千葉県「習志野市」での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介

子育て世代にとって、住む場所の選択は子どもの将来にも関わるかもしれない大きな決断です。そのため、どのようなところがいいのか、じっくり検討される方もいるのではないでしょうか。

千葉県習志野市は都心へのアクセスがいい一方で、自然も豊かな街です。子育て支援も充実しているため、心身ともに健やかな子育てがしたい方におすすめです。

私は2020年に千葉県習志野市に家族3人で引越してから、第2子を出産しました。現在は、夫・小学生の娘・保育園に通う息子の4人で暮らしています。

私はフリーランスのshopifyエンジニアとして働いていますが、以前はアパレル関係の会社員として11年ほど勤務していました。会社員時代は転勤も多く、現在までに関東〜東北で8回の転居経験があります。

さまざまな地域に住んだ経験から、習志野市は非常に暮らしやすい街だと感じました。今回の記事では、住民として実際に4年間生活する中で感じたこと、市内の子育て支援やおすすめエリアをご紹介します。

習志野市で子育て中

そもそも、習志野市とは、どのようなところなのでしょうか。ここでは市の概要と、わが家が子育て環境に選んだワケをご紹介します。

習志野市の概要

習志野市は千葉県の北西部に位置し、東京からほぼ30キロメートル圏内にあります。人口はおよそ17.5万人です。

旧石器時代からの歴史があり、明治時代には騎兵連隊・鉄道連隊が置かれるなど、軍都として発展してきました。都心からアクセスしやすいので、現在は東京のベッドタウンとして発展しています。

市の南側は東京湾に面し、干潟もあるなど、自然が豊かです。隣接する船橋市・千葉市美浜区には大型のショッピングモールやコンベンション施設があり、家族連れで楽しめる場所が豊富です。

市内には、JR京葉線・JR総武線・京成電鉄・新京成電鉄が走り、東京メトロ東西線も乗り入れています。JR津田沼駅から東京駅までは、快速で28分とアクセスしやすく、始発電車の本数が多いところもこの街の魅力です。

わが家が子育て環境に習志野市を選んだワケ

わが家は2020年に県内の別の地域から習志野市に引越してきました。子育ての地として習志野市を選んだ理由は大きく2つあります。

習志野市を選んだ理由(1) 都心へのアクセスがしやすい

習志野市を選んだ理由(2) 家の近くに必要な施設がそろっている

2つ目は、家の近くに必要な施設がそろっていることです。わが家の近くには、スーパー・病院・公園など日常生活に必要な施設がそろっています。

引越してくる頃には息子がお腹にいたため、徒歩圏内で用事が済ませられることが重要でした。近くに大きな公園もあり、子どもがのびのび遊べるところも気に入りました。

実際どう？習志野市の子育て

習志野市の子育て事情と具体的な体験談について、住民目線からご紹介していきます。

数字で見る習志野市の子育て事情

習志野市の年少人口（0〜14歳）は、約2万1,000人（2024年３月末時点）です。これは市全体の人口の約12.1%にあたります。総務省統計局発表の日本全国の子どもの割合は11.3%ですので、全国平均よりも年少人口の割合が高く、子育て世帯が多い様子がうかがえます（2024年4月1日時点）。

市内の保育施設数は以下のとおりです（2024年6月18日時点）。

・市立保育所・こども園：11園
・私立保育所・こども園：23園
・小規模保育施設：11園

待機児童数は2名で、2023年同時期から6人減少しました（2024年4月1日時点、国の基準に基づく）。これは2023年度中に施設を整備・開設し、268人の定員を確保したことが功を奏しているといえます。

習志野市の子育て支援情報

習志野市は“子育て日本一”を目指してさまざまな取り組みを行っています。具体的な子育て支援として、以下の5つをご紹介します。

(1)妊娠給付金・子育て応援給付金
(2)子どもの医療費助成
(3)こどもセンターの設置
(4)ファミリー・サポート・センター
(5)第3子以降の学校給食費無償化

なお、最新情報は習志野市の公式サイト等でご確認ください。

習志野市の子育て支援情報(1) 妊娠給付金・子育て応援給付金

妊娠給付金・子育て応援給付金は、2023年4月1日から開始された出産・子育て応援事業の一環です。産前・産後の２回に分かれており、妊娠給付金は妊娠期、子育て応援給付金は出産後にそれぞれ支給されます。
※妊娠中２回と出産後1回、保健師や助産師と面談ができる伴走型相談支援を受けた方が対象となります。

産前も通院費や出産準備など、何かと費用がかかると思うので、妊娠期に支給があるのはありがたいです。面談の機会も複数回あるので、専門家に不安や悩みを相談しやすい環境があるのは助かります。

＜妊娠給付金＞
支給金額：妊娠１回あたり5万円
支給条件：妊婦と妊娠届出（母子健康手帳交付）時の面接実施後に申請可能

＜子育て応援給付金＞
支給金額：新生児1人あたり5万円（双子の場合：2人×5万円の支給）
支給条件：出生届提出後に申請可能

習志野市の子育て支援情報(2) 子どもの医療費助成

習志野市では、所得制限なく、子どもが医療機関にかかる際の医療費助成があります。以前は、中学3年生までが対象だった子どもの医療費助成ですが、2023年4月1日より高校生相当年齢まで拡大されました。

子どもが大きくなると、病気だけでなく、部活動などでのケガが増えるかもしれません。高校生相当でも医療機関に受診しやすい環境支援があると、通院しやすくなるでしょう。

対象者： 健康保険に加入している0歳～高校生相当年齢（18歳に達する日以降の最初の3月31日）までの児童
自己負担金：
・通院：1回300円（市民税所得割非課税世帯は無料）
　　　　同一月内かつ同一医療機関の診療で6回目以降は無料※
・入院：1日300円（市民税所得割非課税世帯は無料）
　　　　同一月内かつ同一医療機関の入院で11日目以降は無料※
・調剤：無料
※月額上限は、通院と入院を別々でカウントします。

習志野市の子育て支援情報(3)こどもセンターの設置

習志野市には、就学前のお子さんとその保護者のための子育て広場、“こどもセンター”が8カ所あります。室内に遊具やおもちゃ、絵本が準備されていて、自由に遊び、交流を楽しめる施設です。施設によっては赤ちゃんコーナーもあるので、月齢に合わせて利用できます。

センターには“子育て支援コンシェルジュ”が配置されているため、子育てに関する悩みやサービス、制度について、いつでも相談できます。私は実際に何度か利用したことがあり、職員の方に相談したり、似たような月齢のパパママとお話をしたりと、気軽に交流できたところが嬉しかったです。

習志野市の子育て支援情報(4) ファミリー・サポート・センター

ファミリー・サポート・センターとは、援助を受けたい人と援助をできる人が会員となり、相互の協力により地域で支え合うシステムです。支援内容は主に以下の4つです。

・子どもの一時保育や、保育施設までの送迎などの育児支援
・保護者の体調不良や産前産後の家事支援
・子どもの宿泊を伴うショートステイ
・こどもセンターでの一時預かり

身近に頼れる親族がいない方や、共働きのご家庭の場合、家庭内でカバーできない部分を助け合える環境が整っていると、安心して子育てができるでしょう。

習志野市の子育て支援情報(5) 第3子以降の学校給食費無償化

習志野市では多子世帯への支援として、習志野市立小学校・中学校に通う、第3子以降の児童・生徒の学校給食費が無償になります。お子さんの多い世帯にとって、非常に助かる支援です。

習志野市での子育て体験談

ここからは、習志野市で子育てをする魅力と、子育て環境、住まい事情をお伝えします。

習志野市で子育てをする魅力

習志野市在住歴4年の私が、習志野市で子育てをする魅力としてお伝えしたいのは大きく以下の2つです。

(1)自然が豊かで遊べる場所がたくさん
(2)幼少期から音楽に親しめる

習志野市で子育てをする魅力(1) 自然が豊かで遊べる場所がたくさん

習志野市に住んでみて驚いたのは、思っていたよりもずっと自然が豊かだったところです。市内には、国内の干潟として初めて“ラムサール条約登録湿地”に認定された谷津干潟公園があります。

敷地内にある谷津干潟自然観察センターには、レンジャーが常駐しています。水鳥や干潟の水生生物を間近に観察できたり、さまざまな自然体験プログラムを体験できたりと、親子で有意義な時間を楽しめるでしょう。

隣接する小学校では、授業の中に干潟観察が組み込まれており、いい取り組みだと思っています。

施設名：谷津干潟自然観察センター
所在地：習志野市秋津5-1-1
アクセス：京成電鉄谷津駅から徒歩約30分、JR京葉線新習志野駅・南船橋駅からそれぞれ徒歩約20分
開館時間：9:00〜17:00（入館は16:30まで）

ほかにも、香澄公園・実籾自然公園・袖ヶ浦西近隣公園などの大きな公園が複数あり、思いきり体を動かして遊べます。

習志野市で子育てをする魅力(2)幼少期から音楽に親しめる

実際に住んでみて分かったことなのですが、習志野市は幼少期から音楽に親しめる環境が整っています。習志野市は“音楽のまち”といわれており、小学校から音楽部があるなど、活動がとても盛んです。

小・中・高それぞれ全国コンクールで好成績を収める学校があり、大変驚きました。音楽関係の仕事をしている他県の知人に、私が習志野市在住であることを伝えたら、「習志野市は音楽の強豪校が有名だ」と、知っていました。

私は、音楽や楽器を習うことに難しそうなイメージを持っていましたが、身近に触れる機会があるので、子どもの成長にぴったりな環境といえます。

習志野市の子育て環境

わが家の近くには同年代の子どもが何人も住んでいるため、公園で偶然会って一緒に遊んでくることも多く、非常に楽しそうです。

市内にある香澄公園は、広大な敷地内にさまざまな遊びスポットがある公園です。水遊びができるじゃぶじゃぶ池、大きな遊具があるとりでの丘、さわやかな香りを楽しめる樹木や草花などを集めた香りの広場などがあります。じゃぶじゃぶ池は私たち家族もよく遊びに行く場所で、子どもたちは大喜びしています。

無料のバーベキュー場があり、家族や友人とバーベキューを楽しむことも可能です。

施設名：香澄公園
所在地：習志野市香澄3〜6丁目
アクセス：JR京葉線新習志野駅から徒歩約7分

谷津バラ園は、世界各国のバラ800種類7,500株が植えられています。春は5月中旬から6月中旬頃、秋は10月中旬から11月中旬頃に見頃となり、シーズンには多くの人が訪れる人気スポットです。見頃の時期の園内は、バラの香りに包まれています。

施設名：谷津バラ園
所在地：習志野市谷津3-1-14
アクセス：京成電鉄谷津駅から徒歩5分、JR総武線津田沼駅より谷津干潟行き京成バスで谷津南小学校下車、徒歩3分
開園時間：時期によって異なる

市内ではありませんが、隣接する千葉市美浜区の幕張エリアにはたくさんの商業施設やイベント施設が立ち並んでいます。

イオンモール幕張新都心は、習志野市内から車で20〜30分ほどの距離にある日本最大級の広さを誇るショッピングモールで、映画館やスポーツ施設が併設されています。大きな駐車場も完備されており、子ども連れでお出かけしやすいスポットです。

施設名：イオンモール幕張新都心
所在地：千葉市美浜区豊砂1-1他
アクセス：JR京葉線幕張豊砂駅すぐ
営業時間：モール専門店 10:00～21:00、レストラン街 11:00～22:00　※一部店舗は営業時間が異なります。

同じく隣接する船橋市には、ららぽーとTOKYO-BAY（トーキョーベイ）や、IKEA Tokyo-Bay（イケアトーキョーベイ）があります。これらも習志野市内から車で20〜30分ほどの場所にある大型のショッピング施設です。

施設名：ららぽーとTOKYO-BAY
所在地：船橋市浜町 2-1-1
アクセス：JR南船橋駅から徒歩5分、京成電鉄 京成船橋競馬場駅から徒歩10分
営業時間：10:00〜20:00　土日祝は10:00〜21:00　※一部店舗は営業時間が異なります。

施設名：IKEA Tokyo-Bay
所在地：船橋市浜町2-3-30
アクセス：JR京葉線・武蔵野線 南船橋駅すぐ、京成電鉄 船橋競馬場駅から徒歩15分
営業時間：月曜日～木曜日10:00～19:00、金曜日～日曜日10:00～20:00
※一部店舗は営業時間が異なります。

習志野市の住まい事情

実際に住むとなった場合に気になるのが、家賃などの住まい事情です。習志野市は、隣接の地域と比べると家賃相場が低い傾向にあります。

2LDKで比較すると、習志野市の平均家賃相場は11.91万円で、隣接する船橋市は13.64万円、千葉市美浜区は15.43万円でした。

東京都世田谷区の家賃相場は2LDKで24.33万円なので、比較すると2分の1程です。（2024年9月20日時点）習志野市は都心へのアクセスがいいだけでなく、隣接地域よりも家賃相場が低めなので、意外と穴場かもしれません。

習志野市の子育て世帯におすすめエリア

習志野市は子育て環境が整った暮らしやすい街です。ここからは、その中でも特に子育て世帯におすすめしたいエリアをご紹介します。

習志野市の子育て世帯におすすめエリア(1) 奏（かなで）の杜エリア

習志野市の子育て世帯におすすめエリア(2) 大久保エリア

次におすすめするのは大久保エリアです。大久保エリアには大学のキャンパスがあり、学生が多いですが住宅街も多く、公園も点在しています。

習志野市は心身ともに豊かな子育てをするのにぴったりな街