兵庫県西宮市は、大阪と神戸の中間に位置し、交通アクセスのよさと豊かな自然が魅力の街です。高校野球が行われる阪神甲子園球場や日本酒の名産地としても有名で、LIFULL HOME’S住みたい行政区ランキング2024「借りて住みたい行政区 近畿圏版」で1位に輝いたこともあります。
わが家は、子どもが生まれたことをきっかけに、夫が生まれ育った西宮市に引越してきました。10年余り住んでみて感じるのは、西宮市は子育てするのにちょうどよく、歳をとってもずっと住み続けたい魅力のあふれる街だということです。
この記事では、私の子育て体験をもとに、西宮市の子育て支援情報や人気のお出かけスポットなど、西宮市の魅力をたっぷり紹介します。西宮市での子育てを検討している方はぜひ読んでみてくださいね。
西宮市で子育て中
まずは、西宮市の概要と、わが家が子育て環境に西宮市を選んだ理由をご紹介します。
西宮市の概要
兵庫県西宮市は、大阪と神戸のちょうど中間に位置する、人口約49万人の中核都市です。JR・阪急電車・阪神電車の3つの路線が走っており、電車での移動が非常に便利。車での移動も、阪神高速や名神高速が使いやすく、どこへ行くにも大変スムーズです。
北部には自然の豊かな住宅街が、中央部から南部にかけては大型商業施設や文化施設が充実したエリアが広がっています。特に、甲山周辺は緑に囲まれた静かな環境で、落ち着いた暮らしを求める方に最適です。
西宮市の住宅・不動産を探す
一方、南部は生活に便利な施設が整い、子どもがいる家庭も過ごしやすいでしょう。美しい山・川・海と、多様な自然に恵まれている点も大きな魅力といえます。
西宮市は阪神甲子園球場がある街としても有名です。春夏の高校野球大会が行われる場所として、多くの人が集まる観光スポットです。阪神甲子園球場は阪神タイガースの本拠地でもあり、プロ野球の開催日には多くの野球ファンでにぎわいます。
歴史的には、平安時代から続く西宮神社が有名です。毎年1月に行われる「十日えびす」で「福男」を目指して激走する男性たちの姿を、ニュース映像等で見たことのある方も多いのではないでしょうか。
また、西宮は酒どころとしての歴史もあり、かつては「灘五郷」の1つとして日本酒の生産が盛んでした。現在でも、西宮には多くの酒造会社があります。
わが家が子育て環境に西宮市を選んだワケ
わが家は、子どもが生まれたことをきっかけに西宮市に引越してきました。西宮市で生まれ育った夫が「子育てをするなら西宮市がいい」と強く希望したことが一番の理由です。西宮市には地元愛が強い方が多いように感じます。
引越したばかりの頃、私は育児休業中だったため、一番心配していたのは保育所に入れるかどうか、という点でした。西宮市の中心部には公立・私立を含めて保育所が数多くあり、第1 希望の保育園に入園できたときにはホッとしました。
また、西宮市には赤ちゃんから楽しめる公園が多いところも魅力です。北部には自然の豊かな公園や緑地があり、四季折々の植物を楽しめます。南部には海岸に面した公園があり、海の生き物と触れ合うことも可能です。多様な自然環境を子どもと一緒に楽しめるのは、子育てするうえで重要なポイントといえます。
西宮市は商業施設も整っているため、買い物にも困りません。阪急西宮ガーデンズや、ららぽーと甲子園などの大型のショッピングセンターがあり、子育てに必要なものはすべて市内で手に入ります。共働きで忙しいわが家にとって、買い物が便利なのは非常にありがたいポイントでした。
実際どう?西宮市の子育て
数字で見る西宮市の子育て事情
2024年6月時点での西宮市の総人口は約48万人です。そのうち、0~14歳の子どもの数は6万1,604人で、人口の約12%を占めています。
2024年現在の、西宮市の幼稚園・保育所・子育て関連施設等の数は以下の通りです。
市立幼稚園 13
私立幼稚園 31
市立保育所 23
私立保育所 34
幼稚園型認定こども園 7
幼保連携型認定こども園 38
企業主導型保育事業 36
認可外保育施設 36
2024年4月1日現在の国の定義に基づく西宮市の待機児童数は121 人で、昨年から 65 人増加しています。
西宮市の発表によると、2024年は保育所等入所申込者数が過去最大となり、保育所等の新設などにより、待機児童の早期解消に向けて重点的に取組みを進めているそうです。
西宮市の子育て支援情報
西宮市で実施している子育て支援情報を、わが家が実際に利用したものを中心に紹介します。最新情報は、西宮市の公式サイトで確認できます。
西宮市の子育て支援情報(1)こども医療費助成制度の対象拡大
令和5年1月1日から、こども医療費助成制度の対象が高校生までに拡大されました。これにより、小学4年生から高校生の子どもまで、医療費の助成を受けられるようになりました。
こども医療費助成制度で拡大された助成内容は以下のとおりです。
高校生の一部負担金 ※所得制限なし
<1医療機関等あたり>
外来:1日800円限度(月2回まで、3回目以降無料)
入院:1割負担(月3,200円限度)
小学4年生から中学3年生の一部負担金 ※所得基準額未満の場合は無料
<1医療機関等あたり>
外来:1日800円限度(月2回まで、3回目以降無料)
入院:1割負担(月3,200円限度)
西宮市の子育て支援情報(2)子育てコンシェルジュ
子育ての悩みや困りごとについて、専任のスタッフに無料で相談できる制度です。妊娠中の方や0歳から就学前のお子さんがいる家庭が対象。専任スタッフである「子育てコンシェルジュ」が、相談内容に応じて必要な子育て支援サービスにつながるサポートをしてくれます。
西宮市の子育て支援情報(3)乳児家庭全戸訪問
西宮市では、生後3ヶ月頃の赤ちゃんがいる家庭を専門のスタッフが訪問し、子育てに関する情報提供を行ったり、不安や悩みの相談に応じたりしています。
生後間もない赤ちゃんがいると外出もままならず、一人で子育ての悩みを抱えやすいです。私は、訪問してくれたスタッフの方に子育ての悩みを聞いてもらったことで、気持ちが楽になったことをよく覚えています。
西宮市の子育て支援情報(4)にしのみやしファミリー・サポート
にしのみやしファミリー・サポートは、「子育ての援助を受けたい人」と「子育ての援助を行いたい人」が、お互いに助け合いながら、地域の中で育児の援助活動を行う会員制の組織です。
子どもを預けたい人は、0歳から小学校6年生までの子どもがいれば会員になれます。子どもを預かる人は、西宮市の「保育サポート養成講座」を受講した、子育て経験のある方なので安心です。わが家は、出張などで保育園のお迎えに間に合わないときにお世話になりました。
にしのみやしファミリー・サポートの利用料金は下記のとおりです。
<にしのみやしファミリー・サポート 利用料>
・月曜日~金曜日(7時~19時)
30分につき400円
・土曜・日曜・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)・上記以外の時間帯
30分につき450円
※子どもの送迎時にかかる交通費や食事代、紙おむつ代などは依頼者の負担になります。
西宮市の子育て支援情報(5)留守家庭児童育成センターと放課後キッズ
「留守家庭児童育成センター」は、就労などにより昼間、家庭に保護者がいない小学校1~3年生の子どもを、放課後や夏休み等の長期休業期間中に預かってくれる施設です。西宮市では、各小学校の敷地内に育成センターを設置しています。
また、放課後の子どもの自由な遊び場や学びの場を提供する、「西宮市放課後キッズルーム事業(放課後キッズ)」も進められています。放課後、小学校のランチルームや図書室、運動場などを子どもたちに開放し、利用申し込みをしている子どもはいつでも利用できる制度です。利用料金は無料です(別途保険料が必要になります。)
西宮市での子育て体験談
西宮市で子育てをする魅力
西宮市には、緑の豊かな公園や歴史ある神社が多く、子どもと一緒に自然を感じながら遊べます。休日に散歩をしたり、家族そろってサイクリングをしてみたりと、自宅の近くに子どもと楽しく過ごせる場所がいくつもあり、助かっています。
また、子どもの習いごとの選択肢も豊富です。スポーツはもちろん、音楽・アート・プログラミングなど、子どもが興味を持った分野にすぐに挑戦できる環境が整っています。子どもの可能性を広げる機会が多く、どんどんチャレンジさせてあげられるのは、親として嬉しいことです。
子どもが大きくなるにつれて感じるのは、進路の選択肢が多様だということです。駅前には学習塾が多数あり、勉強に対する意識の高いご家庭が多い印象を受けます。市内には高校や大学が多く、交通の利便性が高いため、通学可能な範囲にたくさんの進学先があります。進路を考える際に、選択肢が豊富にあることは、子どもにとっても恵まれた環境といえるでしょう。
さらに、西宮市は医療施設も充実しており、大小さまざまな病院が点在しています。わが家のかかりつけの病院はすべて徒歩10分圏内にあります。急な病気やけがの際にもすぐに対応できる環境が整っているため、子育て中の親にとって安心できる環境です。
西宮市の子育て環境
ここからは、私が子どもと一緒に利用した、おすすめのお出かけスポットを5つ紹介します。
西宮市の子育て環境(1)西宮市立子育て総合センターのびのびあおぞら館
子どもたちがよちよち歩きだった頃に、毎日のように遊びに出かけていたのが、西宮市の子育て総合センター「のびのびあおぞら館」です。スタッフが常駐しているので0歳から安心して遊ばせられる施設です。
施設内にはさまざまなおもちゃや木製遊具があります。広場には小さなすべり台や砂場があり、乳幼児期の子どもが遊ぶのにぴったりです。
施設名:西宮市立子育て総合センターのびのびあおぞら館
所在地:西宮市津田町3-40
アクセス:JR西宮駅から徒歩7分
開館時間:9:00~17:30
※ 利用日時は事業ごとに異なりますのでご確認ください。
西宮市の子育て環境(2)あらきの森公園
幼児から小学生くらいのお子さんにおすすめの公園が、「あらきの森公園」です。この公園の目玉は大きな遊具とすべり台。ちょっと勇気のいる大きなすべり台を、わが子が一人で滑れるようになった日のことは今でも忘れられません。
広場では野球やサッカーなどの球技で遊べます。春には桜を眺め、秋にはどんぐり拾いができる、一年を通して家族で楽しめるおすすめの公園です。
施設名:あらきの森公園
所在地:西宮市荒木町22
アクセス:阪急門戸厄神駅から徒歩18分
西宮市の子育て環境(3)西宮浜総合公園 みやっこキッズダム
西宮浜総合公園は令和5年に再整備が完了した、市内でも新しい公園施設です。バーベキューや日帰りキャンプができるエリア、バスケットボール広場やスケートボード広場もあります。
「みやっこキッズダム」には年齢別のゾーンがあり、乳幼児から小学生までの子どもが思いっきり体を動かせるおすすめの遊び場です。
施設名:西宮浜総合公園 みやっこキッズダム
所在地:西宮市西宮浜3丁目
アクセス:JR西宮駅からバスで約30分
西宮市の子育て環境(4)兵庫県立芸術文化センター
阪急西宮北口駅前にある兵庫県立芸術文化センターは、オペラやバレエ公演を行っている大規模ホールです。本格的なオーケストラやクラッシックコンサートをはじめ、演劇や落語の公演も開催されており、西宮市の芸術文化の中心地です。
この本格的な音楽ホールでは、中学校の合唱コンクールや文化発表会なども開催されています。最高の音響設備が整ったホールで歌ったり演奏したりした経験は、きっと忘れられない思い出となることでしょう。
施設名:兵庫県立芸術文化センター
所在地:西宮市高松町2-22
アクセス:阪急西宮北口駅南改札口直結
西宮市の子育て環境(5)阪急西宮ガーデンズ
阪急西宮ガーデンズは西日本最大級のショッピングセンターです。ベビー服などの子ども関連商品の品ぞろえが充実しており、子育てに必要なものはだいたいこちらで購入できます。子ども連れに配慮されており、私は子どもが赤ちゃんの頃に、ベビーカーを押して買い物がてら館内をお散歩していました。
特におすすめなのは、屋上広場です。大きくてきれいな噴水があり、夏場はたくさんのお子さんが楽しそうに水遊びをしています。水遊びで服が濡れてしまっても、すぐ横の店舗で子ども服が買えるので便利です。
施設名:阪急西宮ガーデンズ
所在地:西宮市高松町14-2
アクセス:阪急西宮北口駅東改札口から徒歩3分
営業時間:
【本館専門店】
1F〜5F:10:00~20:00
1Fガーデンズキッチン:11:00~20:30
4Fダイニングレジデンス:11:00~22:00
西宮市の住まい事情
西宮市の賃貸物件情報や家賃相場について紹介します。
西宮市にはワンルームから3LDK まで、さまざまな間取りの物件があります。一人暮らしの大学生向けの物件からファミリー層に向けた広めの物件まで、多様なニーズにこたえる物件がそろっている印象です。
ファミリー向けの物件の家賃相場を見てみると2LDK・3K・3DKが11.79万円、3LDK・4K・4DKが 14.44万円でした。兵庫県内では、隣接する神戸市中心部や芦屋市に次いで高い家賃相場です。
西宮市は、近畿圏の「借りて住みたい行政区ランキング」で2年連続1位となっており、その人気の高さから、家賃相場は近隣地域に比べて高くなってしまうのだと考えられます。
西宮市の子育て世帯におすすめエリア
西宮市の中でも、子育て世帯に特におすすめのエリアを2つ紹介します。
西宮市の子育て世帯におすすめエリア(1)阪急西宮北口駅周辺
初めに紹介するのは、阪急西宮北口駅周辺です。西宮北口駅の魅力は抜群の交通アクセス。阪急電車の特急を利用した場合、大阪梅田駅までは13分、神戸三宮までは14分で移動できます。また、阪急今津線や阪急宝塚線とも連結しているので、通勤通学はもちろん、家族とのお出かけにも大変便利な場所です。
駅直結の阪急西宮ガーデンズには、阪急百貨店と大型スーパーのイズミヤ、約300店舗を超えるショップが軒を連ねており、生活に必要なものをそろえられるでしょう。大型の映画館もあり、子どもと一緒にアニメ映画を楽しむことも可能です。
阪急西宮北口駅の住宅・不動産を探す
駅前はにぎわっていますが、駅から少し離れると閑静な住宅街が広がっています。住宅街の中には整備された大小さまざまの公園が点在し、小さな子どもと散歩をしながら遊びやすい環境です。阪急電車を間近に眺めながら遊べる公園もあり、電車が大好きな子どもたちでいつもにぎわっています。
西宮北口周辺の住宅街には、畑や水田が所々にあり、トマトやキュウリの直売を行っていることもあります。稲が成長してお米が実るまでの成長過程を、子どもと一緒に日々観察できるので、いい経験になるでしょう。
西宮市の子育て世帯におすすめエリア(2)今津浜周辺
次に紹介するのは、今津浜周辺のエリアです。このエリアの魅力は、海に面した公園がたくさんあるところです。大きなローラーコースターがある「甲子園浜海浜公園」や、きれいな砂浜がある「御前浜公園」では、海を眺めながら子どもと遊べます。
また、阪神甲子園球場に近いこともあって、野球グラウンドや野球のできる運動公園も数多くあります。休日は子どもとキャッチボールがしたいという方に、ぴったりのエリアです。
西宮市は子どもと一緒にいろいろなことにチャレンジできる街
西宮市は、自然とさまざまな施設が充実した子育てするのに最適な街です。子どもと一緒にのびのびと体を動かして遊べる公園がたくさんあり、教育施設や文化施設が充実しています。
野球やサッカー、スイミングなどのスポーツをがんばりたいというお子さんが活躍できるスポーツクラブもあれば、ピアノやバレエをがんばりたいというお子さんが通えるスタジオもあります。英会話やプログラミングなどの習いごとができる施設も豊富で、子どもにいろいろなチャレンジさせてあげられる点が、大きな魅力です。
西宮市の住宅・不動産を探す
ここ数年は、子どもたちがチャレンジする姿を応援しながら、親である私も何か新しいことにチャレンジしてみたいと思うようになりました。
西宮市は、子どもと一緒にいろいろなことにチャレンジでき、親子で成長できる街です。子育てに最適な環境をお探しの方は、ぜひ西宮市を検討してみてくださいね。