みなさんは、水槽といえば何を思い浮かべますか。
小さな金魚鉢や、魚たちが泳ぐ水族館のような水槽、植物がたくさんのアマゾンのような空間など。ひとことに水槽といってもたくさんの形や種類があり、さまざまな趣向に合わせた水槽の演出があります。
そこで今回は、水槽のある生活を始めて4年弱のわが家の事例をもとに、水槽のある暮らしの魅力を紹介します。始め方やメンテナンス方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
リビングに水槽がある暮らし
わが家には幅90センチの大型水槽があります。自然の景観をそのまま切り取ったようなインテリアに憧れて「ネイチャーアクアリウム」をテーマに、レイアウト構成を考えるのを楽しんでいます。
ちなみに、現在の水槽は去年作ったレイアウトから変更作業中で、水草がまだ生えそろっていない状態です。
流木や水草が織りなす風景は、自分だけの特別な小さな世界のようです。自然のまま荒々しく大胆に曲がりくねった流木、しっかりと根を張る水草や苔たち。小さな世界で力強く生きる植物たちは、いつも私に元気と癒やしを与えてくれます。
わが家の水槽は魚ではなく、水草がメインの水槽になっています。鑑賞魚はグリーンネオンテトラくらいで、あとはコケを食べてくれるメンテナンスフィッシュばかりです。華やかな観賞魚もいいですが、メンテナンスフィッシュたちが忙しくお掃除をしている姿は見ていて飽きません。
リビングに水槽を置くようになった理由
お祭りの金魚がきっかけに
リビングに水槽を置くのは、夫の夢でした。夫は幼い頃から金魚やメダカを飼っていたのですが、好きが高じて庭に池を作るほどのめり込んだそうです。しかしメダカや金魚の飼育に関する情報は少なく、幼かったこともあり、飼育環境を整えることができないまま、失敗に終わりました。
家を建て、子育ても一段落ついた頃、子どもがお祭りでとってきた金魚を飼い始めたのがわが家に水槽を置いたきっかけです。最初は市販のアクリル水槽に入れて金魚を育てていましたが、私がインテリアとの相性にこだわり、リビングニッチ(飾り棚)にぴったりのサイズのアクリル水槽を作りました。
リビングニッチは奥行きが11センチしかなかったので、市販の水槽は置けずオリジナル水槽を作ることに。
材料はアクリル板とアクリル用接着剤、アクリル用カッター、コーキング剤などです。ニッチは電源もなかったので、自作で電池式のフィルターやポンプも作りました。
さらに、水槽のメンテナンスやレイアウトを独学で学びながら、今の大型水槽にチャレンジしたのが、2020年春のこと。ちなみに、水槽を置くきっかけとなった金魚はまだ元気で、今は庭のビオトープで悠々と過ごしています。
大型水槽に子どもたちも大喜び
2020年は新型コロナが流行し始め、STAY HOMEが叫ばれた年。おうち時間が長くなったので、家で楽しめる趣味を家族でしようと大型水槽を設置しました。
大型水槽に子どもたちも大はしゃぎ! 水の中で揺れる植物や泳ぐ魚たちに、当時休校措置で家に閉じこもりきりだった子どもたちも、目を輝かせていました。「サメ入れたい!カニ入れたい!」という、無邪気な発言に、私たち夫婦も心底水槽を置いてよかったと思ったものです。
わが家の一部となった大型水槽。設置する前はインテリアになじむか、メンテナンスはできるのか不安もありましたが、今は置いてよかったと思っています。
リビングに水槽がある魅力
リビングに水槽がある魅力1.インテリアのポイントになる
リビングに水槽を置く前は、モダンインテリアの雰囲気に合わない気がして、ずいぶん悩みました。実際、小さい水槽を置いたときはしっくり来なくて、水槽はやはりインテリアの邪魔になると、自分の中で結論付けていたのです。
しかし大型水槽を置いてみると、小さな水槽と比べ水槽内のレイアウトの自由度があがり、世界観を作りこめることに気づきました。
もともと植物が好きでリビングに観葉植物をたくさん置いていましたが、水草水槽には観葉植物とはまた違った味があります。水中で育つ水草や水槽から飛び出して元気よく育つ水草など、さまざまな種類が植えられた水草水槽は、みどりのグラデーションが美しく、モノトーンなわが家のよいアクセントになりました。
リビングに水槽がある魅力2.涼を感じる
水槽の中の透き通った水を見ているだけで、涼しくなります。窓からの光に照らされてきらめく水面や水面に反射してできる影、水が作る表情はとても涼やかでさわやかな気持ちにさせてくれるでしょう。
また、水流によりゆらめく水草を見ていると、まるで風にそよぐ植物のようでさわやかさを感じます。
夜の水槽には特に涼を感じます。幻想的な水槽の景色は夏の夜にぴったりですよ。
実際に、暑い季節の水槽掃除は水遊びのように涼しくて気持ちがいいです。その反面、冬は手が冷たくなってしまいますが、冬の水槽を見て寒いな~と思うことはありませんのでご安心ください。
リビングに水槽がある魅力3.命の大切さを教えられる
小さな水槽に金魚が一匹のとき、子どもたちは率先してお世話をしてくれました。名前をつけて、毎日エサをあげて、週に一度の掃除や水替えのお手伝いもしてくれたものです。毎日、ヒレやウロコが欠けたりしていないか、元気があるかなど、じっくり観察していました。
金魚が死んでしまったときには、寿命でなく飼い方に問題があったとしたら何が原因だったのか、家族で話し合うこともありました。小さな命に責任を持ち大事に育てること、死というものに向き合い弔うということなど、教科書には載っていないことを学ぶいい機会になったと思っています。
今は屋外に小さなビオトープを作り、金魚を飼っていますが、今でもビオトープにいる金魚にエサをあげるのは子どもたちの役目です。
リビングに水槽がある魅力4.害虫の心配がない
室内の観葉植物といえば、害虫対策をしていてもやはり暑い季節はコバエやハダニなどの虫に悩まされます。培養土にはキノコが生える成分が含まれており、湿気の多い季節は土からキノコが生えたという経験がある方も多いのではないでしょうか(わが家もそうでしたが、観葉植物の土を変えることで、問題は解決しました)。
虫が嫌だから植物は置けないという声を、よく聞きます。癒やしとなるはずが、虫に悩まされてストレスになるのは嫌なものです。
その点、水槽の中で育てる水草は、虫だけでなく、キノコやニオイとも無縁です。害虫により見栄えが損なわれることもなく、適切な光と二酸化炭素、栄養があれば、すくすくと育ってくれます。
ただし、水草の飼育難易度や飼っている生体によっては食い荒らされることもあるので、その点はよく確認してくださいね。
水槽があるリビングをつくろう
水槽の種類はたくさんある
まず水槽の大きさですが、最近は住環境に合わせてさまざまなサイズが売られています。横長の長方形のものが多いですが、丸型やキューブ型などコンパクトなものやスリムなもの、昨今のテラリウム人気もあり、縦長の長方形や前半分がオープンなもの、ドア付きのものなど、飼いたいものやレイアウトに合わせた多種多様なデザインの水槽があります。
水槽の素材は、主にアクリルかガラスです。アクリルは透明度が高く耐久性もありますが、キズがつきやすく、値段も高いです。大型水槽になるとアクリルは驚くほど高いので、強いこだわりがない限り、ガラスで十分だと思います。
そのほかにも枠があったりなかったり、角が丸くなっていたりするなど、多様なニーズに合わせた水槽が売っています。
水槽はどこで購入する?
一般的な水槽は、ホームセンターやペットショップなどで購入することができます。ひと昔前ならアクアリウム専門店でしか取り扱ってなかったようなものも、今はインターネットで手軽に購入することが可能です。
しかし初めて水槽を購入する際は、事前の下調べとともに専門店で知識のある方に相談しながら水槽を購入しましょう。なぜなら、飼育する生体によって必要な器具が異なったり、器具が装着しやすい水槽などもあったりするからです。
水槽本体の選び方
水槽本体は、飼いたい生体や理想のレイアウト、住環境に合わせて選びましょう。わが家の水槽は90×45×45cm水槽なのですが、水量は160Lくらい入ります。水槽だけでも重たいのですが、水が入るとかなりの重さになりますので、床下の耐荷重を確認しておく必要があります。
わが家はハウスメーカーさんに耐荷重を確認し、床下補強をしました。特に賃貸物件の場合、大型水槽を置くときには、事前に家主や管理会社へ相談をしておいた方が安心です。
わが家の水槽はガラス水槽です。アクアリウム専門店を何軒かまわり、実際に水が入れられ、レイアウトされている様子を見て決めました。水が入っている状態の方がガラスの美しさなどがわかりやすいです。
水槽台の選び方
すてきな水槽のある暮らしを実現するには、水槽台選びが肝心です。コロナ渦に夫の夢であった大型水槽の購入を真剣に考え始めたのですが、調べれば調べるほど、気に入る水槽台がないという事態に陥りました。
そこで、水槽を置く前に、大型水槽を乗せる水槽台をインテリアになじむよう、海外風にアレンジすることに決めたのです。
市販の水槽台をリビングになじむようにリメイクしました。
わが家が買ったのはGEXのシンプルな水槽台です。一番シンプルで飾りがないものを選び、そこに板でモールディングしてペインティング、取っ手を付け替え、自分好みにアレンジしました。
部屋にマッチした水槽台が完成してからは、水槽を置くことが楽しみになり、今は思いっきり水槽のある暮らしを楽しんでいます。インテリアにこだわりがある方は、ぜひ水槽台選びからこだわってみてくださいね。
照明、器具の選び方
照明にはLEDと蛍光灯、メタルハライドランプがありますが、わが家は種類で選ばず、デザインに惹かれたものを選びました。それぞれメリット・デメリットがありますが、蛍光灯で特に困ったこともありません。交換時期が早い(半年程度?)といわれていますが、1年経った今も明るさは減少することなく、快適に使えています。予算やメリット・デメリットを吟味し、自分に合った照明を選んでくださいね。
照明のほかにそろえる器具は、フィルター・ヒーター・温度計、CO2添加キットなどです。器具類は種類も豊富で価格もピンキリですから、水槽のサイズに合ったものを選ぶようにしましょう。特にフィルターは水槽のサイズより性能が高いものを選ぶと、水をきれいに保つことができて、掃除の回数やトラブルが減りますよ。
レイアウト用品の選び方
生体メインでも水草メインでも、レイアウト用品は必要です。例えばわが家は水草メインの水槽ですが、レイアウト用品は主に流木・水草・石です。
どれもアクアリウム専門店に行くと多種多様なものが売られています(私も水槽に興味を持つ前は石や水草にこんなに種類があるとは知りませんでした)。
レイアウト用品を購入する前に、どんなデザインにしたいかコンセプトを決めるのですが、専門誌やネットなどで理想の形を探しました。SNSでもたくさんの方が水槽レイアウト写真を投稿していて勉強になります。
流木、石などでレイアウト途中の水槽です。想像以上の石や流木を使います。
水草は特に種類が多く、写真を見ただけでは種類の判別が難しいです。わからないときは専門店で写真を見せると教えてもらえます。専門誌には写真の横に水草の種類が書いてあったりするので、私はそれらを使って勉強しました。
生体メインで水草はいらないという方も、魚の隠れ家などは入れた方がよいでしょう。隠れ家ひとつでもたくさんデザインがあり、見ているとどんどんハマっていきますよ。
忘れてはならないのが、水槽に敷くソイルでしょう。ソイルも種類が豊富で、カラーも多いです。レイアウト用品は水槽を知れば知るほど「沼にハマる」可能性が高いので、注意しましょう。レイアウト用品は専門店やホームセンターで購入できますが、意外とフリマアプリなどでレアものが売っていることが多いです。ぜひレイアウト用品選びも楽しんでみてくださいね。
メンテナンス用品の選び方
水槽を立ち上げてすぐに必要なのが、メンテナンス用品です。水草を整える専用のハサミやピンセット、苔を流木に固定するテグスなどの小物、ゴミなどを集めるネットや水槽表面を掃除するスポンジ。器具を清掃する洗剤、カルキ抜きや栄養剤など、メンテナンス用品もあげるとキリがないくらいたくさんあります。 水槽を観察し、都度トラブルに対処していくこともできますが、最低限必要なカルキ抜きや掃除用品はあらかじめそろえておきましょう。
水槽の費用について
大型水槽の場合、水槽・水槽台・器具類といった必要最低限のものだけで、10万円を超える予算が必要です(わが家の90cm水槽の場合)。そしてレイアウト用品も思っている以上にお金がかかります。
大きい流木ならひとつ5,000円ほどする場合もあります。さらに観賞魚も値段はさまざまで、高いものは一匹数万円というのも珍しくはありません。趣味の世界なので、お金をどれくらいかけるかは個人の判断ですが、意外とお金がかかるということを頭に入れておきましょう。
費用をあまりかけたくない方には、グラスアクアリウムもおすすめです。
私はインテリアショップで購入したガラス花瓶を使ってグラスアクアリウムを作りました。ソイルを敷き、水草を生やした石や流木で好きなようにレイアウトします。小さいので費用もかからず、レイアウト変更もしやすいのが魅力です。
水槽のメンテナンス
水槽が大きくても小さくても必要なメンテナンスは、「水替え」です。わが家では週に一度、水槽の水を1/3程度入れ替えています。
水を抜いた後は、水槽表面をメラミンスポンジでこすって汚れを落としましょう。伸びすぎた水草を間引いたり、カットしたりして形を整えるのも大切です。
月に一度はフィルター内の掃除や器具のガラス管を専用漂白剤で大掃除をしてください。水槽内のお掃除屋さんであるメンテナンスフィッシュを飼っていても、水槽のメンテナンスを怠ってはいけません。
水槽インテリアを楽しめる住まい
水槽を置く場所は?
水槽のある暮らしを楽しむには、水槽を置くための広いスペースの確保が必要です。また器具の配線類がごちゃごちゃするので、コンセントまでの距離を考慮してスペースを決めましょう。
窓に近かったり直射日光が差し込んだりする場所は、水温が変化しやすいので、室温が一定の場所に置くことをおすすめします。器具類の動作音が気になる方も多いと思うので、寝室には置かない方がいいでしょう。
水槽インテリアを楽しむには
水槽インテリアを楽しみたいのであれば、物が多い部屋よりもすっきりと整えられた部屋の方が映えます。ぜひお部屋を片付けて、水槽インテリアを始めてみませんか。
水槽には器具のほかにメンテナンス用品やエサなど必要なものが多いので、収納スペースがたくさんあるお部屋がおすすめです。
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水槽のある暮らしを楽しもう
今回はわが家の大型水槽を例にお話ししましたが、大型水槽でなくても水槽インテリアは十分楽しめます。口の広い花瓶に水草をレイアウトして、水量が少なくても飼える熱帯魚のベタなどもおすすめします。
水槽はおうちの中で性別も年齢も問わず、長く楽しめる趣味です。この記事をきっかけに、水槽に興味を持ってもらえたらうれしいです。