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沖縄県那覇市での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介
沖縄県那覇市での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介

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「英語教育の充実と沖縄の豊かな自然環境で子育てしたい」と考えた私が、関東での生活からインターナショナルスクールへの進学を機に、娘と那覇市へ移住して1年が経ちました。関東では高額だったインターナショナルスクールが、こちらでは私立小学校程度の学費で通える点が引越しの決め手でした。

シングルマザーに理解ある地域性や週末に行ける美しいビーチ、点在する大きな公園など、那覇市での暮らしは発見に満ちています。関東からの移住を通して感じた、リアルな子育て事情を伝えます。

那覇市で子育て中

まずは、那覇市の概要や子育て環境として選んだ理由を紹介しましょう。

那覇市の概要

那覇市の概要を見ていきましょう。

那覇市について

沖縄県の県庁所在地である那覇市は、人口約31万人(2024年4月時点)の県内最大都市です。琉球王国時代には国際貿易港として栄え、「唐、南蛮寄り合う那覇泊」と称されました。

1879年の廃藩置県で沖縄県庁が設置され、1921年に市制施行。太平洋戦争末期の沖縄戦で壊滅的被害を受け、長い間アメリカの統治下に置かれましたが、1972年の沖縄返還後は近代都市として発展を続けています。

交通事情

那覇市は19系統の路線バスが整備されていますが、自家用車利用率が約87%と高いです。子育て世帯にとっては、日常生活や買い物や天候不良時に車が必須です。

気候は亜熱帯海洋性で年間を通じて温暖ですが、台風の通過ルートにあたります。青い海と豊かな自然環境に囲まれた那覇市は、都市機能と自然が調和しています。

子育ての地として移住先に那覇市を選んだ3つの理由

わが家は、関東地方から那覇市へ移住して1年になります。那覇市を移住先に選んだ3つの理由を紹介します。

那覇市を選んだ理由(1)インターナショナルスクールの学費が比較的手頃だった

那覇市周辺のインターナショナルスクールについて調べる機会があり、関東圏にある一般的な私立小学校と同程度の費用で質の高い英語教育が受けられることを知りました。

また、那覇市では関東圏よりも費用面での負担が大きく軽減できるため、選択肢を増やせます。那覇市内には複数のインターナショナルスクールがあり、グローバルな視点と家計に優しい教育環境が整っていると感じたため、移住先に決めました。

那覇市を選んだ理由(2)多様な教育選択肢と特色ある学習環境

那覇市の公立小学校は地域に根ざした教育を提供しているため、沖縄の文化や自然を活かした特色あるカリキュラムが魅力です。プロジェクト学習やグループ活動を通した協力や問題解決能力を育む取り組みも充実しています。

情報教育やプログラミング教育など、デジタル社会に適応できる人材育成も進んでいます。また、幼児教育・保育の無償化制度により、子育て世帯の経済的負担も軽減されました。

那覇市を選んだ理由(3) 自然と共存する教育環境—体験型学習の充実

那覇市での教育の特徴は、豊かな自然環境を活かした体験型学習です。車で30分程度の場所に、複数のビーチがあるため、海洋学習や環境教育が日常的に行われています。

市内には大型公園も点在し、屋外学習の場が豊富にあります。このような自然と共存した環境が、教科書だけでは得られない感性や創造力を育むでしょう。

移住する際は、子どもが学校に適応できるタイミングを考慮することも重要です。わが家は、小学校入学前の年長4月に移住したことで、子どもが新しい環境にゆっくり慣れていくことができました。

実際どう?那覇市の子育て

那覇市の街並み
那覇市の街並み

数字で見る那覇市の子育て事情

那覇市の年少人口(0~14歳)の割合は13.9%(2025年推計)で、全国平均の11.24%を上回ります。子どもが多い地域のため、子育て世帯同士の交流が生まれやすい環境です。

那覇市には公立こども園19園と公私連携型認定こども園20園があり、そのうち公立16園と公私連携型20園は小学校と隣接・併設されています。また、公立小学校が36校、公立中学校が17校あります。

那覇市の待機児童数は、2024年4月時点で18人だったため、前年から30人減少しました。9年連続で減少傾向にあり、保育環境は着実に改善されているといえます。

那覇市の子育て支援情報

那覇市ではさまざまな子育て支援サービスが提供されています。ここでは代表的なものを紹介します。

那覇市の子育て支援情報(1)就学援助費の支給

経済的理由で就学困難な児童や生徒の保護者に、就学援助費を支給しています。学用品費・通学用品費・校外活動費・修学旅行費・給食費が対象です。那覇市居住で国公立小・中学校へ通学する児童や生徒の保護者で、生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯などが対象となります。

那覇市の子育て支援情報(2)病児・病後児保育

病児・病後児保育は、病気や病後の子どもを一時的に預かるサービスで、那覇市に住民登録がある生後6ヶ月から小学6年生までが対象です。市内の4施設(安謝小児クリニックこどもデイケアセンター・こくらクリニック小児健康支援センター・那覇市母子生活支援センターさくら・にぬふぁのもり)が対応しています。

那覇市の子育て支援情報(3)那覇市ファミリー・サポート・センター

那覇市ファミリー・サポート・センターは、育児援助を受けたい人と行うをつなぐ会員組織です。センターで会員登録後、育児援助内容を伝えると(2〜3日前予約)、協力会員による援助が実施されます。

料金は平日の日中で1時間600円、早朝・夜間・休日の場合は1時間700円です。

那覇市の子育て支援情報(4)地域子育て支援センター

天久みらいこども園内に、地域子育て支援センターの「すまいる」があります。親子の集いの場を提供していて、子育て相談や交流の場として機能しています。市内には天久みらいこども園のほかに全9カ所の地域子育て支援センターがあります。

那覇市の子育て支援情報(5)つどいの広場事業

つどいの広場とは、乳幼児とその保護者が集い、交流や相談ができる場です。小禄児童館「ほのぼの」・金城児童館「さんさん」・識名児童館「ランラン」など、那覇市内に10ヶ所にあり、遊び場の提供や育児相談、季節行事や子育て講座が開催されています。

那覇市の子育て支援情報(6)育児支援家庭訪問事業

育児支援家庭訪問事業には、専門支援員による「養育支援訪問事業」と、定期的な訪問を行う「子育て世帯訪問支援事業」があります。身内からのサポートが得られにくい保護者や育児に不安を感じる保護者が対象です。

わが家はファミリーサポートを頻繁に利用しています。最新情報は那覇市公式サイトを確認ください。

那覇市での子育て体験談

ウミカジテラス
ウミカジテラス

移住して分かった!那覇市で子育てする3つの魅力

那覇市で子育てする魅力(1) 家族の形に対する自然な受け入れ

那覇市で暮らし始めて感じたのは、シングルマザーという立場に対する自然な受け入れです。役所での各種手続きでは、必要な情報を的確に案内してくれます。那覇市のひとり親家庭に向けたサポート制度は使いやすく、情報へのアクセスもスムーズでした。

統計データによると、全国の母子世帯の出現率は2.30%、父子世帯は0.29%(2021年度調査)です。一方、沖縄県全体では母子世帯が4.38%、父子世帯が0.54%(2023年調査)と、全国平均より高い傾向にあります。支援体制も充実しているので、家族構成による不自由さを感じることなく過ごせています。

那覇市で子育てする魅力(2)日没時間が遅いため、子どもの外遊び時間が長く取れる

那覇市は日本の西側に位置するため、関東より日の出も日没も遅いです。夕方の時間帯では、同じ時刻でも那覇市の方が明るい時間が長く続きます。この「夕暮れの遅さ」が、週末の家族でのお出かけや公園遊びの時間をより充実させてくれます。

また、温暖な気候と相まって、冬でも軽装で遅くまで外出できることもあり、一年を通して屋外活動を楽しめるところは大きな魅力です。那覇市ならではの気候の特性が、子どもの外での活動時間を自然と増やしてくれます。

那覇市で子育てする魅力(3)子どもに優しい地域の雰囲気

那覇市の人々は子どもに対して特別な優しさを持っているように感じます。例えば、スーパーのレジで子どもに話しかけてくれたり、街中で若い人たちも含め、さまざまな世代の方が子どもに自然と優しく声をかけてくれたりします。

行政による子育てサポートや子ども向けイベントも充実しているので、どこに行っても親子連れに対する配慮を感じられました。飲食店でも子ども連れに温かい目を向けてくれますし、バスや公共施設での配慮も自然に行われています。そのため、親一人で抱え込まずに子育てができる環境だと思います。

子どもの感性を育む!那覇市の子育て環境

アラハビーチ
アラハビーチ

那覇市周辺の子育て環境について紹介します。市内から行きやすい自然を満喫できるビーチから、雨の日でも利用しやすい室内施設まで、複数のスポットをあげているので、お子様と遊びに行ってみてくださいね。

那覇市から車で30分以内の場所にある子ども連れで楽しめるビーチ

波の上ビーチ

波の上ビーチは、那覇市内唯一のビーチで、都心部にありながら海水浴が楽しめます。

所在地:那覇市若狭1丁目
アクセス:那覇空港から車で約15分
遊泳期間:4月~10月の9:00~18:00
定休日:なし

美々ビーチいとまん

美々ビーチいとまんは、那覇から車で約20分の糸満市にあるビーチです。手ぶらでBBQができる設備があり、駐車場代は500円のみで1日過ごせます。売店・シャワー・トイレが完備されています。

所在地:沖縄県糸満市西崎町1-6-15
アクセス:那覇市内から車で約20分
開園時間:4月~10月 8:30〜20:30、11月~3月 8:30~18:30
休園日:11月〜3月毎週火曜日、年末年始(美々ビーチいとまんHP)

アラハビーチ

アラハビーチは、那覇市から北に車で30分ほどの北谷町にあるビーチです。海賊船型の遊具があり、砂浜と遊具の両方で遊べます。BBQやSUP体験も可能です。

所在地:沖縄県中頭郡北谷町北谷2-2-1
アクセス:那覇市内から車で約30分~40分(交通状況により変動)
営業時間:常時開放(施設により異なる)
定休日:なし

子どもが思いきり遊べる大型公園

奥武山公園

奥武山公園は、ジャイアンツの那覇キャンプ球場に隣接する公園です。「なんじゃむいとりで」(6~12歳向け)には長い滑り台、未就学児向けの「あおぞらパーク」もあり、夏には花火大会が開催されます。

所在地:沖縄県那覇市奥武山町52
アクセス:ゆいレール「奥武山公園駅」から徒歩5分
開園時間:常時開放(遊具エリアは日の出から日没まで)
定休日:なし

新都心公園

新都心公園は、遊具を併設した複合型公園です。小さな子ども向け遊具が多く、広い芝生エリアでピクニックをするのもおすすめです。

所在地:沖縄県那覇市おもろまち3丁目2-1
アクセス:ゆいレール「おもろまち駅」から徒歩約10分
利用時間:7:00〜21:00
定休日:なし

雨の日でも楽しめる室内施設「波の上わくわくキッズランド」

波の上わくわくキッズランドは、6ヶ月から12歳までの子ども向けの有料の室内施設です。キッズジム、クライミング、職業体験コーナーなどがあります。

所在地:沖縄県那覇市辻3-2-1 エスパーナ2階
アクセス:ゆいレール「美栄橋駅」から徒歩15分
営業時間:月~金 10:00~19:00、土・日・祝 9:00~19:00(最終入館は18:00まで)
定休日:年中無休

那覇市周辺には、上記以外にも西崎運動公園(糸満市)や平和記念公園こども広場(糸満市)、浦添大公園(浦添市)など、大型遊具を備えた公園が多数点在しています。車で移動していると新たな遊び場を発見することも多く、子どもの遊び場所に困ることはありません。

那覇市の住まい事情

那覇市で住まいを探す際には、他地域とは異なる独特の住環境や気候条件について理解しておきましょう。

家賃相場

那覇市の家賃相場は、観光地という特性から比較的高めに設定されています。LIFULL HOME'Sによると、那覇市内の家賃相場は以下のとおりです。

<那覇市内の家賃相場>
ワンルーム・1K・1DK:4.5万円程度
1LDK・2K・2DK:6.2万円程度
2LDK・3K・3DK:8.1万円程度
3LDK・4K・4DK:10.5万円程度

エリアによる価格差も大きく、「おもろまち駅」周辺では1Kが6.6万、3LDKが12万円程である一方、「奥武山公園駅」周辺では1Kが4.56万円となっていました。物件探しの際はエリアごとの相場を確認することが重要です。

沖縄特有の住宅事情に注意

わが家が住まい探しをしていた当時の体験から、沖縄の住宅ではトイレの床にタイル張りを採用している物件がよく見られました。これは関東圏から移住すると慣れない仕様かもしれません。

また、最近の物件ではさまざまな仕様があるため、物件見学時に確認するとよいでしょう。子育て世帯にとって駐車場の有無は重要な検討事項です。那覇市では自家用車が主要な移動手段となるため、敷地内に駐車場があるか、忘れずに確認しましょう。

可能であれば、屋根付きの駐車場があると、雨の日の乗り降りや沖縄の強い日差しによる車内温度上昇を緩和できます。

台風対策は事前リサーチが重要

那覇市は台風の通過ルートにあたるため、台風対策ができるかは住まい選びの重要なポイントです。2023年の台風では沖縄本島で約37%の世帯が停電し、復旧までに約2日半かかりました。

地域や建物によって被害状況に差が生じます。同じ地域内でも道を挟んで復旧状況が大きく異なるケースもあるようです。

住まいを選ぶ際は、過去の台風時の停電や断水の状況について、不動産会社や近隣住民の方から情報を収集するようにしましょう。

那覇市の子育て世帯におすすめエリア

那覇市内で子育て世帯にとって住みやすいエリアを紹介します。

子育て世帯におすすめエリア(1)首里エリア

首里城から見下ろす街並み
首里城から見下ろす街並み

琉球王国の旧都として栄えた首里エリアは、歴史的な街並みと豊かな自然が特徴の住宅街です。石嶺小学校や石嶺中学校などの教育施設が徒歩圏内にあり、通学環境も整っています。首里城公園をはじめとした歴史ある公園や緑地が多く、子どもの教育環境としても充実しています。

図書館や公民館などの公共施設も多数あり、子育て支援サービスへのアクセスも良好です。交通面では、ゆいレール石嶺駅があり、那覇市中心部へのアクセスが便利です。落ち着いた環境での生活を望む家族が多く住んでいます。

子育て世帯におすすめエリア(2)小禄エリア

那覇空港に近く、新興住宅地として発展している小禄エリアは、ゆいレールで那覇空港まで2駅です。那覇市中心部へも近く、交通の利便性が高いエリアです。駅前には大型商業施設があり、日常の買い物環境も整っています。

子育て環境としては、「小禄恐竜公園」の愛称で知られる小禄金城公園があります。小学校・中学校・保育園が徒歩圏内にあり、住宅街は比較的静かです。那覇市内の他のエリアと比較すると、家賃が比較的手頃な物件が見つかるかもしれません。

那覇市は子どもの感性と創造力を自然の中で育みたい家族にぴったりな街

那覇市での子育て生活を通して見えてきたのは、子育てに対する価値観そのものの変化です。暮らし始めて驚いたのは、朝晩の気温差が少ない気候が、予想外の恩恵をもたらしてくれたことです。梅雨時期のカビ対策は大変ですが、乾燥による体調不良が減り、子どもの健康管理がしやすい面もあると分かりました。

最も嬉しい発見は子ども同士の関わり方です。「迷惑をかけない」より「一緒に楽しく遊ぼう」という気持ちが強いようで、公園では初対面の子どもたちがすぐに打ち解けて遊んでいる姿を見られました。こういった自然な交流が子どもの社交性を育んでいると感じます。

自然と教育のバランス、多様な家族形態への理解、そして子どもが子どもらしく過ごせる文化。那覇市では温かな人々の中で、子どもたちが伸び伸びと育つ環境が整っています。移住をお考えの方は、ぜひ那覇市を候補に入れてみてください。

cassisマーケティングコンサルタント

40代シングルマザー。5歳の娘と共に関東から那覇市へ移住して1年が経ちました。マーケティングコンサルタントとしてリモートワーク専門で働いています。子どもが「自ら学び続ける大人」に成長できる教育環境を求め、いじめ対策もしっかりしているインターナショナルスクールを選んで教育移住を決意。移住前は「常夏の島」というイメージでしたが、冬は意外と寒くて驚きました!移住後は毎日車の運転をするようになり、運転技術は向上したものの運動不足に悩む日々。関東では両親のサポートを受けられましたが、沖縄では完全に二人きりの生活になり大変さも実感。それでも娘が望む学習環境に合わせて柔軟に動けることを目標に、新しい沖縄生活を満喫中です。子育てと仕事の両立に悪戦苦闘しながらも、那覇市での暮らしから見えてきた子育て環境のリアルをお伝えします。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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