岐阜と聞くと”白川郷”や”下呂・高山”などのイメージをお持ちの方が多いかもしれません。また、岐阜は田舎といったイメージを持つ方もいるかもしれませんね。
実際に岐阜市で暮らしてみると、自然豊かで交通アクセスもよく、住みやすい街だといえます。また、子育て世帯に向けた支援制度や施設なども多いです。
私は以前、お隣の各務原市に住んでいましたが、現在は岐阜市へ引越して子育てをしています。今回の記事では、実際に岐阜市で子育てをして感じた魅力をお伝えします。
岐阜市で子育て中
まずは、岐阜市の概要について紹介します。
岐阜市の概要
岐阜市は、岐阜県の南部に位置している市で、岐阜県の県庁所在地です。人口は約40万人で、土地面積は203.60km2となっています。 清流長良川・金華山などの豊かな自然や、岐阜城・ぎふ長良川の鵜飼など数多く残る歴史文化が特徴です。織田信長が岐阜を天下統一の拠点としたとされているため、岐阜駅には黄金の信長像がシンボルとして建てられました。
岐阜市の住まいを探す
岐阜市はJR東海道本線・JR高山本線・名鉄名古屋本線・名鉄各務原線が通っています。JR岐阜駅〜JR名古屋駅までは快速で約21分、名鉄岐阜駅〜名鉄名古屋駅までは急行に乗ると約33分で移動できます。
岐阜バスが毎日運行しており、岐阜市内の移動に便利です。交通機関が整っているのでアクセスもよく、住みやすい便利な街です。
わが家が子育て環境に岐阜市を選んだワケ
私は結婚を機に、夫の実家がある岐阜市へ引越してきました。岐阜市は私の地元である各務原市と隣接しており、もともとよく行っていたので、実際に住んでみても生活環境のギャップは特にありませんでした。岐阜市は自然や商業施設も多く、子育てに適した環境だと思ったことも、引越しを決めた理由の1つです。
先ほど岐阜市は交通の便がよいと紹介しましたが、日常的な買い物などの移動は車を利用することが当たり前になっています。岐阜県は車社会で、車の所有率が全国的にみても18位と高水準。そのため、どこに行っても駐車場は必ずあります。
岐阜市には駅周辺の繁華街を除けば、基本的に多くの施設に無料の駐車場が完備されています。子ども連れの買い物は何かと荷物が増えるため、わが家も車移動が基本です。駐車料金を気にせず、気兼ねなく車で移動できています。
実際どう?岐阜市の子育て
わが家は岐阜駅から車で20分ほどの賃貸アパートで暮らしています。現在0歳の子どもと夫と私の3人家族です。
ここからは、実際に岐阜市に住んでみて感じた子育て世代へおすすめしたいポイントや、子育て支援情報について紹介します。
数字で見る岐阜市の子育て事情
岐阜市の全体の人口は39万9,338人、世帯数は18万7,837世帯です。(2024年8月1日時点)前年の2023年と比較すると、岐阜市の人口は減少傾向にあります。現在、岐阜市の年少人口(0〜14歳)は約4万6,175人です。(2024年4月1日時点)
岐阜市の保育施設数は以下のとおりです。
・保育所(公立)11園
・保育所(私立)23園
・認定子ども園17園
・事業所内保育施設3園
・小規模保育施設29園
2020年4月から2023年4月1日時点での岐阜市内の待機児童数は4年連続0人でした。
岐阜市では、2020年から「岐阜市子ども・子育て支援プラン」として子育て支援に力を入れており、少子化対策・子育て支援・子どもの貧困化問題に取り組んでいます。
子育て理念として「小さな手と手をつつむ大きな手 ぬくもりのあふれるまち」 を掲げ、子育て世代が住みやすい街づくりに取り組んでいます。
岐阜市の子育て支援情報
ここでは岐阜市の主な5つの子育て支援情報をご紹介します。最新情報は岐阜市の公式ホームページをご確認ください。
岐阜市の子育て支援情報(1)児童手当の支給と手続きの簡略化
子どもが産まれた後は手続きが多く、提出書類も非常に多いです。代理人の方が代わりに行ってくれる場合もありますが、ご自身で行う場合は産後の身体でさまざまな手続きを行う必要があり、大変だと思います。
岐阜市では児童手当を受け取る際に出す必要があった現況届の提出が原則不要になりました。1つでも出す書類が減ることは負担軽減につながりとてもありがたく感じました。児童手当の給付については以下のようになっています。
・0歳~3歳未満 月額15,000円
・3歳~高校生年代 月額10,000円
※第3子以降は0歳~高校生年代 月額30,000円
支給時期は偶数月の15日(金融機関の休日にあたる場合はその前日)に、前月分までが支払われます。
岐阜市の子育て支援情報(2)子育て応援ギフト「ぎふっこギフト」
ぎふっこギフトとは岐阜市内に住民票を持っている人が、妊娠・出産をした際にもらえる子育て応援ギフトです。妊娠届を提出した時に5万円相当、出生届を提出した後に保健師訪問を終えると、5万円相当のギフトを受け取れます。
保健師訪問では、出産後1〜2ヶ月ごろに保健師が自宅に訪問し、赤ちゃんとお母さんの健康状態の確認や、赤ちゃんの体重・身体測定などを行ってくれます。子育てに関して困っていることや悩んでいることなどの相談にも乗ってくれるので、嬉しかったです。
岐阜市の子育て情報(3)岐阜県子育て家庭応援キャンペーン事業「ぎふっこカード」
「ぎふっこカード」とは、岐阜県内に住んでいる18歳未満の子どもがいる世帯や、妊娠中の方がいる世帯に向けて配布されているカードのことです。岐阜県内の「ぎふっこカード」対象店舗では買い物や施設利用などをする際に、ぎふっこカードを提示すると割引やポイント加算などの特典を受けられます。
現在は、「電子ぎふっこカード」が導入されています。電子ぎふっこカードは、スマートフォンなどから登録するだけでカードを持ち運ばなくても利用可能です。
私は実際に、いつもお買い物をするドラッグストアでポイントアップの特典を受けています。「ぎふっこカード」の対象店舗は多いので非常に助かっています。
岐阜市の子育て情報(4)ぎふファミリー・サポート・センター
岐阜市では「ぎふファミリー・サポート・センター」という有償ボランティア活動があります。岐阜市内の「育児の援助を受けたい方」と「育児の援助を行いたい方」が会員となって、お互いに援助活動を行うという取り組みです。
例えば、急に子どもが風邪を引いてしまった日や、風邪が治った翌日は保育園や幼稚園をお休みさせる必要があります。「ぎふファミリー・サポート・センター」は、このような時に仕事を休めず、頼れる人がいない場合の預かり先として利用することが可能です。
また、やむを得ず保育園の送迎ができない場合には、代わりに送迎をしてくれるといったサポートもあります。
岐阜市の子育て情報(5)岐阜県第二子以降出産祝金支給事業
岐阜市では、岐阜市内に住んでいる方を対象に第2子以降の子が生まれた世帯に対して、出生児1人あたり10万円を現金で支給しています。子どもが増えることはとても嬉しいことですが、その分家計の負担も増えるため、現金給付は大変ありがたい制度です。
岐阜市での子育て体験談
ここからは実際に岐阜市で子育てをする中で、私が魅力的に感じたことを紹介します。
岐阜市で子育てをする魅力
岐阜市は子育て世代に優しい街だと思います。岐阜市に住んでいる方たちは、買い物に行くと子どもに優しく笑いかけてくれたり、困っていると自然に声をかけて手伝ってくれたりしました。
豊かな自然も、岐阜市で子育てをするうえで魅力的なポイントです。私たち家族は、岐阜駅から車で約30分のところにある長良という地域に住んでいます。長良は、清流長良川や長良公園などがあり、自然豊かな地域です。特に長良公園は緑が美しく、子どもたちがのびのび遊べる公園です。長良公園の中央には花壇があり、大きな遊具もあります。
毎月第1土曜、第3日曜は長良公園にてオーガニックマルシェが開催されています。このマルシェでは、農家さんこだわりの野菜や生活雑貨など多くのものが販売されているので、見ているだけでも非常に楽しいです。公園内にはフードコートもあるので、ひと休みすることも可能です。
施設名:長良公園
所在地:岐阜県岐阜市長良字城之内1466-10
アクセス:JR岐阜駅から5.5kmバスで約30分
岐阜市の子育て環境
岐阜市では「こどもファースト」をテーマにさまざまな子ども支援に取り組んでおり、近年は子ども連れでも利用しやすい施設が増えてきました。
日常生活に必要な食料品から日用品、生活雑貨までほとんどのものが市内でそろうので、生活に困ることはありません。また、岐阜市に隣接する市には、各務原市の「イオンモール各務原インター」や本巣市の「モレラ岐阜」など大型のショッピングモールがあり、行きやすくて便利です。
岐阜市の子育て環境(1)メディアコスモス
わが家のお気に入りは、岐阜市にあるメディアコスモス。岐阜駅から車で約15分のところにあるとても大きな市立中央図書館です。
毎月イベントが定期的に行われており、敷地内には自然豊かな公園があります。施設内には図書館やさまざまな目的で使えるスタジオ、 こどものへやなど、子どもたちが遊べる場所が多く、小さなお子さん連れにも安心なベビールームも完備されています。
駐車場は2階建ての立体駐車場となっており、約300台停めることが可能です。施設利用者は、施設内にある認証機に駐車券を通すことで、2時間無料で利用できます。
施設名:メディアコスモス
所在地:岐阜県岐阜市司町40番地5
アクセス:JR岐阜駅または名鉄岐阜駅より徒歩約25分
岐阜市の子育て環境(2)柳ヶ瀬グラッスル35
近年、岐阜駅の近くの柳ヶ瀬で再開発が進み、2023年4月には柳ヶ瀬グラッスル35がオープンしました。柳ヶ瀬グラッスル35は、ドラッグストア・ATM・飲食店・ファッション雑貨など、多くのものがそろっている施設です。
4階には子育て支援施設「ツナグテ」もオープンし、ますます岐阜市が掲げるテーマ「こどもファースト」に力を入れています。
柳ヶ瀬グラッスル35は基本屋内のため、雨の日でも安心して遊べます。また、岐阜駅から柳ヶ瀬グラッスル35まで歩く際にも屋根がある通りが多く、濡れる心配もありません。
施設名:柳ヶ瀬グラッスル35
所在地:岐阜県岐阜市徹明通2-18
アクセス:JR岐阜駅または名鉄岐阜駅より徒歩約15分
岐阜市の住まい事情
岐阜市に住むとしたら、家賃相場などの住まい情報は知っておきたいところ。岐阜市の家賃事情をご紹介します。
岐阜市の2LDK・3K・3DKの家賃相場は9.71万円です。東京都の同じ間取りと比べると、家賃をかなり抑えられるのではないでしょうか。
近隣地域の2LDK・3K・3DK家賃相場もみてみましょう。
・各務原市:6.85万円
・大垣市:6.08万円
近隣地域と比べると、少しお高く感じるかもしれません。しかし、子ども連れで行ける施設の豊富さや、子育て支援を考えてみると、わが家は岐阜市で暮らしを選びたいと思います。
次に、岐阜市内で家賃相場を比べてみます。
・岐阜駅:12.44万円(2LDK)
・細畑駅(名鉄各務原線):6.03万円(2LDK)
市内の場所によってもかなり差があることがわかります。
岐阜市の子育て世帯におすすめエリア
上記でご紹介したように、岐阜市は子育て支援も充実しておりとても子育てがしやすい街です。ここからは、岐阜市内の中でも特におすすめのエリアを紹介していきます。
岐阜市の子育て世帯におすすめエリア(1)長良エリア
まずおすすめしたいのが、私たち家族の住んでいる長良エリアです。長良は岐阜駅から車で30分ほどの場所にあります。上記でも紹介したように、清流長良川や長良公園などの自然豊かな地域です。
長良には、長良川プロムナードという遊歩道があります。長良川プロムナードは、長良橋から上流に1.3km続く川沿いの舗装された道で、長良川や金華山を見ながら散歩を楽しめます。鵜飼が開催されている期間は、ライトアップされた岐阜城をバックに鵜飼を間近で見られるので、私は子どもと一緒に行きました。
長良公園の目の前にはBHMS(バムズ)という複合施設があります。BHMSでは美容院やカフェ、セレクトショップ、音楽教室まで幅広い店舗がそろっています。
施設名:ホーム&ガーデンバムズ
所在地:岐阜県岐阜市長良井田50番地1
アクセス:岐阜駅から車で約20分
岐阜市の子育て世帯におすすめエリア(2)長森エリア
次におすすめしたいのが長森エリアです。長森エリアは、JR長森駅と名鉄各務原線手力駅が近いです。
長森には、岐阜県総合医療センターという大きな総合病院や長森児童センター、琴塚古墳などがあります。各務原市と隣接しているので、各務原市にある大型ショッピングセンターイオンモール各務原インターや、世界淡水魚園水族館アクア・トト岐阜などにもすぐに行けます。
施設名:長森児童センター
所在地:岐阜県岐阜市野一色4-11-4
アクセス:岐阜バス「岐阜県総合医療センター」バス停下車 徒歩3分
「長森中学校前」バス停下車 徒歩5分
手力雄神社では、毎年4月第2土曜日に「手力の火祭」が開催されています。このお祭りは岐阜県重要無形民俗文化財に指定されており、子どもから大人まで多くの方が参加しています。滝のように降り注ぐ火の粉の中、爆竹を鳴らしながらおみこしを担いだ人たちが通っていく姿は迫力満点です。
屋台なども出ているので、わが家は毎年楽しみにしています。ただし、小さなお子さんは安全に十分気をつけて参加してくださいね。
施設名:手力雄神社
所在地:岐阜県岐阜市蔵前6-8-22
アクセス:名鉄岐阜駅から「各務原線」で8分
「手力駅」下車徒歩約5分
開催日:4月第2土曜日
住みやすく支援も充実した岐阜市は、のびのびと子育てしたい人におすすめの町!
私は岐阜市で実際に生活をしてみて、子育て支援制度が多く、子育てをしやすい環境が充実していると思います。
岐阜市の掲げるテーマ「こどもファースト」をもとに、今後もさまざまな子育て支援が拡大していくでしょう。さらに子育てしやすい街「岐阜市」へと変化していくことを、楽しみにしています。
今後、岐阜への引越しを検討している方はぜひ、岐阜市も候補に入れてみてください。