栃木県「小山市」での子育て体験談｜子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介

栃木県の南部に位置する小山市は、豊かな自然が広がり、市内を流れる思川やわたらせ遊水地などの美しい景観が特徴です。小山市では、自然と触れ合いながらも、子育て世帯が安心して暮らせる環境が整っています。

今回は小山市で子育て10年目の私が、小山市の子育て支援制度や、実体験から感じた小山市の魅力についてご紹介します。栃木県で子育てを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

小山市で子育て中

まずは、小山市の概要とわが家が子育て環境に小山市を選んだ理由をご紹介します。

小山市の概要

小山市は、栃木県の南部に位置する市で、人口は約17万人です。県庁所在地の宇都宮市に次ぐ、栃木県第2位の都市となっています。市の中央には思川（おもいがわ）が流れ、西南部にはラムサール条約湿地である“わたらせ遊水地”が広がるなど、自然環境が豊かです。

国指定史跡や国指定重要無形民俗文化財を有し、歴史と文化が息づく街としても知られています。交通利便性が高く、東北新幹線の停車駅である小山駅から東京駅までは、約40分でアクセス可能です。

行政区はそれぞれの地域が特色を持っています。特に中央町は、市役所や主要な商業施設が集まり、行政と商業の中心地となっています。

このように、小山市は自然と歴史、利便性が調和した住みやすい街です。

わが家が子育て環境に小山市を選んだワケ

実際どう？小山市の子育て

続いて、データから見える小山市の子育て事情と、子育て支援情報をご紹介します。

数字で見る小山市の子育て事情

2024年9月1日現在の小山市の総人口は16万7,089人となっており、そのうち0～14歳の人数は、1万9,839人です。総人口に占める14歳以下の子どもの割合は、約11.87%で、県内では子どもの割合が比較的多い市であることがわかります。

【総人口に占める14歳以下の子どもの割合】
宇都宮市：約12.16％
栃木市：約10.46%
足利市：約9.7%

2024年4月1日時点の保育所等利用待機児童数は0名でした。

市内の保育施設の数は以下のとおりです。

【市内の保育施設数】
幼稚園　2園
私立保育園　24園
認定こども園　16園
公立保育所　8ヶ所

ここ数年で幼稚園が次々と認定こども園に転換されていることからも、待機児童の解消に入れていることがうかがえます。

小山市の子育て支援情報

小山市では「子育ての輪がひろがり、未来につなぐ夢・希望あふれるまち」を目指して、さまざまな子育て支援事業を展開しています。私は子どもが就園するまでは、下でご紹介する子育てひろばなどをよく利用していました。

ここでは、小山市の子育て支援情報の一部をご紹介します。数年前から新たに始まった取り組みもあり、これから小山市で出産・子育てする方には知っておいてほしいことばかりです。最新情報は小山市の公式サイト等でご確認ください。

小山市の子育て支援情報(1)出産・子育て応援給付金

小山市では、妊婦さんの出産と子育てを応援する目的で、出産の前後に2回、給付金を支給しています。親子(母子)健康手帳の交付時と、出産後の赤ちゃん訪問の際に申請書を受け取り、提出することでそれぞれ5万円が支給されます。

給付金は現金で支給されるため、ベビー用品・育児グッズの購入、妊婦健診の交通費や産後ケアの費用などに充てられて、とても有り難い制度です。生後1～4ヶ月頃に行われる「赤ちゃん訪問」では、保護者の育児相談に応じてくれますし、利用できる支援サービスの紹介なども受けられます。

小山市の子育て支援情報(2)子育てひろば・地域子育て支援センター

小山市では、保護者間の交流や子育てについての不安や悩み相談、情報の提供などを行う場所として、「子育てひろば」「子育てサロン」「地域子育て支援センター」を開設しています。

地域ごとに特設された子育てひろばや子育て支援センターでは、月に数回親子で参加できるさまざまなイベントが開催されています。常設の子育てひろばには、子どもが遊べるおもちゃなどが用意されていて、時間内であれば、いつでも利用可能です。

私は子どもが小さいときによく利用しており、子育てに関する悩みを共有できるママ友ができたり、家ではなかなか体験できないような遊びを子どもと一緒に楽しんだりしました。小山市で子育てをされている方には、ほかの子どもたちと関わるきっかけや、ママがリフレッシュする場所として利用してほしいです。

小山市の子育て支援情報(3)こども医療費助成制度

「こども医療費助成制度」は、小山市内在住の子どもに対して、病気やけがで医療機関等を受診した際の医療費および入院時の食事療養費を助成する制度です。

市内に住民票があり、健康保険に加入している「0歳～18歳の誕生日を迎えた後の最初の年度末まで」の子どもが対象で、保護者の所得制限などはありません。

この制度のおかげで、「こども医療費受給資格証」を提示すれば、大抵の病院や薬局で費用を負担せずに済みます。わが家の子どもは、6歳くらいまで体調を崩しやすかったため、この制度に何度も助けられました。

特に初めての育児では、子どもの体調の変化に敏感になりやすいので、気になったらすぐに病院を受診しようと思える、とても有難い制度です。

小山市の子育て支援情報(4)おやまっ子子育てナビ

小山市では、市内の子育て情報を提供する「おやまっ子 子育てナビ」のアプリをリリースしています。医療機関や保育園などの施設検索ができたり、イベント・遊び場情報を受け取れたりと、子育て世帯に嬉しい機能が搭載されています。

アプリ内で特に便利なのが、生年月日から予防接種のスケジュールを自動で作成してくれる機能です。予防接種の予定日がプッシュ通知で受け取れるため、たくさんある予防接種を忘れずに受けられます。また、市で開催する離乳食教室なども、アプリから予約することが可能です。

小山市での子育て体験談

ここからは、実際に子育てをしてみて感じた小山市の魅力や、子育て世帯におすすめのエリアなどをご紹介します。

小山市で子育てをする魅力

小山市の1番の魅力は、自然が豊かな環境で子育てできることだと思います。小山市では、子どもたちのためにアユの川として知られる思川で、アユのつかみ取りを体験できるイベントや、平地林で珍しい生き物を観察する会などを開催しています。

こういった自然の中での遊びを通して、子どもたちは創造力を刺激され、のびのびと成長できるように感じました。市内には美しい田園風景が広がっている場所も多く、ママやパパのストレス軽減にも役立っている気がします。

自然の豊かな地域での学校生活を希望する場合は、「小規模特認校制度」を利用して、住所変更することなく、田園地域にある小学校に通うことが可能です。小規模特認校では、自然体験を重視した教育プログラムが多く、大規模校では得られない体験ができることが魅力です。

一方で、自然が豊かでありつつも、田舎過ぎるわけではなく、家族でショッピングやエンターテイメントを楽しめるスポットもあります。「子どもにはたくさん自然と触れ合ってもらいたいけれど、利便性も重視したい」という願いを叶えられるのも、自然環境と利便性が調和している小山市ならではの魅力です。

子どもが大きくなった世代の方にお話を伺うと、新幹線で埼玉や東京都内の学校に通学されているお子さんもいます。子どもがもし、都心の学校に進学したいといった場合にも、小山市に住みながら新幹線通学という選択肢があるのも魅力の1つだと感じました。

小山市の子育て環境

小山市内には、子どもが思いきり身体を動かせる大きな公園が点在しています。車で移動するファミリーが多いため、広めの駐車場が完備されているので行きやすいです。小山市の公園は、お花見スポットになっているところも多く、春はピクニックをしながらお花見を楽しめます。

【小山市にある大きな公園】
・小山総合公園
・城山公園
・小山運動公園
・間々田美しが丘公園

小山総合公園は、広々とした敷地にさまざまな設備がある公園です。芝生広場やウォーキングコース、大型遊具・水上アスレチック・バーベキュー広場などがあり、休日は家族で1日中楽しめます。

「小山ゆうえんち」の跡地にできた商業施設「おやまゆうえんハーヴェストウォーク」も、家族連れに人気のスポットです。広大な敷地に約70の専門店や映画館、ゲームセンターなどが集まり、ショッピングやグルメを満喫できます。

野外広場には、夏になると水遊びができる「ウォータープラザ」があり、小さい子どもたちに大人気。地面に設置された噴水口からランダムに水が飛び出す様子は面白く、そこまで強く噴き出さないので、水遊びデビューの場所としてもおすすめです。

施設名：おやまゆうえんハーヴェストウォーク
所在地：栃木県小山市喜沢1475
アクセス：JR小山駅西口からバス約13分
営業時間：10:00～21:00

小山市の住まい事情

実際に住むとなると、気になるのは家賃相場です。小山市の家賃相場はどうなっているでしょうか。栃木県内第一の都市である、宇都宮市と比較してご紹介します。

県内で新幹線の停車駅がある宇都宮市と比較すると、小山市の家賃相場の方が低いです。もちろん市内でも場所により賃料には幅がありますが、家族が増える可能性のある子育て世帯にとって、部屋数の多い物件をお得に借りられるのは嬉しいでしょう。

小山市は都心へのアクセスも良好なので、東京での仕事を手放さずに、移住される方も多いです。都心に比べて家賃を大幅に抑えられるため、コストのかかる新幹線通勤も叶えられます。

小山市の子育て世帯におすすめエリア

ここからは、小山市の子育て世帯におすすめのエリアを2つご紹介します。

小山市の子育て世帯におすすめエリア(1)小山駅周辺

ロブレの5階にある「キッズランドおやま」は、子どもが安全に遊べる屋内施設です。さまざまな遊びゾーンがあり、雨の日や寒い日でも安心して遊べる場所として人気があります。

はいはいの赤ちゃんから遊べるベビーゾーンもあるので、安全な環境で赤ちゃんでも全身を使って遊んでもらえますよ。

施設名：キッズランドおやま
所在地：小山市中央町3丁目7番1号　ロブレビル5階
アクセス：JR小山駅西口から徒歩約1分
営業時間：10:00〜17:30（火曜定休）

小山駅には市内を走るコミュニティバス「おーバス」のターミナルがあり、駅から少し離れた商業施設や医療機関に行きたいときに便利です。小学生未満の乗車料金は無料で、小学生になっても片道100円で乗車できます（2024年9月時点）。

おーバスの路線は小山市内を広範囲にカバーしているので、子育て世帯にとって便利で経済的な交通手段です。

小山市の子育て世帯におすすめエリア(2)城南エリア

小山市の城南エリアは、スーパーや飲食店などの商業施設や、医療施設も充実して住みやすいエリアです。多くの公園が点在しているので、子育て世帯には特におすすめです。

「ゆめまち」は、小山市の城南エリアに位置する市民交流センターで、市役所の出張所と地域コミュニティの活動拠点として機能しています。本の貸し出しや返却ができる図書コーナーがあったり、子ども向けに読み聞かせの会や陶芸教室などのイベントを開催したりしています。

また、調理室を活用して月に2回、子ども食堂を開催中です。このように、ゆめまちは地域の活動を支援する子育て世帯にも優しい施設です。

大自然と便利な生活環境が調和した小山市は子育てにおすすめ