兵庫県「芦屋市」での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介

芦屋市は、兵庫県にある落ち着いた街並みが特徴的で、大阪駅と神戸駅のどちらにもアクセスしやすいところが魅力です。

私は、娘が生まれてすぐに夫の転勤により芦屋市へ引越してきました。芦屋市について何もわからない状態で子育てを始めて感じたのは、芦屋市は家族連れにとって住みやすい市であることです。
特にわが家の周辺はファミリー層が多く、日中は公園で子どもの遊び声が聞こえてきます。一方で、夜は静かで物音がしないため、ゆっくり過ごせるのはもちろん、子どもの寝かしつけもしやすいです。

この記事では、子どもを育てやすい芦屋市の魅力や子育て支援制度などを、2児の母である私が体験に基づいて詳しく紹介します。

芦屋市で子育て中

まずは、芦屋市がどのような市なのかを知るために、基本情報を見ていきましょう。

芦屋市の概要

芦屋市は兵庫県の南東部、大阪と神戸のほぼ中間に位置しています。面積は約18.57 km2、東西約2.5km、南北約9.6kmと南北に細長い形です。気候温和な自然環境と便利な交通環境がどちらも充実しており、生活条件に恵まれています。

多くの方は「芦屋市」と聞くと、高級住宅が並ぶ街をイメージするのではないでしょうか。しかし、実際は海と緑などの自然が身近にあり、治安もアクセスも良好で住みやすい地域だと思います。

芦屋市は、1995年1月17日の「阪神・淡路大震災」によって壊滅的な被害に遭いましたが、復興とともに安全で快適なまちづくりに取り組んできました。2025年1月現在も、『人がつながり だれもが輝く 笑顔あふれる住宅都市』をスローガンとして掲げながら、さらに住みやすいまちづくりを目指しています。

芦屋市にはレトロな街並みが今もなお残り、市内北部から中部にかけて風光明媚な高級住宅が広がっている点も特徴です。

わが家が子育て環境に芦屋市を選んだワケ

わが家では夫の仕事の都合で兵庫県神戸市周辺に引越すことが決まったときに、周囲の人のおすすめや子育てのしやすさを考慮して芦屋市を選びました。

ここからは、芦屋市を選んだ大きな理由を3つ紹介します。

芦屋市を子育てに選んだ理由(1)治安がいいイメージがあった

夫の転勤が決まったタイミングで、神戸市周辺にある新しい職場の方に、どのエリアに住むのがおすすめか聞いたところ、多くの方が芦屋市と答えたそうです。それまでずっと愛知県に住んでいた私たちは、兵庫県の土地勘がなかったため、まずはおすすめされた芦屋市や神戸市周辺の街についての情報収集を開始しました。
その結果、芦屋市はさまざまなWebサイトで治安がいいという内容の口コミが多く記載されていて、子育てをするのに向いている場所だと感じました。

芦屋市を子育てに選んだ理由(2)ファミリー層が多く住んでいる

芦屋市の住居を実際に検討した私たちは、引越し前に部屋の内覧をしました。そのときに案内をしてくれた兵庫県に精通している不動産会社の方によると、芦屋市には多くの家族連れが住んでいるということでした。

ファミリー層が多く住んでいるのであれば、子育てに関して同じ境遇の人が多く、子育ての環境も整っているだろうと考えました。

芦屋市を子育てに選んだ理由(3)都市部へのアクセスがいい

芦屋市は大阪駅と三ノ宮駅(神戸市)の中間に位置しているため、都市部へアクセスしやすいです。主要駅は、JR芦屋駅・阪急芦屋川駅・阪神芦屋駅・阪神打出駅の計4駅があり、これらのどこからでも大阪駅や三ノ宮駅までアクセスできます。

また、高速道路の出入り口も設置されており、車での移動も便利です。

実際どう？芦屋市の子育て

わが家は、娘が生後2ヶ月のときに芦屋市の賃貸アパートへ引越し、現在は夫と2歳の娘、0歳の息子の4人で暮らしています。

ここからは実際に芦屋市に住んでみて感じた子育て事情についてお伝えします。

数字で見る芦屋市の子育て事情

芦屋市の人口は、2025年1月現在、9万4,454人です。年少人口(0～14歳)は年々減少していて、2024年には、1万889人になっていました。これは、現在の人口の約12％です。

芦屋市の保育施設数は以下のとおりです。(2024年9月17日時点)

• 認可保育所　11園(市立2園＋私立9園)
• 認定こども園　10園(市立2園＋私立8園)
• 小規模保育事業所　5園(私立)
• 認可外保育施設24施設

芦屋市内の待機児童数は275名でした。(2025年1月現在)

芦屋市の子育て支援情報

芦屋市では、「あ」すを担うすべての子どもが「し」あわせに育つための「や」さしいまちづくりの頭文字から、みんなで育てる「あしや」っ子の実現を掲げ、子育て支援に取り組んでいます。

ここでは、芦屋市の子育て支援情報のうち特徴的なものを5つ紹介します。最新の情報については、芦屋市の公式ホームページで確認できます。

芦屋市の子育て支援情報(1)子ども・子育て支援新制度のスタート

芦屋市では、子どもの成長と安心できる子育てを実現するために、「子ども・子育て支援新制度」をスタートさせました。この支援新制度の柱とある取り組みは次の3つです

• 幼稚園と保育所のいいところをひとつにした認定こども園を普及していきます。
• 保育の場を増やし、待機児童を減らして、子育てしやすく働きやすい社会にします。
• 幼児期の教育や保育、地域のさまざまな子育て支援の拡充や質の向上を進めます。

芦屋市では安心して子育てに取り組めるよう、この制度を分かりやすく紹介するガイドブックの作成も行っています。

芦屋市の子育て支援情報(2)芦屋市妊娠出産・子育て応援ギフト　

芦屋市では、妊娠届出や出生届出を行った妊婦・子育て世帯などに対し、妊娠出産応援ギフト・子育て応援ギフトが給付されます。

この制度は出産育児関連用品の購入費や子育て支援サービスの利用料の負担軽減を図る目的で実施されていて、わが家は応援交付金の制度を利用しました。こちらの支援に対する最新情報は芦屋市の公式サイトをご確認ください。

出産・子育て応援交付金は以下の2つです。それぞれ以下の条件を満たしている場合に給付できます。

(1)　妊娠出産応援ギフト
給付の対象者：妊婦(産科医療機関を受診し、医師による妊娠の事実を確認した方)
給付額：5万円
申請期間：妊娠中

(2)　子育て応援ギフト
給付の対象者：児童の養育者
給付額：5万円
申請期間：生後4ヶ月まで(原則)

芦屋市の子育て支援情報(3) 芦屋市ファミリー・サポート・センター

ファミリー・サポート・センターとは、地域で子育ての支援をするために、育児の援助を受けたい側と協力したい側が会員登録を行い、センターが橋渡しをして育児の手助けをする会員組織です。

わが家は登録後に、預かっていただける芦屋市在住の方と事前にお会いして打ち合わせをしたため、安心して預けられました。

対象者：依頼会員に登録した0歳から小学校6年生までの子どもがいて、芦屋市在住･在勤者
利用料：
月～金(7:00～19:00)：最初の1時間まで800円
月～金(19:00～21:00) 土日祝・病気回復期およびそれに準じた子どもの保育：最初の1時間まで900円

芦屋市の子育て支援情報(4)子育てセンター

芦屋市の子育てセンターは、子育て中の親子が集い、相互交流や子育ての不安・悩みを相談できる場所です。子どもの遊び場でもあり、親同士の交流の場としても機能しています。

定期的に足形アートや季節ごとのイベントを開催しているため、私はよく利用しています。

芦屋市の子育て支援情報(5)芦屋市産後ケア事業

芦屋市では、市内にお住まいの産後1年未満のお母さんとお子さんを対象に、訪問・通所・宿泊による心身のケアや健康管理を行う「産後ケア」を実施しています。

産後ケアとは、「育児を手助けしてくれる人がいない」「これからの育児が心配」など、不安を抱えている方に対して助産師などが生活のサポートをしてくれるサービスです。

初めての育児は不安なことが多いですが、助産師さんに母体の健康管理から授乳や沐浴などの育児技術の相談・指導・心理面のケアまで、支援してもらえます。

対象者：芦屋市に住民票がある、産後1年未満のお母さんとお子さんで、産後ケアを必要とする方
利用料金：
【訪問型】日中2時間程度　1,000円
【通所型】午前10時～当日午後4時　4,500円
【宿泊型】午前10時～最終日の午後3時　1日につき5,000円

芦屋市での子育て体験談

ここからは、実際に住んで感じた芦屋市での子育て体験談やおすすめエリアを紹介します。

芦屋市で子育てをする魅力

私は芦屋市に実際住んでみて、イメージ通り治安がいい街だと思いました。実際に子どもと散歩をしていると、幼児を散歩に連れている保育士さんや子どもたちがあいさつをしてくれます。ファミリー層が多いため、子どもに理解がある雰囲気が常にあり、夜は静かで過ごしやすいです。

また、私の周りには子どもの教育に力を入れている親御さんが多い印象があります。そのため、情報共有をすることで、子どもにたくさんの経験をさせてあげられそうです。

芦屋市の子育て環境

現在、わが家の周辺には徒歩10分で行ける公園が4つ以上あります。それらの公園はいつも、幼児から小学生まで、幅広い年齢の子どもたちでにぎわっています。

私が特に気に入って利用しているのは、芦屋市総合公園です。スポーツイベントでも利用できる総合公園になっています。園内にはたくさんの遊具と広い芝生があり、子どもたちは大喜びです。夏は花火大会が開催されるため、家族で楽しみにしています。

市の北側には六甲山、南側には大阪湾があり、自然とも触れ合えます。市内から車で30分ほどの距離には温泉地で有名な「有馬温泉」があり、家族旅行にぴったりです。高速で1時間ほどの距離には「淡路島」などの観光地が近いことも魅力的です。

・施設名：津知公園
・所在地：兵庫県芦屋市津知町204
・アクセス：阪神「芦屋」駅から徒歩9分

芦屋市の住まい事情

実際に暮らすならば、芦屋市の家賃相場が気になるのではないでしょうか。芦屋市の家賃相場は、ファミリー層が暮らしやすい2LDK・3K・3DKで13.02万円です (2025年1月19日時点)。

同じ間取りで比べると、隣の西宮市は13.17万円、神戸市東灘区は12.95万円でした。近隣地域との差はほとんどないように感じます。

芦屋市では、条例で屋上広告とネオンサインが禁止されていて、看板の大きさや色合いにも制限が設けられています。また、ゲームセンターやパチンコ店などの遊戯施設も条例で設立禁止となっています。

芦屋市には遊戯施設はありませんが、西宮市や神戸市が近く、すぐに遊びに行ける距離で、不便さを感じることなく過ごせます。

芦屋市の子育て世帯におすすめエリア(1)JR芦屋駅周辺

JR芦屋駅は新快速が停車するため、大阪駅や神戸市の三ノ宮駅へのアクセスに便利です。駅舎内にはデパートの大丸芦屋店や百貨店が隣接していて、帰りにそのまま買い物ができます。

駅周辺にはたくさんの飲食店や施設が並び、子連れでも利用できる飲食店が数店あるため、駅周辺で十分に楽しめるでしょう。

芦屋市の子育て世帯におすすめエリア(2)芦屋市総合公園(ミラタップパーク芦屋)周辺

芦屋市総合公園(ミラタップパーク芦屋)は、海や緑に囲まれた公園です。芦屋市で一番のレジャースポットであり、多くの人でにぎわっています。複数の遊具やバーベキューコーナーもあり、天然芝のグラウンドでいろいろなスポーツを楽しむことが可能です。

大阪湾を一望できる公園に面したビーチもあり、夏は花火大会も開催され、子どもにも大人にも人気のスポットです。

・施設名：芦屋市総合公園(ミラタップパーク芦屋)
・所在地：兵庫県芦屋市陽光町1-1
・アクセス：JR「芦屋」駅、阪神「芦屋」駅、阪急「芦屋川」駅より阪急バス
「(71番系統)浜風大橋南行き」または「(41番系統)涼風町行き」に乗り「芦屋市総合公園前」下車

芦屋市区は教育が整った環境で子育てをしたい人にぴったりな街

今回は芦屋市の子育て事情や支援制度について紹介しました。私は芦屋市に住み始めてから、治安やアクセスのよさ、きれいな街にどんどん魅了されて、日々住みやすさを感じています。

教育が整った環境で、自然と触れ合いながら子育てをしたい方に、ぴったりの街といえます。ぜひ、兵庫県で子育てを検討中の方は、芦屋市を候補に入れてください。