスト住宅の
メリット・デメリットとは?

Lesson 6

コストカットと住み心地の
優先度を決める

Lesson 7

ローコスト住宅を建てたくなったら
誰に相談する?

Lesson 1そもそも
ローコスト住宅って?

予算はきっちり抑えつつ
自分たちらしい家が手に入る

ローコスト住宅とは、一般的にハウスメーカーなどが提供する「企画(規格)住宅」と呼ばれる住宅のことです。建売住宅と異なり土地は含まれません。ある程度決まった部材や設備などの中から客が好みのものを選択しますが、「和室は不要だからリビングを広く」といった間取りの要望についても、注文住宅のように多少の融通は利かせられます。

ただし、建築に使用する部材などを一定の規格で切り出し、大量に仕入れることでコストカットするため、「奇抜な外観にしたい」など、規格外の要望には応えられません。一方、メーカー側は大量販売が前提のため、万一の場合に備え商品化前に構造的な問題には細心の注意を払っており、品質が担保されている点は魅力です。

Lesson 2ローコスト住宅って
いくらくらい?

「坪単価×坪数」で
おおよその目安額がわかる

ローコスト住宅の平均坪単価は30万~50万円で、30坪程度・1,000万円台の家が一般的。坪単価とは、1坪=約3.3m2に対する建築費のことで、浴室などの水まわり費用も含みます。ただし、塀などの「外構費」や設計費などの「諸経費」は含まないので要注意。なお、坪単価50万円で30坪の家を建てると、約1,500万円が外構費や諸経費を除いた本体工事費です。

[ 目安価格による内容の違い ]

A社 坪80万円
  • 基準値よりも高いスペックの性能を標準装備
  • 内装設備も自然素材を多用
  • 施工やアフターサービスが広域で充実
B社 坪60万円
  • 自由度が高く、省エネ性能も高い
  • 飽きのこないデザイン性や標準装備の内装設備も充実
  • 地域密着型で施工エリアを限定的に展開
C社 坪40万円
  • 大量仕入れで部材、建材をコストカットしリーズナブルに提供
  • 規格商品化し間取りや設備は汎用的で自由度は低い
  • はやりのデザインを取り入れ多くの人に好まれるデザイン
坪単価=本体工事費のみ!

Lesson 3本体工事費以外の
費用って?

別途工事費と諸費用を
含めた予算を立てる

新築を建てるときに、何より気になるのが建築に関わる“全体費用”。基礎工事などの「本体工事費」が全体費用の約75%といわれ、門や塀などの設置に必要な「外構費」などを含めた「別途工事費」が全体費用の約20%。さらに、登記やローン関係に必要な「諸費用」が全体費用の約5%となっています。

建築の全体費用を考える上で注意が必要なのは、土地代が含まれていない点と、外構費など一部は住宅ローンの融資対象にならない場合が多いという点です。融資対象ではない=自己資金が必要になります。逆に“設計費”は融資対象となったり、通常は「外構費」となるカーポートも、家の1階をガレージにする設計では「本体工事費」として扱われることもあります。設計段階から本体工事費に何が含まれるのかをしっかり確認して資金計画をたてましょう。

ローコスト住宅の広告類に書かれた「坪単価」は、本体工事費のみの価格。さらに、別途工事費や諸費用が発生することを想定して、融資額や自己資金額を把握しましょう。

[ 別途工事費用の例 ]

外構工事費:
建物以外の外まわりの工事。門、塀、アプローチ、植栽、舗装、側溝、排水工事など
既存建物の解体費用:
建て替えの場合に必要となる費用。木造住宅解体では1坪3~5万円前後
地盤改良工事費用:
軟弱な地盤の強度を高める工事費用など

[ 諸経費の例 ]

現場費用:
地鎮祭費、上棟式費など
登記関係費用:
建物表示登記、建物所有権保存登記など
申請関係費用:
建築確認申請料など
ローン関係費用:
融資手数料、保証料、火災保険料など
建替え時発生費用:
仮住まい費用、引越し費用など
建築費全体の目安額は本体工事費÷0.75で計算できます!建築費全体の目安額は本体工事費÷0.75で計算できます!

ローコストかどうかは
トータル費用で見極めよう

ローコスト住宅なら1,000万円台で家を建てることが可能です。しかし、これに加えて土地代や外構工事費が必要になることも理解しておきましょう。 また、ローコスト住宅にかかわらず、住宅購入時には必ずかかる諸費用があります。予算を立てる際はトータル費用を出して考えていくことが大事です。


「ローコスト住宅」まるわかり講座 第2回では、ローコスト住宅で使える5つのコストカット術をご紹介。コストカットのポイントを押さえることで、ローコスト住宅の良さを最大限に感じることができるはず。ぜひチェックしてみてくださいね。

【第二回】はこちら >>
  • 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
  • 取材・原稿 = 惠藤修平
  • イラスト = あべかよこ
  • 監修 = 畑中 学
  • 編集 = LIFULL HOME'S

更新日: / 公開日:2019.09.05

家を買Walker

家を買Walker

KADOKAWA

プロフィール
注文住宅情報誌「家を買Walker」の一部をwebで公開中。 「家を買う」に興味がある人向けに、コミックや先輩たちの事例を交えて、必要な情報をなによりも分かりやすく・楽しくお伝えします! 一生に一度の家づくり、失敗しないために。「家を買おうか」と思ったら「家を買Walker」!

この記事をシェアしませんか?

住みたい街ランキング

ランキングページ
首都圏、近畿圏、中部圏、九州圏の住みたい街探しにお役立てください。

不動産サービス&関連ツール

不動産用語集
不動産に関する用語をわかりやすく解説しています。

LIFULL HOME'S
公式アカウント

ホームズくん
  • twitter@HOMES_kun

    Twitterでお部屋探し!ホームズくんに希望条件をつぶやくと手動で検索して返事をするよ!

  • facebookLIFULL HOME'Sページ

    LIFULL HOME'Sからのお知らせやキャンペーン情報などをお届けします。

記事広告を掲載しませんか?

タイアップ記事広告
商品やサービスについて編集スタッフが記事を作成し、PRします。

できるだけ低予算で新築住宅を建てたい人にとって、ローコスト住宅はとても魅力的な住まいです。しかし、「安いのは嬉しいけれど品質は大丈夫?」と感じている人も多いはず。そこで今回、ローコスト住宅が安い理由を専門家に伺いました。あわせて、ローコスト住宅の相場、工事費以外にかかる費用なども解説。ローコスト住宅の仕組みや注意点を知って、より良いマイホーム選びの参考にしてみてください。 | 住まいのお役立ち情報【LIFULL HOME'S】

  • 情報セキュリティマネジメントシステム国際規格
    株式会社LIFULLは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27001」および国内規格「JIS Q 27001」の認証を取得しています。