初めまして。田舎暮らし10年目のブロガー・こっこです。
突然ですが、地方移住する前の私には夢がありました。それは「田舎に移住したら家をセルフリノベーションして、つくる過程も想い出に残るような家にしよう! 」という壮大なもの。
その当時はスキルもなく、夢として毎日妄想する日々。「どんな家と出会えるか? 」「どんなセルフリノベーションになるのか? 」叶うかどうかもわからない夢を勝手に膨らませ、チャンスが訪れるのを待っていました。
そして田舎暮らしが始まり、少しずつ経験を積み、ついに中古物件を購入しセルフリノベーションを開始。1年間かけていろいろな作業を行った結果、理解したのです。「DIYの壁塗り」が、一番簡単に未経験者でも楽しめる作業だということを。
今回はそんな私の体験を元に、漆喰を使った壁塗りDIYの方法や魅力をお伝えします。DIYに興味がある人はぜひ試してみていただきたいです。
DIYしてみたい人向けの賃貸物件
エリア別に住まいを見る
DIYで塗った漆喰壁はわが家の自慢
わが家は自宅のほとんどをDIYでリノベーションしていますが、自分たちで塗った壁はわが家の自慢です! うまく塗れたからというわけでなく、たくさんの人たちの助けがあって個性豊かな壁となっているからです。
壁といっても塗り壁や板壁、繊維壁とさまざま。場所によっては、物件購入時のままの壁も残しつつ、新たに壁を作ったり、塗り直したりとDIYを楽しみました。
自宅はセルフリノベーション
わが家は、築40年の中古物件をセルフリノベーションしています。購入当時は床下が少し白アリ被害で腐食していましたが、おおむね良好な状態だったためすぐにでも住める状態でした。
しかし、改善しなくてはならない点もいくつかありました。まず、お風呂が屋外に設置されており、外に出ないと入れないということ。昔の田舎の家に多いのですが、トイレやお風呂は湿気がたまるという理由から離れに設置されていたのです。さらに台所は北側の薄暗い場所にありました。
そこで、お風呂と台所を使いやすい場所へ設置する計画を立て、可能な限り自分たちで作業することに。ただ、リノベーションスキルが足りない部分はプロにお任せし、私たちは壁や床の張替え作業を行いました。
DIYを進めていくなかで壁を作ったり撤去したりという作業が増え、真新しい壁ができるたびに「どんな壁に仕上げようか?」と興奮しながらも悩んでいました。
DIYで壁を漆喰塗りしたきっかけ
実はセルフリノベーションを始める前に、一度だけ友人の家作りに参加したことがありました。そこで私が作業したのが壁作りだったのです。この経験がきっかけとなり、自宅の壁もDIYで塗ることになったのです。
友人宅での壁塗りは、
①土壁を塗り乾燥させる。
②二度塗りをして壁の下地を仕上げる。
③最後は漆喰で化粧塗りをする。
という方法で行いました。
参加した友人宅の壁塗り作業は、全員が初めてでした。私も含めて土壁用の土を見るのも、触るのも初めてで最初は扱いに戸惑ったものです。塗装に必要な分だけを取れずこぼしたり、塗れたと思ったら土がおちてしまったりと、開始当初は散々。
しかし、仕上げ作業である漆喰塗りは土壁塗りよりもスムーズにできました。実際に古民家のDIY作業の中でも、割と簡単に覚えられたのが壁塗りです。
家族や仲間とにぎやかに塗り進める様子は、見ていてるだけでもとても楽しく思い出に残る作業となりました。こういった経験もあり、わが家の壁も自分たちの手で作り上げたいと思うようになったのです。
また、うまくいかなかった場合はプロに頼むということも考えていたため、気軽に壁塗りDIYを始めることができました。
調湿作用もある壁材、漆喰とは?
漆喰とは
漆喰は、壁などに使用される塗料です。石灰が主な原料となっており、水やのり、繊維などと混ぜ合わせることで、滑らかな質感を作り出すことができます。
「呼吸する壁」ともいわれ、湿度の高い空間では余分な水分を吸い取り、湿度が低いと水分を放出するといった湿度調節機能を持っています。基本は白色ですが、さまざまな色みの漆喰も販売されていますし、顔料を混ぜることで好みのカラーの漆喰を作ることも可能です。
わが家の寝室の壁も、友人宅で経験したものと同様の漆喰で塗りました。寝室の壁は昔の繊維壁のままだったため、その上から漆喰を塗ることにしました。
漆喰は初心者でも扱いやすく、ほどよく粘りがあるので塗りやすいのが特徴。さらに、色も白だけと思われがちですが、実は色のバリエーションも豊富なのです。
部屋の雰囲気や窓からの自然光の明るさを考えて、少しベージュ色にしてみる…ということもできます。既存の壁の上からも塗ることができるので、すぐに取りかかることができるのもメリット。調湿作用もあるので、湿気の多い日本の環境には適した塗料といえます。
DIY初心者でもできる漆喰塗りの方法
漆喰を使った壁塗りの方法
ここからはDIY初心者でもできる、漆喰塗りの方法をご紹介します。まず、作業前の5つの注意事項です。
【注意事項】
・梅雨の時期は避けること
・周囲の荷物は片付けること
・畳の部屋の壁を塗るなら、畳を外した方が無難
・きちんと養生をすること
・手袋を着用すること
・梅雨の時期は避けること
漆喰は水分量が多い塗料です。雨が降っているときは塗料が乾きにくく、作業が進みません。さらに室内の湿気が増加してカビの発生にもつながりかねないため、梅雨の時期は避けることをおすすめします。
・夏以外で畳の部屋の壁を塗るなら、畳は外した方が無難
同じ理由で、畳がある部屋の壁塗りにも注意が必要です。和室に漆喰塗りを行う場合は、畳を外してから作業を進めましょう。
・周囲の荷物は片けること
すでに生活している部屋で作業する場合は、作業部屋の荷物はすべて片付けた方がいいでしょう。初心者が漆喰などの塗料を扱うと、驚くほどあちこちに飛び散らせたり、こぼしたりしてしまうからです。
・きちんと養生をすること
私のように物件購入直後のセルフリノベーションであれば、家具や荷物がない状態なので、作業場が汚れないように養生シートなどで保護すれば大丈夫です。
・手袋を着用すること
漆喰の原材料は消石灰です。消石灰は強いアルカリ性で、目に入ると非常に危険とされ、そのまま素手で触るとひどい手荒れの原因にもなります。
ここまで読んで、「漆喰を使った壁塗りは大変だな」と感じていませんか? しかし、心配しなくても大丈夫です。DIYの壁塗り未経験者でも、すぐに扱える漆喰をご紹介します。
初心者は配合済みの漆喰を使おう
初心者の方におすすめなのは、配合済みの漆喰を使うことです。
本来、漆喰を塗料として使う場合、粉状の消石灰と水、それらを混ぜ合わせるための大きな容器も必要になります。そして未経験者にとって一番難しいのが、水分の調整です。
初めて漆喰を作る人にとって、いくら用意した材料に配合の説明が書かれていたとしても、その通りに消石灰と水を混ぜ合わせるのは至難の技。何より完成した漆喰が、今から塗る壁に適した粘りや分量なのかもわかりません。多めに作ってしまいロスが出るのももったいないですよね。
私も自分で漆喰を配合して塗ったことがあるのですが、手間もかかるし完成具合もあまりきれいとは言えませんでした。配合済みの漆喰であれば、商品にもよりますが、バケツの容器を開封後すぐに塗り始めることができるのです。配合済みの漆喰を使うと、以下のようなメリットがあります。
・バケツ容器に入っていることが多いので、どこでも持ち運べる
・自分で消石灰と水を混ぜ合わせ、粘りを調節しなくてもいい
・開封後、混ぜ合わせるだけですぐに塗り始められる
・余っても蓋をしっかり閉めていれば、保存できる
配合済みの漆喰はオンラインショップでも購入可能ですので、調べてみてくださいね。
漆喰塗りに必要な道具
漆喰塗りに必要な道具はそんなに多くはありません。
・大きなおたま
・こて板
・こて
基本はこの3つがあれば塗ることができます。容器にある漆喰を大きなおたまでかき混ぜ、適量をこて板にのせます。そして、それをこてで壁に押しつけながら伸ばすように塗っていくのです。
DIY好きな私は、こて板も自作しました。漆喰をのせておける板であればどんなものでも大丈夫なので、私はリノベーション途中で出た端材に養生テープを巻いて即席で作りました。これなら、使用後はテープを剥がすだけで、毎回板を洗わなくてもいいのです。
板の裏には取っ手を付け、そこを握りながら作業をすると便利です。この3つは漆喰塗りの主な道具になりますが、事前に用意しておかないといけない、大事なものが他に2つ。
・養生シート
・シーラー
養生シートは床や他の壁に塗料が付着しないようにするための保護シートで、ホームセンターで購入できます。そして縁の下の力持ちがシーラー。シーラーは下地処理に使われる液体で、壁の防水のために下地塗料として塗っておきます。その他の目的で既存の壁のアク止めや、タバコのヤニ止めとしても使うことができます。
漆喰は既存の壁に塗ると反応を起こして、茶色く変色してしまうことがあります。これらを防ぐためにも、シーラーは欠かせません。また今回のような漆喰を下地処理のあと上塗りする場合、密着度を高めてくれるのでおすすめです。
シーラーが必要ない壁は新しく用意した石膏ボードなどで、繊維壁やビニールクロス壁といった昔ながらの壁からはアクやヤニが出やすいので使用した方がいいでしょう。壁塗りの本番前には、忘れずにこういった準備をしておくことが大切です。
漆喰を壁に塗ってみよう!
ここまで準備ができたら、あとは塗っていくだけです。家族や仲間に手伝ってもらう場合は、その分の道具も準備しましょう。
せっかく自分たちの手でDIYをして、こだわりの家にするのならば、プロのような美しい仕上がりよりも誰が塗ったかわかるような個性の出る壁にするのも楽しいですよ!
みんなで楽しく塗った漆喰壁は完成した後も、見るたびに思い出されてずっと記憶に残ります。塗り始めはうまくコツをつかめなくとも、どんどん上達していくので大丈夫。
コテの真ん中を使って大胆に大きく広げ、先端や角の部分で壁の四隅を仕上げれば完成です。翌日にはある程度乾燥し、仕上がりを確認することができます。万が一、アクやヤニが発生し、壁に汚れが浮き出ていたらもう一度漆喰を上塗りしましょう。
DIYで漆喰塗りができる住まい
DIYで漆喰塗りに挑戦してみたい方は、持ち家でなくでも「DIY可能な物件」を選べばできる場合があります。
壁を塗る塗料の種類もいくつかあるため、自宅の環境やイメージに合わせて選んでみましょう。漆喰のほか、珪藻土やペンキもいいかもしれませんね。部屋の模様替えをするときなど、こだわって壁の色を変えてみるのも楽しいと思います。
DIY可の賃貸物件
DIYが可能な賃貸物件が見つかれば、どこまで、何をしていいのかをはっきりと確認しておきましょう。もし壁塗りをしてもいいのであれば、どれくらいの範囲を塗るかも重要です。退去の際に借りた当初の状態に戻さないといけない場合もあります。いつかは退去することと考えると、各部屋の壁塗りをすると労力も費用もかかりすぎてしまいます。一番よく使う部屋だけ集中して、DIYしてみるのもいいかもしれません。
DIYしてみたい人向けの賃貸物件
エリア別に住まいを見る
中古の一戸建て物件
中古の一戸建て物件であれば、本格的なリノベーションも可能。既存の壁の上から新たに塗ることもできますし、新しく壁の下地を作り石膏ボードを張れば、すぐにでも塗料を塗ることもできます。
中古の物件なので築年数と前住人の生活スタイルによって、壁の状態もさまざま。上塗り塗料がよく密着し、ヤニやアクが出ないようにするためには、しっかりシーラーで下地処理を行いましょう。
一戸建て物件であればDIY作業ができる項目も増えますので、1人でやるのもいいですが、家族や友人と一緒にやってみましょう。きっと楽しい作業になるはずです。
注文住宅
注文住宅でもDIYで壁塗りをすることができます。せっかく自分たちの理想の家を作るならば、部分的にでもやってみましょう。注文住宅の家作りの工程の中で「この部屋は私が塗ります! 」と宣言し、施工会社の方と打ち合わせしておきましょう。
建築時には、その部分だけ壁の下地を作ってもらい一旦終了。後日、イベントのようにして仲間や家族に集まってもらい、みんなで漆喰やペンキを塗るのです。家作りの途中で作業できることは貴重な経験です。自信がなければ打ち合わせの段階で相談し、プロに来てもらえばワークショップ形式でも塗れるかもしれません。ぜひ、取り入れみてください。
壁をDIYで漆喰塗りするならみんなでやろう
DIYでの漆喰塗りは、思ったより簡単だと思います。初心者でもすぐに扱える塗料もたくさん販売されていますし、最初の養生と下地処理を怠らなければ、大失敗することもありません。
まずは練習もかねて、小さな壁で少し試し塗りをしてみてもいいと思います。もしくは、ワークショップなどに参加するとさらに自信がつきます。
DIY作業で楽しいことは、みんなでやること。未経験だからこそ、みんなで助け合い、悩みながらやると想い出になります。私にとって「こだわりの家」とは、各部分を見るだけで思い出が蘇る家のこと。ぜひ、DIYで漆喰塗りに挑戦してみてはいかがでしょうか。