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中国語オンライン教室ってどう?中国から帰国した私が使ってわかったその魅力
中国語オンライン教室ってどう?中国から帰国した私が使ってわかったその魅力

中国語オンライン教室ってどう?中国から帰国した私が使ってわかったその魅力

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人口約14億人を擁する中国。母国語とする人と第二外国語とする人を合わせるとその人数は膨大です。近年日本でも、仕事や旅行、インバウンド関連で中国語を勉強する人が増えていますが、発音の違いなどから習得が難しく、せっかく勉強を始めても途中で挫折する人も少なくありません。

私は、2020年まで計4年間、中国語習得に四苦八苦しながら上海と広州で暮らしました。その体験をもとに、今回は中国語の勉強の素晴らしさや大変さ、さらに習得の強力な味方になるオンライン学習法についてご紹介してきます。

挫折しては再び猛勉強 私の中国語習得までの道のり

中国語には、広東語や上海語などさまざまな方言があり、発音や語彙の違いから中国人同士でもまったく通じないことがよくあります。そのため、北京語の発音と、北方方言の語彙を基礎とした「共通語」、すなわち普通話が定められ、中国大陸の他、香港、マカオ、台湾、そしてシンガポール、マレーシアなど、東南アジアの国や地域、世界各地の華人社会でも広く使われています。この普通話が、私たちが通常学ぶ中国語です。
普通話で用いられる文字は、画数の多い漢字を簡素化した「簡体字」ですが、台湾や香港などでは「繁体字」が使われています。

大学では発音に、留学先では中国語のシャワーに悩まされ…

私と中国語の最初の出会いは、大学生のときです。第二外国語として学んだのですが、発音に苦戦してやる気が起きず、まったくものになりませんでした。その後、社会人を経て入学した大学院で上海に留学することになり、英語で勉強できる上海のビジネススクール(経営学修士)に入学。寮生活で、同級生はほとんど中国人でした。日常生活は中国語のシャワーで、とにかく耳から聞いて覚えていきました。

私が使った中国語の教科書。中国茶を保温ボトルに入れて一服しながら勉強 © Satoko Okamoto
私が使った中国語の教科書。中国茶を保温ボトルに入れて一服しながら勉強 © Satoko Okamoto

広州でやっとつかんだ”中国語でコミュニケーションできる”という実感

ときを経て、今度は夫の仕事のため家族で広州に。娘が通っていたインターナショナルの幼稚園では、保護者も中国人が多く、ママ友と話すために学び直しました。週に4~6時間、中国人の家庭教師に来てもらい、発音練習。さらにSNSアプリを中国語で使用するなどし、中国語を読み書きする機会を増やしました。その成果もあって、ママ友たちとのやり取りはずいぶんスムーズになり、中国人が多数を占めるイベントや誕生会にも参加し、コミュニケーションが取れるようになっていきました。

その頃になると、行動範囲も広がり、タクシーを呼んで行き先を告げるなど、見知らぬ中国人と交渉することもしばしば。中国語検定「HSK」にも挑戦し、2019年には中上級レベルの5級に合格しました。改めて振り返ってみると、大学で中国語に挫折してから、ここまでに20年程度かかっていました。

楽しく学ぶにはカラオケという手段もある

楽しく学ぶためには、中国人の友だちとコミュケーションを取ったり、映画やテレビ番組を見たりするのもおすすめです。
あるとき中国語のカラオケを歌い、覚えた歌詞をそのまま会話に使ったところ「君の中国語は表現が面白いねぇ」と中国人に笑われたこともありますが、会話のネタになります。日常会話では不自然な表現も含まれていますが、発音練習としてはもってこい! 日本でもカラオケ店には中国語の曲がたくさんあります。お気に入りの1曲を見つけて歌ってみてはいかがでしょうか。

奥に見えるのが広州タワー © Satoko Okamoto
奥に見えるのが広州タワー © Satoko Okamoto

中国語を学んでみる

中国語は、漢字をある程度読める日本語話者にとっては親しみやすい言語だといわれます。ただ、日本語にはない発音も多く、私も発音でやや苦労しました。

中国語の発音の難しさをどう克服するか

中国語の母音は「a、e、i、o、u、ü」ですが、それぞれ日本語の「あ、え、い、お、う」とは異なります。中国語の読み方をアルファベットなどで示した発音記号を「ピンイン」といいます。中国語の発音は、このピンインと、音の上げ下げを示す「声調」を使って表します。中国語の難しいところは、同じピンインでも声調が違えばまったく別の意味になる点。例えば「hǎo」と「hào」は別の単語です。そのため、中国語の初歩は発音が最重要ポイント。

例:漢字→你好
  ピンイン・声調→nǐ hǎo

正しい発音は、独学ではなかなか身につきません。やはり対面やオンライン教室で先生に発音を直してもらいながら、口の形を覚えるのが近道だといえます。そこで効果的なのが、先生と一緒に口の形を鏡に映しながらの発音練習。子音は、日本語より息を破裂させる音が多く、私はティッシュを口の前にたらし、吐く息によって揺れるかを見ながら、発音を確かめました。ネイティブの後についてまねする“シャドーイング”もおすすめです。中国語を話す口の形に慣れながら、必要な筋肉も鍛えられます。

中国での対面授業。最初は、先生に単語を書いてもらい、ピンイン(読み方)をかなり調べた © Satoko Okamoto
中国での対面授業。最初は、先生に単語を書いてもらい、ピンイン(読み方)をかなり調べた © Satoko Okamoto

このように、仕組みも発音も独学では難しい中で、初心者は一体どうやって学んでいけばいいのでしょうか。本やDVD、最近はYouTubeといった動画サイトにも多くの中国語の学習コンテンツがアップされていますが、どれも一方通行です。中国人の先生が身近にいればいいのですが、それも難しい。諦めるか…そんなときに強い味方になるのが、オンライン教室です。

中国語のオンライン授業を受けてみて

2020年から始まったコロナ禍で、私たちも中国から日本に一時退避。それに伴い、中国語学習も中断することになりました。しかし、ここまで頑張って中国語でコミュニケーションが取れるようになったのに…。再度一念発起し、2023年夏にオンライン教室で中国語学習を再開することにしました。

オンライン教室にはさまざまなタイプがありますが、私が選んだのはオンライン特化の中国語学習サービスでした。 。口コミ評価が高く、毎日受ければ1レッスン25分が200円からという費用の安さ。さらに6時~24時半まで受講可能で、早朝に受講したい私には便利でした。

希望日時で予約は取れるのか? 先生の質は?

とはいえ何事も始める前は不安ばかりです。受講前の不安の1つ目は、希望時間に予約ができるかという点。常に満員で予約が取れなかったら? とドキドキ。実際始めてみたところ、平日午前9時前後に受講希望だった私はスムーズに予約が取れました。ただ、先着順のため、人気の先生の授業はすぐに枠がうまってしまう場合も。

2つ目の不安は、先生の質。「単に中国語を話す人と学習希望者をマッチングさせるだけだったらどうしよう…」と。私の場合、受講し1ヶ月間で担当してもらった先生は2人。計5回の授業でした。1人は甘粛省在住、もう1人は日本と大連を行き来している方で、中国の大学で日本語を勉強、または日本での学習・勤務経験がある先生でした。

授業では、文法や発音の訂正はもちろん、分からない漢字やピンインをチャットで書いてもらえるのでとても便利でした。チャットなら後でワードなどにコピーしてまとめれば、授業ノートも出来上がりです。

オンライン教室のこんなところに驚いた!

不安いっぱいで始めたオンライン学習ですが、オンラインならではの良い面もたくさんありましたので、いくつかご紹介します。

自分の興味あることで授業を進めてくれた

授業を予約するときに便利だと感じたのは、授業前に先生にメッセージを送れることです。これは中国語で書くことが推奨(日本語でもOK)されており、「授業でやりたいこと」や「自己紹介」などを送れます。

私は、中国経済の状況、受験競争の激しさなど、自分が知りたいことについての考えと質問内容を書いたところ、授業ですぐに話題に取り入れてくれました。事前に先生に中国語でメッセージを書くことから予習が始まり、授業後もノートや単語帳作りをしながら復習をするという流れが習慣化。予習復習のハードルが下がり、効率的に中国語を学べていると実感しました。

サポートも充実していた

気軽なオンライン教室とはいえ、授業内容以外のサポートも気になるところ。私が受講したオンライン教室では初回授業の後に、「教科書を使っていきたいか?」「自由会話を希望か?」「HSKなど試験を目指すか?」といった今後の意向について確認がありました。

仕事で中国語を学ぶ人にとって重要な領収書や受講証明書については、ウェブから自身で発行可能になっていました。学費補助制度など企業の福利厚生向けにも対応しているとのことです。教室によりさまざまかと思いますが、教室を選ぶ際、また継続するか判断する際には、こういったポイントも重要になってきます。

オンライン教室を利用して得た満足感

今回の経験により、語学学習はオンラインと相性が良いと感じました。先生とのコミュニケーションは対面授業とそん色ありません。たくさんの先生が在籍している教室なら、もしそのうちの1人と相性が合わなくても他の先生を探せば良いという安心感もあります。今回受講したオンライン教室では、北京、上海や台湾在住などいろいろな地域の先生と話した方が各地域で話されている中国語に慣れるのでおすすめ、としており、私も同感です。

中国語学習、今後への思い

オンラインで中国語の勉強を再開して、私が中国語を勉強するモチベーションを保っていられるのは、中国の現在とこれからに興味があるからだと改めて実感しました。それを知るには、いろいろな中国人と接し、生の声を聞くのが一番。そう考えて毎回授業を受けました。せっかく縁ができた中国語を、今後も一生ゆるやかに続けていきたいです。日本にいても中国語でとっさの一言が出せたり、誰かの役に立てたりできれば良いと思います。

中国語に限らず語学を学び続けるのは、目標とやる気が大切です。オンラインでも、対面でも、学ぶ機会を日常に取り入れることが決め手になるかと思います。難しいときは1ヶ月に1度でもOK。授業を受け続ければ、いつかもっとやりたくなったときの基礎になります。自宅でオンライン教室の受講を続けるには、早朝深夜も授業に集中できる書斎のある部屋や、インタビュー環境が整った物件がおすすめです。

私にとって、中国語のオンライン教室は、人生やライフスタイルの変化に合わせて、一緒に伴走してくれるパートナーのような存在かもしれません。安価、手軽、時間調整しやすい! 皆さんも“中国語を話してみたい”と少しでも思うことがあったら、オンライン学習でぜひ1歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

岡本聡子

ライタープロフィール
ライター、防災士
大阪出身。社会課題、ビジネス、舞踏・音楽、教育、海外事情などのテーマを得意とする。経営コンサルティング会社を経て、上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに株式会社アルクより『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を出版。小学1年生ママ。趣味は、ダンス、ピアノ、水泳。好きな場所は、瀬戸内海とブルガリア。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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