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京都・二条城前「TAREL」。それぞれの日常に寄り添うワインスタンドでご機嫌な1杯を
京都・二条城前「TAREL」。それぞれの日常に寄り添うワインスタンドでご機嫌な1杯を

京都・二条城前「TAREL」。それぞれの日常に寄り添うワインスタンドでご機嫌な1杯を

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京都・二条城前エリアで朝9時から“朝から開いててコーヒーも飲めるワインスタンド”をコンセプトに営業する酒場「TAREL」。静かな住宅街に佇むコンテナを改装したお店には、気の利いたアテで朝からワインを楽しむ人やパンとコーヒーでモーニングをする人、おひとりさまもいればベビーカーを押して家族で来店する人もいたりと、各々の気分や日常に合う1杯を楽しむ姿あります。

朝からお酒が飲める店をしようと決めた時、周りから反対の声も多かったという店主・坂本さん。このスタイルでお店をしようと思った理由から、お店ができるまでを中心にお話を伺うなかで、空間に漂う心地良さに隠されたこだわりが見えてきました。

「朝からコーヒーも飲めるワインスタンド」ができるまで

TAREL店主の坂本光優さん
TAREL店主の坂本光優さん

―TARELといえば、京都の人だけでなく他府県から足を運ぶ人も多く、坂本さんに会いに来られるお客さんも多い印象です。そんな坂本さんが最初に飲食の世界に入ったのはいつ頃ですか?

坂本光優さん(以下、坂本さん):「23〜24歳の時に空間デザインの勉強がしたくて大学卒業後に専門学校に行きながら、いわゆるカフェでバイトをしだしたのが最初です。店舗内装やデザインがやりたくて、働いていたら見えてくるものがあるんじゃないかと思ったのがきっかけだったんですが、やってみたら意外と向いていたみたいで(笑)。そのあと6年くらい、京都市役所のすぐそばにあった『JAPONICA』というカフェバーでマネージャーとして働いて、31歳くらいのときに独立を視野に入れるようになりました」

事務所、ショップ、シェアスペースが入る「共創自治区CONCON」。株式会社川端組。やNue inc.など京都の今を牽引する入居者がいることも、この物件に決めた理由なのだとか
事務所、ショップ、シェアスペースが入る「共創自治区CONCON」。株式会社川端組。やNue inc.など京都の今を牽引する入居者がいることも、この物件に決めた理由なのだとか

―街中ではなく、少し外れた住宅街にお店を構えようと思ったのはどうしてですか?

坂本さん:「物件を探しているなかでこの場所CONCON(こんこん)の話が出てきて、2017年7月に『今から新しく作る物件があるんだけど、1年ほど待てるんだったらどう?』って声をかけてもらったんです。コンテナと長屋で形成された複合施設をやるっていうので面白そうだったし、新しくできるからこそ何の色もついてないのもいいなと思って、この場所に決めました。そこからすんなりこの建物ができなくて、やっと完成したのが2019年9月で2年少し待ったんですよね。その間は友達の店を手伝いながら、コーヒーやパンなど自分が店でやりたいことを勉強する時間に使ったり、ワインの人として認知されることを目的に友達の料理人と組んで各地でPOPUPをしていました。

2019年3月から工事がスタートすることが決定して、それは絶対にズレないとのことだったから『じゃあ半年くらい京都から離れてもいい?』と伝えて、2018年11月から5ヶ月ほど城崎にある『OFF』という飲食店で働いたんです。朝から開いていてワインもコーヒーも飲めてパンもあって、自分がやりたいことをもっとバリエーション豊かにやっている店だったからプラスになるだろうなって。もともとOFFのオーナーとは仲が良くて『働きたい』ってお願いしたら、ちょうどハイシーズンで人を入れようとしていたタイミングだったみたいで、願ったり叶ったりで働かせてもらえることになりました。そんな期間を挟みつつ、城崎から帰ってきてからはトントンと準備して開業って感じです」

TARELの名は「(目が/液体が)垂れる」が由来。坂本さんから滲み出る肩肘張らないラフさも心地良さの理由の1つ
TARELの名は「(目が/液体が)垂れる」が由来。坂本さんから滲み出る肩肘張らないラフさも心地良さの理由の1つ

―物件完成までに予想外の時間がかかったにも関わらず、かなり無駄なく計画的に過ごされていますよね。

坂本さん:「あはは、時間は逆に有意義に使えたかな。同じ店で長く勤めていたので、良くも悪くもそこでの経験が自分のベースになっていたけど、この間に一旦それを削ぎ落として、自分に本当に必要なものや自身のスキルだったりを見直すことができましたね」

お酒を飲む人も飲まない人も、誰もが心地よく過ごせる酒場

―朝早くから営業する喫茶店やカフェはたくさんありますが、TARELのようにワインを朝9時から提供する店は今も少ないように感じます。どうしてこのスタイルでお店をしようと思ったのですか?

坂本さん:「最初から朝からお酒が飲める場所にするつもりでした。僕は成り立ちが料理人ではないし、注文が入ってから後ろを向いて料理をするのではなく、前(お客さん側)を向いてお客さんと話すことが仕事なタイプと自分で思っていて。1人でやろうと思っていたし、自分の強みを活かすにはドリンクをメインとした店かなって。
酒場でありたいけれど、朝から営業しているとカフェって括られて埋もれそうだしワインバーとすると夜っぽくなっちゃうので、何かわかりやすくできないかな?というので『コーヒーも飲めるワインスタンド』と表現することにしました」

―酒場というと一般的には夜のイメージが強いなか、朝からの営業にこだわった理由は?

坂本さん:「5〜10年後も長く続けようとすると、生活サイクルに即した時間の方が続けられるんじゃないかなって思ったんです。もともとは仕事終わり深夜3〜4時に帰って寝る生活で、そこから抜け出したかったことも大きかったですし、同世代も結婚して子どもが産まれたりしているので、1人でも友達でも家族とでも、みんなが日中来れるような場所にしたいというのは意識しましたね」

―ソフトドリンクメニューも用意されていて、朝から飲みたいお客さんにとってお酒を飲まない人とも一緒に来れるというのも嬉しいですね。

坂本さん:「ワインしかないとなると、そんなの朝から飲まないって人もいるし、誰と来ても何かしら頼めるものがあるようにはしたかったです。ついこの間、女性客2人組が9時ジャストに来店されて瓶ビールを頼まれて、サクッと2本目も頼まれたので、少しお話ししたら『お迎えがあるから今しか飲めなくて』という主婦さんだったんです。気持ち良さそうな顔で『今からお迎え行ってきます』って、嬉しい使い方をしてくれているなってことがありました」

モーニングバーガーで気持ちいい一日をはじめよう

イングリッシュマフィンサンド(700円)×瓶ビール(600円)はまさに大人の朝マックのようなセット。キンキンに冷やされたグラスも嬉しい
イングリッシュマフィンサンド(700円)×瓶ビール(600円)はまさに大人の朝マックのようなセット。キンキンに冷やされたグラスも嬉しい

―TARELで人気のモーニングメニューはハムエッグとのことですが、今回は坂本さん一押しという「イングリッシュマフィンサンド」をご用意いただきました。見た目が某有名ハンバーガーチェーン店のモーニングと似てますね?(笑)

坂本さん:「2023年の10月に悪ふざけで『朝マックごっこ』というイベントをして、そのタイミングから僕がイングリッシュマフィンを焼くようになって、メニューにも入れるようになったんです。イベントの時は友達の料理人にベーコンを作ってもらっていたので価格帯が1,500〜1,600円取らんと成り立たんってなって(笑)。
それだと日常的じゃないし、スーパーで買えるようなハムを使って敢えてジャンクさを出す、そういう意味でスナックって言ってます。小腹を満たすのにビールと組み合わせるのもおすすめです。使っている食材やドリンクもそうですけど、なるべく自分が知っている人からお酒を買ったり、顔の見える生産者さんのものを使いたいと思って選んでいるんですが、これに関しては全くこだわってないです(笑)。ジャンクさと値段を取らないことがこだわりですね」

壁面だけに潜む「お酒のアテ」メニュー。ビールやラテにも使えるお得なコーヒーチケットも発売中(11枚綴り6,000円)
壁面だけに潜む「お酒のアテ」メニュー。ビールやラテにも使えるお得なコーヒーチケットも発売中(11枚綴り6,000円)

―お酒のアテとそうでないメニューのバランスはどう取っていらっしゃるのですか?

坂本さん:「あくまでお酒を飲むように用意したメニューをコーヒー飲む人にも提供しているスタンスなので、壁面メニューには書いているけど、カウンターのメニューには書かなかったりの差別化はしています。例えばパンの上に乗せるアンチョビバターは、お酒を飲む人用に作っているので壁面に書いたり。あとよく言ってるのが、うちは“無料案内所”ですって言い方をしていて(笑)。どこかに行く途中に寄ってくれたらいいなっていうのと、他の店で食べる分の胃袋を残しておいて欲しいっていう気持ちでやっているので、他のお店さんも普通に紹介しますし、何食べたいか聞いて、近所のお店を予約してあげたりすることもあります(笑)」

坂本さんの生まれ育った兵庫・宍粟市の米を使ったクラフトビール(左)と友人が作っているという長野のクラフトジン(右)
坂本さんの生まれ育った兵庫・宍粟市の米を使ったクラフトビール(左)と友人が作っているという長野のクラフトジン(右)

―優しすぎませんか?(笑)。お店で取り扱うモノもですし、定期的にPOPUPを開催したり、無料案内所としてもお客さんをいろんな場所につなげたりなど、これまでのお話を聞いて「つなぐ」が1つキーワードのように感じました。

坂本さん:「つなぐといったことはとくに意識していないですね。知らない人同士でも良いグルーヴ感が生まれて欲しいなと思うので、お客さんに居心地よく過ごしてもらえるよう、この人ならここにハマりそうとか、この人は外に出してあげた方がよいかな?とか、場の空気を読み取った配席は意識していると思います。
POPUPは誰が来るか想像つくようなことよりも、来る人をわくわくさせたいっていうのがあるから、なるべく京都市内の友達ではなく、他府県の友達を呼ぶようにしています。『遠方だから行けなかったお店が来るから、初めてTARELに見に来た』っていう人がいたら嬉しいし、逆にそこでお客さんとそのお店が繋がって『今度東京の実店舗いきますね』とか、イベントってそういうことが起こるべきだと僕は思うんです。そういうイベントはお客さんが来やすい日曜日にするようにしています」

―酒場のスタンスを大切にしながら、どんな人にも分け隔てなく扉が開かれていることもTARELのかっこいいところだなと強く感じました。最後にこれからの展望を聞かせてください。

坂本さん:「『営業時間長くないですか?』ってよく言われるんで、うまいことやりたい(笑)。朝も夜も選び切れなくて、10時オープンは違う気がするし、でも引き続き20時クローズだと体がもたなくなりそうだし、18時クローズとかにすると仕事帰りの人が寄れないし。朝も夜もどっちも大切なコミュニケーションがあるから、どうにかうまくできないか模索中です」

◆今回取材したお店
「TAREL」
住所:京都府京都市中京区式阿弥町130 SHIKIAMI CONCON No.1
営業時間:月〜木 9:00-20:00、金 9:00-16:00、土・祝 10:00-18:00
定休日:日+不定休(Instagramにて告知)
Instagram:@tarel_kyoto

大宮と烏丸のちょうど間の落ち着いた穴場スポット

今回お話を伺った「TAREL」は、地下鉄東西線二条城前駅から徒歩4分ほどの住宅街のなかにあります。坂本さんによると式阿弥町(しきあみちょう)は染物文化が残る町で、昔からの建屋が並ぶなかに染物体験ができる施設や染み抜き店もあるようです。
住民の年齢層は比較的高めとのことですが、隣の烏丸御池駅までも徒歩8分と、四条や大宮などの繁華街へのアクセスも良好のなか、街の喧騒が気にならない落ち着いた暮らしが叶いそうです。
平均家賃は6.01万円。休みの朝は少し早めに起きて「TAREL」で1杯チャージして、坂本さんが教えてくれたおすすめのスポットに出かけてみるのはいかがでしょう。きっとご機嫌な一日が過ごせるはず。

◆本記事の担当者
取材・文:福永杏 写真:上村典子

IN/SECTS編集部

プロフィール:大阪という物理的なローカリティと、感性や共感といった同時代性的ローカリティを軸に、ローカル・カルチャーマガジン「IN/SECTS」を発行。現在、大阪の京町堀を拠点に、「IN/SECTS」のほか、書籍の出版も行う。年に一度、イラストレーターや飲食店、作家、アーティストと、アジアの出版社を集めたイベント「KITAKAGAYA FLEA & ASIA BOOK MARKET」を、北加賀屋にて開催。LIFE LISTでは、個の視点を通して見えてくる街や人の姿を紹介する。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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