「子どもの服を手作りしてみたいけど、難しそう。」「家庭科も得意ではなかったし、私には無理かも。」そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
家庭科の授業で、まともに雑巾も縫えなかった私。そんな私でしたが、第一子の妊娠をきっかけにスタートした子ども服作りも、10年ほど続いています。男の子だったので、初心者の頃によく作ったのは、パンツや帽子など、簡単に作れるものでした。
図書館の本を参考に、手持ちの道具や手に入りやすい材料で製作できるものを選んで作りました。慣れてきた頃には娘も誕生し、甚平やタックが入ったワンピースなど、少し手の込んだものにステップアップ。3人の子どもに恵まれた今も、時間を見つけてミシンを走らせています。
今回は、そんな子ども服作りの魅力をお伝えします。お気に入りの生地で服を作れば、お子さんもきっと笑顔になるでしょう。洋服をプレゼントすることで、日常の1コマに手作りの洋服が入ることで、親子で共有できるすてきな思い出が増えますよ。
子ども服を手作りする魅力
私が子ども服を作る中で、肌で感じた子ども服作りの魅力をご紹介します。
市販の子ども服を購入するよりも節約になる
子ども服は、気に入ったデザインの洋服を手に取ると、意外と高額なことがあります。成長が早く、1年後には着られなくなるかと思うと、購入をためらってしまうことも。そんなときに手作りすることで、気に入ったデザインの服を安価で手に入れられます。
子ども服は大人服に比べると、使用する生地の量も少量です。そのため、手芸店でワゴンセールになっているハギレでも、かわいい洋服が作れます。私が子ども服作りを楽しむようになった原点も、“節約”のためが大きな理由でした。
自然素材で子ども服を作ることができる
子どもが身に付けるものは、なるべく刺激の少ない素材を選びたいもの。しかし昨今はファストファッションの流行により、化学繊維で作られた子ども服も多く流通しています。子ども服をハンドメイドできると、気に入った自然素材で、洋服を仕立てることができます。
子どもの成長に合わせてサイズを調整できる
私は子ども服作りを通して、洋服や和服の構造を知ることができました。今では、そこで得た知識をリメイクや丈直しに応用しています。
袖が長い洋服は、袖口にゴムをあしらうことでピッタリサイズに。保育園の制服も、ポケットを使いやすい構造に付け替えたり、汚れが落ちなくなったパーツをほどいて新しい布で作り替えたりもしています。
お気に入りの柄やレースを使うことで、わが家の息子も娘も、喜んで身に付けてくれました。
オンリーワンの服を作れる
子ども服作りの一番の醍醐味は、オンリーワンの服を作れるところです。世界に1つだけの洋服を、お子さんにプレゼントできます。時間と愛情をかけて作った服は、お母さんにとっても特別な一着になるでしょう。
手作りの子ども服を着て写真に写る子どもを見返すと、他の写真よりも優しく愛おしい気持ちになりますよ。
親子でおそろいのコーディネートを楽しめる
親子でおそろいのコーディネートを楽しめる洋服は、市販のものでもよく見かけるようになりました。ハンドメイドで洋服作りができると、おそろいのコーディネートを簡単に楽しめます。同じ生地を使用するだけで、全く異なるデザインの服でも、おそろいに見えます。
こちらの写真は、カットソーとワンピースを、おそろいの生地で仕立てたものです。
普段は、落ち着いた色の洋服は好んで着ない娘たち。私とおそろいの洋服を仕立てることで、喜んで着てくれたことが思い出深いです。
子ども服を手作りしてみよう
未経験の方にとっては、ハードルが高く感じてしまう子ども服作り。ここからは、初心者の方におすすめしたいポイントを提案しながら、作り方をご紹介します。
子ども服の手作りに必要なもの
ミシン
子ども服作りは手縫いでも可能ですが、ミシンで作る方が手軽です。仕上がりが早い、縫い目がきれい、耐久性が上がるなど、メリットが多くあります。
最近では、性能の高いミシンも手に入りやすくなりました。具体的には、糸の調節が簡単になったり、糸を自動で切ってくれる機能や、針に糸を通しやすくする機能まで備わっていたりします。家庭科が苦手だった私が、子ども服作りをこうして楽しめているのも、昔より格段によくなったミシンの性能のおかげです。
薄手の生地を縫うときには、ご自宅で以前から使っていたミシンを使用しても問題ありません。ただし、厚手の生地を無理に縫ってしまうと、故障の原因となりますので注意しましょう。
ミシンは、有名メーカーのものでも1万円前後から購入できます。予算に余裕がある方は、5万円以上の価格帯のものがおすすめ。パワーがあり、デニム生地のような厚手のものも縫いやすいです。また、耐久性も高いため長く使うことができます。
ミシンは壊れた際の修理が難しいため、アフターサービスも重視しましょう。近所の手芸用品店やミシン屋さんで購入すると、故障の対応が早く、心強いです。通販で購入する際は、事前にアフターフォローに関する確認が必須。家庭用ミシンとは別に、ロックミシンを用意すると、作れる子ども服の幅がぐんと広がりますよ。
裁縫セット
まずは、針・糸・ハサミ・チャコペンなど、一式がそろった裁縫セットを準備しましょう。私も、裁ちばさみやまち針など、小学校の家庭科で使用していたものを未だに活用しています。
裁縫セットが手元になくても、通販や100円ショップでそろえることができます。必要に応じて、足りないアイテムがあれば事前に購入しておきましょう。
生地、材料
続いて、生地やボタンなどの材料を準備しましょう。ネットショップでも、かわいい生地を購入できます。
着心地を大切にしたい子ども服は、実店舗で手触りを確認して買うのがおすすめです。通販を利用する際は、商品説明やレビューをしっかり確認すると、失敗を減らせますよ。
子ども服の作り方
子ども服の作り方 子ども服作りは、 “型紙準備”、“布を切る”、“縫う” の3つのステップに分けることができます。
ここからは、これらのステップを順番に確認していきましょう。
子ども服作りの手順(1)型紙を準備する
作りたい服が決まったら、型紙を準備します。本を見て制作する場合は、巻末に等倍の型紙がついていることが多いです。これをトレーシングペーパーという大きな写し紙に写し、型紙を作成します。
オリジナルの型紙を作る際も、まずは新聞紙などの大きめの紙で型紙を作りましょう。お子さんの体に当てて調節しておくと、失敗しにくくなります。
子ども服作りの手順(2)布を切る
作った型紙から、型を布に写し取り、裁断します。初心者の方におすすめの生地は、無地や上下の区別がないランダム柄のものです。
ボーダーやチェック柄などは、柄や線がずれていると、完成したときに目につきやすいです。テクニックが必要な柄物は、ソーイングに慣れてから挑戦しましょう。
画像はチェック柄のズボンですが、左右の柄合わせ、ポケットの角度など、仕上がりを想定して慎重に裁断しました。裁断がうまくいくと、きれいな仕上がりに1歩近づくことができますよ。
子ども服作りの手順(3)縫う
布をすべて裁ち終えたら、いよいよ縫い合わせます。
ミシンを使用する際は、両手が使えるように、フットコントローラーを準備しましょう。踏む強さでスピードを調節できるので、ボタン操作よりもスムーズに縫製することが可能です。
脇や又などの可動部分は、洗濯を繰り返すとほつれることがあります。二重に縫う、縫い目を細かくするなどして、強度が高くなるように作るとほつれにくくなります。
私の作った子ども服をご紹介
ここからは、私が作った子ども服をご紹介します。下の画像は、かわいい柄とポップなカラーで、娘二人が一番喜んで着てくれた子ども服です。
背中側のプラスチックスナップで着せる構造になっており、着替えが楽にできるのも嬉しいポイントでした。娘だけでなく息子も、私が作った服を特別に感じてくれていたようです。
インナーを変えることで1年中使えるパンツやスカートは、長く楽しめるので作り甲斐があります。
こちらは、初めて挑戦したパジャマ。初夏に薄手の長袖パジャマが必要になったのに、子ども服売り場はすっかり夏物になっていて、慌てて家に帰りミシンで仕立てました。
子ども服を作れるようになると、こういった不測の事態にも対応できるのがいいですね
上達すれば販売も可能?
経験を重ねてくると、オリジナルの型紙で洋服を作れるようになるので、販売することも可能です。
帽子やスカートの型紙は、オリジナルのものを制作することが簡単だったので、早い段階から販売していました。お客さんのニーズを聞くことで、新しいアイディアが生まれたこともあります。販売は、ハンドメイドのセンスやスキルを向上させる、貴重な経験になりました。
ただし、注意点もあります。キャラクターやブランド生地には、著作権が設定されているものがあります。その場合、加工して販売することが認められていません。型紙の中にも、その型紙を用いた作品の販売を禁じているものも。
したがって、生地や型紙を購入するときには、販売に対応しているものか確認する必要があります。
子どもと暮らすのにおすすめの住まい
子どもと暮らすのにおすすめの家は、どんな家でしょうか。私からは、次のような住まいを提案します。
子ども服を作るワークスペースのある住まい
子ども服作りは、作って販売したり、プレゼントしたりすることでも楽しめます。しかし、なんといっても一番幸せを感じるのは、自分の子どもがその服を着てくれたとき。そして、笑顔になってくれたときです。
昔に作った服を見るだけで、初めて試着したときの笑顔や、「今日はママが作った服を着る」といって、クローゼットから服を引っ張る姿を思い出します。子ども服作りは、お子さんの小さい、限られた時期が一番楽しめるもの。ワークスペースを確保して、製作に取り組める環境が理想的ですね。
間取りを変更できる住まい
お子さんの成長に合わせて、間取りを変更できる住まいが便利です。
小さいうちは、プレイルームのように大きめのおもちゃを置いて、広々と空間を活用。子どもの成長に合わせて、あらかじめ設計していた位置に壁をつければ、個室の子ども部屋を作れます。
リフォームを行わなくても、収納設備を移動して空間を間仕切ることができる仕組みもあります。家族の人数や性別によって、臨機応変に対応できる住まいが人気です。
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大きめの土間収納がある住まい
子どもには外で元気に遊んでもらいたいもの。幼少期はベビーカーや三輪車、少し大きくなれば、自転車やキックスクーター、スケボーなど。外遊びを楽しむアイテムを土間収納に入れられると、非常に便利です。
子ども自身がお片付けをしやすく、屋外保管よりも劣化しにくいのもポイントです。昆虫を育てたり、季節外のものを収納したりと、いろいろな用途に便利に活用できます。
手作り子ども服でおうち時間を楽しもう!
今回は、手作りの子ども服の魅力についてお伝えしました。ミシンはなくても、ソーイングセットはどのご家庭にもあるかと思います。
洋服を作るのは大変だなと思う方は、子どもさんの好きなワッペンを手縫いしてみる所から始めてみましょう。図書館で手作りの子ども服について書かれている本を借りてくるのもいいですね。
1つアクションを起こしてみると、次の行動に移りたくなるはずです。おうち時間が長いこの時期にピッタリの趣味として、手作り子ども服に挑戦してみましょう。