夏休みといえば、毎年子どもたちの自由研究や工作の宿題があります。
わが家では母親である私自身が工作やDIYが大好き。ハンドメイドにまつわるブログを書いたり、作家としても活動したりしているので、子どもたちは「次は何を作るの?」「私も何か作りたい!」と、そばでいつもものづくりを楽しんでくれています。
特に夏休みの自由研究は、親子で一つのことに取り組むチャンス。今回は今までにわが家で挑戦したことのある、おすすめの自由研究のアイデアをご紹介します。
わが家の夏休みの自由研究
親子で楽しむコミュニケーションタイム
子どもとの時間は一瞬一瞬が、一生に一度の宝物。成長の早い子どもたちと過ごす時間は大切にしたいものです。
普段は家事や仕事で忙しく、なかなか時間が取れないという方も、ぜひ休日などの空いた時間で工作タイムを取ってみてはいかがでしょうか?
大人が一緒に何かをしてくれることを、子どもたちはとても喜びます。夏休みの工作は親子でひとつの目標に向かって取り組んで、達成感を味わえるチャンスです。会話も弾み、楽しく充実したかけがえのない時間になります。
ときには子どもたちの自由で大胆な想像力に、大人の方が驚かされるかもしれません。親にとっても良い学びの時間になりますよ。
「工夫」を楽しむ工作
「工夫する」ということは何かを作るときに必要な工程です。工作は、たくさんの工夫する経験を子どもたちに与えてくれます。
たとえば、作りたいものにぴったりな素材がなくても、家にあるものを見渡して良いものはないか探してみましょう。空き箱・割りばし・落ち葉・ラップの芯など、いろいろなものが見つかるはずです。
市販の工作キットの完成度は高いですが、試行錯誤しながら工夫を凝らし、一から作り上げる経験は子どもたちにとって、良い経験になることでしょう。
思いどおりの素材が見つからない場合は100円ショップで探してみるのもおすすめです。粘土やボンド、プラダン、グルーガン、手芸用品、DIYコーナーなど、100円ショップは材料探しにもってこいです。ときには調理器具やお掃除グッズなど、工作とは無関係に見えるものも材料になるかもしれません。
作品作りの主体は子ども
困っている子どもを見るとついつい手を出したくなるのが親の常。はじめは助けてあげたくて手伝っていたはずが、いつのまにか大人が手出ししてしまっていたなんてことも多々あります。
大人と一緒に何かすることを子どもたちは喜びますが、親のアプローチ方法やサポートの加減を適度に行うことって難しいですよね。そこでわが家では、夏休みの自由研究に取り組む際に、子どもたちに「何をしてみたいのか?」「作りたいものはあるのか?」を聞いてからテーマや作品を決めることにしています。
ただし、低学年の小さな頃は、頭の中に描いた自分の気持ちや考えを上手に言葉にして伝えることが難しいかもしれません。そのようなときは大人のサポートが大切です。
親子でじっくり会話をすることで、思いがけない興味や関心に気づけるかもしれません。このような時間は、子どもの新しい一面を知ることができる良いチャンスにもなります。
もちろん、ケガの恐れのある道具の使用や、危険を伴う作業が必要な場合が出てきたときは躊躇なく、作業を手伝ってあげましょう。
自由研究の工作は自由度が高く、簡単なものから難易度の高いものまでさまざまです。子どもたちの希望に合わせて親子で一緒に考えるのも楽しいものですよ。
「何を作ったらいいかわからない」という場合は、一緒にインターネットでいろいろ検索したり、図書館へ行って本を見て調べたりするのもおすすめです。
ハンドメイド好きならDIY可の住まいもおすすめ
エリア別に住まいを見る
わが家の自由研究事例:小学生低学年向け
低学年向け自由研究1. シュワシュワ楽しいバスボム
お風呂に入れるとシュワシュワ溶ける、カラフルで楽しい子どもたちの大好きなバスボム。おうちで手作りしてみてはいかがでしょう。
好きな型を使ってみたり、好きな色を使ってカラフルにしたりと、子どもたちに人気の工作です。作る過程で「赤と黄色を合わせると何色になるかな?」など、色の三原色や色の変化なども学ぶことができます。
さらに深掘りして、「水に入れるとなぜ発泡しながら溶けるのか?」など、理科の実験要素を含むものも調べて紙にまとめれば、自由研究の課題にもなります。
【用意するもの】
・重曹 100g
・クエン酸 50g
・片栗粉(コーンスターチ) 50g
・水の入ったスプレー容器
・食紅
・香り付け用のエッセンシャルオイル
重曹とクエン酸は複数の用途のものがありますが、お肌に直接触れるものなので、食用の方が安心です。
【作り方】
① 重曹とクエン酸、片栗粉(コーンスターチ)をよく混ぜ合わせます。
② 食紅で色を付けます。白、赤、黄、青の4色があれば、いろいろな色ができます。
4つの容器に①を分けて入れ、その中に耳かき1杯程度の食紅を加え、よく混ぜましょう。
③ エッセンシャルオイルを数滴ずつ加え、香りをつけます。
④ 水スプレーで水を吹きかけながら、ほんの少ししっとりするまで全体をよく混ぜます。
吹きかけすぎると、水と反応してシュワシュワと溶けてしまうので水の加えすぎに注意しましょう。
少ししっとりして、ぎゅっと手で握ると固めることができるくらいが目安です。
⑤ 形を作って数日間置き、固まったら完成です。
【形を作るときのコツ】
型などに入れるときは、隙間ができないようにぎゅうぎゅうに詰めましょう。使用する型は、シリコン製などの取り外しやすい型を使用するのがおすすめ。
ラップにくるんでおにぎりのように握り、丸い形を作ってもOK。中に小さな人形など、溶けたときに出てくるサプライズを仕込んでおくと、楽しいですよ。
低学年向け自由研究2.木のおうちの貯金箱
夏休みの工作といえば、貯金箱。実用的な工作でもあります。
これからご紹介するのは、木材を使った貯金箱作りです。アイスの棒や園芸用木製スティックを使って、子どもたちに人気の、木のおうちの貯金箱を手作りしてみてはいかがでしょうか。
アイスの棒は食べたあとのものをきれいに洗ってよく乾かして使用します。棒をたくさん集めるのが難しければ、100円ショップで購入することもできます。「木製スティック」といった名称で売られているので、探してみてくださいね。
ただし、夏休み中は売り切れていることも珍しくありません。そんなときは園芸コーナーをチェックしてみましょう。園芸用の木製のネームプレートも加工しやすく、木のおうちの貯金箱作りの材料におすすめです。
【用意するもの】
・アイスの棒もしくは木製スティック
・組み立てる際に使う木工用ボンド
・木を切るためのカッター
・デコレーション用の飾り
しっかり作りたい場合は、のこぎりや釘、金づちが必要になりますが、すべて100円ショップでそろいます。
【木製ネームプレートで作った作品の一例】
こちらは園芸用の木製ネームプレートを使い、角材で支柱を立て、釘と金づちを併用して作った木のおうちの貯金箱です。釘と金づちがなくても作れます。わが家は子どもが小学校で金づちを使った授業を受けたこともあり、あえて釘を使う経験を盛り込んだ工程の貯金箱にしてみました。
【作り方のポイント】
釘を使って組み立てるといっても、支柱の部分以外はすべてボンドを使用しています。ボンドを使用する際は、作業スペースやまわりに付着してしまっても大丈夫なようにオーブンシートの上で行うようにしましょう。
【作り方】
① はさみやカッターで木製ネームプレートをカットして、ボンドで接着し、壁を四面作ります。
② 適度な長さにカットした支柱を立てて、壁を釘で打って立てていきます。
③ 屋根も同じように作っていきます。コインを入れる穴を忘れずにあけておきましょう。
④ 屋根と屋根のつなぎの部分をしっかりさせるため、角材と釘を使います。土台を作って、家本体とくっつければ完成です。
屋根は、お金を取り出しやすいように、くっつけずに外れるようにしておくと便利です。最後に、お庭の石や造花、ボタン、デコ素材などでかわいくデコレーションしてみましょう。とても楽しい仕上げの作業です。
【牛乳パックを使えば、さらに簡単に作れる】
木製スティックを使って1からの形作りが難しい場合は、牛乳パックやお菓子の箱に貼り付けてもOKです。この方法だと簡単に作ることができますよ。
【用意するもの】
・牛乳パック
・木製スティック
・ボンド
・はさみ
高さを調節した牛乳パックか、小さいサイズの牛乳パックを使用します。牛乳パックの側面の高さを木製スティックの長さに合わせておくと、カットせずにそのまま貼り付けられます。
コインを入れる穴を上部にあけてから、画像のようにぺたぺたとボンドでパックの側面に貼り付けていきます。全面に貼り付けたら、このようなおうちの形になります。
簡単にお金が取り出せるように、取り出し口も底面に作っておきましょう。
あとはお楽しみのデコレーション作業です。マジックなどで直接絵を描いたり、デコ素材を使ったりしてかわいいオリジナルの木のおうちに仕上げてくださいね。
小学生高学年向け:わが家の自由研究事例
高学年向け自由研究1.手作りミニチュア屋台
高学年ともなると一人でいろいろな作業を任せられるようになりますね。グルーガンやカッターなどを使って細かい作業にも挑戦してみてはいかがでしょうか。
おすすめなのが夏休みの思い出にもなるジオラマやミニチュア作りです。材料を工夫する体験が想像力を鍛える良い経験になります。
【ミニチュア屋台】
こちらは、お祭りの屋台のミニチュア作品。「りんご飴やわたあめに使う材料は何がいいかな?」「似ている形、素材のものは何があるかな?」と、材料探しから工夫したり調べたり。お手軽なキットも売られていますが、お菓子の空き箱や折り紙、爪楊枝など、わが家では家にあるもので工夫して作る体験がとても楽しそうでした。
スーパーボールはちょうどよい大きさでカラフルなビーズ、タコ焼きや焼きそばはグルーガンを固めたものや紙粘土を使って、りんご飴は形の似ているものを100円ショップで探してボールピックを、わたあめは化粧用のコットンを割いて使用しました。
他にも思うように材料がなかった場合は100円ショップに探しに行き、いろいろな素材をグルーガンで組み立てて、本物そっくりに近づけられるように作っていきます。
「ここにベンチを置こう!」「りんごの形のマットを置いたら可愛いかな?」「ペットボトルの蓋は何かに使えないかな?」など、想像力がとても膨らみます。
高学年向け自由研究2.DIYに挑戦!
夏休みの工作はさまざまなものがありますが、DIYに挑戦してみるのもおすすめです。簡単なものから本格的なものまで、いくつかご紹介します。
【そうめん木箱で作るトレイ】
そうめんの木箱に取っ手をつけるだけで、素敵なトレイに早変わり。お手軽DIYなので、材料さえそろえばすぐに作ることができます。タイルシートを貼ったり、好きな色にペイントしたりしても素敵ですね。
【100円ショップの木箱を合わせて作る小物入れ】
100円ショップの木製木箱やミニ引出しを組み合わせて、消しゴムやキーホルダーなどの整理にぴったりな、オリジナルのミニ引出しを作ってみてはいかがでしょうか。
こちらは100円ショップのミニ引出しを組み合わせて、動物の形の押しピンを取っ手にしています。取手も工夫すればいろいろなものが使えそうです。
【100円ショップ材料で作るオリジナルティッシュケース】
100円ショップに売っている木製ティッシュケースを使って、オリジナルのティッシュケースを作るのもおすすめ。デコレーションしたり、ペイントしたりかわいいオリジナルティッシュケースを簡単に作ることができます。
【スツール、踏み台DIY】
せっかく作るなら、夏休み後もおうちで使える小さなスツール作りもおすすめです。
木材のカットはホームセンターなどでお願いすれば、組み立て作業だけで簡単にDIYに挑戦することができますよ。ペンキで好きな色を塗って、お気に入りの椅子を作ってみましょう。
木材の種類や道具などをホームセンターで調べてまとめれば、自由研究にもなりますね。親子で設計図から作ってみることもおすすめです。「高さはどのくらいにする?」「大きさは?」「強度は?」など、一緒に考える時間も、立体図の勉強になって良いですね。
「自由研究に何をする?」 考えるポイント
1.子どもの想像力を信じよう
子どもの想像力は大人よりもはるかに柔軟で長けています。大人は先入観にとらわれがちですが子どもたちは自由な発想で大人が驚くようなことをします。せっかくの機会ですから、サポートする大人も一緒に童心にかえって、面白い作品作りを楽しみましょう。
ときには人と違うことをしてみたり、子どもならではの大胆で素敵な色使いにしてみたり、意外な素材を使ってみたり。経験の多い大人と自由な発想の子どものアイデアが融合したときに、素敵な作品が完成します。
2.学校で習ったことを活かしてみよう
先ほどの木のおうちの貯金箱を制作したときに、「すべてボンドで組み立てるか、釘なども使用するか、どうしようか?」と子どもに尋ねてみました。すると、「1学期に釘トントンという授業で釘と金づちを使ったことがあるよ! だから釘を使いたい!」と教えてくれました。
このように学校で習ったことを工程に取り入れてみると復習にもなり、子どもたちも喜びます。はさみの使い方、版画や粘土など、絵を描く以外にも図工の時間でいろいろな経験をしているかもしれません。作品作りに活かせそうであれば、ぜひ取り入れてみたいですね。
工作が楽しみやすい住まい
キッズスペースのある住まい
子どもたちが気軽に工作に取り組めるように、子どもが取り出しやすくお片付けがしやすい収納配置にしておくことがポイントです。子ども自身で道具を取り出してくれるので楽ちんです。
「ママー! 折り紙出して! はさみはどこ?」と、毎回呼ばれるのは大変です。わが家では文具などの小物をしまえる収納棚を新築時に大工さんに作ってもらいました。鉛筆や消しゴムなどの文具は宿題などでもよく使うので一番取り出しやすい位置に収納しています。
汚れても大丈夫な広い作業スペースや、キッズスペースをあらかじめ設けておけば、リビングやダイニングテーブルが散らかることもなく、ノンストレスです。工作や宿題をダイニングテーブルの上で始めてしまうと、途中の状態で置いたままにしなければならない場面もよくあります。
そのようなときにも、専用スペースがあればとても便利。子どもたちがすぐに作業を続行できるように、そのままの状態をキープしつつ、食事の用意もできるので、テーブルが占拠されることもありません。
大きい子向けには机と椅子でリビングに勉強コーナーを設けてみましょう。大人も書斎代わりとして使えて、テレワークなどにも役立ちますよ。
「DIYしてみたい」人向けの賃貸物件
エリア別に住まいを見る
自由研究の工作で親子の交流も楽しもう!
子どもにとっても大人にとっても、親子で一緒に手を動かす時間は、かけがえのない思い出となることでしょう。工作タイムは親子で会話をするきっかけになったり、知らない一面に触れられたりもするので、子どもをたくさんほめてあげられる機会でもあります。
今年の夏休みは自由研究の工作を通して親子で素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?