東京都「国分寺市」での子育て体験談！子育て環境や支援制度を住民が紹介

東京都国分寺市は、地図で見るとちょうど東京都の真ん中に位置しています。ターミナル駅である「東京駅」からは、JR中央線中央特快を利用して約35分でアクセス可能です。

都心からちょうどいい距離にある「国分寺市」は、都会的でありながら、のどかな面を併せ持ち、子育て世帯にうれしい環境が整っています。

わが家は国分寺市に住んで丸3年になりました。今回は、国分寺市に転入した小学生と保育園児の子育て真っ最中の私が、国分寺市の子育て環境についてご紹介します。国分寺市で子育てを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。

国分寺市の子育て

まずは、国分寺市の概要について紹介します。

国分寺市の概要

国分寺市の主要駅である、中央線「国分寺駅」は特別快速の停車駅です。新宿駅まで約20分、東京駅まで約35分と都心から程よく近い立地となっています。

隣駅の中央線「西国分寺駅」では、武蔵野線への乗り換えができ西船橋駅まで行くことが可能です。さらに、中央線「国分寺駅」からは西武多摩湖線を使い、西武球場や西武園ゆうえんち方面に出られ、子育て世代に人気の場所に出やすいところが特徴です。

国分寺市全体の印象としては、都立武蔵国分寺公園をはじめとした大小の公園が多く、子どもたちがのびのびと遊べる環境が整っており、地域コミュニティが支え合う温かい雰囲気が魅力となっています。市が開催する子育てイベントも豊富で、親子で楽しむ機会が多いのもうれしいポイントです。

主要駅となる「国分寺駅」では2021年に北口再開発工事が終了し、駅周辺の商業施設がさらに充実しました。昔からある「国分寺マルイ」や「セレオ国分寺」に加えて、新しくできた「ミーツ国分寺」などの駅直結の商業施設は、連日若い学生やファミリーでにぎわいます。

国分寺北口駅前のコンコースは広くきれいに整備され、バスは小平市・府中市・立川市と隣接する市に路線もあり、交通の便も非常にいいです。国分寺駅までの車の送迎もスムーズにできるような構造となっています。

市内には大きな新規マンションも多く、古い家から新築の家に建て替えられているようです。現在はおよそ12万人が国分寺市に住んでおり、住民の数は増加傾向にある都市です。

わが家が子育て環境に国分寺市を選んだワケ

私はもともと大学入学と同時に上京し、東京に10年以上住んでいましたが、国分寺市は「中央特快が停まる大きな駅」という認識しかありませんでした。

その後結婚し、都内で一戸建てに引越しをしたいと住居を探していたわが家。そのときに国分寺市の優秀な住宅営業マンと知り合ったことがきっかけで、国分寺市について詳しく知ることになりました。

わが家が国分寺市を選んだのは、教育環境の充実に加え、子どもが安心して成長できる地域のサポート体制に惹かれたからです。市内には保育園・幼稚園から高校まで教育環境が整い、周辺に大学も多く、学ぶ場所に恵まれています。

夫は、環境省選定名水百選に選ばれた非常に美しい景観の「お鷹の道・真姿の池湧水群」があること、殿ヶ谷戸庭園や武蔵国分寺跡など歴史的な一面を持つところが気に入ったそうです。

私自身の決め手は、主要駅の国分寺駅がきれいで大きく、買い物をするところが多く楽しいところです。改札を出ると、天井が高く華やかな雰囲気が気分を上げてくれます。

実際どう？国分寺市の子育て

私は最寄り駅が国分寺駅から徒歩18分の少し離れた住宅街に住んでいます。ここからは、国分寺市の子育て環境について、データを交えながら実際に感じた子育ての魅力をお伝えします。

数字で見る国分寺市の子育て事情

国分寺市の人口は、1990年から2023年までの35年間、減少した年も見られるものの全体として増加傾向が続いてきました。

注目したいのは、2018年から人口が2,000人近く増えたところです。世帯数も同様に、一気に増加しました。これは、国分寺駅北口の再開発で新しいビルができた時期と重なります。

開発されて新しくなった国分寺市に魅力を感じて移転する人が増えたのだと推測できます。実際に、わが家もきれいになった国分寺市で子育てするイメージが湧きました。

国分寺市に住む人口の平均年齢は43.9歳です。年少人口(0～14歳)が11.8%、生産人口(15歳〜64歳)が67.0%、老齢人口(65歳以上)が21.2%となっています。

これは東京都の65歳以上の人口割合(22.7%)と比較すると1.5ポイント程度低い結果で、平均年齢は東京都で17番目に低く、少子高齢化の影響が比較的小さいエリアといえるでしょう。

国分寺市では子どもの数が安定しており、保育所や幼稚園は市内に50ヶ所以上あります。保育所の数は以下のとおりです（2023年10月時点）。

・認可保育園 45園
・家庭的保育（保育ママ）4園
・企業主導型保育施設　1園
・認証保育園　2園
・病児・病後児保育室　4箇所
・幼稚園　4園

2023年4月の国分寺市の待機児童数は38人でした。直近は減少傾向にあり、新たな家庭の誕生を市全体で支える体制が整っています。実際に、わが家の子どもは他県から4月に保育園の転入手続きをして、年少のときに希望の園に入ることができました。

国分寺市の子育て支援情報

国分寺市では「子ども若者・子育ていきいき計画」を施策して評価を行うなど、子育て支援に力を入れています。ここでは、上記の施策も含めて私が国分寺市でいいなと思った子育て支援情報を5つピックアップして紹介します。

ただし、ご紹介する内容は今後変更になる可能性もありますので、最新情報は国分寺市の公式ホームページを確認ください。

国分寺市の子育て支援情報(1)保育コンシェルジュの在中

働く保護者のために、希望や就労状況に合ったそれぞれの家庭に合った保育サービスの情報提供を行ってくれる、保育士資格を持った専門の相談員がいます。相談窓口は国分寺市役所の第2庁舎1階にあります。

子どもに医療ケアが必要な場合や障害がある場合、あるいは出産する間の預け先など、直面する育児問題について相談に乗ってもらうことが可能です。

国分寺市の子育て支援情報(2)ゆりかご・こくぶんじ面接

国分寺市では、安心して子育てができるよう、妊娠中の方全員を対象に保健師さんが面談を行ってくれます。面談の中で、子育て応援プランを作成し、面談後は１万円相当の育児パッケージと、申請者への出産応援ギフト(5万円相当)が支給されます。

これから赤ちゃんを迎えるにあたっての心強いサービスです。

国分寺市の子育て支援情報(3)育児支援家庭訪問事業（育児支援ヘルパー）

引越しをしても近くに親戚がいない、日中はママかパパ一人で赤ちゃんのお世話をするのが不安という人も多いと思います。

国分寺市では住民に対して出産から180日以内（多胎の場合、満1歳になる日まで）で、親戚や近隣に日中家事や育児を手伝う人がおらず、育児を支援する必要がある家庭にヘルパー派遣を行っています。

沐浴やおむつ替えを手伝ってもらえるだけでなく、食事の作り置きをしてくれたり、部屋の片付けや服の洗濯などの家事支援をしてもらえたりするので、産後の負担を減らすために上手に利用しましょう。

国分寺市の子育て支援情報(4)18歳まで医療助成費の延長

国分寺市の医療費助成制度は、2023年の4月1日から0歳から高校生までの子どもにかかる、すべての医療費が助成されることになりました。「乳幼児等医療費助成（マル乳）」「こども医療費助成（マル子）」「高校生等医療費助成(マル青医療証)」と区分は分かれます。

親として私も子どもの医療費が助成される期間が長くなり、経済的な不安が少なくなりました。

対象者：0歳児から18歳に達する日以降の最初の3月31日まで（所得制限なし）
通院：保険診療の自己負担額から1回につき上限200円を控除した額を助成
調剤・入院・訪問介護：保険診療の自己負担分全額を助成

国分寺市の子育て支援情報(5)子どもの安全について

毎週月曜日～金曜日には防災行政無線で小学校下校の呼びかけを行っています。

私が安心を感じたのは、地域の方たちが「子ども見守り活動」を行っており、旗振りとは別で登校時に見守りボランティアの方が行ってくださっていることです。学校によっては、登下校時にかかわらず防犯パトロールを保護者が交代で行っているところもあります。

国分寺市も東京三多摩地域の「子どもを守るネットワーク」に参加登録し、各交通会社と連携して子どもの安全を確保する活動をしています。こういった環境づくりも、国分寺市が子育てしやすい一因です。

国分寺市での子育て体験談

ここからは、実際に国分寺市で子育て中のわが家が感じた国分寺市の魅力についてお伝えいたします。

国分寺市で子育てをする魅力

国分寺市での子育てで真っ先に挙げられるいいところは、都心からのアクセスと自然が調和しているところだと思います。

公園だけでなく、畑や生産緑地も多く、わが家からは大きな森のような木を見ることができ、本当にここは東京近郊か？と、錯覚することもあるほどです。

季節ごとの自然の変化を身近に感じられて、子どもの個性を豊かにします。顧客満足度の高さが評判のスーパー「オーケー」をはじめ、良心的な価格のスーパーやドラッグストアが多いです。

国分寺市では、生活費全般も都心よりは安く抑えやすい傾向にあります。

国分寺市の子育て環境

国分寺市では、季節ごとにお祭りやスポーツ大会など、親子で参加できるイベントが多数開催されます。

2023年からは、コロナ禍を経て4年ぶりに「国分寺まつり」が再開されました。パレードやステージの催し、模擬店出典もあり盛り上がりを見せてくれました。親子で目いっぱい楽しめます。

実は、近隣にある多数の大学の学園祭も、家族で出かけるには面白い場所です。今年は「東京農工大学」と「東京経済大学」にお邪魔して、動物と触れ合ったり、模擬店で買って食べたり、学生の展示を見たりと過ごさせてもらいました。

学力の高い大学も多いので「この大学に将来行きたい！」と子どもが選んでくれたら親はうれしいです。

国分寺市の住まい事情

実際に住むとなったら、家賃などの住まい事情も気になると思うので、賃料について見ていきましょう。2LDK・3K・3DKの国分寺市の家賃相場は16.05万円に対して、東京都世田谷区の家賃相場は23.79万円です。

私は結婚前には10年ほど東京で一人暮らしをしていました。23区に住んでいたのでやはり賃貸に関しては相当安いと感じます。むしろ、国分寺市に住んで23区に通えばよかったと後悔するレベルですね。

ここからは、国分寺市と近隣地域の家賃相場を見ていきましょう。国分寺市の1LDK・2K・2DKの家賃相場は、10.32万円です。お隣の小金井市は11.16 万円、国立市は10.28万円でした。やはり、都心から遠くになるにつれ家賃も下がる傾向にあります。

国分寺市の2LDK・3K・3DKの家賃相場は、16.05万円。お隣の小金井市は16.65万円、国立市はなんと21.67万円と急に高値になりました。あまり変わらない金額でしたら、通勤や通学を考えると中央特快の停車駅「国分寺」がある国分寺市が圧倒的におすすめです。

北口の再開発も手伝って、ここ数年は特に子育て世帯に人気のある街へと変貌を遂げた国分寺市という印象です。

国分寺市の子育て世帯におすすめエリア

これまでお伝えしてきたように、子育て世帯には魅力が凝縮している国分寺市。その中でも、特に子育てがしやすいと思うエリアを紹介します。

国分寺市の子育て世帯におすすめのエリア(1)JR国分寺駅周辺

国分寺市の子育て世帯におすすめのエリア(2)恋ヶ窪・新小金井街道沿い

恋ヶ窪は新小金井街道沿いに広がり、静かな住宅街が広がっています。このエリアにはスーパーマーケットやドラッグストアなどが点在し、子育てに必要な施設へのアクセスもいいです。

小さな公園も点在し、教育機関へアクセスもしやすく、子どもを育てやすい環境です。

国分寺市の子育て世帯におすすめのエリア(3)JR西国分寺駅周辺

国分寺市は北口開発が終わってさらに住みやすい街に

今回は国分寺市の子育て環境について詳しくお伝えしました。実際に国分寺市に住んでみた率直な感想は「都会だと思っていたけれど、いい意味で田舎の雰囲気があり子育てにちょうどいい街」です。

わが家の上の子は、小学校入学と同時の国分寺市に転入し4年生になります。現在も落ち着いた環境で楽しく小学校へ通えています。