神奈川県にある座間市は、相模原市と海老名市に挟まれた小さい市です。県の人口密度ランキングでは、横浜市に次ぐ4位でした。
座間市は地下水が豊富で、市の水道水には市内でくみ上げられた湧き水が利用されています。そのため、きれいでおいしい水を子どもに飲ませてあげられますし、毎日の料理もおいしく、ウォーターサーバーいらずです。
今回の記事では、座間市で生まれ育ち、3歳の子どもを育てる私が、実際に利用した子育て支援や子育て環境についてご紹介します。子育て体験談とともにお伝えしますので、子育てする街を探している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
座間市での子育て
まずは、座間市の概要や子育てに関する数字についてまとめてみました。
座間市の概要
座間市は、神奈川県中部にある人口約13万人の、のんびりとした街です。小田急小田原線とJR相模線、隣接する海老名市に相鉄線が通り、交通の便のよさから新宿や横浜のベッドタウンにもなっています。
国道246線や圏央道の厚木パーキングエリアに接続する、スマートインターチェンジ(スマートIC)があるため、自動車での移動も便利です。
市内には大きな公園があり、子どもと遊ぶ家族連れや、運動に来ている方々を多く見かけます。最近では、アパートやマンションが続々と建設され、現在座間市には約6万世帯が暮らしています。
コストコや業務スーパー、イオンモールができたため、話題の食料品や日用雑貨をすべて市内でそろえられて大変便利になりました。イオンモールには映画館も併設されているので、休日や長期休みのお出かけにも嬉しいスポットです。
わが家が子育て環境に座間市を選んだワケ
座間で生まれ育った私は、転勤族だった父の影響もあり、「子育てをするなら住み続けられる街で暮らしたい」と考えていました。”治安がよく、空気がきれいな場所”という私の譲れない条件を座間が満たしていたため、そのまま子育ての地として選び、現在も暮らしています。
緑が多く、水もきれいな座間市は、子育てにぴったりの街だと感じます。わが家が暮らすマンションは、車で10分ほどのところにスーパーがあり、子ども連れで買い物にも行きやすい距離だったため、購入しました。
座間市の住宅・不動産を探す
実際どう?座間市の子育て
ここからは座間市の魅力と、座間市の子育て事情や支援情報についてご紹介します。
数字で見る座間市の子育て事情
座間市の人口は、2005年から緩やかに増加し、2019年に初めて13万人を超えました。
現在の座間市の年少人口は(0~14歳)は約1万4,646人です(2024年9月時点)。年齢別では日本全体の傾向と同じく、高齢者人口(65歳以上)が増加し、年少人口(0~14歳)や生産年齢人口(15~64歳)緩やかに減少しています。
座間市の保育施設数は以下のとおりです。(2024年4月1日時点)
・市立保育園7園
・私立保育園18園
・小規模保育施設4施設
・家庭的保育施設2施設
2020年に初の女性市長が誕生してから、待機児童削減に向けた取り組みが活発になりました。その結果、2024年4月1日時点の保育所等利用待機児童数は30人で、前年度よりも20人減少しました。このことから座間市は待機児童の減少を目指して積極的に取り組んでいることが分かります。
また、座間市には私立幼稚園が9園あります。2025年4月には、幼稚園2施設が認定こども園になる予定です。
座間市の子育て支援情報
母から聞いた話によると、私が子どもだった20年ほど前に比べ、現在の座間市の子育て支援はとても充実しているそうです。
ここでは座間市の子育て支援情報のうち、主なものを5つご紹介します。最新情報は座間市の公式ホームページを確認ください。
座間市の子育て支援情報(1) 出産・子育て応援交付金事業
座間市では妊娠時から出産・子育てまで一貫した支援を行っています。2023年2月から経済的支援として、出産応援金5万円と、子育て応援金5万円が受け取れるようになりました。
妊娠届け出時(母子健康手帳交付時)と出生届け出後(赤ちゃん訪問時)にそれぞれ面談を行い、各5万円が支給されます。所得制限はありません。物価高の進む中、こういった給付金を受けられたのはとても心強かったです。
ほかにも妊娠届出時に市から渡される2次元コードから、妊娠8ヶ月ごろにアンケートに回答すると、希望した人は面談を受けられます。不安や孤独を感じる時期にサポートしてくれる体制があると安心です。
座間市の子育て支援情報(2) 子育て支援センター「ネウボラざまりん」
「ネウボラざまりん」は2018年度神奈川県ベスト育児制度賞を受賞した、座間市の子育て支援センターです。
「ネウボラざまりん」では妊娠前から子育て期まで、切れ目のない支援を実施することを目的としていて、子育てに悩んだらいつでも相談できます。授乳室や子どもが遊べるスペース、個室の相談室もあり、落ち着いた環境で話を聞いてもらえます。子育て中は何かと子どもの様子や成長が気になるのですが、「気軽に相談できる場所」があるだけで、心の支えになりました。
また、少し費用はかかりますが、産後ケアや助産師さんの訪問によるケアを受けられるので、産後の体が不安定な時期も安心して過ごせる環境が整っています。
座間市の子育て支援情報(3) 小児医療費助成
乳幼児期の子どもは風邪をひきやすく、病院のお世話になる機会が多いです。1つ病気が治ったと思ったら別の病気にかかってしまったり、きょうだいから風邪がうつってしまったりすることもあります。そのようなときに支えになるのが、小児医療費助成制度です。
座間市は子どもの保健医療による医療費の自己負担を助成してくれます。2023年10月から対象年齢が「満18歳に達する日以降の最初の3月31日まで」に拡大され、より子育てに寄り添った制度になっています。
対象年齢:0歳~満18歳年度末まで
自己負担金:通院・入院・補装具など無料
座間市の子育て支援情報(4) ひとり親家庭の支援
座間市にはひとり親家庭を支えるさまざまな制度があります。
就学援助制度は、市内の小・中学生の子育て中で経済的に困っている家庭を対象にした制度です。就学用の学用品や給食、医療・校外活動・修学旅行などにかかる費用を一部援助してくれます。
母子父子寡婦福祉資金は、ひとり親家庭の子どもの学習機会を支援する制度です。高校や大学の入学資金や就職のための資格試験にかかる料金を、無利子または年1.0%で借りられます。
座間市の子育て支援情報(5) 中学校給食(選択式)
座間市の中学校では各家庭の事情に合わせて、給食を利用するか、お弁当を持参するかを選択できます。申し込み方法は「年間申し込み」と「月間申し込み」の2種類で、座間市公式LINEのメニュー欄から申し込めます。
「月間申し込み」は1ヶ月のうち、給食を利用したい日”だけ”を選んで申し込むことが可能です。例えば、仕事が忙しくなる日だけ給食を利用することもできます。
わが家の子どもはまだ利用する年齢ではないのですが、早くこの制度を活用してみたいと思っています。事前に配布される献立を子どもと確認しながら、食べてみたいメニューを探してみるのも楽しそうですよね。
給食のメニューは、市の専任栄養士がバランスの取れた献立を作成していて、翌月分を座間市の公式サイトなどで確認できます。1食270円(税込み)とリーズナブルなのにデザートが出る日もしばしば。毎月何品も新メニューが登場していて、子どもが飽きずに食べられる工夫もうれしいポイントです。
座間市での子育て体験談
ここからは、座間市での子育て体験談を中心にご紹介します。
座間市で子育てをする魅力
座間市で長年生活をしていて感じるのが、地域の人々の優しさです。市内にある公園では、子どもたちがたくさん集まり、遊具で遊んだり広場でサッカーをしたりと、楽しそうに遊んでいます。
こういった様子を地域の人も見守っていてくれていて、子どもと一緒に歩いていると散歩中のお年寄りに声をかけてもらうことも多いです。地域でのコミュニケーションは、防犯にもつながっていると感じます。
市内で開催されるイベントでおすすめしたいのが、座間市立図書館で開催されている「子どもおはなし会」です。職員の方が読み聞かせをしてくれて、いろいろな本に出合えるいい機会となっています。
座間図書館は児童書の蔵書が多く、子ども向けの低い本棚に並べてくれているので、子どもが好きな本を自分で選べる嬉しさがあります。
施設名:座間市立図書館
所在地:神奈川県座間市入谷東1丁目3番1号
アクセス:小田急小田原線座間駅より徒歩20分
開館時間:平日9:00~19:00、土日祝9:00~17:00
休館日:毎週月曜日(祝日・休日と重なるときは開館し、翌日が休館)
座間市の子育て環境
座間市の子育て環境(1) イオンモール座間
座間市には2018年にイオンモールができました。それまで市内に日用品やファッションを扱う大きな商業施設はなかったので、建設が決まったときはとても驚きました。
座間イオンモールには食料品や日用品、ファッション・家電・本・フードコートがあります。それだけではなく、映画館とプールのあるスポーツクラブ、屋外バーベキュー場が併設されている大型施設です。
座間市内外から車で訪れる人も多く、休日は駐車場が屋上まで満車になることもありました。イベントなども頻繁に開催されているため、一日中楽しめるショッピングモールです。
施設名:イオンモール座間
所在地:神奈川県座間市広野台2丁目10-4
アクセス:座間市コミュニティバスまたは、小田急江ノ島線「南林間駅(西口)」・小田急小田原線「小田急相模原駅(北口)」より神奈川中央交通バス「イオンモール座間」下車
営業時間: 10:00~21:00(レストラン・スーパーマーケットは営業時間が異なります)
座間市の子育て環境(2) COSTCO(コストコ) 座間倉庫店
2011年にCOSTCO座間倉庫店がオープンしました。自宅近くにCOSTCOがあるというのは、子育て世帯になった今も、非常に便利だと感じます。
買い物に来る人は子ども連れの家族が多く、大袋に入ったパンや味付けの肉、冷凍食品を購入しているのを見かけます。わが家でも運動会シーズンやお盆の時期になると、祖父母と一緒に買い物に行き、お寿司やピザ、バーベキューセットを購入することが多いです。
子育てに必要なおむつも種類が豊富で、子どもの成長に合わせて選べます。大容量パックだと、通常スーパーで購入するときよりも1枚当たりの金額が安くなるので、助かりました。
休日は多くの人でにぎわうため、駐車場待ちの列ができることも少なくありません。買い物へ行くなら、開店直後か夕方がおすすめです。
施設名:COSTCO 座間倉庫店
所在地:神奈川県座間市東原1-13-3
アクセス:相模鉄道さがみ野駅より徒歩20分
営業時間:10:00~20:00
座間市の住まい事情
実際に住むとなったら、家賃などの住まい情報も気になりますよね。
座間市と環境が近い、隣の海老名市と家賃相場を比較してみましょう。座間市の2DKの家賃相場は6.70 万円でしたが、海老名市の2DKの家賃相場は11.25万円でした。3LDKで比較すると、座間市の家賃相場は12.69万円で、海老名市の家賃相場は17.64円となっています。
続いては、隣接する大和市や厚木市と家賃相場を比較してみましょう。イオンモールがある大和市の家賃相場は2DKが8.59万円、3LDKが14.66万円でした。厚木市の家賃相場は2DKが6.78万円、3LDKが13.32万円です。
こうしてみると、大きな商業施設やスーパーがある便利な環境にもかかわらず、座間市は家賃相場が安い傾向にあります。
座間市はここ数年で子育て施策や商業施設が充実してきているので、今まさに子育てにぴったりな街といえるでしょう。
座間市の住宅・不動産を探す
座間市の子育て世帯におすすめエリア
座間市は全体的に子育てがしやすい街です。ここでは、特に子育て世帯におすすめしたいエリアをご紹介します。
座間市の子育て世帯におすすめのエリア(1)立野台小学校周辺
1つ目は、立野台小学校の校区に当たる地域です。わが家はこのエリアにあり、座間市役所や座間市立図書館など、市内の主要な公共施設がそろっていて、暮らしやすい環境といえます。
座間市の中で、新しいマンションやアパートが増えているのが立野台小学校周辺です。すぐに「満室」の看板が出ているのを見かけるため、大変人気があるようです。
ここ数年で、コンビニや大手寿司チェーン店、ドラッグストアが立ち並び、さらに便利になりました。郵便局やスーパー、100円均一ショップもあるため、この地域だけで必要なものがそろいます。
座間市の子育て世帯におすすめのエリア(2)小田急小田原線 座間駅周辺
2つ目は、小田急小田原線座間駅の周辺です。この地域にも子育てに便利な施設が集まっています。座間駅周辺には幼稚園や保育園が複数あるため、通勤時に子どもを預けてから駅に向かうことが可能です。
座間駅の近くにある小田急マルシェには、スーパーやドラッグストア、ベーカリー、歯科医院が入っています。短時間で買い物に行って帰ってこられるのは、子育てで忙しいときにとてもありがたいです。
施設名:小田急マルシェ座間1
所在地:神奈川県座間市入谷東3丁目60-2
アクセス:小田急小田原線座間駅 すぐ
営業時間:10:00~22:00(店舗・施設により営業時間や定休日は異なります)
座間駅の住宅・不動産を探す
座間市は子どもとの時間をゆっくり楽しみたい人にぴったりな街
座間市は、年々子育てしやすい街へと環境が変わってきています。大きな公園が整備されて広場と遊具が充実したり、子どもと訪れたい商業施設が増えたりと、子どもとの大切な時間を育める場所も多いです。
これからも座間市はますます子育てしやすい街へと変化していくでしょう。関東や神奈川県への引越しを検討中の方は、ぜひ座間市も候補に入れてみてください。