平日はブックライターとして働く傍ら、週末には愛犬・ゴールデンドゥードルの泰楽(たいが)くんとともに登山やカヤックに出かける冒険家。そんな椎名前太さんが、愛犬と楽しめるおすすめの公園を紹介するシリーズです。今回は、千葉県柏市の「柏の葉公園」を散歩する様子をお届けします(編集部)
大きな観覧車が目印の「葛西臨海公園」
首都高湾岸線をクルマで走っていて、有名テーマパークの辺りから見える大きな観覧車が気になる人は多いのではないでしょうか。その観覧車があるのが東京都江戸川区にある葛西臨海公園です。敷地面積は約78ヘクタールで、水元公園(約96ヘクタール)や小金井公園(約80ヘクタール)と並ぶ都内では最大級の公園です。そして観覧車も日本最大級で高さは117mもあります。この公園には、ほかにも年間入場者数トップクラスの葛西臨海水族園やおしゃれなレストラン、さまざまなビュースポット、潮干狩りができる海岸などがあり、老若男女を問わず多くの人でにぎわっています。一部の施設を除いて犬連れでもOK。今回はそんな見所満載の葛西臨海公園を愛犬の泰楽(たいが・ゴールデンドゥードル)と一緒にご紹介します。
公園のデータ
公園の名前:葛西臨海公園
住所:東京都江戸川区臨海町6丁目
敷地面積:約78ヘクタール
入場料:無料
アクセス方法
都心から行く場合、首都高湾岸線を利用し、葛西出入口で降りて約5分です。駐車場は併設されています。料金(普通車)は、1時間まで300円。以降20分毎に100円。入庫後12時間最大1,200円です(最大料金は土日祝日には適用されません)。
葛西臨海公園を愛犬と散歩してみた
高さ117mの大観覧車に驚愕
平日の10時前、葛西臨海公園の第一駐車場に到着しました。首都高湾岸線を降りてすぐ、JR京葉線「葛西臨海公園駅」の目の前という交通の便がすこぶるいい立地です。
今回は、第一駐車場からスタートしてダイヤと花の大観覧車を見学し、駐車場に戻ってから中央園路を通って反時計回りに散歩する予定です。
まずはダイヤと花の大観覧車(有料、一般(3歳以上)800円)へ向かいます。ワンコと一緒に乗ることはできませんが、葛西臨海公園のシンボルといえる施設を間近に見たかったからです。なお、「ダイヤと花」の由来は、夜のイルミネーションで「ダイヤモンド」と大輪の「花」をイメージした演出を行っているからだそうです。
だんだんと近づくと、どんどんとその巨大さに圧倒されていきます。高さは117m。39階建てのビルに相当します。つまりタワーマンション級の高さです。下の写真の時点で、まだ100mくらい離れていましたが、それでも見上げると自然と口がぽか~んと開き、後ろにひっくり返りそうになりました。1周するのに17分。これに乗って最高地点に到達した瞬間、どんな景色が目に飛び込んでくるのでしょうか。「富士山はどうなんだろう?」「東京湾越しに伊豆七島は見えるのだろうか?」。想像が膨らみます。ちなみに学生時代から「いつかはデートで乗りたい!」と思っていましたが、結婚20周年を過ぎた今もその願いは叶っていません――。
大観覧車の真下には、2つの施設がありました。
「マーメードパラダイス」
イルカのボートに乗って水上を進むアトラクション。利用料金300円。
「シーサイドファンタジアハウス」
カプセルトイやさまざまなゲームを楽しめる施設。利用料金100円~400円。
小さな子どもと来たときに、観覧車の大きさに驚いて乗りたがらないこともありそうなので、このような施設があるのはありがたいですね。
日本トップクラスの年間入場者数を誇る水族園もある
さて、駐車場方面へ戻り、中央園路を通って園内を回ることにします。園路の手前に売店(パークス葛西店)がありました。たこ焼き、焼きそばなどの軽食やアイスクリームなどを販売しています。公立公園の売店は、土日祝日のみ営業というケースも少なくありません。平日も営業しているのはありがたいです。
売店の先には、パークトレインのりばがありました。これは園内を約25分かけて自転車程度のスピードで一周する乗り物です。利用料金は大人350円、70歳以上・小人150円。定休日は水曜日と元日です。葛西臨海公園はかなり広いので、このような乗り物があるのは便利だと思います。園内には停留所が8ヶ所あります。
上記のパークトレインのりばは、中央園路沿いにあります。この園路は、葛西臨海公園駅から一直線につながる園内の大通りです。葛西臨海公園を利用する際は、大観覧車に乗るとき以外はここを起点に行動することになるはずです。
中央園路に出ると、すぐに葛西臨海水族園の入口がありました。ここは日本トップクラスの年間入場者数を誇る水族園です。地上30.7mのガラスドームの下、2,200トンのドーナツ型大水槽で群泳するクロマグロや国内最大級の展示場で泳ぎ回るフンボルトペンギンなど、600種を超える世界中の海の生き物を観察することができます。入園料は、大人700円、65歳以上350円、中学生250円、小学生以下または都内在住・在学の中学生は無料です。休園日は、水曜日と年末年始。なお、犬連れは不可です。
水族園の先には、パークライフカフェ&レストランがありました。木のぬくもりや光を感じるハワイアンレストランです。定番のカレーやうどんのほか、マグロとアボカドのポキライスボウル、ハワイアンパンケーキなどを味わうことができます。
バーベキュー場は手ぶらでも利用可能
中央園路を右折するとサクラ並木でした。潮風を感じながらお花見ができるなんて贅沢です。
この日は6月初旬だったので日が当たる場所だと、肌がジリジリします。しかし、ここは桜のトンネルが続くのでひんやり。さらに正面から、かすかに潮の香りを含んだ風が吹き抜けていきます。太陽の光を反射してきらきら光る新緑に囲まれて愛犬と散歩。平日だからか視界に入る人は、ぽつんぽつん程度しかいません。のんびり爽やかなときが流れていきます。
静かな時間を味わっていると、左側からチロチロとせせらぎの音が聞こえてきました。そちらの方へ方向転換してみます。すると、まさかの滝が登場。その先に小川が続いています。この風景だけ切り取ると、まるで源流域のよう。とても海沿いとは思えません。
この小川を渡るとバーベキュー広場がありました。ここは完全予約制のバーベキュー場です。利用方法は、食材と器材がセットになった「手ぶらBBQ」、食材は持参する「器材レンタル」、食材も器材も持参する「場所のみ利用」の3つから選べます。「場所のみ利用」の場合は、無料となります。この日は平日でしたが、数グループがお肉を焼いていました。こちらはワンコも一緒に楽しむことができます。
潮干狩りもできる人工なぎさ
サクラ並木、そして小川の終着点は芦ヶ池(あしがいけ)です。その先には海が広がっていました。
ここからは海沿いを歩くことになります。視界が広がって開放感バツグン!羽田空港から離陸した飛行機が、快晴の空を横切っていきます。堤防には、甲羅干しをする人たちが点々といました。
青空の下、うっすらと汗ばみながらきらきらとうねる海面を眺めます。遠くかすむなか大小さまざまな船が浮かんでいました。そこに鮮やかな青白ストライプの物体が目に飛び込んできました。一見、三角形でヨットの帆のようです。しかし、なにか違和感があります。近くに大型船があるのですが、それよりも明らかに大きいのです。何度も瞬きして目を凝らしました。見れば見るほどサイズ感がおかしい――。
泰楽は「そろそろ日陰に行きませんか?」と見上げていますが、どうしてもあの巨大物体が気になります。大至急、スマホで調査を開始しました。すると、すぐに解決。それは「風の塔」と呼ばれる東京湾アクアラインの換気塔でした。高さは90mもあるそうです。スッキリしましたー。
気温がぐんぐん上昇し、どこかに日陰はないか、と思っていたら、ちょうどいきものステーションの建物と東屋がありました。いきものステーションは、これから向かう葛西渚橋を渡った先にある葛西海浜公園について解説する施設です。葛西海浜公園は2018年10月18日、東京都で初めてラムサール条約湿地に登録されました。ラムサール条約は、生き物や人間にとって大切な湿地を保護するための国際的な取り決めです。湿地の「保全・再生」「ワイズユース(賢明な利用)」「交流・学習」を基盤としています。葛西海浜公園では、登録地にするために浅草海苔や海水浴場の復活などに取り組みました。
一休みしてから葛西渚橋を渡ります。このヨットの帆柱をイメージしたとされるモニュメントのようなフォルムは、公園の大観覧車と並ぶシンボルといえるでしょう。
葛西渚橋を渡ると葛西海浜公園です。ここでは人工なぎさが広がっていて、潮干狩りが可能です。またなぎさの手前のエリアは、バーベキュー場になっています。
一見の価値がある美しいクリスタルビュー
再び葛西渚橋を渡って葛西臨海公園に戻ると、正面が展望広場でした。名前のとおり見晴らしのいい広場で、比較的広い花壇もあるのですが、今シーズンのお花はすでに終了していました。
展望広場を奥まで行くと、クリスタルビューと名付けられたレストハウスが待ち構えていました。ガラスとアルミサッシで構成された透明感あふれる姿は、美しいとしか言いようがありません。離れたり近づいたりして、ずっと見とれてしまいました。この建物は地上2階が展望施設で、地下がクリスタル・カフェになっています。クリスタル・カフェでは、ピザやホットサンドなどのほか、広場で楽しめるピクニックセットなどのテイクアウトメニューも用意しています。犬連れにはうれしいですね。
次は海沿いの園路を通って東側の鳥類園ウオッチングセンターを目指します。途中に、またガラス張りの美しい建物がありました。東京水辺ラインの発着場です。東京水辺ラインは、両国リバーセンターを起点として浅草、葛西臨海公園などを結ぶ水上バスです。オープンエアの上部デッキがあり、360度のパノラマ風景を楽しめます。
そのまま有名テーマパークを眺めながら歩を進めます。
すると左側に大きな池が見えてきました。上の池(かみのいけ)です。ここは淡水の池で、初夏のこの頃はカワウ、カルガモ、オオバンなどさまざまな野鳥を確認できるそうです。そのため、周囲にはカメラを構えた人が何人かいました。
鳥類園ウォッチングセンターは、上の池沿いにありました。この周辺は、もともと海でした。そこを人間の生活に役立つように埋め立てたのです。埋立地は、周辺に住む魚介類や野鳥たちに大きなダメージを与えます。そのため、できるだけ自然を復元して残しておくために整備されたのが人工なぎさを含めた鳥類園ゾーンです。ウォッチングセンターは、そういった自然の大事さを教えてくれる施設です。
丸1日時間を確保したくなる公園
さらに進んで第一駐車場に戻ってきました。約7km・3時間の犬の散歩でした。葛西臨海公園は、このように広くて見どころいっぱいです。大観覧車などの乗り物を含めて、これほど充実した都立公園は、なかなかないでしょう。老若男女を問わず思い切り楽しめるはずです。ですから本当は3時間ではまったく足りませんでした。十分な時間を確保して、たっぷり遊ぶのが葛西臨海公園を満喫する秘訣だと思います。
なお、園内には水道がいくつもあります。なのでワンコの水分補給に困ることはないと思います。
葛西臨海公園を満喫できる住まい
東京都江戸川区の住宅事情
葛西臨海公園が位置する東京都江戸川区は、人口約69万人の都市です。主要駅にはJR総武線小岩駅、東京メトロ葛西駅、都営新宿線船堀駅などがあります。23区内ゆえに交通の便はよく、葛西駅から大手町駅までは乗り換えなしで約20分です。また、葛西駅から葛西臨海公園までは自転車で13分程度です。江戸川区は23区内では比較的公園がたくさんあり、動物園もあるので子育て世帯にもおすすめです。
住宅事情については、一戸建て、マンションともに豊富です。たとえば新築一戸建てであれば、3,000万円台から1億円近くまで幅広い選択肢があります。ただし、低価格帯は敷地面積15坪前後の3階建て物件が多くなっています。
<東京都江戸川区の家賃相場>
ワンルーム:6.54万円
1K : 7.35万円
1DK:8.98万円
1LDK:12.48万円
2DK:9.78万円
2LDK:16.59万円
3LDK:20.97万円