住み慣れた我が家も、家族のライフスタイルの変化と共に、使わない部屋が出てきたり、反対に収納が足りなくなったりするなど、さまざまな不満が生じてくるものです。
また、家族が安全かつ快適に過ごしていくためには、家が老朽化してしまう前に、住まいの“建替え”を検討する必要があります。
そこで今回は、建替えすることのメリットや、建替え時期の判断材料や目安などについて解説します。
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建替えを考えるケースとは?
そもそもなぜ住まいの建替えが必要になるのでしょうか。
基本的に建物は、大きな手を加えない限り、新築時の形のまま徐々に老朽化していきます。
そして、老朽化していく家に住む家族のライフスタイルはどんどん変化していきます。

ライフスタイルの変化、家の老朽化などが建替えを考えるきっかけになりそうです
新築当初は夫婦と赤ちゃんの3人暮らしだったのが、数年後2人目、3人目が生まれ、そしてその子ども達が成長して自分の部屋を必要とし始めます。
また、夫婦の両親と同居することになるなど、ライフスタイルは大きく変化します。
そうなると、当初の建物のままではいろいろと不都合が生じてきます。このタイミングで、建物自体の老朽化という問題に直面する場合も多いでしょう。
そこで、住まいを壊して新たに建替えることで、現在のライフスタイルにあった新しい住まいを手に入れることができるのです。
建替えとリフォームを比較してみよう
建替えと比較検討されやすいのがリフォームです。
リフォームの場合は、建物自体を壊さずに部分的にリニューアルするため、建替えよりも費用を抑えられます。見え
な

新しく作り直したい場合には建替えがおすすめです
しかし、リフォームできる範囲は限られるので、現在抱えているすべての不満を解消できない可能性があります。また、建物の躯体の補強をしない場合、建替えよりも完成後の建物の耐久力は劣るでしょう。
建替えであれば、すべてを壊して建て直すため、今の家族が求める住まいの形をゼロベースから検討することができます。
したがって、建替えとリフォームでは、その自由度に大きな違いがあります。
建替えを検討する時期とは?
住まいの建替えは、そこに住む家族にとっても非常に重要なことです。一般的には、次のようなタイミングで建替えを検討することが多いと言われています。
・住まいの老朽化が顕著になってきた時
・耐震性能を改善する必要性が出てきた時
長く住む間、ライフスタイルの変化と共に家族構成が変わってきます。たとえば、以下のようなタイミングはより大きな変化を伴うため、建替えのきっかけとなる傾向があります。
・子どもが独立して家を出る時
・実家の両親と一緒に住むことになった時
これらのタイミングは、建替えを検討するよい機会と言えます。
また、木造の一戸建てであれば、およそ30年が建替えの目安と言われているため、そのタイミングで建替えを検討するのも1つの選択肢でしょう。
特に1981年以前に建てられた一戸建てについては、旧耐震基準に沿って建てられているので注意が必要です。
今後の地震に対するリスクを考えると、
耐震性能を改善するために建替えをすることも考えるべきでしょう。

建て替えの目安はおよそ30年です
消費税率や金利を参考に建替え時期を考える
ここまでご紹介した建替え時期は、いずれも内的な要因に基づくものですが、実は以下のような外的要因も併せて判断材料に考慮することも大切です。
消費税率の引き上げ
消費税率は段階的に引き上げられてきており、2014年4月には8%、2019年10月には10%へと引き上げられました。
一戸建ての建替え費用は高額になるため、必然的に消費税が総額に大きく影響します。
なお、増税時は何らかの移行措置や購入支援策が取られることが多く、その内容や期間も建替えのタイミングを検討するポイントになります。
金利の変動
建替えに伴って住宅ローンを使うケースは多いでしょう。
住宅ローンを使う場合、大きく影響するのが金利です。
マイナス金利政策の影響で低金利のうちに、住宅ローンを組んで建替えをするというのも1つの選択肢です。

住宅ローンを利用する場合には金利の影響が大きいです
建替えの流れについて
住まいを建替えする場合、主に次のような流れで進みます。
- ハウスメーカーを探して、建替えプランを決める
- 住宅ローンの申し込み
- 仮住まい先を決めて引越しをする
- 解体する(木造で1坪2~3万円前後が解体費用の目安)
- 建て直しの着工
- 建て直し完了で引き渡し
なお、解体した後に地盤の改良工事が必要になる場合もあります。
最終的に建て直した家に戻るまでに、およそ6ヶ月は見ておくと良いでしょう。
建替えのポイント
住まいの建替えは、ただ更地に新築を建てるのとは違い、既存建物の解体費用、そして処分費用、さらには仮住まいへの引越し費用などさまざまな費用がかかります。
そのため、建替えを検討する際には、建替える住まいの建築費用だけではなく、それ以外の費用についても同時に予算組みをして考えることが重要です。
そしてその上で、家族のライフスタイルにあったタイミングで建て替えをすると良いでしょう。
・建替えによって、現在のライフスタイルにあった新しい住まいを手に入れることができる
・建替えを検討するきっかけには、内的要因と外的要因がありどちらも重要である
・建替えには建築費用以外にもさまざまな費用がかかることに注意
更新日: / 公開日:2018.02.21










