日本の鉄道発祥の地であり、サラリーマンの聖地と呼ばれる新橋駅周辺。日本初のターミナル駅としての黎明期から震災や戦災、戦後の混乱期を超え、幾度かの再開発を経た新橋は今もなお多くの人が行き交う活気に満ちあふれる都市です。
昭和のノスタルジーを感じさせる西口と、モダンなデザインの高層ビルが立ち並ぶ東口。新橋駅周辺は2つの異なる魅力を備えます。この記事では、会社員時代に新橋のオフィスに5年間通っていた私が、新橋駅周辺のおすすめの散歩スポットを紹介いたします。
- 新橋の基本情報
- 新橋の歴史
- 新橋駅の特徴
- 新橋のおすすめ散歩スポット
- 新橋の散歩スポット(1)カンダフル エキュートエディション新橋店
- 新橋の散歩スポット(2)新橋駅西口広場(SL広場)
- 新橋の散歩スポット(3)乙女と盲導犬の像
- 新橋の散歩スポット(4)ニュー新橋ビル
- 新橋の散歩スポット(5)烏森神社(からすもりじんじゃ)
- 新橋の散歩スポット(6)桜田公園
- 新橋の散歩スポット(7)鹽竃神社(しおがまじんじゃ)
- 新橋の散歩スポット(8)駅案内ロボットコンシェルジュARISA
- 新橋の散歩スポット(9)新橋1・2丁目アンテナショップエリア
- 新橋の散歩スポット(10)旧新橋駅停車場 鉄道歴史展示室とお茶の文化創造博物館・おーいお茶ミュージアム
- 新橋の散歩スポット(11)パナソニック汐留美術館
- 新橋の散歩スポット(12)カレッタ汐留SKY VIEW
- 今度の休日は、新橋を散歩してみませんか?
新橋の基本情報
まずは、新橋の歴史と特徴を紹介します。事前情報があると、新橋の散策がより楽しめます。
新橋の歴史
江戸時代、城下町であった新橋一帯には、遠山金四郎をはじめとする大名たちの武家屋敷街でした。そのため、新橋周辺には武家屋敷の遺構や史跡も多く、忠臣蔵で知られる浅野内匠頭の終焉の地もこの一角にあります。
明治維新を迎え、1872(明治5)年に新橋と横浜間に日本初の鉄道が敷かれます。現在の新橋駅より300mほど東に造られた新橋駅は、日本鉄道発祥の地として知られています。「新橋」という駅名は、現在では埋め立てられてしまった汐留川に架かる新橋という橋の名前によるものです。
鉄道の発展とともに、東京の玄関口として新橋駅一帯は急速な成長を遂げてゆきます。1909(明治42)年には、現在の新橋駅の位置に烏森駅が開業。初代の新橋駅は貨物専用駅となり、東京の物流の拠点として活躍しました。1914(大正3)年に、新橋駅は汐留駅に、烏森駅は新橋駅へと改称されています。
東京のほかの都市同様に、関東大震災と太平洋戦争の東京大空襲により、新橋も壊滅的な被害を受けます。しかしながら、戦後を迎えた新橋駅の周辺には、闇市や屋台から始まって、数多くの飲食店やオフィスビルが立ち並び、発展を遂げていくのです。
日本鉄道発祥の地である汐留駅は、鉄道からトラックへ物流の変化によって1986(昭和61)年に114年に及ぶ歴史に幕を閉じました。その跡地は大規模再開発によって高層ビルが立ち並び、ビジネスに観光に国内外から多くの人が集まっているのです。
新橋駅の特徴
新橋駅は、JR東海道線・JR京浜東北線・JR山手線・JR横須賀線・東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線・新交通ゆりかもめの4社7路線が利用できる巨大ターミナル駅です。東京駅まで約3分、品川駅まで約4分、新宿駅まで約17分と、都心の主要駅まで20分以内で移動できるアクセスの良い立地です。
新橋駅の西側には飲食店街が広がり、東側には再開発エリアの汐留シオサイトがあります。駅の南方面には浜松町、北東方面は銀座があり、東京の中核エリアに位置しています。
新橋駅西口エリアの西口通りや烏森通りには雑居ビルに多数の飲食店が密集しています。気軽に入れるお店が多い一方で、格式高い老舗の日本料理店までがそろいます。西口方面の愛宕や御成門にかけては、江戸時代には武家屋敷のあったエリアなので、歩いていると思いがけない名所旧跡に出合えることも特徴のひとつです。
銀座に近い銀座口から東口にも飲食店やアンテナショップなど楽しいお店が並びます。2000年代に再開発された、初代の汐留駅周辺には「汐留シオサイト」と呼ばれる高層ビル群が林立。汐留シオサイトには、オフィスビルに飲食店や博物館、美術館、劇場などが入った複合施設が多く、凛とした美しい街並みが形成されているのです。
新橋のおすすめ散歩スポット
ここからは、新橋にあった勤務先に5年間通っていた私がおすすめする、新橋駅周辺の散歩スポットを紹介します。新橋駅の日比谷口を出てSL広場から西口の繁華街を散策して、銀座に隣接する新橋1丁目、2丁目エリアを回ります。最後に、初代新橋駅があった汐留エリアを巡るコースです。
新橋駅周辺は庶民的なお店が多い一方で、銀座が近いせいかしゃれたお店もたくさんあります。そのため、休日におしゃれをして出かけると気分が上がるのでおすすめです。
駅を中心に一日かけてゆっくり周ってみたり、気になるスポットに出かけたり、活気に満ちた新橋を歩いて元気をチャージしてください。
新橋の散歩スポット(1)カンダフル エキュートエディション新橋店
新橋駅の北改札外にある「カンダフル エキュートエディション新橋店」は、全国のローカル缶詰の専門店です。サラリーマンの街らしく、おつまみに適した牛タンやおでん、牡蠣缶から、パスタや蛸飯などのお食事もの、りんごやガトーショコラなどのデザートの缶詰まで、バラエティ豊かな缶詰が勢ぞろい。おいしいものがいっぱいに詰まった缶詰が並ぶ夢のあるお店です。
名称:カンダフル エキュートエディション新橋店
住所:東京都港区新橋2-17
営業時間:月~土曜日 11:00~21:00、日曜日・祝日 11:00~20:00
新橋の散歩スポット(2)新橋駅西口広場(SL広場)
新橋駅の顔といえば、SL広場こと「新橋駅西口広場」です。1940年代の機関車が設置され、待ち合わせや街頭インタビューの場所として有名です。冬に入るとSLがイルミネーションで彩られたり、広場では古本市や地方の物産展などがよく開催されます。選挙シーズンには、有名な政治家の演説会も開かれ、多くの人が訪れる広場です。
名称:新橋西口広場(SL広場)
住所:東京都港区新橋2
利用時間:24時間
新橋の散歩スポット(3)乙女と盲導犬の像
SL広場に片隅にある「乙女と盲導犬の像」は1969(昭和44)年に建立された像です。
この像を出発点に盲導犬のパレードや募金活動が行われるようになり、盲導犬への理解が広がったといいます。こちらの像で注目していただきたいのが、盲導犬の犬種です。少女を導いている犬はジャーマンシェパード。盲導犬といえば、現在はラブラドールレトリバーをよく見かけますが、この像ができた当時は頭が良く忠誠心が強いジャーマンシェパードが活躍したのです。人間のために献身的に尽くしてくれる盲導犬への感謝の気持ちを再確認させてくれる像です。
名称:乙女と盲導犬の像
住所:東京都港区新橋2
新橋の散歩スポット(4)ニュー新橋ビル
SL広場の南側にそびえる「ニュー新橋ビル」も新橋の古くからのランドマークのひとつです。
「ニュー」とつきますが、1971年2月に竣工したニュー新橋ビルは2025年で築54年。地下1階から3階には郵便局や飲食店、駐車場。1階から4階は飲食店やチケットショップ、ドラッグストアなどさまざまな店舗。5階から9階はオフィスで、10階・11階は住居という造りになっています。1階から4階の商業エリアは独特な雰囲気で、雑多で活気のあるエリアと人けのないエリアが混雑しています。昭和の空気感を残すニュー新橋ビルですが、老朽化のため再開発が計画されております。取り壊される前に、ぜひ一度、足を踏み入れてください。
名称:ニュー新橋ビル
住所:東京都港区新橋2-16-1
営業時間:各テナントによる
閉館日:奇数月の第2日曜日
新橋の散歩スポット(5)烏森神社(からすもりじんじゃ)
ニュー新橋ビルから柳通りを一本挟んだところにあるのが「烏森神社」です。
私が新橋の会社に勤めていた時、月に一度、社員全員でお参りに伺っていた思い出深い神社です。その歴史は古く、平安時代である天慶3(940)年に創建されました。
「からすもり」という名前は、昔、この地が江戸湾に面した砂浜で「枯州(かれす)の森」と呼ばれ、そこにあった松林にたくさんの烏が巣を作っていたことに由来します。
細い路地を進んでいくと、烏森神社の社殿があります。
多くの人でにぎわう烏森神社のご利益は必勝祈願や商売繁盛、技芸上達などです。芸能の神様・天鈿女命(アメノウヅメノミコト)をお祀りしている数少ない神社としても知られています。
烏森神社のマスコットのこい吉や烏の社紋が入った丸い形のお守りなど、授与品がかわいらしいことでも人気を集めています。
名称:烏森神社
住所:東京都港区新橋2-15-5
授与所開所時間:9:00~16:00
新橋の散歩スポット(6)桜田公園
「桜田公園」は、烏森口の飲食店が並ぶエリアの一角にあるサラリーマンの憩いの場。
もともとは小学校に隣接して造られた公園でしたが、1991(平成3)年に統廃合により学校は廃校となりました。
遊具コーナーやトイレもありますので、親子連れや幅広い世代の方が利用されています。
名称:桜田公園
住所:東京都港区新橋3-16-15
利用時間:24時間
新橋の散歩スポット(7)鹽竃神社(しおがまじんじゃ)
緑の少ない烏森口エリアの中で、「鹽竃神社」もほっと一息できるスポットです。
ここはもともと仙台藩の藩邸があった場所。1695(元禄8)年に仙台藩4代目藩主・伊達綱村がこの地に宮城県塩竃市にある鹽竈神社の分霊を祀ったことが始まりです。伊達綱村といえば、「伊達騒動」の幼君「亀千代」として知られています。
石造りの鳥居が重厚感のある鹽竃神社は、歴史に関心が高い方におすすめのスポットです。
名称:鹽竃神社
住所:東京都港区新橋5-19-7
新橋の散歩スポット(8)駅案内ロボットコンシェルジュARISA
都営浅草線新橋駅の近くに、東京交通の制服を着たロボットの駅員さんを見つけました。青く光る目が印象的なこちらは、「ロボットコンシェルジュARISA」です。
AIを搭載した対話型の駅案内ロボットで、日本語・英語・中国語の3ヶ国語を操るトリリンガル・ロボット。タッチパネルやディスプレイを活用し、乗り換えや周辺情報を対話によって案内してくれます。表情豊かに挨拶もしてくれるARISAにぜひ会いに行ってください。
名称:ロボットコンシェルジュARISA
住所:東京都港区新橋2-21-1新橋駅B1 都営浅草線新橋駅ツーリストインフォメーションセンター横
稼働時間:8:00~20:00
新橋の散歩スポット(9)新橋1・2丁目アンテナショップエリア
新橋駅の銀座口方面である新橋1丁目から2丁目にかけては、複数のアンテナショップがあります。それぞれの地方の特産品を手に取ってショッピングできるほか、郷土料理も味わえる楽しいアンテナショップ3ヶ所を紹介します。
とっとり・おかやま新橋館
鳥取と岡山の食品や酒、工芸品が並ぶとっとり・おかやま館のおすすめは果物です。岡山や鳥取の新鮮で立派な季節の果物が並びます。岡山のデニム商品や、鳥取の鬼太郎グッズや名探偵コナングッズなど、大人から子どもまでうれしいラインナップの商品が満載です。
名称:とっとり・おかやま新橋館
住所:東京都港区新橋1-11-7
営業時間:10:00~21:00
香川・愛媛せとうち旬彩館
「香川・愛媛せとうち旬彩館」では、2階のレストランせとうち料理の「かおりひめ」にぜひお立ち寄りください。本場のさぬきうどんや瀬戸内の新鮮な魚介が味わえます。旬の野菜やオリーブオイル、いりこや乾物などの取り扱いが多いため、料理好きな方におすすめのアンテナショップです。
名称:香川・愛媛せとうち旬彩館
住所:東京都港区新橋2-19-10 新橋マリンビル1・2F
営業時間:10:00~20:00
2階レストラン 郷土・せとうち料理かおりひめ
営業時間:ランチ 11:00~15:30(ラストオーダー15:00)
ディナー 17:00~23:00(ラストオーダー22:00)
奈良まほろば館
全面ガラス張りのお洒落な外観のこちらは「奈良まほろば館」。入口では奈良の公式マスコット・せんとくんが官服姿でお出迎えしてくれます。
奈良まほろば館は雑貨好きな方には、まさに「まほろば(楽園)」のようなショップです。
鹿や大仏をモチーフにした食器や雑貨、優しい味わいの和菓子が並ぶ店内は目移りする楽しさです。また、2階のレストラン&バー「TOKi」は「ミシュランガイド2025」で1つ星を獲得しているお店。洗練された雰囲気の店内で大和牛などの奈良の名産品を堪能できます。
名称:奈良まほろば館
住所:東京都港区新橋1-8-4 SMBC新橋ビル1・2F
営業時間:11:00~20:00
2階レストラン:Restaurant & Bar TOKi
営業時間:ランチ 12:00~15:30(ラストオーダー13:30)
ディナー 18:00~22:00(ラストオーダー19:30)
店休日:月・日曜日、お盆、年始
新橋の散歩スポット(10)旧新橋駅停車場 鉄道歴史展示室とお茶の文化創造博物館・おーいお茶ミュージアム
高層ビルの中に佇むノスタルジックな建物は、「鉄道歴史展示室」。日本で初めてできた鉄道・新橋駅の跡地に、当時の新橋駅を再現したものです。跡地から発掘された出土品や、ガラス張りの床の下には駅舎基礎石の遺構を見ることができ、鉄道ファンでなくても十分に楽しめます。
同じ建物内には、「お茶の文化創造博物館」と「お~いお茶ミュージアム」も併設。古来、日本人にとって欠かすことのできないお茶の魅力と歴史を余すことなく伝えます。
また、お~いお茶ミュージアム内のカフェでは、抹茶のドリンクやソフトクリームをいただけます。散歩の途中に冷たい抹茶ソフトクリームでブレイクしてはいかがでしょうか。
名称:旧新橋停車場 鉄道歴史展示室
住所:東京都港区東新橋1-5-3
開館時間:10:00~17:00(入場は閉館15分前まで)
休館日:月曜日(祝祭日の場合は開館、翌火曜日が休館)
入場料:無料
名称:お茶の文化創造博物館
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日休館)、年末年始
入場料:大人500円、学生300円、70歳以上と高校生以下無料
名称:お~いお茶ミュージアム
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日休館)、年末年始
入場料:無料
新橋の散歩スポット(11)パナソニック汐留美術館
「パナソニック汐留美術館」はパナソニック東京汐留ビルの4階にある美術館です。
19世紀から20世紀にかけて活躍したフランスの画家であるジョルジュ・ルオーの作品約260点をコレクションしています。
土日祝日は混雑緩和のために、公式サイトでの事前予約が必要となりますので、ご注意ください。オフィスビルの一角の落ち着いた雰囲気で、じっくりと芸術の世界に浸れます
名称:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:水曜日(祝日は開館)、展示替え期間、年末年始、夏季休業期間
入場料:一般1,200円、65歳以上1,100円、大学生・高校生700円、中学生以下無料
新橋の散歩スポット(12)カレッタ汐留SKY VIEW
新橋駅の汐留側のランドマークといえば、電通本社ビルです。広告代理店・電通本社が入る地上48階のオフィス棟や四季劇場「海」や飲食店が入る商業棟「カレッタ汐留」などから成ります。
46階展望スペースSKY VIEW
「カレッタ汐留」でぜひ訪れていただきたいのが、46階の展望スペース「SKY VIEW」です。
直通エレベーターで46階に登ると、レストランフロアの南側に設けられた展望スペースから東京湾を一望できます。
こちらが地上200m・SKY VIEWからの眺望です。浜離宮恩賜庭園を手前に東京の臨海エリアのナイスビューが広がります。SKY VIEWは23時30分まで利用できますので、ベンチに座って美しすぎる東京の夜景も楽しめます。
名称:カレッタ汐留 SKY VIEW
住所:東京都港区東新橋1-8-2
利用時間:11:00~23:30
今度の休日は、新橋を散歩してみませんか?
新橋の散歩スポットはいかがでしたでしょうか。
新橋には高層ビルの中の美術館や雑居ビルの一角にある神社など、働くの人の街でありながらも、思いがけずにすてきな散歩スポットがあちこちにあります。
いつもより少しだけ刺激的な休日を過ごしたくなったら、新橋駅での散策をぜひお楽しみください。