埼玉県深谷市での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介

私たち家族は、上の子が2歳のときに、のびのび子育てできる環境を求めて、自然と利便性のバランスが取れた深谷市に移住しました。実際に暮らしてみると、子育て環境が充実していて、支援制度が手厚く、大変暮らしやすい街だと感じました。

本記事では、深谷市に住んで10年になる私が、実際に子育てをしていて感じた深谷市の魅力や子育て支援、実際の生活について紹介します。深谷市への移住や子育てを考えている方は参考にしてください。

埼玉県北部に位置する深谷市は、熊谷市や本庄市、群馬県の伊勢崎市・太田市と隣接する、人口約14万人の街です。都心から約70kmの距離にあり、高崎線や関越自動車道を利用すれば、東京方面へのアクセスも良好です。

深谷市は「深谷ねぎ」で有名な農業地域で、豊かな自然環境に囲まれています。また、近代日本経済の礎を築いた渋沢栄一の生誕地としても知られていて、彼の精神を受け継ぐ教育プログラムや歴史的な観光資源も充実しています。

交通面では、深谷駅のほかに高崎線の始発駅である籠原駅（熊谷市）も利用でき、東京方面への通勤・通学が便利です。市内にはコミュニティバス「くるリン」が運行していて、2025年4月からは全路線一律200円に統一されたため、さらに利用しやすくなりました。

わが家が子育て環境に深谷市を選んだワケ

私が深谷市で子育てをしようと考えた理由は、主に以下の3点です。

わが家が子育て環境に深谷市を選んだワケ(1)自然環境と都市機能のバランス

わが家は、2歳の子どもがのびのび育つ環境を求め、広い公園や自然の多い地域を探していました。

深谷市には「深谷テラスパーク」や「深谷城址公園」などの大きな公園があり、週末は家族でよく遊びに行きます。また、深谷駅周辺や国道17号沿いにはスーパーやドラッグストアがそろっているので、日常生活の利便性も高いと思います。

わが家が子育て環境に深谷市を選んだワケ(2)都心への良好なアクセス

当時は週5で東京方面に通勤していたため、都心へのアクセスのよい場所を探していました。お隣の熊谷市にある籠原駅は、JR高崎線の始発駅のため、通勤時間でも座れることが多く、長時間の移動による負担やストレスが軽減されました。

わが家が子育て環境に深谷市を選んだワケ(3)充実した子育て支援制度

医療費助成や保育料無償化など、子育て支援が充実している点も魅力でした。わが家は共働きで仕事と子育てを両立して子育てできる環境を求めていたため、学童保育やファミリー・サポート・センターの制度が整っていることも、深谷市を選ぶ決め手の一つとなりました。

実際どう？深谷市の子育て

私は現在、深谷市の一戸建てで妻と小学生の子ども2人と暮らしています。実際に暮らしてわかった深谷市の子育て環境について紹介します。

数字で見る深谷市の子育て事情

市内には、保育園・認定こども園・保育所が合わせて47ヶ所あり、多様な保育・教育ニーズに対応しています。待機児童数は、2024年（令和6年）4月1日時点で前年に続き0人を維持していて、安心して子どもを預けられる環境が整っています。

深谷市の子育て支援情報

深谷市の子育て支援情報5つを紹介します。最新情報は深谷市のHPで確認できます。

深谷市の子育て支援情報(1)子ども医療費助成制度

0歳から18歳の年度末まで、通院・入院の医療費の自己負担分を助成しています。2024年度からは所得制限が撤廃され、すべての子どもが対象になります。

保険診療の自己負担分が市によって助成されるため、医療機関の窓口での支払いは不要です。子どもが風邪をひいたときや少し体調が悪いかなと思ったときも、費用負担を気にせずに、安心して受診できます。

深谷市の子育て支援情報(2)出産・育児応援金制度

妊娠届出時と出生届提出後に、それぞれ5万円相当の「妊婦応援ギフト」と「産婦応援ギフト」が現金で支給されます。

深谷市の子育て支援情報(3)深谷市早期不妊検査費・不育症検査費補助事業

子どもを望む夫婦への支援として、不妊検査費や不育症検査費、さらに35歳未満の初回不妊治療費の助成を行っています。2024年度からは助成上限額が引き上げられ、より多くのカップルが利用しやすくなりました。これにより、経済的負担を軽減し、子どもを持ちたいと考える夫婦をサポートしています。

深谷市の子育て支援情報(4)保育料無償化制度

2023年4月から、0歳～2歳児の保育料が完全無償化されました。

国の制度では3歳以上の子どもの保育料が無償化されていますが、深谷市ではさらに踏み込み、0～2歳児の保育料も無償化しています。そのため、子どもの年齢にかかわらず、経済的負担を気にせずに保育サービスを利用することが可能です。

このように、深谷市では、乳幼児期からの経済的負担を軽減する取り組みを進めています。

深谷市の子育て支援情報(5)ファミリー・サポート・センター制度

子育ての手助けを希望する「依頼会員」と、支援したい「協力会員」による相互援助活動システムです。利用料金は、平日の日中が1時間700円、それ以外は800円です。保育施設の送迎や一時預かりなど、さまざまな支援を受けられます。実家に預けるのが難しいときや、育児と両立しながら家事の負担を減らしたいときに、非常に助かる制度です。

深谷市での子育て体験談

深谷市で子育てをする魅力

実際に、私が深谷市で子育てをしてみて感じた魅力を紹介します。

深谷市で子育てをする魅力(1)自然と都市機能のバランスがいい

深谷市は農業地域のため、緑の豊かな自然環境に恵まれています。自宅の近くには広々とした公園があり、子どもたちは四季折々の自然を感じながら、のびのびと遊べます。

一方で、深谷駅周辺や国道17号沿いには商業施設や飲食店が充実しており、日常の買い物にも便利です。自然と都市機能のバランスのよさが、子育てしやすい環境につながっていると感じています。

深谷市で子育てをする魅力(2)地域コミュニティが活発

深谷市は子育て世帯が多く、地域のコミュニティ活動も活発です。子どもが小さい頃は支援センターを利用し、同じ年頃の子どもを持つ親同士で情報交換をしたり、子ども同士がその場で遊んだりする中で、自然と助け合える関係が生まれました。こうした地域のつながりは、子育てにおいて大きな支えとなっています。

深谷市で子育てをする魅力(3)買い物や生活環境が整っている

深谷市内には、ふかや花園プレミアム・アウトレットやアリオ深谷といった大型商業施設から、地元の商店街まで、多様な買い物スポットがあります。

また、ファミリー向けのレストランも充実しているので、子連れでの外食がしやすい環境が整っています。子どもと一緒に気兼ねなく食事を楽しめるのは嬉しいですね。

施設名：ふかや花園プレミアム・アウトレット
所在地：埼玉県深谷市花園1番地
アクセス： 秩父鉄道「ふかや花園」駅から徒歩約3分
営業時間： 10:00～20:00※一部飲食店舗は営業時間が異なります。

施設名：アリオ深谷
所在地：埼玉県深谷市上柴町4丁目2-14
アクセス：JR高崎線「深谷」駅からバスで約10分
営業時間： 10:00～21:00※一部店舗や施設は営業時間が異なる場合あり

深谷市で子育てをする魅力(4)医療機関が充実している

子育て中は、子どもの急な発熱やケガに備え、医療機関が自宅近くにあると安心です。深谷市内には小児科や総合病院が充実しているので、安心して子どもを育てられます。

特に、深谷赤十字病院は救急医療にも対応していて、万が一のときに心強い存在です。また、市内の医療機関では予防接種や乳幼児健診を実施していて、子どもの健康管理がしやすいところも魅力です。

施設名：深谷赤十字病院
所在地：埼玉県深谷市上柴町西5丁目8番地1
受付時間：<初診>午前8時30分～午前11時30分、<再診>午前8時20分～午前11時30分
※土曜・日曜・祝日・年末年始は休診

深谷市で子育てをする魅力(5)通学の安全対策が充実している

深谷市では、子どもの安全を守るための取り組みが積極的に行われています。わが家の近くでも、防犯隊の方々が定期的にパトロールを行い、地域ぐるみで安全対策を進めています。

また、学校と地域が連携した「子ども110番の家」の取り組みが充実していて、万が一の際に子どもが安心して駆け込める場所が確保されているのも心強いです。こうした地域全体での安全対策が、保護者の安心につながっています。

深谷市の子育て環境

続いては、深谷市の子育て環境や、子どもとのお出かけスポットについて紹介します。

深谷市の子育て環境(1)子育て支援センターが充実している

深谷市内には複数の子育て支援センターがあり、親子で遊べる施設や育児相談ができる場として活用されています。「深谷上柴保育園ハート・PoPo子育て支援センター」では、専門スタッフが常駐し、子育ての悩みを相談できる環境が整っています。

深谷市の子育て環境(2)広々とした公園や遊び場

深谷市内には大小さまざまな公園があります。わが家のお気に入りは「深谷テラスパーク」です。広大な芝生広場や大型のアスレチック遊具があり、子どもたちはのびのびと遊べます。

施設名：深谷テラスパーク
所在地：埼玉県深谷市黒田41番地3
アクセス：ふかや花園プレミアム・アウトレットから徒歩約5分（隣接エリア）
秩父鉄道「ふかや花園」駅から徒歩約3分
営業時間：9:00～17:00（時期により変更あり）
※BBQ施設・カフェはそれぞれ営業時間が異なるため、要確認

また、「川本サングリーンパーク」では変形自転車に乗れるので、子どもたちは大喜びでした。自然の中で思い切り体を動かすことは、子どもの成長にとって貴重な経験になります。

施設名：川本サングリーンパーク
所在地：埼玉県深谷市本田5990
アクセス：関越自動車道「花園IC」から車で約20分
JR高崎線「深谷駅」から車で約30分
営業時間： 9:00～17:00

深谷市に実際に住んで感じたギャップ

子育てする街としての深谷市には多くの魅力がありますが、実際に住んでみて感じたギャップもあります。ピアノや英会話、スイミングスクールといった一般的な習い事は充実していますが、専門性の高いスクールやインターナショナルスクールは少ないように感じました。特定の習い事を希望する場合、市外まで通う必要が出てくる可能性があります。

しかし、自然環境の豊かさや充実した子育て支援、地域の温かいサポートがあるため、総合的には子育てしやすい環境だと感じています。

深谷市の住まい事情

実際に暮らすとなると重要になってくる深谷市の家賃相場について紹介します。家族向けの間取りとして生活しやすい2LDK・3K・3DKの家賃相場は6.11万円です。近隣の市と比較してみると、熊谷市は6.79万円、本庄市は6.13万円でした。

深谷市の家賃相場は、近隣の市に比べても低めであることが分かります。アウトレットや公園など子ども連れで楽しめる環境が充実している点からも、深谷市は子育て世帯が生活しやすい環境といえるでしょう。

深谷市の子育て世帯におすすめエリア

深谷市内で、子育て世帯におすすめしたいエリアを2つ紹介します。

深谷市の子育て世帯におすすめエリア(1)花園エリア

花園エリアには、ふかや花園プレミアム・アウトレットがあります。買い物の利便性が高く、「深谷テラスパーク」では子どもたちがのびのびと遊べます。関越自動車道「花園IC」にも近く、車でのアクセスも良好です。
花園エリアで特におすすめなのは、深谷テラスパーク周辺の住宅地です。自然環境を重視しながらも、生活の利便性を求める家庭に適したエリアです。

深谷市の子育て世帯におすすめエリア(2)深谷駅周辺エリア

深谷駅周辺は通勤・通学の利便性が高く、大型スーパーや飲食店、図書館などが充実しているエリアです。深谷駅西口エリアは再開発が進み、マンションの建設が次々と進められています。

駅から徒歩圏内の場所には、総合病院や図書館、市役所や商業施設があるため、車がなくても生活しやすい環境が整っています。特におすすめなのは、深谷駅から徒歩15分圏内に、スーパーや病院などの生活インフラも充実しているところです。共働き世帯や電車通勤者にとって、便利なエリアといえるでしょう。

自然と都市機能が融合する深谷市で、理想の子育てを実現しよう

深谷市は豊かな自然環境と充実した都市機能が共存する、子育てに向いている街です。行政による手厚い子育て支援制度が充実し、地域全体で子どもを見守る風土が根付いています。

また、教育環境も充実していて、小中学校では地域の特性を活かした教育活動が行われています。渋沢栄一の精神を受け継ぐ教育プログラムや農業体験を通じた食育など、子どもたちの豊かな心と生きる力を育む取り組みも見られます。

私は10年間、この地で子育てをしてきました。自然の中でのびのびと育つ子どもたちの姿を見ていると、深谷市を選んでよかったと思います。利便性と自然、そして地域の温かさが調和した深谷市での子育てを検討してみてはいかがでしょうか。